LINE公式アカウントの「友だち」って何?友だち追加の方法から増やし方まで一気に解説
「LINE公式アカウントを作ったけど、なかなか友だちが増えない」
「友だちを増やすためのコツは?」
「友だちを増やすメリットってなに?」
企業の経営者やマーケティング・営業担当者の中にはこのような疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
LINE公式アカウントの運用効果を高めるために欠かせないのが「友だち」の存在です。
友だちを増やすことで、Webサイトや店舗への集客、商品・サービスの認知度拡大、売り上げの増加などにつながります。
そのため、ビジネスでLINE公式アカウントを活用する場合は、友だちをどれだけ増やせるかが重要なポイントとなるでしょう。
本記事では、LINE公式アカウントの友だちの概要から、友だちを増やすコツ・メリットを解説していきます。
LINE公式アカウントを今よりももっと活用したいとお考えの方のため、参考となる内容をまとめましたので、ぜひご覧ください。
1.LINE公式アカウントの友だちとは?
LINE公式アカウントを追加してくれたユーザーのことを「友だち」と呼びます。
企業や店舗はLINE公式アカウントを通して、友だちに対してメッセージを配信したり、チャットを行うことができます。
以下では、友だちを増やすことの重要性と友だち追加数の把握方法について解説します。
(1)友だちを増やすことの重要性
LINE公式アカウントの友だちになるユーザーは、基本的に商品やサービス、店舗についてすでに認知している、もしくは利用・来店したことがあるケースが多いです。
つまり、ユーザーの興味関心が企業や店舗に向けられている状態にあると言えます。
そのため、LINE公式アカウントによる訴求はユーザーの行動喚起につながりやすいというメリットがあります。
一人でも多くのユーザーに友だちになってもらうことで、集客や売上の増加に期待することができます。
LINE公式アカウントのWeb管理画面の分析にある「友だち」という項目を選択すると、「ターゲットリーチ」という表記があります。
ターゲットリーチとは、性別や年齢、地域などで絞り込んだメッセージの配信先となる友だちの母数です。
- 友だち追加数-ブロック数-属性不明数=ターゲットリーチ数
で導くことができます。
友だち追加数からブロック数と属性不明数を除外すれば、残った友だちには必ず性別や年齢のほかに、地域や友だちになっている期間などの、属性がついていることになります。
よって、属性に応じた精度の高いアプローチが可能となります。
また、上記より定義されたターゲットリーチは、みなし属性を持つユーザーと言い換えることができます。
みなし属性とは、ターゲットリーチ対象アカウントへ仮に付与された、性別や年齢、地域などの属性のことです。
LINEでは、過去に購入したスタンプや友だち追加履歴、その他LINE内での行動履歴から、「このユーザーは恐らく20代の女性で東京都在住だろうな」などと、みなした属性タグをアカウントごとに張り付けています。
これにより、完全ではありませんがLINE内でユーザーの特性やニーズに応じて分類することを可能にしています。
(2)友だちの確認方法
LINE公式アカウントは、ユーザーに友だち追加されただけでは、友だち情報を把握することができません。
ここでは、LINE公式アカウントに追加された友だちに関するデータを確認する方法を見ていきます。
友だちを確認することができれば、個別チャットやクーポン配信などの戦略も立てることができます。
- 友だちになっているユーザー
- 友だちの追加数や追加経路
順に見ていきましょう。
#1:友だちになっているユーザー
LINE公式アカウントでは、ユーザーに関する情報を開示していないため、誰が友だちになっているか確認することができません。
しかし、LINE公式アカウントを友だち追加したユーザーからメッセージやスタンプを送信してもらうことで、トーク履歴が残り、ユーザーのアカウントが「連絡先」として一覧で表示されるようになります。
そのため、友だち追加だけでなくユーザーからアクションを起こしてもらえるような工夫が必要になります。
例えば、友だち追加時のあいさつメッセージに「スタンプを押してくれた方にキャンペーン情報をお送りします」などのように、相手にとって何かメリットがあれば返信してくれる可能性が高くなります。
メッセージでの返信を促すよりも、スタンプを送ってもらう方がユーザー側の手間が少なくより効果的です。
どのようにして友だち追加を告知するのかだけでなく、友だち追加後のメッセージにも意識を向けることが重要です。
#2:友だちの追加数や追加経路
LINE公式アカウントの管理画面の分析にある「友だち」という項目から、友だちの追加数や属性情報、友だち追加経路を確認することができます。
しかし、最大90日間しか確認することができないため、注意が必要です。
LINE公式アカウントでは、友だち追加経路を任意の場所で設定することができ、さらに複数の経路を作成することができます。
例えば、「ホームページ用」や「Instagram用」のほか、「X用」や「店舗用」など、複数の追加経路ごとに「QRコード・URL・ボタン」を作成することで、ユーザーがどこから追加したのか判別することができます。
友だち追加が多い経路を特定することで、LINE公式アカウントへの誘導力の高い経路を特定し、その経路にさらに力を注ぐことができます。
2.LINE公式アカウントの友だち追加してもらう方法
LINE公式アカウント側からはユーザーに対して友だち追加することができないため、ユーザー側から友だち追加してもらえるようにアピールすることが必要です。
ここでは、友だち登録者数を増やす具体的な方法を解説します。
- POPや店頭で宣伝する
- URLやQRコードを発行して友だち追加を促す
- ID検索してもらう
- ショップカードを利用する
- アカウント名を検索する
順に見ていきましょう。
(1)POPや店頭で宣伝する
実店舗がある場合、最も確実で効果的な方法が「店頭POPや掲示物による告知」と「店舗スタッフからの声掛け」です。
LINE公式アカウントでは、友だち募集のポスターを無料でダウンロードすることができます。
掲示物は設置場所やユーザーに案内するタイミングを工夫して、友だちになるメリットを訴求することが重要です。
例えば、店舗入り口やレジ横などに貼るなど、ユーザーの目に止まりやすい場所を選びましょう。
また、LINEオリジナルの有償ノベルティをWeb管理画面から購入することができます。
もっとも、認証済アカウントからのみ利用が可能なため、あらかじめ認証済アカウントを取得する必要があることには注意が必要です。
さらに、友だち登録を促すには、店舗スタッフによる声掛けも重要です。
会計を行う際や商談中の何気ない会話の中で積極的に告知していきましょう。
具体的には、レジ横にポスターを貼っておき、会計時に「LINEを登録していただくとクーポンが届きます」などと、伝えるだけでも効果が期待できます。
このように、掲示物やスタッフの声掛けによる告知も友だち追加数を増やすための重要な戦略と言えるでしょう。
(2)URLやQRコードを発行して友だち追加を促す
LINE公式アカウントでは、Web版管理画面の「友だち追加ガイド」から「友だち追加ボタン」や「友だち追加URL・QRコード」を簡単に発行することができます。
友だち追加ボタンとは、ボタンをタップまたはクリックすると、LINE公式アカウントの友だち追加画面に遷移します。
Webサイトやブログの目立つ場所にボタンを設置して、来訪ユーザーに友だち追加を促しましょう。
また、QRコードをスキャンすることで友だち追加することも可能です。
名刺やチラシのほか、メニューなどに印刷して友だち追加を促すなどの工夫もこらしましょう。
もっとも、SNSやメールマガジンには友だち追加ボタンを設置することができないケースが多いため、友だち追加URLの記載がおすすめです。
なお上記で見たように、友だち追加URLやQRコードから友だちが追加された場合、経路などのデータを分析することが可能です。
効率的な友だち追加数の向上を目指すなら、ぜひ活用してみましょう。
(3)ID検索してもらう
LINE公式アカウントには、個別のIDがあります。
個別IDをユーザーに伝え、ユーザーがLINEアプリの「ホーム」や「トーク」などの検索ボックスに、該当のLINE公式アカウントのIDを入力し、検索して友だち追加することも可能です。
IDは、「@xxxxxx」のように、@から始まる数字とアルファベットの組み合わせです。
@も忘れずに入力する必要があるため、注意が必要です。
なお、LINE公式アカウントを開設すると、英数字がランダムに羅列されたベーシックIDが付与されます。
しかし、別途料金を支払うことで、希望のIDを取得することができる「プレミアムID」もオプション機能として実装されているため、導入を検討してみてもよいでしょう。
LINE公式アカウントのIDは、PCもしくはスマートフォンアプリを開き、アカウントを選択した後、ホーム画面の上部で確認することができます。
(4)ショップカードを利用する
LINE公式アカウントでは、ショップカードを作成することができます。
ユーザーがQRコードを読み込むことで、お店のショップカードが表示され、友だち追加につなげることが可能です。
ショップカード機能とは、LINE内で作成できるポイントカードのことです。
ショップカード機能を使うことで、ユーザーはポイントを貯めることができ、貯まったポイントを特典と交換することができます。
また、LINE公式アカウントの運営側は、ショップカードの使用状況を分析することができます。
ショップカード機能は、どのプランでも利用することが可能です。
管理画面での設定をするだけでショップカードを作成することができるため、紙のクーポンと比べてもコストがかからないというメリットがあります。
ショップカードでポイントを付与するためには、LINE公式アカウントの友だち追加をする必要があります。
そのため、自然な流れで友だちになってもらうことができ、LINE公式アカウントの友だちを増やす施策としても効果的です。
(5)アカウント名を検索してもらう
LINE公式アカウントでは、アカウント名や、プロフィールに登録している店舗情報などのキーワードをユーザーに検索してもらい、友だち追加を促す方法です。
ID検索と同様に、ユーザーはLINEアプリの「ホーム」や「トーク」などの検索ボックスに、該当のLINE公式アカウント名やキーワードを入力して検索し、友だち追加することも可能です。
ただし、アカウント名やキーワードで検索する方法は、LINE公式アカウントが認証済アカウントでなければ検索結果に表示されないため、注意が必要です。
認証済アカウントとは、LINEヤフー社が規定する審査を通過したアカウントで、認証済みバッチの付与や、LINEアプリ内の検索結果に表示されるメリットがあります。
ユーザーにアカウント名やキーワードで検索してもらいたい場合は、認証済アカウントを取得することを検討しましょう。
3.LINE公式アカウントの友だちを増やすステップ
ここでは、具体的にLINE公式アカウントの友だちを増やすコツを解説します。
LINE公式アカウントでは、友だちを増やすステップを3つに分けて考えることができます。
- LINE公式アカウントがあることを知ってもらう
- 友だちになることのメリットを伝える
- 実際に友だち追加してもらう
取り入れられそうなものから実施してみて、LINE公式アカウントの友だちを増やすことにつなげていきましょう。
(1)LINE公式アカウントがあることを知ってもらう
まずは、LINE公式アカウントがあることをユーザーに知ってもらうことが重要です。
上記で見たようなさまざまな方法を組み合わせて、LINE公式アカウントを運用していることを告知しましょう。
以下に、具体例をいくつか上げていますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 店頭での声掛け
- ポスター・POPで案内
- Webサイトで案内
- SNSで案内
(2)友だちになることのメリットを伝える
LINE公式アカウントの存在に気付いても、「友だち追加したい」とユーザーに思ってもらえなければ、友だちを増やすことはできません。
ここでは、ユーザーが思わず友だち追加したくなるような誘導方法をご紹介します。
- 特典を用意する
- 友だち追加のメリットを伝える
それぞれ見ていきましょう。
#1:特典を用意する
まずは、自社のLINE公式アカウントの友だちになることのメリットとなる、友だち限定の魅力的な特典を用意しましょう。
友だち追加時に配信するクーポンや、定期的に配信される割引情報など、友だちにならないと得られない特典をいくつか用意することで、友だち追加を後押ししてくれます。
割引情報やクーポンなどの特典メッセージを見ることによって、開封率が上がり、新規顧客だけでなく、リピート率の向上やブロック率の低下が期待できます。
実店舗を運営している場合の特典クーポンの例としては、以下のようなものがあります。
- ドリンク1杯無料
- お菓子1つ無料
- お会計10%OFF
- 500円割引
なお、「次回のお会計時」や「次回ご利用時」ではなく、その場ですぐに利用することができるクーポンを配布することで、その場で友だち追加を促すことが可能です。
#2:友だち追加のメリットを伝える
2つ目は、LINE公式アカウントに友だち追加することで、どんなメリットがあるのかを伝える方法です。
クーポン割引などがしづらい場合や実店舗などがない場合に用いられることが多いです。
例えば、「LINEで商品の相談や問い合わせができる」や「セミナー予約ができる」など、友だち追加することのメリットを適切に伝えていくことで、ユーザーに利便性を感じてもらい、LINE公式アカウントの友だち追加につながります。
(3)実際に友だち追加してもらう
最後に、実際に友だち追加をしてもらうステップです。
ユーザーに「LINE公式アカウントを追加したい」と思ってもらえれば、すぐに友だち追加を促しましょう。
ここで、「友だち追加方法がわからない」と思われると、機会損失になります。
そのため、友だち追加してもらいやすい導線をつなげることが重要です。
具体的には、ID検索するよりも、QRコードを読み取ってもらう方がユーザーの手間を省くことができます。
ほかにも、店舗で案内する場合は、すぐに追加できるようにチラシやポスターを用意しておくことが必要かもしれません。
このように、友だち追加を促す媒体によって、ユーザーが追加するまでの流れがスムーズになるように、QRコードやURLを設置しておくことが重要です。
4.LINE公式アカウントの友だちを増やすメリットは?
ここでは、LINE公式アカウントの友だちを増やすメリットを解説していきます。
- 多くの人に情報を発信できる
- 絞り込み配信を利用した集客ができる
- 効果的なマーケティング施策に活用できる
それぞれ見ていきましょう。
(1)多くの人に情報を発信できる
LINE公式アカウントは基本的に、友だち追加を行っているユーザーにのみ情報を配信することができます。
友だちが増えることによって、メッセージを配信することができる母数が増えます。
メールマガジンなどと比べても、LINEの開封率は高く、開封スピードも早いため、当日限定のタイムリーな情報発信がしやすくなるのもメリットと言えるでしょう。
しかし、友だちを増やさないことには、多くの人に情報を発信することはできません。
上記で述べたような工夫や施策を打ち出し、LINE公式アカウントの友だちを増やしましょう。
(2)絞り込み配信を利用した集客ができる
LINE公式アカウントでは、絞り込み配信を行うことができます。
絞り込み配信とは、年齢や性別、居住地域などでユーザーの属性を絞り込み、対象者にだけメッセージ配信を行う機能です。
絞り込み配信は、ターゲットリーチ数が100人を超えないと利用できないため、注意が必要です。
絞り込んだ少数に向けて効果的なメッセージを送ることで、より効率的に商品やサービスの訴求をすることができます。
また、購入履歴や申込履歴などで絞り込むことが可能です。
購入履歴や申込履歴などから類似商品に関するメッセージを配信することで、リピートを促すこともできるでしょう。
このように、友だちが増えると配信のバリエーションを増やすことができます。
ぜひ、LINE公式アカウントの友だちを増やしましょう。
(3)効果的なマーケティング施策に活用できる
LINE公式アカウントには、分析機能があります。
分析機能では、友だちの追加数やブロック数のほか、メッセージの開封率やクーポンの利用状況などを分析することができます。
クーポン配信などの施策によって、ユーザーがどのように行動したかを把握できるため、施策の有効性や効果を測定することができ、より効果的なマーケティング施策の立案・実行に活用することが可能です。
しかし、少ない母数で分析しても信頼度は低く、一定数以上の友だち登録数がいなければ確認できないデータもあります。
価値ある分析をするためにも、ある程度の数の友だちによる行動データが必要です。
多くの友だちを獲得することができれば、情報発信ができるだけでなく、ユーザーの行動データなどの有益な情報を得ることができます。
5.LINE公式アカウントの友だちを増やすときの注意点
ここでは、LINE公式アカウントの友だちを増やすときの注意点を解説します。
- LINE公式アカウント側からは友だち追加できない
- 友だちとやりとりするにはユーザー側からのアクションが必要
それぞれ見ていきましょう。
(1)LINE公式アカウント側からは友だち追加できない
LINE公式アカウントでは、アカウント側からユーザーに対して友だち追加を行うことはできません。
また、公式アカウントが友だちをブロックすることもできません。
LINE公式アカウント側からは任意のユーザーを友だち追加することができないため、公式アカウント側から積極的に友だち登録を呼びかける必要があります。
(2)友だちとやりとりするにはユーザー側からのアクションが必要
LINE公式アカウントでは、ユーザーに友だち登録をされただけでは、友だち情報を把握することはできません。
メッセージのやりとりは、友だち追加されたユーザー側から何らかのメッセージが送信されてはじめて行うことができます。
そのため、友だち登録だけでなくユーザーからアクションを起こしてもらえるような工夫をする必要があります。
例えば、友だち追加の際に自動的に配信されるあいさつメッセージにスタンプなどで返信するように促すことで、ユーザーとのやりとりができるようになります。
また、ユーザーとのチャットなどを通じて、1人ひとりに合わせたコミュニケーションをとることで、満足度を高めて商品・サービスの購入や来店のリピートを促進することができ、売り上げの拡大を目指すことができます。
まとめ
本記事では、LINE公式アカウントの友だちの概要から、友だちを増やすコツやメリットを解説しました。
友だち登録数を増やすことで、メッセージの配信方法や分析機能を効果的に使うことができます。
URLやQRコードなど、告知する媒体によって宣伝方法を変えていくのもよいでしょう。
友だち登録数を増やすことで、LINE公式アカウントを効果的に活用していきましょう。