YouTube広告の種類は全部で6種類!特徴や費用・目的別の配信フォーマットの選び方


「YouTube広告にはどんな種類があるの?」
「自社の目的に合った広告フォーマットがどれかわからない」
実はYouTube広告には複数の種類があり、それぞれ特徴や適した使用シーンが異なります。
適切な広告フォーマットを選ぶことで、予算を効率的に使いながら高い広告効果を得ることが可能です。
この記事では、YouTube広告の種類と特徴を詳しく解説し、目的別の選び方や効果的なクリエイティブ制作のコツまでお伝えします。
最後まで読めば、自社の目的に最適なYouTube広告の選び方がわかり、効果的な広告運用が可能になりますよ。
なお、YouTube広告の概要について詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
1.YouTube広告の2大配信方法
YouTube広告は大きく分けて「YouTube内に配信される広告」と「YouTube外に表示される広告」の2種類があります。
- YouTube内に配信される広告
- YouTube外に表示される広告
(1)YouTube内に配信される広告
YouTube内に配信される広告は、ユーザーがYouTubeを視聴している際に表示される広告フォーマットです。
通常の視聴画面に表示される広告としては、次の5種類があります。
- スキップ可能なインストリーム広告
- スキップ不可のインストリーム広告
- バンパー広告
- インフィード広告
- マストヘッド広告
これらの広告は、YouTube視聴者に直接アプローチできるため、動画コンテンツとの関連性が高い商品やサービスの訴求に適しています。
動画視聴中や検索結果画面など、ユーザーの行動に合わせた様々な配信場所を選択できる点も特徴です。
(2)YouTube外に表示される広告
YouTube外に表示される広告としては、主に「アウトストリーム広告」があります。
これはモバイル端末向けに特化した広告形式で、Googleのパートナーサイトやアプリケーション上に表示されます。
ユーザーがスクロールすると自動的に再生が始まり、スクロールで画面外に出ると再生が一時停止するという特徴があります。
通常は音声なしで再生が始まり、ユーザーがタップすることで音声が出る仕組みです。
YouTube以外の場所でも動画広告を展開できるため、リーチの拡大に役立つフォーマットといえるでしょう。
2.YouTube広告は6種類
YouTube広告には6種類のフォーマットがあり、それぞれ特徴が異なります。
種類 | 配信場所 | 秒数 | 課金方式 | 向いてる目的 | 費用目安 |
---|---|---|---|---|---|
スキップ可 | YouTube内 | 30秒〜 | CPV | CV・興味喚起 | 5〜25円/回 |
スキップ不可 | YouTube内 | 15秒 | CPM | 認知集中 | 400〜1,000円/1,000回 |
バンパー | YouTube内 | 6秒 | CPM | 印象強化 | 300〜600円/1,000回 |
インフィード | 検索結果等 | 任意 | CPC | 興味喚起・中間CV | 2〜25円/クリック |
マストヘッド | ホームTOP | 任意 | 固定 | 大規模PR | 数百万〜 |
アウトストリーム | YouTube外 | 任意 | CPM | 認知 | 300〜500円/1,000回 |
(1)スキップ可能なインストリーム広告
スキップ可能なインストリーム広告について解説します。
- インストリーム広告の概要
- インストリーム広告の課金システム
- 活用例や目的
#1:インストリーム広告の概要
スキップ可能なインストリーム広告は、YouTube動画の開始前と再生中、再生後に表示されます。
この広告の特徴は、5秒経過後にユーザーがスキップボタンを押して広告を飛ばせることです。
なお、再生時間に制限はなく30秒以上の長い動画でも配信可能で、詳しい商品説明やストーリー性のある内容に適しています。
#2:インストリーム広告の課金システム
スキップ可能なインストリーム広告は、CPV(Cost Per View)課金方式を採用しています。
ユーザーが30秒以上(または動画終了まで、あるいはクリックするまで)視聴した場合にのみ課金されます。
もっとも、ユーザースキップされた場合は課金されないため、実際に広告に興味を持ったユーザーに対してのみコストが発生するのが特徴です。
相場としては1視聴あたり2〜25円程度が相場となっており、業種や競合状況によって変動します。
#3:活用例や目的
インストリーム広告は、次のような目的に適しています。
長時間の配信も可能なことから、商品やサービス、ブランドストーリーなどの詳細を説明したい場合に適切です。
他にも、チュートリアルや使用方法の紹介、コンバージョン獲得のための配信にも向いています。
実際の活用例としては、詳細な商品説明が必要な家電製品や、感情に訴えかけるストーリー型の保険広告などに利用されるケースが多いです。
(2)スキップ不可のインストリーム広告(ノンスキッパブル)
次にスキップ不可のインストリーム広告(ノンスキッパブル)について解説します。
- スキップ不可のインストリーム広告の概要
- スキップ不可のインストリーム広告の課金システム
- 活用例や目的
#1:スキップ不可のインストリーム広告の概要
スキップ不可のインストリーム広告(ノンスキッパブル広告)は、ユーザーがスキップできない15秒以内の動画広告です。
広告配信タイミングはインストリーム広告と同じで、動画の開始前と再生中、再生後に表示されます。
ユーザーは強制的に広告を15秒間試聴しなければならず、その間にメッセージや商品の内容を伝えられます。
ただし、試聴時間は15秒と短く、また強制視聴であることからユーザーが嫌悪感を抱く可能性があるため、クリエイティブにこだわり明確かつわかりやすいメッセージを配信しなければなりません。
#2:スキップ不可のインストリーム広告の課金システム
スキップ不可のインストリーム広告は、CPM(Cost Per Mille)課金方式を採用しています。
これは1,000インプレッション(表示回数)あたりのコストを指し、400〜1000円程度が一般的な相場です。
表示されるたびに課金されるため、視聴完了率やクリック率に関わらずコストが発生する点に注意が必要です。
#3:活用例や目的
スキップ不可のインストリーム広告は短時間のため、ブランド認知の向上や新商品やサービスの告知に向いています。
また、キャンペーンや割引などの限定的なオファーの訴求にも適した広告といえるでしょう。
実際に活用される事例としては、新作映画の予告編の上映や期間限定セールの告知などがあります。
(3)バンパー広告
YouTube広告のバンパー広告について解説します。
- バンパー広告の概要
- バンパー広告の課金システム
- 活用例や目的
#1:バンパー広告の概要
バンパー広告は6秒間の短い動画広告で、スキップすることができません。
YouTube動画の前後に表示され、極めて短い時間で簡潔なメッセージを伝える広告フォーマットです。
6秒という時間的制約があるため、シンプルで印象的なメッセージや視覚的なインパクトが重要な広告です。
#2:バンパー広告の課金システム
バンパー広告もCPM(Cost Per Mille)課金方式を採用しており、1,000インプレッションあたり300〜600円程度が相場です。
表示ごとに課金されるため、視聴者の反応に関わらずコストが発生します。
ただし、1回あたりの単価はスキップ不可のインストリーム広告よりも低く、クリエイティブ次第ではコスパの高い広告です。
#3:活用例や目的
バンパー広告は6秒と短いので、端的に情報を理解しやすい広告に向いています。
例えば、ブランド認知の補強でブランドロゴや情報を表示したり、キャンペーンの認知度を上げるのにも向いています。
基本的にほかの広告キャンペーンの補完的な役割で使うことが多いです。
実際に活用された事例としては認知拡大キャンペーンの一環としての利用、またテレビCMのダイジェスト版放映などで使われています。
(4)インフィード広告
インフィード広告について解説します。
- インフィード広告の概要
- インフィード広告の課金システム
- 活用例や目的
#1:インフィード広告の概要
インフィード広告(旧ディスカバリー広告)は、YouTube検索結果、関連動画一覧、YouTubeホーム画面などに表示される広告です。
サムネイル画像とテキストで構成され、ユーザーがクリックした場合のみ動画が再生される仕組みになっています。
通常のYouTube動画と同様の見た目で表示されるため、自然な形でユーザーの興味を引くことができます。
#2:インフィード広告の課金システム
インフィード広告は、CPC(Cost Per Click)課金方式を採用しています。
ユーザーが広告をクリックした時点で課金され、1クリックあたり5〜15円が相場です。
クリックされなければ課金されないため、費用対効果を重視する場合に適した課金方式です。
#3:活用例や目的
インフィード広告は基本的に「興味関心の高いユーザーへリーチさせたい場合」に使います。
例えば、自社コンテンツマーケティングの一環として広告を出稿したり、チャンネル登録者を増やしたい場合などに向いている広告フォーマットです。
また、製品レビューや使用方法の紹介をインフィード広告で実施し、コンバージョンへつなげる方法もあります。
実際の活用事例としては製品レビューの動画やハウツーコンテンツなど、ユーザーが自主的に「見たい、知りたい」と思うコンテンツを訴求する場合に使われます。
(5)マストヘッド広告
YouTubeのマストヘッド広告について解説します。
- マストヘッド広告の概要
- マストヘッド広告の課金システム
- 活用例や目的
#1:マストヘッド広告の概要
マストヘッド広告は、YouTubeのトップページに大きく表示される広告フォーマットです。
PCやモバイル、テレビアプリなど、すべてのプラットフォームのYouTubeホーム画面上部に表示され、非常に高い視認性を誇ります。
24時間単位での予約制となっており、その日のYouTubeアクセスユーザーのほぼ全員にリーチすることが可能です。
#2:マストヘッド広告の課金システム
マストヘッド広告は、他の広告フォーマットとは異なり、固定料金制を採用しています。
1日あたり数百万円から数千万円という高額な費用がかかり、表示回数や視聴回数に関わらず一定の料金が発生します。
費用自体は非常に高額ですが、国内全体へのリーチを考えると、1,000インプレッションあたりのコストは他の広告フォーマットよりも効率的な場合もあります。
#3:活用例や目的
マストヘッド広告は、新製品やサービスの大規模ローンチキャンペーンに向いています。
具体的には、映画やゲームの発売日告知や大型キャンペーンのPR、企業のブランディングに適した広告フォーマットです。
実際には映画の公開初日のプロモーションや、新型スマートフォンの発売日の告知などに利用されています。
(6)アウトストリーム広告
アウトストリーム広告について解説します。
- アウトストリーム広告の概要
- アウトストリーム広告の課金システム
- 活用例や目的
#1:アウトストリーム広告の概要
アウトストリーム広告は、YouTube外のGoogleパートナーサイトやアプリケーション上に表示される動画広告です。
ユーザーがスクロールすると自動的に再生が始まり、画面外に出ると一時停止します。
モバイル端末専用の広告フォーマットで通常は音声なしで再生が始まり、ユーザーがタップすると音声が有効になる仕組みです。
#2:アウトストリーム広告の課金システム
アウトストリーム広告は、CPM(Cost Per Mille)課金方式を採用しています。
1,000インプレッションあたり300〜500円程度が相場となっており、表示ごとに課金されます。
このフォーマットでは、動画の50%以上が2秒以上画面に表示された場合に「視認可能なインプレッション」としてカウントされる仕組みです。
#3:活用例や目的
アウトストリーム広告は、ブランド認知の拡大やYouTube以外でリーチを獲得したい場合に最適です。
モバイルユーザーに特化した広告のため、スマホユーザーにを狙った広告配信ができます。
また、YouTube以外でも動画広告を流せるので、インパクトがあるビジュアル重視の訴求が可能です。
なお、実際にはニュースサイトやブログ記事内でユーザーの関心の高い広告動画を流したり、ゲームアプリ内で他のアプリの宣伝をする場合などに利用されています。
YouTube広告の費用については、こちらの記事をご覧ください。
3.YouTube広告の種類は目的に応じて選ぶべき
効果的なYouTube広告運用のためには、マーケティング目的に合わせた広告フォーマットの選択が重要です。
- 認知拡大を目的としている場合
- 自社サイトへの誘導が目的の場合
- 大量の視聴者に一気にリーチしたい場合
(1)認知拡大を目的としている場合
ブランドや商品・サービスの認知拡大が主な目的の場合は、以下の広告フォーマットが効果的です。
- スキップ不可のインストリーム広告:強制視聴によりメッセージを確実に届けられる
- バンパー広告:短時間で印象的なメッセージを伝え、広範囲にリーチ
- アウトストリーム広告:YouTube以外の場所でもリーチを拡大
認知拡大段階では、商品の詳細よりも「存在を知ってもらう」ことが重要です。
そのため上記3種類の広告フォーマットを使い、短時間で印象に残るメッセージをできるだけ多くの人に届けることを意識しましょう。
(2)自社サイトへの誘導が目的の場合
ウェブサイトへの訪問促進やコンバージョン獲得が目的の場合は、以下の広告フォーマットが適しています。
- スキップ可能なインストリーム広告:興味を持ったユーザーに詳細を伝え、サイト訪問を促せます
- インフィード広告:能動的にクリックするユーザーは興味関心が高く、コンバージョン率も期待できます
あくまで能動的にアクションを起こすユーザーを選定するフォーマットを選び、関心度の高いユーザーをサイトへ誘導する狙いです。
これらの広告フォーマットでは、明確なCTA(Call to Action)を入れ、ユーザーに次のアクションを促すことが重要です。
「詳細はこちら」「今すぐ申し込む」といった具体的な誘導文言と、クリック先のLPとの整合性に注意しましょう。
(3)大量の視聴者に一気にリーチしたい場合
短期間で大量のユーザーにリーチすることが目的の場合は、マストヘッド広告がおすすめです。
マストヘッド広告はYouTubeユーザーほぼすべてに視認され、また24時間だけでも数千万〜数おく以上のインプレッションが期待できます。
費用は高額ですが、短期間での大規模な認知拡大が必要な場合には、費用対効果の高い選択です。
特に、テレビCMと連動したクロスメディア展開や、発売日・公開日といった特定の日に合わせたプロモーションに適しています。
4.YouTube広告の種類の選び方
YouTube広告を効果的に活用するためには、予算や目的に合わせた適切なフォーマット選択が重要です。
- 少額予算で始めたい場合
- 検索結果に表示したい場合
- クリエイティブの効果を知りたい場合
(1)少額予算で始めたい場合
限られた予算でYouTube広告を試してみたい場合は、スキップ可能なインストリーム広告がおすすめです。
スキップ可能なインストリーム広告は視聴された場合のみ課金されるため、広告がスキップされれば課金されません。
さらに1日1,000円からでも出稿できるので、少額で広告配信を始めたい方におすすめです。
特に広告初心者の場合、まずは小規模から始めて効果を確認しながら徐々に規模を拡大していくアプローチが効果的です。
スキップ可能なインストリーム広告は、そうした段階的な広告展開に適したフォーマットといえるでしょう。
(2)検索結果に表示したい場合
ユーザーが能動的に検索している際に広告を表示したい場合は、インフィード広告が最適です。
インフィード広告はYouTubeの検索結果や関連動画一覧に表示されるため、ユーザーに自然に訴求できます。
さらに、ユーザーが興味関心のあるキーワードで検索した場合に表示されるので、自動的に関心度の高いユーザーへリーチできます。
(3)クリエイティブの効果を知りたい場合
広告クリエイティブの効果を検証したい場合は、複数のバージョンを用意してA/Bテストを行うことがおすすめです。
メッセージやビジュアルだけを変えてみるなど、テストごとに1つだけ要素を変更して、効果の高い広告がどんなものかを追求できます。
特にスキップ可能なインストリーム広告やインフィード広告は、クリエイティブの効果検証に適したフォーマットです。
視聴率やクリック率、コンバージョン率などの指標を比較し、より効果の高いクリエイティブを特定しましょう。
5.YouTube広告のフォーマット選びに迷ったときのポイント
YouTube広告のフォーマット選びに迷った場合は、以下のポイントを参考にして最適な選択を行いましょう。
- 動画の尺によって選ぶ
- ターゲットの年齢層で選ぶ
- 動画制作に掛けられるコストで選ぶ
(1)動画の尺によって選ぶ
広告用の動画の長さに応じて、適切な広告フォーマットが異なります。
- 短時間動画の場合
- 15秒以内の場合
- 30秒以上の場合
#1:短時間動画の場合
動画の尺が6秒以内の場合は、バンパー広告を選びましょう。
このフォーマットは尺の制限が厳しい分、メッセージを絞り込んだインパクトのある内容が求められます。
ロゴ、キャッチコピー、CTAといった要素をシンプルに組み合わせ、一目で伝わる広告を心がけましょう。
#2:15秒以内の場合
15秒以内の動画であれば、スキップ不可のインストリーム広告が効果的です。
15秒という時間は、ユーザーにとってスキップできなくても許容される長さとされています。
この時間内で、簡潔に商品のベネフィットやキャンペーン情報を伝え、最後にCTAを入れる構成がおすすめです。
#3:30秒以上の場合
30秒以上の長めの動画コンテンツは、スキップ可能なインストリーム広告やインフィード広告に適しています。
長時間の強制視聴はユーザーにストレスを与える可能性があるため、スキップオプションがあるフォーマットを選ぶことで、ブランドイメージを損なわずに詳細な情報を伝えることができます。
ストーリー性のある内容や、商品・サービスの詳細な説明に適した尺となります。
(2)ターゲットの年齢層で選ぶ
ターゲットとする年齢層によっても、適切な広告フォーマットは異なります。
- 若年層向けの動画の場合
- ビジネス層やBtoB狙いの場合
- 主婦層や中高年向けの場合
#1:若年層向けの動画の場合
10代〜20代の若年層は、主にスマートフォンでYouTubeを視聴する傾向があり、広告に対する許容度が低い特徴があります。
このターゲット層には、スキップ可能なインストリーム広告やバンパー広告が適しています。
特に冒頭5秒で強いインパクトを与え、興味を引くことが重要です。
若年層は広告をすぐにスキップする傾向があるため、スキップ前に主要なメッセージを伝えることを意識しましょう。
#2:ビジネス層やBtoB狙いの場合
30代〜40代のビジネスパーソンやBtoB向けの広告では、インフィード広告が効果的です。
このターゲット層は情報収集目的でYouTubeを利用することが多く、関連する検索結果や関連動画の中から能動的に選んで視聴する傾向があります。
インフィード広告なら、興味を持ったユーザーだけがクリックして視聴するため、質の高いリード獲得が期待できます。
#3:主婦層や中高年向けの場合
40代以上の主婦層や中高年層は、比較的長い動画でも視聴する傾向があります。
このターゲット層には、スキップ可能なインストリーム広告が適しています。
信頼性を重視するこの層に対しては、詳細な情報提供や丁寧な説明が効果的です。
ただし、強制的に長時間視聴させるとネガティブな印象を与える恐れがあるため、スキップオプションがある広告フォーマットを選びましょう。
(3)動画制作に掛けられるコストで選ぶ
広告制作にかけられる予算やリソースによっても、最適な広告フォーマットは変わってきます。
- 制作リソースが限られている場合
- 動画編集スキルがあり自作できる場合
- 広告代理店に動画制作から依頼する場合
#1:制作リソースが限られている場合
予算や制作リソースが限られている場合は、バンパー広告やインフィード広告がおすすめです。
バンパー広告は6秒という短い尺のため、比較的低コストで制作できます。
また、静止画と簡単なアニメーション、テキストを組み合わせるだけでも十分な効果が期待できる点が魅力です。
インフィード広告も、サムネイル画像とテキストが中心となるため、高度な動画制作スキルがなくても制作しやすいでしょう。
#2:動画編集スキルがあり自作できる場合
社内に動画編集スキルを持つスタッフがいる場合は、スキップ可能なインストリーム広告が効果的です。
このフォーマットは、視聴された場合のみ課金されるため、クリエイティブの質と費用対効果のバランスが取りやすいからです。
社内リソースを活用して複数のバージョンを制作し、A/Bテストを行いながら最適化していくようなアプローチができます。
#3:広告代理店に動画制作から依頼する場合
十分な予算があり、広告代理店に制作を依頼する場合は、マストヘッド広告やスキップ不可のインストリーム広告など、高品質なクリエイティブが求められるフォーマットも検討しましょう。
これらの広告フォーマットは露出度が高い分、洗練されたクリエイティブが重要となります。
プロのディレクターやクリエイターの手によるハイクオリティな動画制作で、ブランドイメージを高めつつ効果的なプロモーションを展開することができるでしょう。
7.YouTube広告の種類別!クリエイティブ制作のコツ
各YouTube広告フォーマットの特性を活かした効果的なクリエイティブ制作のコツを解説します。
- スキップ可能なインストリーム広告
- スキップできないインストリーム広告
- バンパー広告
- インフィード広告
- マストヘッド広告
- アウトストリーム広告
(1)スキップ可能なインストリーム広告
スキップ可能なインストリーム広告では、スキップボタンが表示される5秒以内にユーザーの興味を引くことが最重要です。
例えば、冒頭5秒以内に強いメッセージを表示させたり、ターゲットが「自分ごと」と捉えられるペルソナを登場させて、共感させるのがおすすめです。
さらに、驚きの事実や統計データを表示させるなどの工夫で、「先を見たい」と思わせることもできます。
音声が聞こえない環境でも内容がわかるように、動画にはテロップを使用するなどの細かい配慮を心がけましょう。
(2)スキップできないインストリーム広告
スキップできないインストリーム広告では、強制的に視聴されることを前提としたクリエイティブ設計が重要です。
効果的な制作には、嫌われない設計を意識し、商品名を2秒以内に表示すると同時に、音声がオフでも理解できるテロップを活用しましょう。
ユーザーの悩みを描くストーリーを15秒という限られた時間内で簡潔に伝えることで強制視聴によるネガティブなイメージを払拭できます。
エンターテイメント性や有益な情報提供を心がけることで、ブランドイメージを損なわない広告を配信できるでしょう。
(3)バンパー広告
バンパー広告は6秒という極めて短い尺が特徴で、「ブランド名」「キャッチコピー」「CTA」の3要素に絞り込んだシンプルなメッセージが効果的です。
音と文字とロゴを効果的に組み合わせ、秒単位でブランドロゴ→キャッチコピー→CTAという流れを意識した構成にしましょう。
なお、広告では動きのあるビジュアルで注目を集め、強いインパクトを残すことで、限られた情報量でも視聴者の記憶に残る広告を制作できます。
(4)インフィード広告
インフィード広告は、ユーザーが自発的にクリックして視聴する形式のため、魅力的なサムネイルとタイトルが視聴率を左右します。
「検証」「比較」「ランキング」「ハウツー」などのフォーマットを採用し、テキストオーバーレイや鮮やかな色使いで目を引くサムネイルデザインを工夫しましょう。
数字や疑問形を用いた興味を引くタイトル設計や、コンテンツとしての有益性を重視すれば、広告色を前面に出さずユーザーの能動的な視聴を促すことができます。
(5)マストヘッド広告
マストヘッド広告は、YouTubeトップページに大きく表示される高単価フォーマットで、質の高いクリエイティブが求められます。
高品質な映像制作によるプレミアム感の演出と、魅力的なストーリーテリングで視聴者を引き込みましょう。
ブランドの世界観を統一的なデザインで表現し、多様なデバイス表示を考慮した設計に注力することが重要です。
大規模露出が見込めるフォーマットだからこそ、ブランドメッセージの伝え方にこだわった質の高い映像制作を心がけてください。
(6)アウトストリーム広告
アウトストリーム広告は、YouTube外のサイトやアプリに表示され、初期状態では音声なしで再生される特徴があります。
音声がなくても内容が伝わるビジュアル重視の設計と、テキストや動きのある演出でユーザーの注目を集めることが重要です。
まずは、冒頭数秒で興味を引く工夫を施し、明確なCTAでタップを促しましょう。
動画は30秒以内を目安にシンプルな内容に絞り、テロップやグラフィック要素を効果的に活用することで、音声オフでも主要メッセージが伝わる広告に仕上げることができます。
8.YouTube広告の種類についてのQ&A
YouTube広告の種類に関するよくある質問にお答えします。
- 複数のYouTube広告を同時に配信しても良いですか?
- どの種類のYouTube広告でも、スマートフォンから出稿できますか?
- 配信後にYouTube広告の種類を変更できますか?
- YouTube広告の入稿規程を教えてください
(1)複数のYouTube広告を同時に配信しても良いですか?
複数の広告フォーマットを同時に配信することは可能です。
むしろマーケティング目的に応じて複数のフォーマットを組み合わせることで、より効果的なキャンペーンを展開できます。
各フォーマットの特性を理解し、ユーザージャーニーに合わせた効果的な組み合わせを検討しましょう。
(2)どの種類のYouTube広告でも、スマートフォンから配信できますか?
基本的には、すべての種類のYouTube広告をスマートフォンから配信することが可能です。
Google広告のモバイルアプリやモバイルブラウザからGoogle広告アカウントにアクセスして設定できます。
ただし、複雑な設定や詳細分析は画面サイズの関係からPCの方が圧倒的に操作しやすいです。
緊急の修正や簡単な設定変更であれば、スマートフォンからでも対応できるので、基本的にはPCを使うのをおすすめします。
(3)出稿後にYouTube広告の種類を変更できますか?
1度設定したキャンペーンの広告フォーマットを変更することはできません。
これは、各広告フォーマットによって配信方法や課金体系が大きく異なるためです。
広告フォーマットを変更したい場合は、一度キャンペーンを一時停止または終了させ、新規キャンペーンを作成しなければなりません。
なお、同じ広告フォーマット内であれば、クリエイティブの差し替えやターゲティング設定の変更は可能です。
(4)YouTube広告の入稿規程を教えてください
YouTube広告の入稿には、広告フォーマットごとに異なる規定があります。
規程項目 | 要件 | 備考 |
---|---|---|
アスペクト比 | 16:9が推奨 | スマートフォン向けには縦型の9:16も場合により可能 |
最大ファイルサイズ | 1GB以下 | マストヘッド広告など一部例外あり |
動画の長さ | フォーマットによる | バンパー広告は6秒、スキップ不可は15秒以内など |
解像度 | 1080p以上推奨 | 最低720p必須 |
音声 | 音声ありが基本 | アウトストリーム広告は音声なしで開始 |
テロップ | 画面の20%以下のテキスト量 | 視認性を考慮したフォントサイズの使用を推奨 |
また、Google広告のポリシーに準拠したコンテンツである必要があります。
暴力的な表現や不適切な言語、著作権侵害などがある場合は審査で否認される可能性があるので注意しましょう。
まとめ
YouTube広告には、スキップ可能なインストリーム広告、スキップ不可のインストリーム広告、バンパー広告、インフィード広告、マストヘッド広告、アウトストリーム広告の6種類があり、それぞれ特徴や適した使用シーンが異なります。
効果的な広告運用のためには、マーケティング目的、ターゲット層、予算、クリエイティブ制作のリソースなどを考慮して、最適な広告フォーマットを選択することが重要です。
また、各広告フォーマットの特性を理解し、それに合わせたクリエイティブ制作を行うことで、広告効果を最大化することができます。
YouTube広告の制作や運用部分に不安がある場合は、TMS Partners株式会社へご相談ください。
弊社はYouTube広告の動画撮影代行や制作、編集、運用代行まで幅広いサポートが可能です。
