LINE公式アカウントは複数作成できる!効率的に管理できるツールも紹介
「LINE公式アカウントは複数作れる?」
「LINE公式アカウントを複数作るメリットとデメリットはなんだろう?」
LINE公式アカウントは100個まで作成でき、アカウント別にユーザーに最適な情報配信をするように設定することができます。
しかし、LINE公式アカウントの複数運用は思わぬ手間やコストがかかる場合もあるので注意が必要です。
この記事では、LINE公式アカウントを複数作成する方法や運用メリットとデメリット、効率的に管理するためのツールを紹介します。
最後まで読めば、LINE公式アカウントの複数運用するメリットが分かり、自社顧客にパーソナライズされた情報を配信できるでしょう。
1.LINE公式アカウントは複数作成できる
LINEでは1つのIDにつき、100個まで複数の公式アカウントを運営できます。
そのため、用途に分けてLINE公式アカウントを使い分けたり、複数店舗を持つ場合は店舗ごとのアカウントの運営が可能です。
店舗ごとに顧客の行動やクーポンなどの利用状況を把握したい場合には、複数のLINE公式アカウントを作成することがおすすめです。
もっとも、アカウントが複数あることで、ユーザーや顧客が困惑する可能性もあります。
そのような場合には、どの店舗のアカウントであるかなど、ユーザーや顧客にとって見分けやすくなるようなアカウント名にするなどの工夫が必要でしょう。
2.LINE公式アカウントを複数作成する方法
LINE公式アカウントを複数作成する方法を紹介します。
- PCからLINE公式アカウントを作成する場合
- スマホでLINE公式アカウントを作成する場合
それぞれについて見ていきましょう。
(1) PCからLINE公式アカウントを作成する場合
PCからLINE公式アカウントを作成する際は、以下の3ステップで作りましょう。
- LINE公式アカウントのサイドメニューから「作成」をクリック
- アカウント情報を入力する
- 必要な項目を設定する
順にご説明します。
#1:LINE公式アカウントのサイドメニューから「作成」をクリック
PCからLINE公式アカウントへアクセスし、サイドメニューから作成ボタンをクリックします。
作成ボタンを押すと、新規アカウントの作成画面が開きます。
#2:アカウント情報を入力する
LINE公式アカウントの作成画面が開いたら、アカウント情報を入力します。
必須項目はアカウント名とメールアドレス、業種、使い方の項目です。
利用規約などに同意のうえ、確認ボタンを押して作成を完了させましょう。
#3:必要な項目を設定する
LINE公式アカウントの作成が終わったらダッシュボードへ戻り、先ほど新規作成したアカウント名をクリックします。
また、表示させるボタンの追加も可能です。
具体的には、以下のようなボタンについて追加の設定をすることができます。
- 通話…公式アカウントに設定した電話番号へ発信
- 割引…クーポンページへ移動
- ショップカード…ショップカードへ移動
- 住所…地図を表示
- サービスページ…Webサイトへ移動
- 予約…予約サイトへ移動
設定内容はオンタイムで左側のプレビュー画面に表示されるので、ビジュアルを確認しながら設定しましょう。
細かな設定が完了したら、LINE公式アカウントの完成です。
必要であれば認証マークの取得申請をし、早速集客を始めましょう。
(2)スマホでLINE公式アカウントを作成する場合
次に、スマホでLINE公式アカウントを作成する場合のやり方を解説します。
- LINE公式アカウントアプリのメニューを開く
- 「アカウントを作成」をタップする
- 必要な項目を入力する
- ビジュアルの設定をする
それぞれ見ていきましょう。
#1:LINE公式アカウントアプリのメニューを開く
LINE公式アカウントアプリを開き、上部の三本線をタップします。
#2:「アカウントを作成」をタップ
アカウントリストが表示されるので、下部の「アカウントを作成」をタップしてください。
#3:必要な項目を入力する
まずはアカウント名を入力します。
アカウントの目的(業種)や用途を選ぶ画面が表示されるので、指示に従って設定を行いましょう。
最後に入力項目の確認が表示されるので、間違いないかチェックして「アカウントを作成」をタップします。
アカウント作成後に認証済みアカウントの申請をするかの確認画面が表示されます。
認証済みアカウントにしておくと、認証済みマークが付与され信頼感がアップします。
さらに公式アカウントの検索結果に表示されるので集客にも効果的です。
タイミングは後からでも構いませんが、認証の申請はしておきましょう。
認証申請をスキップした場合は、チャット機能のON/OFFを選ぶ画面に進みます。
個別チャットを受け付けると、顧客からの直接のメッセージを受け取ることができます。
もしも問い合わせには応答せず、配信専用アカウントにしたい場合はOFFにしておきましょう。
チャット設定が終わったら、プロフィール画像の設定画面が表示されます。
プロフィール画像がないと怪しい公式アカウントと認識されやすいので、必ず設定しておきましょう。
#4:ビジュアルの設定をする
LINE公式アカウントのダッシュボードへ戻り、設定を開くとアカウントの背景画像やWebサイトへのリンクなどを設定できます。
背景色やフッターボタンの色、またLINE公式アカウントにパーツを追加して通話やWebサイトへの誘導動線を作ることができます。
さらに、SNSとの連携設定や予約フォームなども追加可能です。
自社が運営するアカウントの目的に合わせて、必要なツールを追加しましょう。
最後に、「保存した内容を公開」をタップすれば、LINE公式アカウントの作成作業が完了します。
3.複数のLINE公式アカウントを切り替える方法
LINE公式アカウントを複数所持している場合は、個別にアカウントのアクティビティを確認しなければなりません。
PC版のLINE公式アカウントを使っている場合は、ダッシュボードの「アカウント」タブにて切り替えが可能です。
アカウント一覧がリスト表示されるので、内容を確認したいアカウント名を選びましょう。
スマホアプリで複数アカウントを切り替える場合は、アプリの左上にある三本線のメニューボタンをタップします。
所有しているアカウントリストが表示されるので、ここからアカウントの切り替えをおこないましょう。
4.LINE公式アカウントの複数運用がおすすめなパターン
LINE公式アカウントを複数運用すべきパターンは以下の3つです。
- 配信用と問い合わせ対応用でアカウントを分けたい
- 地域ごとに配信する内容を変えたい
- サイトや事業内容によってアカウントを分けたい
自社で本当に複数のLINE公式アカウントが必要か検討してみましょう。
(1)配信用と問い合わせ対応用でアカウントを分けたい
LINE公式アカウント1つで情報配信と問い合わせ対応の双方を兼ねられますが、問い合わせ数が増えてくると管理が大変です。
配信用と問い合わせ用でLINE公式アカウントを別で作り、担当者を分ければスムーズに対応できるでしょう。
また、配信と問い合わせにアカウントを分けることで、問い合わせの対応漏れなども防ぐことができます。
(2)地域ごとに配信する内容を変えたい
1つのLINE公式アカウントに各店舗の顧客が集約していると、地域外の人にまで余計な情報を発信することになります。
たとえば、特定店舗のキャンペーン情報はその地域にいない人にとっては不要な情報です。
自分に必要のない情報が流れてくるLINE公式アカウントはブロックされやすいため、このような場合には地域別のLINE公式アカウントを作るのが良いでしょう。
店舗や地域ごとにLINE公式アカウントを変えることで、ユーザーにとって余計な情報を発信することもなくブロックされにくくなります。
(3)サイトや事業内容によってアカウントを分けたい
自社が複数サイトや事業を運営している場合は、複数のLINE公式アカウントを開設するのがおすすめです。
そもそも顧客は運営会社ではなく、サイトや特定事業の利用者です。
自分が利用していないサイトの情報が流れてきても閲覧されず、LINEの離脱につながります。
また、運営の際も1つのアカウントにさまざまな事業やサイトの情報が雑多に含まれた状態で発信すると、反応率の正しい結果測定ができません。
サイトや事業内容ごとにアカウントを運営し、顧客が興味を持って閲覧し続けてくれる配信を続けましょう。
なお、1つのアカウントに顧客情報を集約したいなら、複数のサイトや事業のアカウントから自社のアカウントへの友だち追加を促す方法がおすすめです。
または、複数アカウントを統一管理できるLINE向けの顧客管理ツールを使うことで、顧客リストを集約できます。
LINE公式アカウントの友だち追加については、以下の記事でも解説しています。
5.LINE公式アカウントを複数作成・運用する5つのメリット
LINE公式アカウントを複数作成・運用するメリットは以下の5つです。
- 用途に合わせた配信が可能になる
- 問い合わせやチャットの管理がしやすい
- ユーザーからブロックされにくくなる
- LINE公式アカウントの費用を抑えられる
- 友だちとより深い関係を築くことができる
順にご説明します。
(1)用途に合わせた配信が可能になる
LINE公式アカウントを複数運用すれば、用途に合わせた情報配信が可能となります。
1つのアカウントは配信専用、もう1つはチャット対応専用など、用途別に管理することが可能です。
また、予約専用のアカウントとお店からの情報配信アカウントを分けるなどの使い方もできます。
用途別にアカウントを分けることで運営者が情報配信の内容を管理しやすくなり、効率の良いLINE公式アカウントの運営につながるでしょう。
(2)問い合わせやチャットの管理がしやすい
LINE公式アカウントを複数作成しておけば、問い合わせやチャット管理がしやすくなります。
たとえば、複数の店舗を持つ会社が1つのアカウントしか運用していない場合を考えてみましょう。
その場合は、各店舗の顧客からの問い合わせなどが一斉にLINEに入ってくるため、問い合わせが入るたびに各店舗担当者に対応を確認し、返信する手間が必要です。
一方で店舗ごとに問い合わせアカウントを作成し、店舗に権限を付与しておけば、各店舗がスピーディに問い合わせ対応を行うことができます。
実際の運用を考えても、複数のアカウントを持っておいた方が顧客の問い合わせやチャット対応の効率は格段に上がるでしょう。
(3)ユーザーからブロックされにくくなる
LINE公式アカウントを複数作成して運用することで、ユーザーからのブロックを防止できます。
LINEは気軽に登録できる分、不要だと思われれば簡単にブロックされるのが難点です。
特にユーザーが自分に関係のない配信が多いと感じたアカウントはブロック対象となりやすいため、可能な限りユーザーにとってニーズが高い情報に絞って発信する必要があります。
たとえば、東京と大阪の2つの店舗を持つ企業が1つのアカウントしか運用していないとしましょう。
この状態で「東京店のキャンペーン」の案内を一斉配信した場合、大阪の顧客には無関係な情報が届くことになります。
大阪の人からすれば「東京の情報ばかり配信されてくる」と感じ、ブロックされてしまうかもしれません。
一方でLINE公式アカウントを東京と大阪で分けておけば、特定の人にのみメッセージ配信が可能です。
結果として顧客それぞれに最適な情報を配信できるので、ブロックされる可能性が下がります。
(4)LINE公式アカウントの費用を抑えられる
LINE公式アカウントを複数運用すれば、LINE公式アカウントの運用費用を抑制できます。
LINE公式アカウントは1アカウントにつき、毎月200通まで無料でメッセージを送れるからです。
たとえば、5つのLINE公式アカウントを運営していれば、合計で1,000通の無料配信の枠を手に入れられます。
なお、LINE公式アカウントの無料プランについては以下の記事でも取り上げているため、合わせてご参照ください。
(5)友だちとより深い関係を築くことができる
LINE公式アカウントを分けることで、友だち登録をしているユーザーとの絆を築きやすくなります。
配信と問い合わせを分けるだけでも、顧客対応のスピードが速くなり、ユーザーの信頼度や満足度が増します。
また、複数事業を運営している場合は、各事業のファンに向けて配信できるため、ユーザーの望む情報のみを発信できるでしょう。
ユーザーとの関係育成には、一人ひとりの要望に沿った情報配信が欠かせません。
1つのLINE公式アカウントでおおまかな情報を発信するよりも、アカウントを分けてきめ細かいフォローや配信ができる体制を整えましょう。
LINE公式アカウントを活用した顧客との関係性構築のメリットや方法については、以下の記事もご参照ください。
また、LINE公式アカウントの友だちの概要や登録者数を増やすメリットについては、以下の記事も参考になります。
6.LINE公式アカウントを複数作成・運用する際のデメリット
LINE公式アカウントを複数作成・運用する際のデメリットについても理解しておきましょう。
- アカウントごとに集客施策が必要になる
- 配信内容のミスが起こりうる
- 各アカウントの設定を行う必要がある
- アカウントが増えるほど管理コストが生じる
- 運用費用が高額になる可能性がある
1つずつ見ていきましょう。
(1)アカウントごとに集客施策が必要になる
LINE公式アカウントを複数運用する場合には、アカウント別に集客の施策が必要です。
アカウントごとに集客施策が必要になるため、最初のうちは集客のためのリソースやコストがかかります。
複数支店を持つ場合は、各店舗で会計時に声がけをしたり、店内POPで案内しましょう。
また、問い合わせと配信でアカウントを分けたい場合は、別アカウントの存在を既存の友だちに知らせて友だち追加してもらう必要があることに注意が必要です。
SNSやWebサイトにもアカウントの存在を周知し、登録を促しましょう。
(2)配信内容のミスが起こりうる
LINE公式アカウントの複数運用では、配信内容の誤爆に注意しましょう。
誤爆とは、大阪支店宛のメッセージを東京支店のアカウントで配信してしまうようなミスです。
複数のLINE公式アカウントを同じ担当者が運営していると、ヒューマンエラーが起こりやすくなります。
アカウントを複数作成したら管理担当者も個別で設置し、ミスが起こらないように切り分けをすると良いでしょう。
LINE運用に専属の人員を割り当てることができない場合には、配信前に対象のアカウントになっているかチェックする工程を設けるなど、ミスを抑制する工夫を行うことも合わせて必要となります。
(3)各アカウントの設定を行う必要がある
LINE公式アカウントは最大100個まで作成できますが、一括で大量作成はできません。
そのため、作成時は1つひとつのアカウントに対して設定が必要です。
設定自体にそこまで時間はかかりませんが、アカウントを作るたびに設定が必要なので面倒に感じる方もいるでしょう。
複数のアカウントを作る場合はアイコンや背景画像を統一するなど、共通の素材を使うことで手間を省くことができます。
また、あいさつメッセージなどはすべてのアカウントで同じ文面を利用するのも手間を省く方法としておすすめです。
(4)アカウントが増えるほど管理コストが生じる
複数のLINE公式アカウントの運営はメリットがあるものの、管理が大変な点は理解しておきましょう。
デフォルトのアプリではアカウントを切り替えて、1つひとつのアカウントで配信を行うほか、問い合わせに対応しなければなりません。
アカウントでシナリオ配信をする際にも、個別にシナリオ設定が必要なので手間もかかります。
あまりにLINE公式アカウントを増やしすぎると管理できなくなるリスクがあるので、管理できる範囲で作成しましょう。
(5)運用費用が高額になる可能性がある
LINE公式アカウントは1アカウントごとに、200通までのメッセージ配信を無料で行うことが可能です。
しかし、LINE公式アカウントを増やすことで運用費用が高くなるケースもあります。
アカウントが増えて友だち数が増えれば、当然配信するメッセージ数が増えるためです。
200通以上のメッセージを配信する場合は、1アカウントごとに以下いずれかの有料プランの契約が必要です。
- コミュニケーションプラン:無料で月200通までメッセージ配信が可能
- ライトプラン:月額5,000円(税別)で月5,000通までメッセージ配信が可能
- スタンダードプラン:月額15,000円(税別)で月30,000通までメッセージ配信が可能
毎月4,000通配信するLINEアカウントを2つに分割し、2,000通ずつ配信したい場合は、各アカウントでライトプランを契約しなければなりません。
つまり、1アカウントであれば5,000円で済んでいた運用コストが、2倍の10,000円に上がります。
以上のようにメッセージ配信数が多い場合は、LINE公式アカウントを分けるだけでコストが増す可能性があります。
メッセージ配信数を抑えるコツを学び、各アカウントの配信数を抑える工夫が必要です。
メッセージ配信数のカウントのされ方、配信数を抑えるコツは以下の記事でまとめています。
7.複数のLINE公式アカウントの運用をスムーズにするコツ
LINE公式アカウントを複数運営すると、管理の手間が増えます。
どうすれば効率よく複数のLINE公式アカウントを管理できるかについても、知識をつけておきましょう。
- アカウントごとのコンテンツをしっかり設定する
- 運用目的を明確にして配信内容を考える
- 統合に備えて複数のアカウントでの友だち登録を促しておく
- LINE公式アカウントの「グループ」機能で一元管理する
- LINE公式アカウント専用のCRMツールを利用する
- LINE公式アカウントの運用代行サービスに依頼する
(1)アカウントごとのコンテンツをしっかり設定する
複数のLINE公式アカウントを運用するために、アカウント別にあらかじめ送信するメッセージを設定しておきましょう。
ステップ配信を利用すれば、アカウント別に配信内容を考え、メッセージを配信する手間がなくなります。
しかし、全てのアカウントに同じ内容のメッセージを配信しても意味がありません。
たとえば、ECサイト運営者が情報配信アカウントと問い合わせアカウントを分けて運用していると仮定します。
その場合は、以下のようにコンテンツを設定するのが良いでしょう。
- 情報配信用…最初にクーポンを配信→顧客におすすめ商品をレコメンド→セール情報を発信…
- 問い合わせ用…あいさつメッセージにてLINEの趣旨説明→登録後しばらく期間をおいて「お困りごとはありませんか」という内容を配信…
以上のように設定しておけば、自動的に顧客にメッセージ配信をしてくれ、配信の手間を減らすことが可能です。
(2)運用目的を明確にして配信内容を考える
LINEアカウントを複数運用する場合は、アカウントごとに目的に沿った配信を心がけましょう。
たとえば、店舗ごとにアカウントを持つのであれば、店舗の顧客に対してお得になる店舗別クーポンやキャンペーンを配信します。
また、顧客とのコミュニケーションのみを目的にしたアカウントを持つ場合は、顧客の反応を得やすいコンテンツを配信し、コメントを求めると良いでしょう。
(3)統合に備えて複数のアカウントでの友だち登録を促しておく
LINEアカウントを複数運用する場合は、統合に備えた対策もしておきましょう。
複数のLINE公式アカウントを統合した場合、削除したアカウントの友達リストを引き継ぐことはできません。
顧客リストの喪失を防ぐために、LINE公式アカウントは以下のような構造にし、相互に登録を促す施策がおすすめです。
- ブランドアカウント…ブランド(事業)全体のアカウント
- 支店アカウント
万が一支店を閉鎖するような場合でも、ブランドアカウントに友だち情報が追加されていれば、顧客情報を失わずに済みます。
ブランドアカウントへの友だち追加を促すメッセージを随時配信し、顧客リストを確保しましょう。
(4)LINE公式アカウントの「グループ」機能で一元管理する
LINE公式アカウントをまとめて管理するなら、グループ機能を使いましょう。
ダッシュボードのメニューから「グループ」を選択し、追加したいアカウントを選択します。
グループを作成しておけば、全店舗共通のメッセージをアカウントごとに配信する手間がありません。
必要に応じてグループを使い分けて、効率的に複数のLINE公式アカウントを管理しましょう。
(5)LINE公式アカウント専用のCRMツールを利用する
LINE公式アカウントを複数運用する場合は、LINEと連携できるCRMツールの導入をおすすめします。
公式アプリでも一元管理用の機能はありますが、属性分けが地域や性別、年代とOSの4つのみでしか絞れないなど、利便性がやや低いためです。
CRMツールを導入すれば、会員サイトとの連携やLINE IDと既存顧客情報の紐付け、購買履歴をもとにしたステップ配信の設定などが可能となります。
もちろん、友だち数がまだ少ないならLINE公式アプリで運用を続けても問題はありませんが、ある程度友だち数が多いならCRMを導入した方が作業効率は上がるでしょう。
CRMの基本概念やツールの機能については、以下の記事もご参照ください。
(6)LINE公式アカウントの運用代行サービスに依頼する
自社で複数のLINE公式アカウントを運用するリソースを確保できない場合は、LINE公式アカウントの運用代行サービスを利用しましょう。
LINE公式アカウントの運用代行サービスとは、LINEの設計から運用までを委託できるサービスです。
アカウントが複数あっても、すべて運用を任せることができるため、自社リソースを圧迫しません。
委託費用がかかる点は負担となるので、運用代行を依頼する際は自社で節約できるリソースと委託費用を検討しましょう。
8.LINE公式アカウントの複数運用におすすめのCRM
LINE公式アカウントの複数運用を効率化したいなら、以下2つのCRMがおすすめです。
- Liny
- MicoCloud
順にご説明します。
(1)Liny
LinyはLINE公式アカウントの運用を自動化するためのツールです。
顧客情報を自動収集してリスト化し、より詳細な絞り込み配信やステップメッセージを配信できます。
複数のLINE公式アカウントをダッシュボードにまとめて表示させられるので、1つのアカウントを管理している感覚で情報の管理や配信などの作業が可能です。
専属担当がつき、導入から顧客との関係構築まで幅広くサポートしてもらえるので、初めてLINE公式アカウントを運用する方にもおすすめです。
(2)MicoCloud
MicoCloudは、LINE専用のマーケティングツールです。
複数のLINEアカウントの内容を統合管理し、同じダッシュボードからそれぞれのアカウントに適した内容を配信できます。
拠点別にダッシュボードの作成が可能なので、複数のLINEアカウントを別担当が管理する際も利便性が高いです。
詳細な顧客情報の分析で顧客一人ひとりへの情報配信を最適化できるので、顧客とより深い関係を構築するのに役立ちます。
9.複数のLINE公式アカウントの運用に成功した事例
最後に複数のLINE公式アカウントの運用に成功した企業事例を紹介します。
- 株式会社アダストリア
- 安楽亭
- 株式会社LⅠNE
(1)株式会社アダストリア
株式会社アダストリアはアパレル事業を展開しており、6つのブランドを展開しています。
ブランドそれぞれのファンに向けて最適な情報を配信するために、ブランドごとにLINEアカウントを開設しています。
アカウント自体は分断していますが、6つのアカウントの情報は本部で集約しており、マーケティングに役立てています。
事業やブランドごとにアカウントを複数開設し、本部で連携させることで顧客情報を活用している良い事例です。
(2)安楽亭
大手焼肉チェーン安楽亭も複数のLINE公式アカウントを運用しています。
店舗ごとにLINE公式アカウントを開設し、その店舗によく通う人に対して情報発信しています。
安楽亭の店舗のLINE公式アカウントで、店舗限定クーポンも配信し、再来を促す仕組みです。
(3)株式会社LINE
株式会社LINEもLINE公式アカウントをサービスごとに開設し、使い分けています。
たとえば、株式会社LINEでは以下のような公式アカウントを開設しています。
- LINE MUSIC
- LINEで予約
- LINEスタンプ
- LINEギフト
ユーザーが欲しい情報だけを得られるようサービス名でアカウントを分け、配信内容を最適化しています。
10.LINE公式アカウントの複数作成・運用に関してよくある質問
LINE公式アカウントの複数作成や運用に関してよくある質問をまとめました。
- LINE公式アカウントに複数端末からログインできますか?
- 複数のLINE公式アカウントを統合したいときはどうしたら良いですか?
- 個人のLINEアカウントを複数作ることはできますか?
順に見ていきましょう。
(1)LINE公式アカウントに複数端末からログインできますか?
LINE公式アカウントの権限管理で設定すれば、複数端末からログインできます。
(2)複数のLINE公式アカウントを統合したいときはどうしたら良いですか?
複数のLINEアカウントを統合する際は、1つを残して残りのLINEアカウントを削除する必要があります。
手順としては、以下のとおりです。
- 消す前にLINE公式アカウント統合についてのお知らせを送る
- お知らせメッセージで統合先アカウントへの友だち追加を促す
- 削除対象のLINE公式アカウントを削除する
注意したいのが、LINE公式アカウントの友だち情報をそのまま引き継げないことです。
必ず統合前に統合先のLINE公式アカウントを案内し、友だち追加を促しましょう。
(3)個人のLINEアカウントを複数作ることはできますか?
原則として個人のLINEアカウントを複数作成することはできません。
どうしても複数のLINEアカウントが欲しいなら、電話番号を複数用意する必要があります。
まとめ
LINE公式アカウントは1IDにつき、100個まで作成が可能です。
複数のLINE公式アカウントを作ることで、用途や拠点ごとに配信内容を分けて、ユーザーと最適化されたコミュニケーションをとることができます。
LINE公式アカウントの複数運用は手間がかかる側面もあるので、友だち数やアカウント数が多い場合はCRMツールとの併用がおすすめです。
上記で紹介した2つのツールは、1つのツールで複数のLINE公式アカウントを統合管理できます。
複数のLINE公式アカウントを運用し、顧客との関係育成に役立てましょう。