LINE公式アカウントのアンケート機能って何?使い方から注意点まで一気に解説
「LINE公式アカウントのアンケート機能って何?」
「活用するメリットを知りたい」
「どうやって使えばいいの?」
企業の経営者やマーケティング・営業担当者の中にはこのような疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
LINE公式アカウントでは、アンケートを簡単に作成・配信することができます。
うまく活用すれば、ユーザーの行動を分析・把握することができ、効果的なマーケティング施策の立案や実行に活用することが可能です。
本記事では、LINE公式アカウントのアンケート機能について解説します。
また、活用するメリットや作成方法、注意点も紹介していきます。
これから、LINE公式アカウントを活用してユーザーの満足度をより高めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.アンケート(リサーチ)機能とは?
LINE公式アカウントのアンケート機能とは、投稿形式やアンケート形式でユーザーの意見などを集めることができる投稿を作成・配信することができる機能です。
LINE公式アカウントを利用していれば、どのプランでも無料でアンケートフォームを作成することができます。
アンケート機能は、匿名式のアンケートで、商品やサービスの認知度のほか、人気商品や満足度を調査するために実施されるケースが多く見られます。
アンケートの種類は、質問設定と自由形式の2つに分かれます。
質問設定 | あらかじめ設定されている質問項目でアンケートを作成。
年齢、性別、住居地から選択。 |
自由形式 | 自由に質問を設定してアンケートを作成。
複数回答、単一回答、自由回答の中から設定でき、主に自社商品・サービス調査など、マーケティング活動に活用できる情報収集を行う。 |
アンケート機能では、年齢や性別などユーザー属性に関する質問が3つと、自由に設定できる質問が最大7つ設定することができ、1回のアンケートにつき最大10問設定することが可能です。
回答形式は単一回答と、複数回答のほか、自由回答が選択できます。
なお、自由回答を選択するには、LINEヤフー社の審査をクリアした認証済アカウントしか選択することができないため注意が必要です。
作成したアンケートは、メッセージ配信やLINE VOOMから友だちに対して配信することができ、回答を集計したデータを確認することができます。
簡易的な市場調査に役立つだけでなく、回答のお礼にクーポンを設定することもできるため、アンケート数の確保にも有効です。
(1)アンケート(リサーチ)機能とLINEリサーチの違い
LINE公式アカウントには、LINEリサーチという機能もあります。
アンケート機能と、LINEリサーチも結局のところはアンケートを作成・配信することができるサービスです。
しかし、大きく異なる点が4つあります。
アンケート機能 | LINEリサーチ | |
料金 | 無料 | 有料 |
配信対象 | 友だちのみ | 友だち以外にも届く |
設問数 | 最大10問 | 最大30問 |
設問タイプ | 3種 | 5種 |
LINE公式アカウントのアンケート機能は無料で利用することができます。
しかし、LINEリサーチは有料となるので注意が必要です。
LINEリサーチの料金は、質問数と配信先数によって料金が変わっていきますが、9,800円から利用することができます。
また、LINE公式アカウントのアンケート機能と比べると、LINEリサーチではより詳細なアンケートを行うことが可能です。
LINEリサーチ機能であれば、友だち以外のユーザーにもアンケートを配信できるため、幅広い意見を収集することができます。
そのため、LINEリサーチは予算に余裕がある大企業向けのサービスとも言えます。
追加コストをかけたくない場合は、LINE公式アカウントのアンケート機能を活用しましょう。
(2)アカウント満足度調査機能
LINE公式アカウントのアンケート機能には、アカウント満足度調査機能もついています。
アカウント満足度調査とは、運用しているLINE公式アカウントに対する友だちの満足度を無料で調査できる機能です。
アンケート形式のメッセージをユーザーに送ることで、運営しているLINE公式アカウントに対するフィードバックを得ることができます。
アカウント満足度は「NPS®」というスコアを使って定量的に測定することが可能です。
「NPS®」とは、「Net Promoter Score®」の略で顧客満足度を測る指標です。
ユーザーはアカウントの満足度を0〜10点で評価します。
数字が大きいほどアカウントに満足しているユーザーが多く、小さいほど批判的なユーザーが多いことを表します。
すでにテンプレート化されているアンケートを利用して、友だちからのLINE公式アカウントに対する満足度を調査することによって、配信内容や頻度の調整を行うことが可能です。
具体的な調査手順は、以下の通りです。
- LINE公式アカウントの管理者画面にログイン
- リサーチメニューから「アカウント満足度調査」をクリック
- 「アカウント満足度調査を実施する」をクリック
- 配信日時を設定
なお、配信先については、ターゲットリーチ数が10万人以下の場合は「すべての友だち」、10万人以上の場合は「ランダム抽出」が選択されます。
配信をクリックすると、配信完了です。
調査リストには、直近の調査を含めて2年以内に実施した8回分の調査データが保存されます。
2.アンケート(リサーチ)機能を使うメリット
LINE公式アカウントのアンケート機能およびアカウント満足度調査は簡単に作成・配信することができます。
アンケート機能を活用して、ユーザーの意見やニーズを、マーケティングに活かすことも可能です。
ここでは、LINE公式アカウントのアンケート機能を活用するメリットを紹介していきます。
- 顧客を理解することで関係性を深められる
- 商品やサービスの改善・開発に活用できる
- 自社や店舗の経営方針の策定に活用できる
それぞれ見ていきましょう。
(1)顧客を理解することで関係性を深められる
アンケート機能は、ユーザーとのコミュニケーションによって成立します。
アンケートを作成・配信し、ユーザーに回答してもらい、回答のお礼にクーポンを配布するなどのやり取りの中で、ユーザーの意見や悩みを解決することができます。
このような一連のやり取りをすることで、ユーザーとの関係性を深めることができます。
ユーザーとの関係性が深まれば、商品やサービスのリピート率の向上が期待できるため、アンケート機能の活用は、サービス内容の向上に必須の項目と言えるでしょう。
(2)商品やサービスの改善・開発に活用できる
LINE公式アカウントのアンケート機能を活用することで、ユーザーがどんな商品を求めているのか、何に悩んでいるのかを把握することができます。
ユーザーが抱える悩みや求めるニーズを理解することができれば、商品やサービスの改善・開発の方向性を定めることが可能です。
また、認証済アカウントに申請することで自由記述のアンケートを行うことできます。
自由記述アンケートにより、自社サービスや商品の改善・開発のポイントをより詳細に把握することが可能です。
アンケートの回答をもとに今後の方針を定めるために活かせるのは大きなメリットと言えるでしょう。
(3)自社や店舗の経営方針の策定に活用できる
LINE公式アカウントのアンケートで得たユーザーの意見は、今後の自社の経営に活かすことができます。
アンケートの回答内容には、肯定的な意見もあれば、批判的な意見や厳しい意見を得る可能性もあります。
批判的な意見の中には、改善すべきポイントが含まれている場合もあります。
良い反応があった点は伸ばし、厳しい意見があった点は改善を図ることができます。
アンケートを実施することで、自社の強みや弱み、改善すべき点を明らかにすることができるため、積極的に活用していきましょう。
アンケート調査を通じて、ユーザーの声に耳を傾け、経営に活かすことでユーザーの満足度と自社の成長につなげることができるでしょう。
3.アンケート(リサーチ)機能の使い方
上記で見たように、LINE公式アカウントのアンケート機能を使うことで、ユーザーの意見を得ることができます。
また、得た意見から、自社の商品や今後の経営方針を定めることが可能です。
ここでは、アンケート機能の使い方を紹介します。
- アンケートの作成方法
- アンケートの結果確認方法
それぞれ見ていきましょう。
(1)アンケートの作成方法
LINE公式アカウントでアンケートを作成する方法は以下の通りです。
- LINE公式アカウントの管理者画面にログイン
- 左メニューから「リサーチ」および「リサーチを作成」をクリック
- 「リサーチ名」や「リサーチ期間」などの基本設定を入力
- 「アイコン」や「ユーザーの同意」などの紹介ページを入力
- 「回答者へのお礼」や「お礼のメッセージ」などのサンクスページを入力
- ユーザー属性に関する質問を設定
- 自由記述形式のアンケートを設定し保存
- メッセージ画面で「リサーチ」をクリックし、保存したアンケートを選択
「配信」ボタンをクリックすると、配信することができます。
なお、アンケートの配信はメッセージ以外にも以下の方法で配信することができます。
- LINE VOOM
- 自動応答メッセージ
- あいさつメッセージ
上記でも記述したように、質問は最大10個設定することが可能です。
また、単一回答・複数回答のほか、認証済アカウントであれば、自由回答を選択することができます。
自由回答にすることで、より詳細な回答を得ることができます。
(2)アンケートの結果確認方法
配信したアンケートの結果は、以下の方法で確認することが可能です。
- LINE公式アカウントの管理者画面にログイン
- 左メニューから「リサーチ」をクリック
- 「リサーチ結果」欄から確認
なお、リサーチ結果は回答者が20人以下の場合、アンケート結果のダウンロードや回答の進捗状況を確認することができないため、注意が必要です。
4.アンケート(リサーチ)機能の回答率を上げるコツ
アンケート結果をコンテンツや商品づくりなどに活かしていくためには、1件でも多くの回答を集め、アンケート調査の信頼度を高める必要があります。
ここでは、LINE公式アカウントのアンケート機能の回答率を上げるコツを紹介していきます。
- アンケートの回答特典を設ける
- 回答項目数や回答時間の目安を明記する
- アンケート期間を長くしすぎない
それぞれ見ていきましょう。
(1)アンケートの回答特典を設ける
企業や店舗からの一方的なお願いは、ユーザーにとってメリットが感じられず、アンケートの回答率が低くなってしまう可能性があります。
そこで、アンケートのお礼としてクーポンなどの回答特典を設けることで、アンケートに回答するユーザーの意欲が高まり、回答率が向上します。
回答特典は行動するきっかけになりやすく、アンケートの回答率を高める施策として効果的です。
LINE公式アカウントのアンケート機能では、回答後にクーポンを配布できるように設定できるため、提供可能な方はぜひ設定してみてください。
クーポンの内容は、「割引」や「無料」といったユーザーが使いやすい内容に設定すると、より回答率を向上させることが期待できます。
(2)回答項目数や回答時間の目安を明記する
アンケートの回答率を上げるためには、回答項目数や回答時間の目安を明記することが重要です。
ユーザーは、回答目安時間などがあらかじめわかっていると心理的な負担が少なく、回答しやすいと感じるからです。
そのため、文頭に「5つの質問に回答するだけ」や「1分で終わるアンケートにご協力ください」など、回答に必要な時間や回答量などを明記することで、ユーザーの心理的負担を減し、アンケートの回答率を向上させることができます。
アンケートを配信する際には、少しでもユーザーの心理的負担を減らせるように工夫することが重要です。
(3)アンケート期間を長くしすぎない
アンケートの回答率を上げるためには、アンケート実施期間を長く設定しすぎないことも重要です。
アンケートの回答期限が長すぎると、後回しにされ、忘れられてしまう可能性があるからです。
猶予を持たせすぎず、数日〜1週間で設定するなど、回答期間は短めに設定しましょう。
なお、アンケートの結果は期間後でなければ集計をすることができません。
そのため、アンケート期間が長すぎると指標とするデータのばらつきなどが生じてしまい、施策の改善や立案の参考にならないデータが得られる可能性があることに注意が必要です。
5.LINE公式アカウントのアンケート(リサーチ)機能の注意点
ここでは、LINE公式アカウントのアンケート機能を使う際の注意点を解説していきます。
- 回答者と回答内容を結び付けらえない
- 回答数が20件未満の場合、アンケート結果をダウンロードできない
- アカウント満足度調査は90日に1回しか実施できない
それぞれ見ていきましょう。
(1)回答者と回答内容を結び付けられない
LINE公式アカウントのアンケート機能では、回答者と回答内容を結び付けることはできません。
LINE公式アカウントのアンケート機能はあくまで匿名式アンケートです。
個人情報保護の観点から、どの回答者がどんな回答をしたのか結び付けることはできないため、あらかじめ注意が必要です。
欲しい情報はアンケートで収集することができますが、配信への活用が難しくなっています。
アンケート結果を今後の配信に活用したい場合は、LINE拡張ツールを利用するのがおすすめです。
拡張ツールはLINE公式アカウントと連携させることで、公式では提供されていないような機能を使うことができるようになります。
拡張ツールは多くの企業から提供されているため、自身のビジネス方針に合ったものを取り入れることも検討してみてください。
(2)回答数が20件未満の場合、アンケート結果をダウンロードできない
LINE公式アカウントのアンケート結果はアンケート実施期間中でも確認することができます。
しかし、回答者が20人以上いないと結果を閲覧することもダウンロードすることもできないため注意が必要です。
何件か回答があったとしても、20件未満だと一切アンケート結果を確認することができません。
確実に回答者を獲得するためには、上記で見たようにユーザーが回答するのに魅力的な特典を用意することがおすすめです。
また、割引クーポンやサービスクーポンなど提供しているサービスに合ったものを回答特典として設けてみましょう。
(3)アカウント満足度調査は90日に1回しか実施できない
LINE公式アカウントの満足度調査は90日に1回しか実施することができないため注意が必要です。
頻繁にアカウント満足度調査を実施してしまうと、ユーザーに心理的負担を与えてしまい、煩わしく感じさせてしまう可能性があります。
その結果、ブロックにつながる恐れがあります。
そのため、半年に1回など期間を空けてから実施することをおすすめします。
なお、待機期間中は、LINE公式アカウントの満足度を上げるために以下のような施策を実行しておくと良いでしょう。
- アンケート内容の見直し
- 配信コンテンツの改善
- リッチメニューの変更
定期的にアンケートを実施することで、ユーザーの悩みやニーズを把握することができます。
そのアンケート結果をもとに商品開発やコンテンツ配信などを心がければ、集客や売上向上も期待できるでしょう。
まとめ
本記事では、LINE公式アカウントのアンケート機能およびアカウント満足度調査について解説しました。
アンケートは、LINE公式アカウントから簡単に作成・配信することができます。
また、回答特典などを設けることでアンケートの回答率を高めることも可能です。
アンケート機能を活用することで、ユーザーの意見やニーズなどを収集することができるため、ぜひ自社のブランディングに活用していきましょう。