動画制作の費用相場とは?パターン別費用とコストを抑えて理想の動画を制作する方法


「動画制作を外注したいけど、費用相場がわからない」
「制作会社とフリーランス、どちらに依頼すべき?」
動画制作の費用は、外注先や動画の種類、制作内容によって大きく変動します。
そのため、適切な予算設定をしないと、想定以上の費用がかかったり、逆に安さを追求しすぎて品質が低下したりするリスクがあります。
本記事では、動画制作費用の相場から費用が変動する要因、依頼先別・種類別・内容別の詳細な料金体系まで解説しています。
最後まで読めば、自社の目的と予算に合った最適な動画制作の発注方法がわかり、コストパフォーマンスの高い動画制作が実現できるでしょう。
動画マーケティングについて知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
1.動画制作費用の相場について
動画制作費用の相場は、制作内容によって幅広く設定されています。
まずは全体的な費用感と、その内訳について詳しく見ていきましょう。
- 動画制作費用の中央値は80万円程度
- 動画制作費用に含まれる内訳
(1)動画制作費用の中央値は80万円程度
動画制作費用の中央値は、およそ80万円程度となっています。
もっとも、これはあくまで中央値であり、実際の費用は10万円から500万円以上まで大きな幅があります。
具体的には、簡易的な編集のみの案件では10万円程度で済むケースもあれば、TVCMレベルの動画では1000万円を超えることも珍しくありません。
このような費用の違いは、撮影規模や編集の複雑さ、使用する機材やスタッフの人数などによって決まります。
さらに、企業の規模や業界によっても相場は変動し、特にBtoB企業の場合は比較的高額になる傾向があります。
また、納期の短さも費用に影響し、特急対応では通常料金の1.5倍から2倍になることもあります。
加えて、制作会社の規模や実績によっても価格設定は異なり、有名プロダクションでは最低料金が設定されているケースも多いです。
(2)動画制作費用に含まれる内訳
動画制作費用は、複数の要素から構成されています。
それぞれの項目がどの程度の割合を占めるかを理解することで、見積もりの妥当性を判断できます。
そのため、見積書を確認する際は、各項目が明確に記載されているかチェックすることが重要です。
以下、主要な費用項目について詳しく解説します。
- 企画構成費
- 撮影費
- 編集費
- ナレーション・音声関連
- CG・アニメーション費
- キャスティング・ヘアメイク
- ディレクション
- 交通費・雑費等
#1:企画構成費
企画構成費は、動画の土台となる重要な費用項目です。
具体的には、コンセプト設計や脚本作成、絵コンテの制作などが含まれます。
一般的に総制作費の10〜20%程度を占め、10万円〜数十万円程度が費用相場となっています。
また、市場調査や競合分析を含む場合は、さらに費用が加算される場合もあります。
なお、企画の修正回数によっても費用が変動することがあるため、事前の確認が必要です。
#2:撮影費
撮影費には、カメラマンの人件費や機材レンタル料が含まれます。
これらの費用は、撮影日数や使用する機材のグレード、撮影場所によって大きく変動します。
一般的に、1日の撮影で20万円から50万円程度が相場ですが、特殊な機材を使用する場合はさらに高額になります。
例えば、4Kや8Kでの撮影を希望する場合、通常の2倍程度の費用がかかることもあります。
さらに、照明機材のレンタル費用も、本格的な撮影では欠かせない項目であり、スタジオを借りる場合は、別途スタジオ使用料も必要となります。
特に都心の大型スタジオでは、1日10万円以上の使用料がかかることも珍しくありません。
#3:編集費
編集費は、撮影した素材を1つの動画にまとめる作業の費用です。
主に、カット編集、カラーグレーディング、テロップ挿入などが含まれます。
編集の複雑さによって5万円から50万円程度まで幅があり、特殊効果を多用する場合は追加料金が発生します。
最近では、AIを活用した編集技術も登場していますが、それでも細かな調整は人の手が必要なので大幅な減額は期待できません。
また、音声の調整やノイズ除去なども、編集作業の重要な部分を占めます。
加えて、修正回数が多い場合は追加料金が発生するため、事前の取り決めで「何回まで修正を無料にできるか」を決めておきましょう。
#4:ナレーション・音声関連
ナレーション費用は、プロのナレーターを起用する場合に発生します。
基本的にナレーターのランクによって1万円から10万円程度が相場ですが、有名声優や著名人を起用する場合は、50万円以上かかることもあります。
なお、ナレーションをスタジオにて収録をする場合はスタジオ使用料も追加されます。
これに加えて、BGMや効果音の制作・購入費用も必要となり、オリジナル楽曲の制作では30万円以上かかるケースもあるでしょう。
もっとも、著作権フリーの音源を使用する場合でも、ライセンス料が必要になることがある点に注意してください。
#5:CG・アニメーション費
CG・アニメーション制作は、専門的な技術が必要なため費用が高めに設定されるのが一般的です。
具体的には、2Dアニメーションで1分あたり30万円から100万円、3DCGでは100万円から500万円程度が相場です。
これらの費用は、制作の複雑さや動きの細かさによって大きく変動します。
特にキャラクターデザインから始める場合は、デザイン費用も別途必要です。
一方で、モーショングラフィックスの場合は、比較的低コストで製作できます。
#6:キャスティング・ヘアメイク
タレントやモデルを起用する場合、キャスティング費用が発生、知名度によって数万円から数百万円まで大きな差があります。
一方、ヘアメイクは1人あたり3万円から5万円程度が相場ですが、これも知名度によって費用が異なるのが特徴です。
さらに、衣装のレンタルや購入費用も、別途必要になる場合があります。
これに加えて、スタイリストを起用する場合は、さらに費用が増加することもあるので、事前に見積もりを出してもらうのが重要です。
なお、キャスティングやヘアメイクの費用は日当で計算されるので、撮影時間が延長すると費用が増加することにも注意してください。
#7:ディレクション
ディレクション費は、プロジェクト全体の進行管理にかかる費用です。
通常では制作期間や規模に応じて、総制作費の10〜15%程度を請求されるケースが多いです。
Web動画の撮影ではディレクターが撮影の総指揮を撮るのが一般的ですが、大規模な撮影の場合はプロデューサーが必要なこともあります。
その場合はプロデューサーの人件費も追加されるので、事前に内訳を確認しておきましょう。
#8:交通費・雑費等
ロケーション撮影の場合、スタッフの交通費や宿泊費に加えて、機材運搬費や保険料、ケータリング費用などが必要です。
一般的には、総制作費の5〜10%程度を見込んでおくと良いでしょう。
また、撮影許可申請の費用や、警備員の人件費が必要な場合もあります。
特に遠方での撮影や海外ロケの場合は、さらに費用が増加します。
さらに、天候による撮影延期の際にはキャンセル料などがかかることもあるので、その点を誰か負担するかは事前に製作会社と確認しておきましょう。
2.動画制作費用が変動する要因
動画制作費用は、様々な要因によって大きく変動します。
予算を効果的に活用するためには、これらの要因を理解しておくことが重要です。
- 制作を依頼する相手
- 動画の種類・尺の長さ
- 依頼内容
(1)制作を依頼する相手
動画製作費用は制作を依頼する相手によって変動します。
依頼先の規模が大きいほど制作に関わる人員が増え、その分の人件費がかかるためです。
ここでは、動画制作を依頼できる主要な依頼先と、そのメリットとデメリットを紹介します。
- 動画制作会社・映像制作会社
- 広告代理店
- フリーランス
#1:動画制作会社・映像制作会社
動画制作会社・映像制作会社とは、メディア全般に放映する動画制作を請け負う会社のことです。
動画の企画構成から撮影、編集までをワンストップで依頼できるのが特徴であり、プロの手腕によって高品質な納品物が期待できます。
費用は30万円から200万円程度と幅広く、制作内容や関わるスタッフの人員数、またキャスティングによって変動します。
メリットは高品質な動画をワンストップで制作依頼できること、動画制作のノウハウがなくても高品質のWeb CMなどを作れることです。
動画制作会社は動画の制作のトレンドや編集技術など最新のものを取り揃えており、さらに視聴者が惹かれる動画構成などを知っているからです。
一方で、コストが高めになること、企業の制作体制によっては動画の納品までに時間がかかるのがデメリットです。
さらに、多くの動画制作を一手に請け負っている企業の場合、リソースの関係で連絡が遅れたり、動画納品が遅れることも考えられます。
これらを解決するには、費用とサービスのバランスが取れた企業を選ぶこと、また制作体制や納期についての取り決めを明確にしておくことが大切です。
#2:広告代理店
広告代理店とは広告枠の確保や配信を主業務とする企業ですが、動画制作についても委託が可能です。
広告代理店自体に動画制作部門をもつ企業と、動画制作の部分のみ外部委託しているパターンに分かれます。
マーケティング戦略のプロであるため、動画制作はもちろんその後の広告配信でも効果が期待できるのがメリットです。
動画の企画構成についても視聴者目線の提案をしてくれるので、より購買意欲を掻き立てるような動画制作を提案してくれる可能性が高いでしょう。
デメリットとしては、動画制作会社に委託した場合に比べて費用が高額になる点です。
まず広告代理店は広告運用まで一挙に引き受けるため、そもそもの業務範囲が広くその分の費用が上乗せされます。
また、広告代理店の多くは動画制作を下請けに委託しており、その際のマージンが費用に含まれているためです。
予算に余裕があり、広告展開まで見据えている場合には適した選択肢となるでしょう。
#3:フリーランス
フリーランスとは、個人で動画の撮影や編集を請け負っている自営業者のことです。
ランサーズやクラウドワークスなどのアウトソーシングサイトでマッチングしたり、人員を募集したりして、選定した人へ業務を委託します。
フリーランスに動画制作を委託するメリットは、対応が柔軟で費用を抑えられる点です。
相談によっては動画編集の素材探しまで委託できたり、LP改善のアドバイスができるなど、フリーランスのスキルに応じた追加業務を依頼できることがあります。
さらに、基本的に個人で作業をするため人件費が安価に抑えられることが多く、予算的にも安心です。
ただし、フリーランスはあくまで個人事業主であるため、大規模プロジェクトには向きません。
長編動画だと納品までの日数を要する場合もあり、スピード感のある依頼には対応できないことがあります。
また、スキルやノウハウについても個人差が大きく、経験豊富な優秀な人もいれば、ほぼ未経験でもフリーランスを名乗っている人がいます。
さらに、体調不良などで納期が遅れるなどのトラブルも起きやすいため、信頼できる人材を探せるかどうかがポイントになるでしょう。
(2)動画の種類・尺の長さ
動画の種類や尺の長さも、動画の制作費用を変動させる要因です。
まず動画の種類によって、必要な制作工程や専門性が異なります。
例えば、会社紹介動画や商品PR動画、採用動画など、それぞれに適した演出や構成があります。
また、動画の長さも費用に直結する重要な要素です。
一般的に、1分あたりの単価は短い動画ほど割高になる傾向がありますが、それでもトータルコストは長尺動画の方が高くなります。
そのため、目的に応じて適切な尺を設定することが、コスト最適化の鍵となるでしょう。
(3)依頼内容
依頼する工程の範囲によっても、費用は大きく変動します。
撮影から編集まですべて依頼する場合と、素材を提供して編集のみ依頼する場合では、費用に数倍の差が生じます。
もちろん、企画構成から依頼すれば費用は増えますが、プロの知見を活かした効果的な動画が期待できるでしょう。
さらに、広告運用やSNS展開まで含めると、トータルコストは上昇しますが、動画の効果を最大化できる可能性があります。
自社でできる部分と外注すべき部分を明確にすることが、コストコントロールのポイントです。
3.【依頼先別】動画制作費用の相場
依頼先によって費用相場は大きく異なります。
そこで、それぞれの特徴と費用感を把握して、最適な依頼先を選びましょう。
- 動画制作会社・映像制作会社
- 広告代理店
- フリーランス
(1)動画制作会社・映像制作会社
動画制作会社への依頼では、30万円から200万円程度が相場です。
具体的には、小規模な制作会社では30万円から対応可能ですが、大手になると最低でも100万円以上は必要です。
なぜなら、制作会社は専門スタッフが揃っているため、その分の人件費が必要になるためです。
ただし、費用が高い分納期を早めに設定できたり、アフターフォローや修正対応も充実しているのはメリットになります。
費用が高額になりやすいため、予算との兼ね合いを慎重に検討する必要があります。
(2)広告代理店
広告代理店経由での制作は、50万円から300万円程度が相場です。
制作会社に直接依頼するより高額になりますが、これは広告代理店のマージンが含まれるためです。
しかし、広告運用のノウハウを持っているため、動画の活用戦略まで含めた提案が受けられます。
特に大規模なキャンペーンを展開する場合は、広告代理店の総合力が活きてきます。
メディアプランニングから効果測定まで、ワンストップで対応してもらえる点は大きなメリットとなります。
(3)フリーランス
フリーランスへの依頼は、動画編集のみで1万円から15万円程度と最も低価格です。
また、撮影を含めても20万円から50万円程度で対応可能な場合が多くなっています。
個人で活動しているため、柔軟な対応や細かい要望にも応えてもらいやすいからです。
ただし、大規模な撮影や複雑な演出には対応できない場合があります。
そのため、実績やスキルレベルの確認を怠ると、期待した品質が得られないリスクもあるため注意が必要です。
4.【種類別】動画制作費用の相場
動画の種類によって、必要な演出や制作工程が異なるため費用も変動します。
したがって、目的に応じた適切な予算設定を行いましょう。
- 会社紹介動画
- セミナー・イベント動画
- 商品やサービスのPR動画
- 採用動画
- YouTube動画
- アニメーション動画
- 3DCG動画
(1)会社紹介動画
会社紹介動画とは、採用やBtoBマーケティング、ブランディング等に使う会社の沿革や概要を説明する動画です。
1度制作すればHPやSNSなどで何度も配信できるため、コスパの良い動画資料として最近人気を博しています。
制作費用の相場は50〜150万円程度が一般的な相場であり、撮影の希望や尺によって費用が変わります。
例えば、社内の様子を撮影したり、1日で済む社員インタビュー動画などは50万円程度と比較的安価で済みますが、数日にわたってインタビューが必要であったり、撮影にドローンを使ったりするなどの技術的な要因によっては50万円以上の費用がかかることもあるでしょう。
しかし、企業のブランディングに直結するため、ある程度の予算を確保することをおすすめします。
(2)セミナー・イベント動画
セミナー・イベント動画とは、潜在ユーザーに対して知識を共有したり、自社が開催したイベントの動画を公開するための動画です。
ウェビナーの様子を録画したもの、自社で開催したオフラインセミナーを録画したものなど、さまざまな形態があります。
セミナー・イベント動画は、20万円から80万円程度で制作可能です。
これはキャスティング費用などが含まれず、またスタジオの使用量などはイベントの開催費用の予算に含まれているからです。
ただし、イベントの希望がかなり大きい場合などは複数カメラでの撮影が必要になったり、長時間イベントの場合はハイライト編集が必要になるなど、予算が追加されることもあります。
そのため、イベントの規模や目的に応じて、適切な撮影プランを選択することが重要です。
(3)商品やサービスのPR動画
商品やサービスのPR動画とは、メディアやWebで放映する CMのような動画です。
メディアとWebなど用途によって長さや規格は異なりますが、Webの場合は制作費用30〜200万円程度が相場です。
これは撮影する動画の制作用途や訴求の方法によって演出が変わるためです。
例えば、実写モデルを使用する場合はキャスティング費用やロケーション費用などが加わるため、費用は高額になります。
さらに、CGを使った商品説明などを加える場合にも制作費用が大幅に上昇します。
反対に、SNS用の簡単なレビュー動画などの場合は30万円程度と比較的安価に製作が可能です。
企業のPR動画の概要については、こちらの記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。
(4)採用動画
採用動画は採用活動に使用する動画のことで、求職者向けの会社紹介や社員の仕事紹介などをテーマとした動画を指します。
近年、多くの企業が採用に活用している手法で、紙の資料と違って情報伝達力が高い傾向にあり、また何度も採用に使えるのがメリットです。
採用動画の制作費用相場は40〜120万円程度となっており、比較的安価に製作できます。
特に、自社社員を出演させる形式ならキャスティング費用が不要で、撮影場所に会社を使えば人件費のみで製作が可能です。
また、アニメーションを使った採用動画なら、簡単なもので10万円で製作できる場合もあるでしょう。
ただし、インタラクティブ技術を用いたオフィスツアー動画などは、編集技術が必要になるため製作費用が増大する可能性があります。
また、会社のイメージキャラクターの芸能人などを出演させるような場合は、数百万円の費用がかかることもあります。
採用動画の制作について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参照ください。
(5)YouTube動画
YouTube動画とは企業のYouTubeチャンネルにアップする動画全般を意味します。
YouTube動画の制作費用は10〜50万円と比較的リーズナブルなことが多いです。
例えば、自社で企画や台本を用意しておけば動画撮影と編集のみ委託すれば良いので、20〜30万円程度で製作できます。
また、長尺動画ではなくショート動画の場合は、1本あたり10万円程度での委託も可能です。
ただし、長尺の動画や本格的なドキュメンタリー仕立ての動画を制作する場合は費用単価が上がるため、動画の内容と費用についてよく制作会社と擦り合わせておきましょう。
企業のYouTube活用については、こちらの記事をご覧ください。
(6)アニメーション動画
アニメーション動画とはイラストや静止画に動きをつけた動画のことを指します。
アニメーション動画の制作費用相場は30〜300万円程度と幅があります。
これはイラストの複雑さによってはアニメーターの雇用が必要で、人件費が増大しやすいからです。
実写では表現できない演出が可能なため、用途によっては効果的な選択肢となるでしょう。
(7)3DCG動画
3DCG動画は最も高額で、100万円から500万円以上かかることが一般的です。
モデリングから始める場合は、制作期間も長くなり費用が増大します。
また、3DCG動画自体を扱っている制作会社もさほど多くないため、コストの競争が少ないのも一因です。
加えて、リアルな質感や複雑な動きを求めると、さらに制作費が上昇します。
ただし、インパクトのある映像表現が可能で、商品の特徴を効果的に伝えられるという強みがあります。
5.【依頼内容別】動画制作費用の相場
依頼する工程によって、費用は細かく変動します。
できるだけ必要な部分だけを外注することで、コストの最適化が図れます。
- 企画構成
- 撮影
- 編集
- ナレーション・SE・BGM挿入
- 動画の運用
(1)企画構成
企画構成とは、動画の目的やターゲットに応じてコンセプトを設計し、脚本や絵コンテなどの土台を作ることです。
これを制作会社へ委託した場合の費用は、10万円から100万円程度が相場です。
簡易的な台本作成なら10万円程度で済みますが、本格的なマーケット調査などが含まれる場合は100万円を超えることがあります。
(2)撮影
撮影とは、カメラマンが機材を使用して動画を撮影する工程です。
撮影費用は、10万円から300万円と最も幅が広い項目です。
基本的に撮影費用はカメラマンの人件費と機材費によって構成されており、動画撮影に必要な日数に応じて費用が変動します。
例えば、簡単なインタビュー撮影なら10万円程度から可能です。
しかし、スタジオを使った本格的な撮影では、1日50万円以上かかることもあります。
そのため、撮影内容を事前に詳細に打ち合わせることが、コストコントロールの鍵となるでしょう。
(3)編集
編集とは撮影した動画素材から冗長な箇所を切り取ったり、つなぎ合わせて見やすくする作業です。
編集費用は、5万円から50万円程度が一般的な相場です。
基本的に、単純なカット編集なら5万円程度から対応できますが、特殊効果やCG合成を含む場合は、費用が跳ね上がります。
また、修正回数によっても追加費用が発生するため、契約段階での確認が重要です。
編集の範囲と修正回数を事前に明確にしておくことで、予算オーバーを防げるでしょう。
(4)ナレーション・SE・BGM挿入
ナレーション・SE・BGM挿入は、動画をより見やすくし、視聴者の意識を惹きつけるために重要な工程です。
音声関連の費用は、3万円から30万円程度となっています。
もっとも、ナレーションにプロのナレーターを起用する場合、知名度によって費用が変わります。
また、BGMは既存楽曲の使用なら数万円、オリジナル制作なら10万円以上必要です。
さらに、効果音の選定や音声編集も含めると、トータルコストは上昇します。
(5)動画の運用
動画の運用とは、YouTubeなどのチャンネルへの投稿や効果測定、広告運用などを指します。
動画の運用費用は、月額5万円から50万円程度が相場です。
運用期間や配信媒体の数によっても費用は変動し、さらに企業の価格設定も様々なため、見積もりをしっかり比較した方が良いでしょう。
6.予算別!制作できる動画の例
予算に応じて、どのような動画が制作可能か具体例を紹介します。
限られた予算で作れる動画の種類を把握しておけば、より具体的に自社で制作したい動画のイメージがつかめるでしょう。
※本文中で紹介した動画はあくまで「動画のイメージ」であり、実際に該当金額で制作したものではありません。
- 30万円以下
- 50〜100万円
- 100〜200万円
- 200万円以上
(1)30万円以下
30万円以下の予算では、シンプルな動画制作が中心となります。
例えば、素材を自社で用意しておき編集のみを委託する場合は、10万円程度でも委託は可能です。
また、15秒程度の短い動画なら、撮影を含めても10万円から20万円で対応できます。
さらに、撮影不要のアニメーション動画も10万円から制作できるため、選択肢の1つとなるでしょう。
(2)50〜100万円
50万円から100万円の予算があれば、本格的な動画制作が可能になります。
具体的には、1日の撮影と簡易的な演出を含む動画が制作できます。
また、社員が登場するインタビュー動画も、この価格帯で十分なクオリティが期待できるでしょう。
さらに、複数のロケーションでの撮影や、プロのナレーター起用も可能です。
その結果、企業の魅力を効果的に伝える会社紹介動画なども、この予算で制作できます。
つまり、中規模企業の標準的な動画制作には、この価格帯が適しているといえるでしょう。
(3)100〜200万円
100万円から200万円の予算では、よりプロ使用の動画を制作できます。
なぜなら、タレントやモデルの起用、本格的な照明やスタジオ撮影が可能だからです。
また、複数日にわたる撮影や、さまざまなロケーションでの撮影、複雑な編集作業にも対応できます。
その結果、ブランディングを意識した高品質な映像表現が実現できるでしょう。
事実、大手企業の商品PR動画レベルの制作が、この価格帯の目安となります。
(4)200万円以上
200万円以上の予算があれば、かなり最高品質の動画制作が可能です。
また、500万円以上の予算があれば有名タレントを起用したテレビCMの撮影など、かなり幅が広がります。
大規模なキャンペーンや重要なプロジェクトには、この規模の投資が適しているでしょう。
7.品質を落とさず安く動画制作を依頼するコツ
限られた予算でも、工夫次第で高品質な動画を制作できます。
コストを抑えながら効果的な動画を作るポイントを押さえておきましょう。
- 素材は可能な限り自社で用意する
- 社員を出演させてキャスティング費用を抑える
- 撮影日数を抑える
- ロケは自社を使用する
- アニメーションの活用で費用を抑える
(1)素材は可能な限り自社で用意する
品質を落とさず動画制作を依頼したいなら、素材は可能な限り自社で用意しましょう。
自社で素材を用意することで、制作費を大幅に削減できます。
例えば、会社のロゴ画像はもちろん自社で撮影できる動画素材があれば、積極的に提供するのがおすすめです。
仮に自社で撮影した動画であっても、プロの編集が入ればかなり品質の高い動画に見せることが可能です。
(2)社員を出演させてキャスティング費用を抑える
動画には社員を出演させて、キャスティング費用を抑えましょう。
プロのタレントなどを使うとキャスティング費用がかかりますが、社員であればその費用がかかりません。
採用動画であれば社員の声を集めた動画を作ったり、商品PRでも自社社員が商品の特徴を紹介するような動画がおすすめです。
ただし、社員を出演させた場合その社員の退職により動画が使えなくなるリスクがある点に注意してください。
(3)撮影日数を抑える
撮影日数を減らすことで、直接的なコスト削減につながります。
事前の段取りを詳細に決めておき、撮影スケジュールが可能な限り効率的になるように考えましょう。
また、複数のシーンを同じ場所でまとめて撮影するなど、工夫が必要です。
1日で効率的に撮影を完了させることで、大幅なコスト削減が実現できるでしょう。
(4)ロケは自社を使用する
外部のロケーション費用を削減するためにも、自社施設を活用しましょう。
オフィスや会議室、工場など、自社の空間を使えば撮影の許可や使用料を節約できます。
自社に適した撮影場所がないという場合は、グリーンバックを利用してあとから背景を合成する方法もおすすめです。
(5)アニメーションの活用で費用を抑える
実写撮影の代わりにアニメーションを活用することで、コストを抑えられます。
モーショングラフィックやホワイトボードアニメーションなどなら、大幅に制作費用を削減できます。
また、テンプレートを使用すれば、さらに制作費を抑えることができます。
ただし、本格的なフルアニメーションのような仕上がりにはならないので、制作会社と相談した理想の仕上がりになるか考えて委託しましょう。
まとめ
動画制作費用は、依頼先や制作内容によって大きく変動します。
上述したように、中央値は80万円程度ですが、目的と予算に応じて最適な選択が必要です。
制作費用は委託先や依頼動画の尺、内容によって変わります。
なるべく費用を抑えて動画制作を委託するには、自社でできる素材集めは自社で実施し、プロにしかできないことのみを委託する方法です。
とはいえ、動画は現代のマーケティングに欠かせないツールなので、ある程度予算を確保してクオリティの高い動画を制作すると良いでしょう。
動画制作の費用でお悩みなら、TMS Partners株式会社へご相談ください。
動画の内容や依頼範囲に応じて、柔軟に予算の相談が可能です。
その結果、スタジオレンタル費用を削減しながら、効果的な撮影が実現できるでしょう。
