コラム

初めてでも安心!YouTube広告の種類・費用・始め方を徹底解説

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TMS編集部

「YouTube広告の特徴や成果はどのくらい?」
「YouTube広告の費用感を知りたい」
「自社に合う広告形式は?」

企業の経営者やマーケティング担当者の中にはこのような疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。

YouTube広告にはいくつかの種類があり、その高いリーチ力から、ブランド認知を高めたい企業にとって非常に魅力的な広告手法の1つとなっています。

とはいえ、「費用感は?」「どうやって配信するの?」といった不安や疑問があるのも事実です。

本記事では、YouTube広告の基本的な特徴や種類、費用の目安、さらに配信の方法までをわかりやすく解説します。

初めて導入を検討している方はもちろん、すでに活用しているけれどもっと効果的に運用したいという方も、ぜひ参考にしてみてください。

1.YouTube広告とは

YouTube広告とは、Googleが提供する動画プラットフォーム「YouTube」上で、動画を通じてユーザーにアプローチする広告のことです。

また、YouTube本体だけでなく、関連サイトやアプリ上でも配信が可能なため、広範なターゲット層にリーチすることができます

スマートフォンの普及や5G回線の登場により、今や誰でも気軽に動画を楽しめる時代となりました。

その中でもYouTubeは、世界中で最も利用されている動画メディアの1つとして、多くの企業がマーケティングに活用しています。

YouTube広告は、視聴者の興味・関心に合わせた動画コンテンツを活用できるため、ブランドやサービスの魅力を効果的に伝えるための重要な手法といえるでしょう。

2.YouTube広告の特徴

YouTube広告は、動画という視覚的かつ感情に訴えるメディアを活用しながら、戦略的かつ効果的にターゲット層へアプローチできる広告手法です。

以下に、主な特徴を3つご紹介します。

YouTube広告の特徴

  1. 高度なターゲティングが可能
  2. 圧倒的なリーチ力
  3. 詳細な効果測定が可能

(1)高度なターゲティングが可能

YouTube広告の大きな強みの1つが、精緻なターゲティング設定によって、広告の無駄打ちを抑え、関心度の高い視聴者層にリーチできる点です。

Google広告のデータと連携することで、以下のような多角的なターゲティングが可能になります。

ターゲティング 概要
デモグラフィック属性 年齢、性別、子どもの有無、世帯収入などに基づいて、広告の配信対象を絞り込むことが可能
地域ターゲティング 国、都道府県、市区町村単位、あるいは特定の緯度・経度範囲に基づいたエリア指定も可能
興味・関心(アフィニティ)ターゲティング 例えば「旅行好き」「ビジネスニュースを頻繁に見る層」など、ライフスタイルや関心テーマに応じて設定可能
インテントベースのターゲティング(カスタムインテント) 特定のキーワード検索や閲覧履歴に基づき、購買意欲の高いユーザー層に対して広告を配信可能
プレースメントターゲティング 特定のYouTubeチャンネルや動画単位で広告を表示することもでき、ブランドとの親和性が高いコンテンツ上に限定配信する戦略がとれる

こうした高度なターゲティングにより、広告費用を最適化しながら、的確なユーザー層にメッセージを届けることが可能です。

(2)圧倒的なリーチ力

YouTubeは、国内における18歳以上の月間ユーザー数が7,120万人(2023年5月時点)を超えており、あらゆる世代に利用されている巨大プラットフォームです。

特に45歳〜64歳のユーザー層は2,680万人以上にのぼり、若年層のみならず中高年層にも幅広くリーチできる点が特徴です。

また、スマートフォンの普及および高速通信(5G)の広がりによって、ユーザーはいつでもどこでも動画にアクセスできるようになっており、「出勤前の通勤時間」「昼休み」「就寝前のくつろぎ時間」など、日常のあらゆるシーンで広告との接点を作ることができます。

従来のテレビCMとは異なり、時間・場所を問わず接触可能なパーソナライズされた動画広告として、YouTube広告はその重要性を増しています。

参考:https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/marketing-strategies/video/youtube-recap2023-2/?_fsi=P3wltOeT

(3)詳細な効果測定が可能

YouTube広告では、Google広告の管理画面を通じて、配信された広告のパフォーマンスを詳細に把握することができます

可視化される主な指標は以下の通りです。

可視化される主な指標

  • クリック数・クリック率(CTR)
  • インプレッション数
  • 視聴回数
  • 視聴率・平均視聴時間
  • コンバージョン数

これらのデータをもとに、冒頭数秒の構成やクリエイティブの見直し、広告文・サムネイル・CTAの最適化などを行うことによって、費用対効果を最大化することができます。

このように、YouTube広告は単発で終わる広告施策ではなく、中長期的な運用を通じてPDCAを回すことに向いている広告手法です。

3.YouTube広告の種類とフォーマット

YouTube広告には、目的やターゲット、配信面に応じて複数のフォーマットが用意されています。

それぞれの特性を理解することで、マーケティング戦略に最適な選択が可能になります。

以下では、主要な5つのフォーマットについてご説明します。

YouTube広告の種類とフォーマット

  1. インストリーム広告
  2. インフィード広告
  3. バンパー広告
  4. アウトストリーム広告
  5. マストヘッド広告

なお、以下の記事でもYouTube広告の種類について解説していますので、あわせてご覧ください。

2025.04.28

YouTube広告の種類は全部で6種類!特徴や費用・目的別の配信フォーマットの選び方

(1)インストリーム広告

インストリーム広告とは、YouTube動画の再生前、再生中、または再生後に表示される動画広告です。

視聴者がコンテンツを視聴する流れの中で再生されるため、自然な形で広告を届けることができます。

このフォーマットには「スキップ可能」と「スキップ不可」の2種類があります。

スキップ可能なインストリーム広告では、再生から5秒後にスキップボタンが表示され、ユーザーが広告を飛ばすことができます。

視聴者が興味を持って継続視聴するかどうかを判断するため、冒頭の5秒で強い印象を与える構成が重要です。

一方、スキップ不可のインストリーム広告では、最大15秒(地域によっては20秒)までの広告を強制的に再生させることが可能です。

短時間で強く印象づけたい場合や、ブランド認知を一気に高めたい場合に適しています。

インストリーム広告のアスペクト比は16:9(横型)もしくは9:16(縦型)が一般的で、スマートフォンでは自動的に最適化されるため、多様なデバイスに対応しています。

(2)インフィード広告

インフィード広告は、YouTubeの検索結果ページ、関連動画のサイドバー、モバイルのホームフィードなどに表示される広告です。

広告はサムネイル画像とテキストで構成されており、ユーザーがクリックしたタイミングで初めて動画が再生されるという特徴があります。

視聴者が自発的にクリックして視聴するため、興味・関心の高いユーザーとの接点を持つのに適しています。

特に、ハウツー動画、製品紹介、レビュー動画など「検索されるコンテンツ」との親和性が高く、比較検討層への訴求に効果的です。

アスペクト比は16:9(横型)もしくは9:16(縦型)が基本で、動画のサムネイルやタイトル、説明文の設計がクリック率を左右します。

(3)バンパー広告

バンパー広告は、6秒以内のスキップ不可の短尺広告で、短い時間内でインパクトあるメッセージを伝えることに特化したフォーマットです。

YouTubeの動画再生前に表示され、短時間で強い印象を残したいプロモーションに適しています。

例えば、新商品やキャンペーンの認知を高めたいときや、シリーズ広告として複数本を組み合わせてブランドストーリーを訴求するケースに活用されます。

アスペクト比は16:9(横型)もしくは9:16(縦型)で、スマートフォンでも見やすい構成が求められます。

(4)アウトストリーム広告

アウトストリーム広告は、YouTubeではなく、Googleの動画パートナーサイトやアプリ上で配信されるモバイル専用の広告です。

動画は自動再生され、音声は初期状態でミュートになっており、ユーザーが視認可能な状態になると課金対象となる仕組みです。

YouTube外でも動画によるブランド認知を高めることができる点が特徴で、主にスマートフォンユーザーへのリーチを拡大したいときに有効です。

コスト効率も良いため、比較的少ない予算で動画広告を試したい企業にも適しています。

推奨アスペクト比は9:16(縦型)で、スマートフォンでの表示に最適化された形式となっていますが、16:9(横型)や1:1(正方形)にも対応しています。

(5)マストヘッド広告

マストヘッド広告は、YouTubeのトップページ最上部に表示される、視認性の非常に高い広告フォーマットです。

予約型で、基本的には1日単位での出稿となるため、コストは高めですが、短期間で大規模なリーチを実現できます。

新製品や大型キャンペーンの発表、株主向けのPRなど、広範囲な認知を一気に獲得したい場面で活用されることが多く、テレビCMとの同時展開によってメディア効果を最大化する企業も増えています。

アスペクト比は16:9(横型)で、PC・スマホ・テレビアプリなどの各デバイスに自動で最適化されます。

4.YouTube広告の課金方式と料金体系

YouTube広告では、目的に応じて複数の課金方式が用意されています。

適切な課金モデルを選定することで、広告効果を最大化し、無駄なコストを抑えることが可能です。

主に採用されている課金方式は、以下の3種類です。

課金方式 概要
CPC(クリック課金) ユーザーが広告をクリックしたタイミングで費用が発生するモデル。商品購入や資料請求など、明確なアクションを促したい場合に有効です。
CPM(インプレッション課金) 1,000回の広告表示ごとに課金されるモデル。ブランド認知やリーチの拡大を目的としたキャンペーンで多く活用されます。
CPV(動画再生課金) ユーザーが一定時間(通常30秒)広告を視聴、もしくはクリックした場合に課金されるモデル。興味喚起や検討フェーズのユーザーへのアプローチに適しています。

広告フォーマットやキャンペーンの目的によって、どの課金方式を選ぶかが広告パフォーマンスに大きく影響します。

目的を明確にし、最適な課金方式を選定しましょう。

それぞれの料金体系や選び方についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。

2025.04.28

YouTube広告の費用相場は高くない?制作から広告運用にかかる費用を解説

5.YouTube広告の配信手順

YouTube広告を効果的に運用するには、事前準備と正確な設定が欠かせません。

以下の手順に沿って進めることで、適切なターゲットに広告を届けることが可能となります。

YouTube広告の配信手順

  1. 広告用動画のアップロード
  2. Google広告によるキャンペーンの作成
  3. 配信ターゲット・地域・予算などの設定
  4. 広告グループの作成
  5. 動画広告の入稿および確認

YouTube広告の配信手順について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

2025.04.28

YouTube広告の出し方をアカウント開設から解説!視聴される広告作りのコツも紹介

(1)広告用動画のアップロード

まずは、広告として使用する動画をYouTubeチャンネルにアップロードします。

動画タイトルや説明文、サムネイル画像なども、視認性やクリック率に影響を与えるため、あわせて最適化しておくことが重要です。

もっとも、動画の仕様(長さ・形式・アスペクト比)は、使用する広告のフォーマットによって異なるため、事前に確認しておきましょう

(2)Google広告によるキャンペーンの作成

動画をアップロードしたら、次はGoogle広告にログインし、キャンペーンを作成します。

「動画キャンペーン」を選択し、目的(認知拡大・リード獲得・ウェブサイトトラフィックなど)を明確に設定します。

なお、当てはまるものがなかったり、複数の目的があったりした場合は選択しなくても問題ありません。

(3)配信ターゲット・地域・予算などの設定

キャンペーン作成の中で、配信するターゲット層や地域、広告予算、入札戦略などを細かく設定していきます

ターゲティング項目には、以下のような選択肢があります。

主なターゲティング項目

  • 年齢・性別・世帯年収
  • 興味・関心
  • 地理的条件(地域や国)
  • デバイス(スマートフォン・PCなど)

これらを戦略的に組み合わせることで、無駄な広告配信を抑え、成果を最大化できます。

(4)広告グループの作成

広告グループとは、配信する動画広告をまとめて管理する単位です。

ここで再びターゲティング条件や入札単価を調整できます。

広告グループを分けることで、複数のターゲットに対して異なる訴求を行うことが可能です。

より精度の高いペルソナを設定することで、広告の費用対効果を向上させることができます。

(5)動画広告の入稿および確認

最後に、先ほどアップロードした動画を広告として設定し、リンク先のURLやCTA(行動喚起ボタン)などを入力します

動画広告の作成では、以下のような項目を設定しましょう。

動画広告の作成項目

  • どのサイトにリンクを設定するか
  • コンパニオンバナーの設定
  • 広告名

設定完了後は、Google広告の管理画面上で広告のプレビューと審査状況を確認し、問題がなければ配信開始となります。

6.YouTube広告で費用対効果を高めるためのポイント

YouTube広告は非常に高いリーチ力と柔軟なターゲティング機能を持ちますが、それだけで成果が出るわけではありません。

限られた予算の中で費用対効果を最大化するには、広告運用における「設計」と「クリエイティブ」の両面で工夫が求められます。

ここでは、特に意識すべき3つのポイントをご紹介します。

YouTube広告で費用対効果を高めるためのポイント

  1. 訴求ポイントの明確化
  2. 広告配信設計の最適化
  3. 冒頭の5秒間でインパクトを残す

(1)訴求ポイントの明確化

効果的な動画広告の基本は、伝えたいメッセージを明確にし、シンプルに表現することです。

多くの情報を盛り込みすぎると、視聴者に本来伝えたかった価値がぼやけてしまう可能性があります。

そのため、動画ごとに「誰に」「何を伝えるか」という1本筋のある構成を意識することが重要です。

特にコンバージョン目的の広告では、「特典内容」「キャンペーンの締切日」「信頼性のある証拠(レビュー、実績)」など、行動を後押しする要素を明確に打ち出しましょう。

(2)広告配信設計の最適化

広告クリエイティブが良くても、配信設計が甘いと成果にはつながりません。

事前に以下のような要素を戦略的に設計する必要があります。

広告配信設計の最適化要素

  • ターゲットユーザーの定義(年齢・性別・興味・検索行動など)
  • 地域・曜日・時間帯別の配信設定
  • 予算の配分(高インパクトな時間帯への重点透過など)

また、広告の種類によって推奨フォーマットが異なるため、動画のサイズや比率(16:9、1:1、9:16など)を適切に設計することも重要です。

再生環境を想定した設計が、広告視聴完了率の向上にもつながります。

(3)冒頭の5秒間でインパクトを残す

スキップ可能な広告では、冒頭5秒で視聴者を惹きつけられるかどうかが鍵になります。

最初の数秒で興味を持たせられなければ、ほとんどの視聴者は広告をスキップしてしまいます。

強いキャッチコピーや問題提起を冒頭に配置する、音声・映像・字幕を効果的に活用する、商品やブランドを最初に出すなど、「最初の5秒で“続きを見たい”と思わせる」演出を意識しましょう。

特に広告効果に伸び悩んでいる場合は、この冒頭設計の見直しだけでパフォーマンスが大きく改善されるケースも少なくありません。

まとめ

本記事では、YouTube広告の概要から、広告の種類や課金方式、配信手順、効果的な運用ポイントまでを詳しく解説しました。

YouTube広告は圧倒的なリーチ力と高いターゲティング精度を誇り、企業のブランド認知や販売促進において非常に有効な手段の1つです。

しかし、効果的な広告配信を行うためには、適切な戦略設計やクリエイティブ制作、継続的なデータ分析と改善が欠かせません。

社内に十分なリソースや専門知識がない場合は、実績のある広告運用会社に依頼することも、有効な選択肢の1つです。

特にYouTube広告の運用に精通したパートナー企業を選ぶことで、広告費を無駄にせず、より高い費用対効果が期待できます。

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この記事の投稿者
TMS編集部
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京都のWebコンサルティング・制作会社TMS Partners株式会社のコラム編集部です。中小企業/個人事業主が取り組みやすいWebマーケティングや、SEO、Web広告、マーケティングオートメーションのknow-howをお届けします。