コラム

【2025年版】X広告のターゲティングとは?設定方法と効果を最大化する使い方

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TMS編集部

「X広告のターゲティングって何ができるの?」
「効果的なターゲティング設定のコツを知りたい」

X広告は詳細なターゲティング機能を備えており、適切に設定することで広告効果を大きく高めることができます。

しかし、多くの設定項目や機能があるため、どのような組み合わせが最適なのか迷ってしまう方も少なくありません。

本記事では、X広告のターゲティング機能の基本から応用テクニック、目的別の最適な組み合わせ、効果を高める改善アプローチまで詳しく解説します。

最後まで読めば、自社のマーケティング目標に合わせた効果的なターゲティング設定ができるようになり、広告費用対効果を最大化できるでしょう。

なお、X広告について網羅的に知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

2025.04.01

【2025年最新】X広告で売上UP!中小企業向け活用術

1.X広告のターゲティングとは?できることと基本の考え方

X広告のターゲティングについて、まずは基本的な概念と活用法を解説します。

X広告のターゲティングとは?できることと基本の考え方

  1. ターゲティングとは
  2. X広告のターゲティングでできること

(1)ターゲティングとは

ターゲティングとは、広告を表示する対象ユーザーを絞り込む機能のことです。

適切なターゲティングを行うことで、自社商品やサービスに関心を持ちそうなユーザーに効率よく広告を届けることができます。

例えば、特定の年齢層や地域、興味関心を持つユーザーだけに広告を表示することで、無駄な広告配信を減らし、費用対効果を高めることが可能になります。

ターゲティングはデジタル広告の大きな強みであり、従来のマスメディア広告では実現できなかった精度の高いアプローチを可能にしています。

X広告では特に多様なターゲティングオプションが用意されており、これらを組み合わせることで高度なセグメンテーションが実現できるのです。

(2)X広告のターゲティングでできること

X広告は多彩なターゲティング機能を備えており、基本的な年齢・性別・地域といった情報でオーディエンスを絞り込みできます。

さらに興味関心、フォロワー類似、会話トピック、ウェブサイト訪問履歴など、様々な角度からユーザーを絞り込むことが可能です。

これらの機能を組み合わせることで、自社商品やサービスに関心を持ちそうなユーザーに効率的にアプローチできます。

2.X広告のターゲティング設定方法を解説

X広告のターゲティング設定方法について、実際の画面に沿って解説します。

X広告のターゲティング設定方法を解説

  1. X広告を開く
  2. キャンペーンを作成する
  3. 興味関心・キーワードを追加する
  4. 除外設定をする
  5. 最適化ターゲティングの使い方

(1)X広告を開く

X広告のターゲティング設定は、広告マネージャーから行います。

まず、X広告マネージャーにアクセスし、アカウントにログインしましょう。

(2)キャンペーンを作成する

キャンペーン作成の最初のステップとして、広告の目的を選択します。

「認知」「検討」「コンバージョン」の3つの大カテゴリから、具体的な目標(リーチ、エンゲージメント、ウェブサイトトラフィック、アプリインストールなど)を選びましょう。

目的を選択したら、キャンペーン名を入力し、予算や期間を設定します。

次に、広告グループを作成します。

この段階で、ターゲティングに関する詳細設定をおこないます。

ターゲティング設定画面では、まず基本的な「ロケーション」「性別」「年齢」などのデモグラフィック情報を設定できます。

これらの基本設定を行った後、より詳細なターゲティングオプションに進みましょう。

(3)興味関心・キーワードを追加する

基本的なデモグラフィック設定の下に、さらに詳しいオーディエンス設定ができるタブがあります。

ここでは、「キーワード」「興味関心」「フォロワー」「会話」などの詳細なターゲティングオプションを設定できます。

それぞれの設定項目の内容は次の章で説明するので割愛しますが、ここからターゲットの設定をしておきましょう。

(4)除外設定をする

ターゲティングの精度を高めるためには、除外設定も重要です。

キーワード設定は含めるキーワードだけでなく、除外するキーワードも設定できます。

例えば、「ダイエットサプリ」がキーワードの場合に「効果ない」などと呟いているターゲットは除外するように設定が可能です。

また、オーディエンスタブの「カスタムオーディエンス」でも、除外オーディエンスを利用できます。

すでにWebサイトに来ているユーザーを除外するなどの設定が可能なので、除外したいユーザーデータがある場合は利用しましょう。

(5)最適化ターゲティングの使い方

X広告には、AI技術を活用した「最適化ターゲティング」機能があります。

ここからは最適化ターゲティングの使い方について解説します。

最適化ターゲティングの使い方

  1. 最適化ターゲティングとは?
  2. 利用すべきケースと避けるべきケース

#1:最適化ターゲティングとは?

最適化ターゲティングは、設定したターゲット層に加えて、類似したユーザーにも自動的に広告を配信する機能です。

X独自のアルゴリズムが、広告に反応しそうなユーザーを分析し、配信対象を自動的に拡大します。

通常のターゲティングでは捉えきれない潜在的なユーザー層を発見できる可能性があるので、利用してみると良いでしょう。

なおこの機能は、広告グループの設定画面で「ターゲティングを最適化」のチェックボックスをオンにすることで利用できます。

#2:利用すべきケースと避けるべきケース

最適化ターゲティングを利用すべきケースとは、認知拡大キャンペーンなど、幅広いユーザー層へのリーチを目指す場合に効果的です。

新規顧客の獲得や、これまでにアプローチできていなかったセグメントの開拓に役立ちます。

テスト段階のキャンペーンで、どのようなユーザー層が反応するか探索したい場合にも有効です。

避けるべきケースは非常に限定的な商品やサービスの広告の場合です。

地域ターゲティングなど厳密なターゲット管理が必要な場合は、オフにした方が良いでしょう。

これは最適化ターゲティングによって無駄に広告表示数が増える可能性があるためです。

予算が非常に限られている場合も、コアターゲットに集中するためにも、この機能は使わない方が安心です。

初めは通常のターゲティングで運用し、データが集まった段階で最適化ターゲティングを検討するのも良いでしょう。

3.X広告のターゲティング種類をカテゴリ別に解説

X広告には多様なターゲティングオプションがあります。

ここでは、それらを3つの大きなカテゴリに分けて詳しく解説します。

X広告のターゲティング種類をカテゴリ別に解説

  1. オーディエンス特性ターゲティング
  2. オーディエンスタイプ別ターゲティング
  3. カスタムオーディエンスターゲティング

(1)オーディエンス特性ターゲティング

オーディエンス特性ターゲティングは、ユーザーの基本的な属性や環境に基づくターゲティング方法です。

オーディエンス特性ターゲティング

  1. 年齢ターゲティング
  2. 性別ターゲティング
  3. 地域ターゲティング
  4. デバイス・OS・キャリアターゲティング
  5. 言語ターゲティング

#1:年齢ターゲティング

年齢ターゲティングでは、特定の年齢層のユーザーに広告を表示できます。

13歳以上のユーザーを対象に、54歳まで5歳区切りで細かく設定ができます。

なお、55歳以上の場合は上限設定をしないことで、リーチが可能です。

商品やサービスの対象年齢層に合わせて設定することで、効率的な広告配信が実現できるので活用しましょう。

#2:性別ターゲティング

性別ターゲティングでは、「男性」「女性」「すべての性別」から選択できます。

商品やサービスの特性に合わせて、ターゲットとする性別を選択しましょう。

性別を限定することで広告の無駄打ちを減らせますが、ジェンダーニュートラルな商品の場合は「すべての性別」を選ぶのが適切です。

なお、Xでは性別情報を登録していないユーザーも多いため、性別ターゲティングだけに頼りすぎないようにしてください。

#3:地域ターゲティング

地域ターゲティングでは、国、都道府県、市区町村レベルでの絞り込みが可能です。

これにより、特定の地域のユーザーにのみ広告を表示することができます。

例えば、実店舗のあるエリアを中心に広告を配信したり、特定の地域限定キャンペーンを展開したりする際に効果的です。

複数の地域を選択することも可能で、例えば「東京・大阪・名古屋の都市部のみ」といった設定もできます。

#4:デバイス・OS・キャリアターゲティング

ユーザーが使用しているデバイスやOS、通信キャリアに基づいてターゲティングすることも可能です。

主なオプションとしては、「モバイル(iOS/Android)」「デスクトップ」「タブレット」などのデバイス種別があります。

さらに詳細なOSバージョンや、特定の携帯キャリア(docomo、au、SoftBankなど)を指定することも可能です。

アプリのインストールを促進したい場合や、特定のデバイスユーザー向けの商品を宣伝する場合に有効です。

#5:言語ターゲティング

ユーザーが設定している言語に基づいてターゲティングできます。

多言語展開しているサービスの場合や、インバウンド向けプロモーションを行う場合に特に有効です。

例えば、日本語と英語両方のコンテンツを持つWebサイトの場合、言語別に異なる広告を配信することができます。

また、在日外国人をターゲットにしたい場合も、この設定が役立つでしょう。

(2)オーディエンスタイプ別ターゲティング

オーディエンスタイプ別ターゲティングは、ユーザーの行動パターンや興味関心に基づくターゲティング方法です。

オーディエンスタイプ別ターゲティング

  1. 興味関心ターゲティング
  2. 会話ターゲティング
  3. イベントターゲティング
  4. エンゲージメントターゲティング
  5. 映画・テレビ番組ターゲティング
  6. フォロワー類似ターゲティング

#1:興味関心ターゲティング

興味関心ターゲティングでは、ユーザーの趣味や関心事に基づいて広告を配信できます。

Xでは数百種類のカテゴリが用意されており、例えば「スポーツ」「料理」「美容」「投資」「旅行」などが含まれます。

ユーザーの過去の行動パターンやエンゲージメント履歴から、Xが自動的に興味関心カテゴリを判断します。

自社の商品やサービスに関連する興味関心カテゴリを選択することで、潜在的な顧客にアプローチできるでしょう。

#2:会話ターゲティング

会話ターゲティングは、特定のトピックについて実際に会話(ツイート)しているユーザーにアプローチする機能です。

例えば「ダイエット」「住宅購入」「結婚準備」などのトピックについて過去28日以内に発言しているユーザーに広告を表示できます。

現在関心を持っている話題に基づくターゲティングなので、タイムリーなアプローチが可能です。

ユーザーの「今」の関心に合わせた広告配信ができるため、反応率が高くなる傾向があります。

#3:イベントターゲティング

イベントターゲティングでは、特定のイベント(スポーツ大会、音楽フェス、祝日など)に関心を持つユーザーをターゲットにできます。

これにより、イベントに関連する商品やサービスをタイムリーに宣伝することが可能です。

イベントターゲティングは「キーワード」の検索窓に「イベント」と打ち込むと指定ができます。

例えば、オリンピック期間中にスポーツ用品を宣伝したり、クリスマスシーズンに向けたギフト商品を訴求したりすることができます。

イベントに関する盛り上がりを利用した広告展開ができるため、高いエンゲージメント率が期待できるでしょう。

#4:エンゲージメントターゲティング

エンゲージメントターゲティングでは、X上で特定の行動を取ったユーザーに広告を配信できます。

例えば、自社アカウントのツイートに「いいね」をした人、動画を視聴した人、ハッシュタグを使用した人などをターゲットにできます。

まず自社アカウントへアクションした人を指定する場合は、「ターゲティング機能」の一番下の「追加オプション」から「ポストの表示歴またはエンゲージメント歴があるユーザーをリターゲティング(オプション)」を選ぶだけで設定が可能です。

Webサイトへの訪問履歴を使用する場合は、X Pixelというタグをサイトへ貼り付けておき、データを蓄積しなければなりません。

イベントマネージャーからX Pixelタグを取得して、Webサイトやアプリに貼り付けて、データを蓄積してから使用しましょう。

データが蓄積できたら「オーディエンス」から「カスタムオーディエンス」を選択し、任意のデータを選択します。

すでに自社に何らかの興味を示しているユーザーなので、コンバージョン率が高くなる傾向があります。

エンゲージメントの種類や期間を細かく設定できるため、柔軟な広告戦略が組めるでしょう。

#5:映画・テレビ番組ターゲティング

特定の映画やテレビ番組に興味を持つユーザーをターゲットにできる機能です。

エンターテイメント関連商品やサービスを宣伝する際に特に効果的です。

例えば、特定のドラマファンに向けたグッズやサービスのプロモーション、映画と連動したキャンペーンなどに活用できます。

#6:フォロワー類似ターゲティング

フォロワー類似ターゲティングは、特定のアカウントのフォロワーと似た特性を持つユーザーに広告を配信する機能です。

自社アカウントや競合他社、業界インフルエンサーなどのアカウントを指定できます。

例えば、美容関連商品を販売している場合、大手化粧品ブランドのフォロワー類似をターゲットにすることで、美容に関心の高いユーザー層にアプローチできます。

ターゲティング機能から「フォロワーが似ているアカウント」を選び、そこに@から始まるアカウント名を入力すれば設定完了です。

複数アカウントの指定も可能なので、ライバルアカウントを指定してみましょう。

これにより、潜在的に自社商品やサービスに興味を持ちそうなユーザー層を効率的に発見することができます。

(3)カスタムオーディエンスターゲティング

カスタムオーディエンスターゲティングは、自社で保有するデータを活用した高度なターゲティング方法です。

カスタムオーディエンスターゲティング

  1. リストアップロード(List and Artificial Intelligence)
  2. Webサイト訪問履歴(Website Activity)
  3. アプリ利用履歴(App Activity/App Activity Combination)

#1:リストアップロード(List and Artificial Intelligence)

自社で保有する顧客リスト(メールアドレスや電話番号など)をアップロードして、それらのユーザーに広告を配信する機能です。

例えば、メルマガ登録者や過去の購入者など、すでに接点のあるユーザーにアプローチできます。

また、類似オーディエンス機能を使えば、アップロードしたリストと似た特性を持つ新規ユーザーを発見することも可能です。

リストアップロードには、CSVファイル形式でのデータ提供が必要です。

なお、個人情報保護の観点から、アップロードされたデータはハッシュ化され、広告配信後は自動的に削除されます。

#2:Webサイト訪問履歴(Website Activity)

自社Webサイトの訪問者に対して広告を配信する機能です。

この機能を利用するには、Xピクセルと呼ばれるトラッキングコードをウェブサイトに設置する必要があります。

サイト全体の訪問者をターゲットにすることも、特定のページ(商品ページや申込フォームなど)の訪問者に限定することも可能です。

例えば、カートに商品を入れたものの購入に至らなかったユーザーに対して、リマインダー広告を配信するといった使い方ができます。

訪問期間(過去7日間、30日間など)を指定できるため、リターゲティングの鮮度を調整することが可能です。

#3:アプリ利用履歴(App Activity/App Activity Combination)

自社のモバイルアプリユーザーに対して広告を配信する機能です。

アプリのインストール者や、アプリ内で特定のアクションを取ったユーザーをターゲットにできます。

この機能を利用するには、X SDKをアプリに組み込むか、MMP(モバイル計測パートナー)と連携する必要があります。

例えば、アプリをインストールしたものの最近使用していないユーザーに再訪を促す広告や、特定のレベルに達したゲームユーザーに課金アイテムを訴求する広告などを配信できます。

アプリ利用履歴ターゲティングは、モバイルアプリのユーザー獲得やエンゲージメント向上に特に効果的です。

4.目的別におすすめのターゲティング組み合わせ例

ここでは、広告の目的に応じたターゲティングの組み合わせ例を紹介します。

目的別におすすめのターゲティング組み合わせ例

  1. ブランド認知を広げたい場合
  2. 購入や申し込みを狙う場合
  3. 地域密着型のビジネスを展開する場合
  4. フォロワー数を増やしたい場合

(1)ブランド認知を広げたい場合

ブランド認知拡大を目指す場合は、比較的広いターゲティング設定が効果的です。

ターゲティング戦略 設定内容 効果・ポイント
おすすめの組み合わせ ・興味関心ターゲティング
・フォロワー類似ターゲティング
・最適化ターゲティング
幅広いリーチと潜在的な関心層の発掘が可能
具体的な設定例 ① 自社の商品やサービスに関連する興味関心カテゴリを複数選択
(例:美容ブランドなら「スキンケア」「コスメ」「美容」など)
② 業界の主要ブランドや影響力のあるアカウントのフォロワー類似を設定
③ 最適化ターゲティングをオンにして、アルゴリズムによる自動拡張を活用
リーチの拡大と認知度向上に焦点を当てた設定
年齢・性別設定 ターゲット層が明確な場合のみ絞り込み、それ以外は広めに設定 潜在的なユーザー層を見逃さないようにする

ターゲット層が明確な場合のみ絞り込み、それ以外は広めに設定することをおすすめします。

この組み合わせにより、自社ブランドに潜在的に興味を持ちそうな幅広いユーザーにアプローチできます。

(2)購入や申し込みを狙う場合

コンバージョン(購入や申し込み)を目指す場合は、より絞り込んだターゲティングが有効です。

ターゲティング戦略 設定内容 効果・ポイント
おすすめの組み合わせ ・ウェブサイト訪問履歴
・カスタムリスト
・会話ターゲティング
購入意欲の高いユーザーへの効率的なアプローチが可能
具体的な設定例 ① 自社サイトの商品ページや資料請求ページを訪問したユーザー(過去30日以内)をターゲット
② 過去の顧客や資料請求者のメールリストをアップロード
③ 商品やサービスに直接関連する会話トピック(例:「投資方法」「保険見直し」など)を設定
既に関心を示しているユーザーや情報収集段階のユーザーにアプローチ
年齢・性別設定 過去のコンバージョンデータから、成約率の高いセグメントに絞り込む 実績データに基づいた効率的な配信が可能

この組み合わせにより、すでに商品やサービスに関心を示しているユーザーや、購入意欲の高いユーザーに効率的にアプローチできます。

(3)地域密着型のビジネスを展開する場合

地域密着型ビジネス(実店舗、地域限定サービスなど)の場合は、地域設定を中心としたターゲティングが重要です。

ターゲティング戦略 設定内容 効果・ポイント
おすすめの組み合わせ ・地域ターゲティング
・興味関心ターゲティング
・エンゲージメントターゲティング
地域内の見込み客に効率的にアプローチ可能
具体的な設定例 ① 店舗・サービス提供エリアの地域を詳細に設定
(例:東京都新宿区から半径5km圏内)
② 業種に関連する興味関心を設定
例:飲食店なら「レストラン」「グルメ」「食べ歩き」など)
③ 地域のハッシュタグ(例:#新宿グルメ)を使用したユーザーをターゲット
地域特性とユーザーの関心を組み合わせた効果的な配信
年齢・性別設定 主要顧客層に合わせて設定(例:ファミリー向け店舗なら25-44歳など) 実際の来店見込み客に合わせた絞り込み

この組み合わせにより、実際に来店やサービス利用の可能性が高いユーザーに効率的にアプローチできます。

地域密着型の広告では、モバイルユーザーをターゲットにする設定も効果的です。

(4)フォロワー数を増やしたい場合

アカウントのフォロワー数増加を目指す場合は、ユーザーの興味関心とコンテンツの親和性を重視したターゲティングが効果的です。

ターゲティング戦略 設定内容 効果・ポイント
おすすめの組み合わせ ・フォロワー類似ターゲティング
・興味関心ターゲティング
・エンゲージメントターゲティング
コンテンツに共感しやすいユーザー層にアプローチ可能
具体的な設定例 ① 競合他社や業界インフルエンサーのフォロワー類似をターゲット
② 自社が発信するコンテンツに関連する興味関心カテゴリを設定
③ 自社または関連ハッシュタグの投稿に反応したユーザーをターゲット
業界に関心があり、関連コンテンツへのエンゲージメント履歴がある層にアプローチ
年齢・性別設定 現在のフォロワー層と類似した属性に設定 既存フォロワーと同様の関心を持つユーザーを獲得

この組み合わせにより、自社のコンテンツに関心を持ちそうで、フォローしてくれる可能性が高いユーザーにアプローチできます。

フォロワー獲得目的の場合は、「フォロー」を重視する入札戦略と、魅力的なアカウントプロフィールの整備が重要です。

5.X広告のターゲティング効果を高める改善アプローチ

X広告の効果を最大化するためには、継続的な改善と最適化が不可欠です。

ここでは、ターゲティング効果を高めるための改善アプローチを解説します。

X広告のターゲティング効果を高める改善アプローチ

  1. パフォーマンス指標で効果を確認する
  2. セグメントの見直しと精度向上の考え方
  3. 反応が悪いときの調整ポイント
  4. レポート機能の活用と分析の基本

(1)パフォーマンス指標で効果を確認する

ターゲティングの効果を測定するためには、適切なKPI(重要業績評価指標)を設定し、定期的に確認することが重要です。

指標名 説明 重視すべき広告目的
インプレッション数 広告が表示された回数 認知拡大
リーチ数 広告が表示されたユニークユーザー数 認知拡大
エンゲージメント率 いいね、リポスト、返信などの反応率 エンゲージメント獲得
クリック率(CTR) 広告がクリックされた率 ウェブサイト誘導
コンバージョン率 クリック後に目標(購入、登録など)を達成した率 成約・申込獲得
費用対効果指標 CPC(クリック単価)、CPM(千表示あたりのコスト)など すべての目的

ターゲティングの効果を正確に判断するには、最低でも7日間のデータ収集が必要です。

異なるターゲティング設定を比較する場合は、A/Bテストを活用しましょう。

広告目的に合わせた指標を重視し、また数値データだけでなく、反応したユーザーの質(フォロワー数、プロフィール内容など)も確認すると効果的です。

(2)セグメントの見直しと精度向上の考え方

効果的なターゲティングのためには、セグメントの定期的な見直しと最適化が必要です。

アプローチ 実践方法 メリット
徐々に狭める まず広めのターゲティングで開始し、データを収集しながら徐々に絞り込む 潜在的なターゲット層の発見が可能
予算集中 反応の良いセグメント(年齢層、興味関心など)を特定し、そこに予算を集中 費用対効果の向上
小規模テスト 複数の小規模キャンペーンでテストを行い、効果の高いターゲティング設定を発見 リスクを抑えながら最適解を発見
インサイト活用 オーディエンスインサイトツールを使い、現在のフォロワーや広告反応者の特性を分析 データに基づいた精度の高い設定

最低でも100回以上のエンゲージメントや50回以上のクリックが発生した後に最適化を検討しましょう。

週単位でデータを分析し、2〜4週間ごとにセグメントの見直しを行うことをおすすめします。

(3)反応が悪いときの調整ポイント

広告の反応が期待通りでない場合は、以下の調整ポイントを検討しましょう。

反応が悪いときの調整ポイント

  1. ターゲティング設定の見直し
  2. 広告クリエイティブの改善
  3. 入札と予算配分の調整

#1:ターゲティング設定の見直し

もしもターゲティング設定が狭くて広告への反応が悪いなら、興味関心やキーワードの選択肢を増やしましょう。

また、年齢や性別を絞り込んでいる場合は、基本条件を広げるのもおすすめです。

上手く拡張できないと感じたら、最適化ターゲティングを利用してアルゴリズムで対象を拡張すると良いでしょう。

反対にターゲティングが狭い場合は、より具体的な興味関心やキーワードを指定します。

過去に反応したユーザーなどにも焦点を当てると、さらに効果が高まります。

ターゲティングのミスマッチがある場合は、広告内容と選択しているターゲット層の関連性を再検討しましょう。

ターゲット層のニーズや関心と広告メッセージが合致しているか確認してください。

競合分析を行い、効果的なターゲティングを参考にしたり、そのアカウントのフォロワーに対して広告を出すのもおすすめです。

#2:広告クリエイティブの改善

ターゲティングが適切でも、クリエイティブが魅力的でなければ効果は限定的です。

クリエイティブ改善のポイントは、ターゲット層に合わせた訴求ポイントやトーン、マナーの統一をすることです。

また、視覚的に目を引く画像や動画を使用し、スクロールを止めるようなインパクトを作りましょう。

クリエイティブには明確なCTA(行動喚起)と、ユーザーにとっての価値提案を強調してください。

クリエイティブを変更する場合はA/Bテストを活用して、複数のクリエイティブパターンを比較検証することも効果的です。

#3:入札と予算配分の調整

適切なターゲティングとクリエイティブでも、入札設定が不適切だと十分な効果が得られません。

入札戦略の調整ポイントは、競合の多いターゲティングでは、入札額を引き上げることです。

入札額が低いと競合が多いターゲティングでは、広告が表示されません。

また、曜日や時間帯によって入札額を調整する「時間指定入札」の活用も検討してください。

(4)レポート機能の活用と分析の基本

X広告マネージャーのレポート機能を活用することで、ターゲティングの効果を詳細に分析できます。

レポート種類 確認できる内容 活用シーン
キャンペーンレポート 全体の成果や傾向 キャンペーン評価、予算調整
オーディエンスレポート どのセグメントが反応したか ターゲティング最適化
コンバージョントラッキング 目標達成率や経路 購入・申込プロセスの改善
クリエイティブレポート 広告素材ごとの効果比較 クリエイティブ改善

週次・月次など定期的な分析サイクルを確立し、継続的な改善を図りましょう。

また、最近は「Grok」によるキャンペーンの分析機能も追加されており簡単な要約が見られます。

広告マネージャーの「アナリティクスへ移動」ボタンからアナリティクスを開き、読み解き方がわからない場合は使用してみてください。

まとめ

X広告のターゲティング機能は、適切に活用することで広告効果を大きく高めることができる強力なツールです。

本記事では、X広告のターゲティングの基本から、詳細な設定方法、目的別の組み合わせ例、効果を高める改善アプローチまで詳しく解説しました。

ターゲティング設定は1度行って終わりではなく、データに基づいて継続的に最適化していくことが重要です。

適切なセグメント設定と定期的な効果検証により、限られた広告予算でも最大の効果を得ることが可能になります。

また、ターゲティングだけでなく、広告クリエイティブや入札戦略とのバランスも重要なポイントです。

ぜひ本記事の内容を参考に、自社のマーケティング目標に合わせた効果的なターゲティング戦略を構築してみてください。

初めは小規模なテストから始め、データを収集しながら徐々に最適化していくアプローチがおすすめです。

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この記事の投稿者
TMS編集部
TMS編集部
京都のWebコンサルティング・制作会社TMS Partners株式会社のコラム編集部です。中小企業/個人事業主が取り組みやすいWebマーケティングや、SEO、Web広告、マーケティングオートメーションのknow-howをお届けします。