Lステップの料金プランはどれが適切?プラン概要や選び方のコツ
「Lステップの料金プランはいくつある?」
「なるべく安い費用でLステップを運用したい」
Lステップには主に3つ(大量送信プランを含めると6つ)のプランがあり、プランに応じて配信数と機能が変わります。
初めてLステップを利用する企業にとって、選択肢が多いとプラン選びが大変です。
この記事では、Lステップの料金プランと初期費用の解説、プラン選びや利用できる機能の違いについて説明します。
最後まで読めば、コスパの良いLステップ活用方法が理解できます。
1.Lステップとは?
Lステップとは、LINE公式アカウントの運用をより効率的にするためのツールです。
顧客管理機能はもちろん、顧客との個別トークやシナリオ配信、リッチメニューのカスタマイズができます。
さらに、LINE上での顧客のアクションを計測して分析するなど、CRM的な要素を持っています。
Lステップの導入により、LINE公式アカウントの友だちの情報を有効活用して自社マーケティングやリード・顧客のロイヤリティ育成をしたい企業におすすめのツールです。
Lステップの概要や利用メリットを詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
2.Lステップの運用にかかる費用
Lステップの運用には、以下のような費用がかかります。
- 初期費用
- LINE公式アカウントの月額費用
- Lステップの月額料金
自社のLINE公式アカウント運用に欠ける予算と適合しているかどうか考えてみましょう。
(1)初期費用
Lステップは初期費用無料で導入できます。
さらに通常プラン(スタート/スタンダード/プロプラン)の場合は、1か月の無料利用期間がついています。
無料期間中にもしもLステップが合わないと思った場合は自由に解約でき、費用は一切かかりません。
Lステップは初期費用がかからず、導入ハードルが非常に低いです。
(2)LINE公式アカウントの月額費用
Lステップの運用には、LINE公式アカウントが必要です。
そのため、Lステップの運用費用にはLINE公式アカウントの月額費用も加算しておきましょう。
LINE公式アカウントのプランは以下の3つです。
プラン名 | 費用 |
---|---|
コミュニケーションプラン | 0円 |
ライトプラン | 5,000円(税別) |
スタンダードプラン | 15,000円(税別) |
無料プランも利用できますが、配信数の上限が200と少ないため、より本格的なLINE公式アカウントの運用にはライトプラン以上の契約がおすすめです。
(3)Lステップの月額料金
Lステップの通常プランは初月無料ですが、2か月目以降は月額料金がかかります。
プラン料金は5,000円からとなっており、プロプランで32,780円(税込)です。
ここで、Lステップの運用費用をシミュレーションしてみましょう。
LINE公式アカウントのコミュニケーションプラン+Lステップスタートプラン=5,000円
LINE公式アカウントのライトプラン+Lステップスタートプラン=10,500円
LINE公式アカウントのスタンダードプラン+Lステップスタートプラン=20,000円
Lステップの最も安価なスタートプランから運用を始める場合は、5,000〜20,000円でLINE公式アカウントを使ったマーケティングの自動化が可能です。
一般的なCRMの導入に初期費用と月額費用で10万円程度かかるのに比べて、かなり安く導入できることがわかるでしょう。
Lステップの料金プランについては、次の項目で詳しく説明します。
3.Lステップの料金プラン
Lステップの料金プランには大きく2つの分類があります。
- 通常プラン
- 大量送信プラン
通常プランと大量送信プランそれぞれの詳細を解説します。
(1)通常プラン
通常プランの中には、以下3つのプランがあり、費用が異なります。
項目 | スタートプラン | スタンダードプラン | プロプラン |
---|---|---|---|
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
初月料金(新規登録者限定) | 0円 | 0円 | 0円 |
月額料金(税込) | 5,000円 | 21,780円 | 32,780円 |
月間メッセージ配信数 | 5,000通まで | 30,000通まで | 50,000通まで |
機能 | チャット 個別トーク シナリオ配信 一斉配信 セグメント配信 自動応答 テンプレートの利用 回答フォーム リマインダ配信 タグ管理 カスタム検索 アクション管理 データ移行 通知 オペレーター機能 |
スタートプランの機能 リッチメニュー URLクリック測定 コンバージョン サイトスクリプト Lメニュープラス |
スタートプランの機能 リッチメニュー URLクリック測定 コンバージョン サイトスクリプト Lメニュープラス アクション管理 クロス分析 流入経路分析 スタッフ権限設定 ファネル分析 |
サポート体制 | 無制限のチャットサポート 活用セミナー スポットコンサル初回無料 契約後90日以内は毎月1回コンサル無料 |
無制限のチャットサポート 活用セミナー スポットコンサル(毎月1回無料) |
プランに応じて利用できる機能と配信数が異なるため、自社で必要な機能と配信数に合わせて契約しましょう。
#1:スタートプラン
スタートプランはLステップの最も安価なプランで、月額5,000円(税込)から利用できます。
ただし機能は制限されており、リッチメニューや詳細な分析が使えない点に注意しましょう。
とはいえ、スタートプランであっても顧客とのコミュニケーションやシナリオ配信の設定、回答フォームによるアンケート配信は可能です。
さらに、無制限のチャットサポートや活用セミナーのほかに、スポットコンサル1回無料、さらに契約後90日以内であれば毎月1回コンサルによる指導を利用できます。
ただし、配信数が5,000通以下に制限されるため、顧客数が多く配信メッセージが多い企業はスタンダードプラン以上がおすすめです。
もしも配信数や機能に不便を感じた場合は、後からアップグレードできるので、まず安価に機能を試したい方はスタートプランから始めると良いでしょう。
#2:スタンダードプラン
スタンダードプランは、月額21,780円(税込)で利用でき、月間30,000通までメッセージ配信ができるプランです。
リッチメニューのカスタマイズやコンバージョン、URL測定など詳細な分析機能が追加され、顧客の情報をより有効活用できます。
さらに、サポート内容も充実しており毎月1回のスポットコンサルを利用できます。
Lステップ構築の複雑な設定に躓いた際も、プロに相談できるのが強みです。
リッチメニューをカスタマイズして、ユーザビリティを高めたり、購買に繋げたい企業はスタンダードプラン以上の利用がおすすめです。
#3:プロプラン
プロプランは月額32,780円(税込)で月間50,000通までのメッセージを配信できます。
LINE公式アカウントの運用歴が長く顧客数が多い企業におすすめのプランで、スタンダードプランよりもさらに充実した分析機能を利用できます。
顧客のLINE上のメッセージ開封等のアクションを計測したり、流入経路やクロス分析、ファネル分析も可能です。
LステップをCRMのように使い、効率的かつ顧客分析を深めたい方はプロプラン以上を契約すると良いでしょう。
(2)大量送信プラン
Lステップには月間5万通以上のメッセージ配信を想定する企業向けに、大量送信プランも用意されています。
大量送信プランは従量課金制で、配信数が5万通以上を超えた時点で10万通プランへ変更される仕組みです。
項目 | 10万通プラン | 30万通プラン | 50万通プラン | 100万通プラン |
---|---|---|---|---|
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
月額料金 | 87,780円 | 131,780円 | 142,780円 | 197,780円 |
月間配信数 | 10万通まで | 30万通まで | 50万通まで | 100万通まで |
機能 | スタートプランの機能 リッチメニュー URLクリック測定 コンバージョン サイトスクリプト Lメニュープラス アクション管理 クロス分析 流入経路分析 スタッフ権限設定 ファネル分析 |
|||
サポート | スポットコンサル毎月1回無料 |
大量送信プランの機能は通常プランのプロプランと同等で、リッチメニューのカスタマイズや詳細な分析も可能です。
さらに、スポットコンサルを毎月1回無料で利用できるため、構築や運用の悩みについても相談できます。
注意点としては、大量送信プランには無料期間がなく、契約した月から課金が発生します。
通常プランのように1か月後の請求ではない点に注意しましょう。
4.Lステップの料金支払方法
Lステップの料金支払方法は以下のとおりです。
- VISA
- MasterCard
- JCB
- AMEX
- Diners
支払いはクレジットカード決済のみで、対応しているブランドは以上のブランドです。
支払いのタイミングは契約日から30日後であるため、請求日は契約したタイミングによって異なります。
つまり7月25日に契約した場合は8月25日から課金が発生し、クレジットカード会社への請求が発生します。
5.Lステップの料金を抑えて運用する対策
Lステップの料金を抑えるには、なるべく配信数を抑える以下のような工夫が必要です。
- 友だち追加時設定を活用する
- 自動応答機能を活用する
- セグメント配信をする
- カルーセルを活用する
- リッチメニューを使う
- パックでメッセージを配信する
- スコアリングの点数でセグメント分けする
- 最終反応日が直近の人に優先的に配信する
- オープンチャットを併用する
特に大量送信プランでは配信数に応じて費用が大きく変わるため、気付かぬうちに費用が大きくなることがあります。
1つずつ内容を説明するので、なるべく低コストでLステップを運用しましょう。
(1)友だち追加時設定を活用する
Lステップの配信数を減らすには、友だち追加時設定を活用しましょう。
友だち追加時設定とは、ユーザーが友達追加してくれた際の自動返信のことで、アンケートやお礼のメッセージを配信できます。
友だち追加時設定のメッセージは配信数にカウントされないため、ここでアンケートを配信すれば、配信数を消費せずに顧客情報を収集可能です。
LINE公式アカウントではわからない「性別・年代・地域・OS」以外の情報を集めるチャンスなので、ぜひ活用しましょう。
Lステップの回答フォームを使ったアンケートについては、以下の記事で解説しています。
(2)自動応答機能を活用する
Lステップの自動応答機能を活用すれば、配信にカウントされずに顧客とコミュニケーションが取れます。
自動応答とはあらかじめ設定しておいたキーワードに反応し、メッセージを返信する機能です。
通常企業側から顧客へメッセージを配信した場合は配信数にカウントされますが、自動応答はリプライ扱いのため配信数扱いになりません。
例えば、「営業時間は?」などの簡単な質問をbot化しておけば、配信数にカウントされず顧客に必要な情報を提供できます。
(3)セグメント配信をする
Lステップのセグメント配信機能を利用して、配信数を絞る方法も活用しましょう。
セグメント配信とは、指定した属性に当てはまる顧客にだけメッセージを配信する機能です。
例えば「女性・30代」というざっくりとしたセグメント配信では、配信数が増えてしまいます。
ここに、自社で設定して「女性・30代・購買履歴あり」などの属性を追加すれば、対象者を絞り込んだ配信が可能です。
一斉配信ではなく、顧客の属性に合わせてメッセージを配信するようにして、Lステップの利用料金を抑えましょう。
(4)カルーセルを活用する
Lステップのカルーセルを活用して、配信数を抑える方法もあります。
カルーセルとは、インスタグラムのように複数の画像とテキストを横にスワイプして表示させる機能です。
大きな画像とテキストのみのシンプルな構造ですが、トーク画面の占有率が高く、インパクトのある情報発信ができます。
カルーセルの配信自体は配信数にカウントされますが、ユーザーがボタンをタップした後のメッセージはリプライ扱いで配信数にカウントされません。
このリプライに適切なメッセージを設定しておけば、ユーザーに対して効果的なコミュニケーションを取れます。
例えば、ユーザーに性別を聞いたあとに「女性のあなたにおすすめの商品」とレコメンドを入れるなど、回答パターンに合わせたコミュニケーションが可能です。
Lステップのカルーセルについて詳細を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
(5)リッチメニューを使う
Lステップのリッチメニューを活用すれば、配信数を抑えられます。
そもそもリッチメニューとは、LINEのトーク画面下部に表示させるメニュー画面です。
ユーザーを公式サイトへ誘導したり、よくある質問を表示させるなど、さまざまな使い方ができます。
リッチメニューをユーザーがタップしたあとに表示させるメッセージは、カルーセルと同様リプライ扱いであり、配信としてカウントされません。
タップされたメニューごとに適切なメッセージを設定しておけば、配信数を消費せずユーザーとコミュニケーションが取れます。
リッチメニューの概要や活用方法は、こちらの記事をご覧ください。
(6)パックでメッセージを配信する
Lステップのパック配信は5つの吹き出しを1つのメッセージとしてカウントするため、配信数を抑制できます。
1つの吹き出しにつき1,900文字までのメッセージが配信できるので、最大限活用すれば9,500文字のテキストを配信可能です。
情報量が多い場合はパックを活用して、配信数を抑えて顧客に情報を伝えましょう。
(7)スコアリングの点数でセグメント分けする
Lステップは顧客のアクションを分析して、スコアリングができます。
開封したら1点、アンケートの回答で1点というようにスコアをつけていき、LINEの反応率が良い顧客を可視化できる機能です。
このスコアリングを利用すれば、反応率が良い人にだけクーポンを配信したり、情報発信することができます。
スコアリングの高い人だけに絞り込んでメッセージを配信すれば、配信数が減るため費用対効果の高いメッセージ配信が可能です。
(8)最終反応日が直近の人に優先的に配信する
Lステップではユーザーの最終反応日も計測できます。
最近反応があった人に絞り込んでメッセージを配信すれば、公式LINEを登録だけして放置しているユーザーに無駄なメッセージを配信する心配がありません。
反応率の高いユーザーにだけメッセージ配信することで、配信にかかる費用の効果を最大限に高められます。
(9)オープンチャットを併用する
Lステップの配信数を減らすには、オープンチャットを活用するのも良いでしょう。
オープンチャットとは、企業や個人が作れる大人数向けのLINEグループのことです。
オープンチャットの運用は無料なので、重要なメッセージのみLINE公式アカウントで配信し、その他のコミュニケーションはオープンチャットに切り分けることで、配信数を抑制できます。
ただし、オープンチャットは原則誰でも参加できるため「荒らし」と呼ばれる悪質なユーザーが入ってきて、コミュニティが荒れるリスクがあります。
参加を承認制にしたり、購買履歴がある方のみにパスワードを配布して参加してもらうなど、運用方法を工夫しましょう。
オープンチャットをうまく活用すれば、配信メッセージ数を抑制して安価なプランのまま顧客と良好なコミュニケーションが取れます。
6.自社にあったLステップの料金プランの選び方
Lステップのプランから自社にあったものを見つけたいが、選び方がわからないとお悩みの方もいるでしょう。
そのような方は、以下の2つの方法で料金プランを決めるのがおすすめです。
- 配信数を目安にする
- 使用したいメニューで選ぶ
(1)配信数を目安にする
Lステップのプランを決める際は、自社の顧客数とメッセージ配信数を目安にしましょう。
すでにLINE公式アカウントを運用している場合は、月間何通のメッセージを配信しているかカウントしてみてください。
メッセージ配信数が少なめなら、最も安価なスタートプランでも十分運用できる可能性があります。
(2)使用したいメニューで選ぶ
Lステップはプランに応じて、利用できる機能が異なります。
LINE公式アカウントで利用できる機能をより強化したいだけなら、スタートプランでも十分でしょう。
スタートプランではシナリオ配信の自動化や自動応答の設定などが利用できます。
ただし、リッチメニューをより充実させたいなら、スタンダードプラン以上の契約が必要です。
また、顧客のアクションや流入経路などの分析をしたいなら、プロプラン以上をおすすめします。
自社でLINE公式アカウントをどのように活用していきたいかを明確にしたうえで、Lステップのプランを選びましょう。
7.Lステップの料金プランの注意点
Lステップの料金プランを選ぶ際の注意点を2つ紹介します。
- プランのダウングレードができない場合がある
- 使用できる機能やメニューに制限がある
自社でLステップを導入する目的を明確にしたうえで、プランを選びましょう。
(1)プランのダウングレードができない場合がある
Lステップの料金プランはダウングレードができない場合があります。
アップグレードは自由にできますが、ダウングレードができるのはプロプランから大量送信プランの間のみです。
つまり、プロプランからスタートプランやスタンダードプランへのダウングレードはできません。
Lステップの使い勝手がよくわからない場合は、いきなりプロプランを登録せず、スタートプランまたはスタンダードプランから始め、実際に使用してみてからプランを決めるようにしましょう。
もしも、プロプラン以上からダウングレードしたい場合は、一度Lステップを解約して再契約する必要があるため、データ移行の手間が発生する点に注意してください。
なお、Lステップは契約後1ヶ月は無料で利用できる期間があります。
その間に使い勝手を確かめてから解約も可能なので、お試し期間を活用してプラン内容を検討しましょう。
(2)使用できる機能やメニューに制限がある
Lステップはプランに応じて、使用できる機能とメニューに制限が設けられています。
スタートプランはLINE公式アカウントの機能を強化し、利便性を高めたイメージです。
より充実したリッチメニューを利用したい方は、プロプラン以上の契約が必要です。
また、サポート内容もスタートプランとスタンダード/プロプランで違いがあるため、プランの機能やサポート体制の違いをよく比較したうえでプランを選ぶことが重要です。
プラン内容の詳細がわからない場合や、自社にどのプランが適切かわからない場合は、Lステップのコンサルを利用してプラン選びをサポートしてもらうのも良いでしょう。
Lステップのコンサルについては、以下の記事で紹介しています。
まとめ
Lステップの料金プランは主に3つあり、送信数が10万通以上の場合は大量送信プランへ切り替えられる仕組みです。
月額5,000円(税込)から初期費用無料で導入でき、初期費用を抑えてLINE公式アカウントの利便性を高められます。
ただし、Lステップはプランに応じて機能や利用できるメニューに制限があり、またダウングレードができない場合にも注意してください。
Lステップの料金や機能をしっかり比較し、自社に合うプランを選んでLINE公式アカウントの運用に役立てましょう。