構造化データとは?SEOで得られる影響と実装の方法を初心者向けに解説


「構造化データって何?」
「検索結果に星マークや価格が表示されているサイトがあるけど、どうやって設定するの?」
構造化データとは検索エンジンにWebページの内容を正確に伝えるための仕組みであり、またそれによりSEO的にも良い影響を得ることができます。
しかし、実装方法が難しく、なかなか手をつけられていない方も多いでしょう。
本記事では、構造化データの基本概念から具体的な実装方法、よくあるエラーの対処法まで、初心者にもわかりやすく解説します。
正しい構造化データの設定により、検索結果でのアピール力を大幅に向上させることができるでしょう。
1.構造化データとは
構造化データは、検索エンジンにWebページの内容をより正確に伝えるための仕組みです。
適切に設定することで、検索結果でより目立つように表示させることができます。
構造化データについて押さえておきたいトピックスは、以下の通りです。
- 構造化データの定義
- 構造化データと非構造化データの違い
- セマンティックWebとの関係
順に見ていきましょう。
(1)構造化データの定義
構造化データとは、Webページの内容を検索エンジンに伝えるための専用コードです。
HTMLマークアップの一種で、ページに表示されている情報の意味や関係性を明確に示すことが可能です。
構造化データは、セマンティックWebという考えに基づいており、「schema.org」で定義されているボキャブラリーから選んで、用途に合わせてマークアップします。
Webページの意味(構造)を検索エンジンに伝えるための共通語彙のルール集です。
Google・Bing・Yahoo!・Yandexなどが共同で制作しました。
例えば、商品ページであれば商品名、価格、在庫状況、レビューなどの情報について、検索エンジンが理解しやすい形式で記述できる仕組みです。
これにより、検索エンジンはページの内容をより正確に把握し、検索結果により詳細な情報を表示することができます。
(2)構造化データと非構造化データの違い
Webページの情報は、構造化データと非構造化データに大別できます。
非構造化データとは、通常のHTMLテキストや画像など、人間には理解できるものの機械(検索エンジン)には意味が分かりにくい情報のことです。
例えば、「価格:3,000円」というテキストがあっても、検索エンジンはこれが商品の価格であることを確実に判断することができません。
一方、構造化データでは、この情報を「price: 3000」「priceCurrency: JPY」のように明確に定義できます。
これにより、検索エンジンは確実に価格情報として認識し、検索結果に価格を表示したり、価格比較に活用したりできるようになります。
構造化データは、人間と機械の両方が理解できる「共通言語」の役割を果たしていると考えましょう。
(3)セマンティックWebとの関係
構造化データは、セマンティックWebという概念を実現するための重要な技術です。
セマンティックWebとは、Webページの情報に意味(セマンティック)を持たせ、コンピューターが自動的に情報を理解・処理できるようにする仕組みです。
現在のWebは主に人間が読むために設計されていますが、セマンティックWebでは機械も情報の意味を理解できるようになります。
構造化データは、この理想を実現するための具体的な手段として位置づけられています。
2.構造化データを活用するメリット
構造化データの導入によって得られるメリットを紹介します。
具体的には、以下のようなものが挙げられます。
- 検索エンジンがコンテンツの内容を理解しやすくなる
- リッチリザルトの表示によりクリック率が上がる
- 間接的なSEO効果が期待できる
構造化データは、主に検索エンジンに向けられたものですが、ユーザーの利便性を向上させることにもつながります。
そのため、構造化データを導入することは、自社のWebマーケティング施策にとって有益であると言えるでしょう。
(1)検索エンジンがコンテンツの内容を理解しやすくなる
構造化データを設定することで、検索エンジンがページの内容をより正確に理解できるようになります。
例えば、レシピページに構造化データを設定した場合、検索エンジンは調理時間、材料、手順などを明確に把握できます。
ユーザーが「30分以内でできるパスタレシピ」と検索した際に、調理時間が30分以内のレシピとして正確に認識され、検索結果に表示される可能性が向上するということです。
検索エンジンがページの詳細な属性を理解できることで、より精度の高いマッチングが可能になります。
(2)リッチリザルトの表示によりクリック率が上がる
構造化データの最も分かりやすいメリットは、検索結果でのリッチリザルト表示です。
リッチリザルトとは、通常のタイトルとスニペット(説明文)に加えて、星評価、価格、画像、イベント日時などの追加情報が表示される機能です。
例えば、商品の構造化データを設定すると、検索結果に商品名、価格、在庫状況、レビューの星評価などが表示されます。
この表示により、ユーザーの注意を引きやすくなり、クリック率の向上が期待できます。
また、ユーザーは検索結果の段階で詳細情報を確認できるため、より関心の高いユーザーがサイトを訪問することになり、コンバージョン率の改善にもつながる可能性があるでしょう。
(3)間接的なSEO効果が期待できる
構造化データ自体は直接的なランキング要因ではありませんが、間接的なSEO効果が期待できます。
クリック率の向上により、検索エンジンがそのページを「ユーザーに有用なコンテンツ」として評価する可能性が高まるからです。
また、構造化データにより検索エンジンがページの内容をより正確に理解できることで、適切な検索クエリに対してページが表示されやすくなります。
これにより、ターゲットユーザーからのアクセス増加が期待でき、結果的にページの評価向上につながる可能性があります。
具体的なSEO対策方法やポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
3.構造化データを用いる場合のハードル
構造化データには多くのメリットがありますが、導入にハードルがあることも忘れてはいけません。
特に以下の点に注意しましょう。
- 専門的な知識を必要とする
- 慣れないうちは工数が多い
順にご説明します。
(1)専門的な知識を必要とする
構造化データの実装には、HTMLの基礎知識とJSON-LDの記述方法の理解が必要です。
特に初心者の場合、schema.orgの仕様を理解し、適切なプロパティを選択することが難しく感じられるかもしれません。
また、構造化データには多くの種類(Product、Article、FAQPageなど)があり、それぞれに固有のルールと必須プロパティが設定されています。
間違った記述をすると構造化データが無効になったり、Googleのガイドラインに違反したりするので、最初のうちは設定自体が難しいはずです。
しかし、基本的なパターンを覚えてしまえば、応用は比較的簡単です。
そのため、最初は簡単な構造化データ(パンくずリストやArticleなど)から始めて、徐々に複雑なものに挑戦してみましょう。
パンくずリストの概要や具体的な実装方法については、以下の記事もご覧ください。
(2)慣れないうちは工数が多い
構造化データの作成と実装に慣れないうちは、工数が多く実装までに時間がかかるでしょう。
また、構造化データは一度設定すれば終わりではなく、ページの内容が更新された際には構造化データも合わせて更新する必要があります。
もしも更新が漏れるとGoogleの規約違反になる可能性があるので、定期的なメンテナンスが欠かせません。
対策としては構造化データをテンプレート化したり、AIを用いることで処理するのが良いでしょう。
4.構造化データの種類と具体例
構造化データには様々な種類があり、Webサイトの内容に応じて適切なものを選択する必要があります。
主要な種類と活用例を覚えておき、実装の際に活用しましょう。
- マークアップできる対象と@typeの種類一覧
- 構造化データの3つの記述方式
- 構造化データを書く場所
順に見ていきましょう。
(1)マークアップできる対象と@typeの種類一覧
構造化データは「schema.org」という仕様(語彙)に沿って項目名を記述します。
主要な構造化データの種類と活用例を以下の表にまとめました。
用途 | @type | 説明・活用例 |
---|---|---|
パンくずリスト | BreadcrumbList | サイト内の階層構造を検索エンジンに伝え、パンくず表示でナビゲーション向上 |
商品情報 | Product | 商品名、価格、在庫状況、レビューなどをマークアップして商品リッチリザルトを表示 |
記事・ブログ | Article / NewsArticle | タイトル、著者、公開日などを指定し、検索結果に記事情報を表示 |
レビュー・評価 | Review / Rating | ユーザーの評価や星の数をマークアップし、検索結果にレビューを表示 |
よくある質問 | FAQPage | 質問と回答のペアを指定し、検索結果に展開形式のFAQを表示 |
レシピ | Recipe | 材料や調理時間、手順などをマークアップして、リッチリザルトに調理情報を表示 |
イベント | Event | 開催日や場所、価格などを構造化し、イベント情報を検索に表示 |
組織・会社情報 | Organization | 会社名、ロゴ、連絡先、SNSリンクなどをGoogleに伝える |
サイトリンク検索ボックス | WebSite | サイト内検索フォームを検索結果上に表示 |
地図・店舗・事業所情報 | LocalBusiness / Place | 住所、営業時間、地図位置などを指定し、ローカル検索で表示 |
コース・講座 | Course | オンライン講座や研修内容の概要をマークアップ |
求人情報 | JobPosting | 募集職種、給与、勤務地などをGoogleしごと検索に対応 |
動画 | VideoObject | 動画の長さ、アップロード日、サムネイルなどを指定し、検索結果に動画表示 |
このように、様々なコンテンツタイプに対応した構造化データが用意されており、サイトの内容に応じて適切なものを選びましょう。
(2)構造化データの3つの記述方式
構造化データには主に3つの記述方式があります。
具体的には、以下の3つです。
- JSON-LD
- microdata
- RDFa
それぞれの特徴についてご説明します。
#1:JSON-LD
Googleが推奨している記述方式で、<script type=”application/ld+json”> タグ内にコードを記述します。
HTMLの構造に影響を与えずに構造化データを追加できるため、最も使いやすい方式です。
既存のHTMLを変更する必要がなく、保守性も高いため特別な事情がなければこの方式で構造化データを記述しましょう。
#2:microdata
microdataとはHTML要素に直接属性を追加する方式で、itemscope、itemtype、itempropなどの属性を使用します。
HTMLの構造と密接に結びついているため、ページの内容と構造化データの整合性を保ちやすいことが特徴です。
ただし、HTMLの構造を変えるため上級者向けの設定方法となります。
#3:RDFa
RDFaとはResource Description Framework in Attributesの略で、HTML5やXHTMLで使用できる方式です。
より高度な表現が可能ですが設定が複雑になりやすく、現在はあまり使用されていません。
(3)構造化データを書く場所
JSON-LDで記述する構造化データは、HTML内のheadセクションまたはbodyセクションのどちらに配置しても構いません。
ただし、一般的にはheadセクション内に記述することが推奨されています。
headセクション内に配置することで、ページの読み込み開始と同時に構造化データが読み込まれ、検索エンジンの認識精度が向上します。
5.構造化データを簡単に作成できるツール
構造化データの作成を支援するツールを活用することで、効率的に実装することが可能です。
3つのツールを紹介するので、構造化データの実装を検討されている方は試してみてください。
- 構造化データ マークアップ支援ツール
- データハイライター
- All in One SEO(プラグイン)
それぞれの特徴についても見ていきましょう。
(1)構造化データ マークアップ支援ツール
構造化データ マークアップ支援ツールは、Googleが提供する便利なツールです。
URLまたはマークアップしたい箇所のHTMLコードを指定し、タグ付けするだけで対応する構造化データを自動生成できます。
図のようにURLを指定すれば、実際のWebページを見ながらマークアップする箇所を選択し、HTMLコードを生成できます。
やり方は簡単で、マークアップしたい箇所を選択して右クリックし、該当のタグを選ぶだけです。
選択が終わったら右上の「HTMLを生成」をクリックし、構造化データをダウンロードして、Webページへ挿入します。
HTMLの知識がなくても直感的に操作できるので、初心者の方には最もおすすめのツールです。
(2)データハイライター
データハイライターは、Google Search Console内で利用できる機能です。
実際のHTMLを編集することなく、ブラウザ上でページの要素を選択して構造化データの情報をGoogleに伝えることができます。
コードを書く必要がないため、技術的な知識がない方でも簡単に利用できます。
こちらも構造化データ マークアップ支援ツールと同様にURLを指定し、Webページから要素を直接ハイライトすることが可能です。
(3)All in One SEO(プラグイン)
WordPressサイトを運営している場合、All in One SEOプラグインを使用することで、簡単に構造化データを設定することができます。
記事の投稿画面から直接構造化データの設定が可能で、ArticleやProduct等の主要なマークアップに対応しています。
プラグインが自動的にJSON-LDコードを生成してくれるため、コードを書く必要がないのがメリットです。
また、テンプレート機能により、同じ種類のページで一括して構造化データを適用することも可能です。
6.代表的な構造化データの記述例
実際の構造化データの記述例を通して、具体的な実装方法を理解しましょう。
以下のような記述例をサンプルとして解説します。
- Product(商品)の構造化データ記述例
- FAQPage(よくある質問)の構造化データ記述例
- Article(記事)の構造化データ記述例
- LocalBusiness(店舗・施設)の構造化データ記述例
(1)Product(商品)の構造化データ記述例
商品名、価格、在庫状況、レビューなどをJSON-LDで記述した具体例を紹介します。
<script type="application/ld+json"> { "@context": "https://schema.org", "@type": "Product", "name": "Webコンサルティングの本", "image": [ "https://example.com/photos/1x1/photo.jpg" ], "description": "Webコンサルタントになりたい人向けの本", "sku": "ds-001", "brand": { "@type": "Brand", "name": "TMS Partners株式会社" }, "offers": { "@type": "Offer", "url": "https://example.com/product/dr-slim", "priceCurrency": "JPY", "price": "3800", "availability": "https://schema.org/InStock" } } </script>
重要なポイントは、実際のページに表示されている情報と構造化データの内容を一致させることです。
この構造化データにより、検索結果に商品名、価格、在庫状況、ブランド情報などが表示される可能性があります。
(2)FAQPage(よくある質問)の構造化データ記述例
質問と回答のペアを構造化する際のJSONコード例を紹介します。
<script type="application/ld+json"> { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [ { "@type": "Question", "name": "構造化データとは何ですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "構造化データとは、検索エンジンにページ内容を明示的に伝えるためのコードです。" } }, { "@type": "Question", "name": "構造化データはSEOに有利ですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "クリック率の向上やリッチリザルト表示につながるため、間接的にSEOに好影響を与える可能性があります。" } } ] } </script>
ページ内に実際のFAQセクションが存在することが条件となりますが、FAQPageの構造化データを設定することで、検索結果に質問と回答が展開形式で表示される可能性があります。
(3)Article(記事)の構造化データ記述例
タイトル、著者、投稿日、画像などを含むニュース記事をマークアップする際の記述例を紹介します。
<script type="application/ld+json"> { "@context": "https://schema.org", "@type": "Article", "headline": "構造化データとは?SEO効果や設定方法をわかりやすく解説", "image": [ "https://example.com/images/structured-data.jpg" ], "author": { "@type": "Person", "name": "亜梨紗" }, "publisher": { "@type": "Organization", "name": "TMS Partners株式会社", "logo": { "@type": "ImageObject", "url": "https://example.com/logo.jpg" } }, "datePublished": "2025-06-10" } </script>
この構造化データにより、検索結果に記事のタイトル、著者、公開日、発行者などの情報が表示される可能性があります。
(4)LocalBusiness(店舗・施設)の構造化データ記述例
営業時間、住所、電話番号などを含むローカルビジネスの場合は、以下のように記述します。
<script type="application/ld+json"> { "@context": "https://schema.org", "@type": "LocalBusiness", "name": "TMS Partners株式会社 表参道店", "image": "https://example.com/store-front.jpg", "address": { "@type": "PostalAddress", "streetAddress": "東京都渋谷区神宮前1-1-1", "addressLocality": "渋谷区", "addressRegion": "東京都", "postalCode": "150-0001", "addressCountry": "JP" }, "telephone": "+81-3-1234-5678", "openingHours": "Mo-Fr 11:00-20:00", "url": "https://example.com/omotesando" } </script>
ローカルビジネスの構造化データにより、Googleマップや地域検索での表示が改善される可能性があります。
7.構造化データが正しく作成されているか確認する方法
構造化データを設定した後は、正しく動作しているかを確認することが重要です。
Googleが提供する公式ツールを中心に確認方法をご紹介します。
- Google Search Consoleを使う
- リッチリザルトテストを使う
(1)Google Search Consoleを使う
Google Search Consoleは、サイト全体の構造化データの状況を把握できる便利なツールです。
「拡張」メニューから構造化データのレポートを確認することで、エラーや警告の有無を確認できます。
また、どの構造化データが認識されているか、どのページでエラーが発生しているかがグラフ化されるので、一目で状況がわかる点も便利です。
エラーが発見された場合は、具体的なエラー内容と修正方法が表示されるため、効率的に問題を解決できるでしょう。
(2)リッチリザルトテストを使う
リッチリザルトテストは、個別のページやコードの構造化データを即座にテストできる便利なツールです。
URLを入力するか、構造化データのコードを直接貼り付けることで、リアルタイムで検証結果を確認することができます。
構造化データが正しく認識されているか、リッチリザルトとして表示される可能性があるかを事前に確認できるため、実装前のテストに最適です。
また、エラーがある場合は具体的な修正ポイントが表示されるため、デバッグ作業を効率化することにもつながります。
8.構造化データでエラーが出る原因と対処法
構造化データでよく発生するエラーとその対処法を理解しておくことで、問題を迅速に解決することができます。
主要なエラーパターンは以下の通りです。
- 必須プロパティの不足によるエラー
- 構文ミス・タグの誤記
- Googleのガイドラインに準拠していないマークアップ
- JavaScriptによる読み込み遅延
(1)必須プロパティの不足によるエラー
構造化データでは必須プロパティの不足によるエラーが発生することがあります。
具体的には、「@typeやプロパティ」が抜けており、構造化データが動作しないケースが考えられるでしょう。
各構造化データには、必ず含めなければならない必須プロパティが定義されています。
例えば、Productの場合、name(商品名)とoffers(価格情報)は必須プロパティです。
エラーが発生した場合は、まず必須プロパティが全て含まれているかを確認しましょう。
(2)構文ミス・タグの誤記
クオーテーションやカンマ抜けなどの文法ミスがある場合も、構造化データにエラーが発生します。
JSON-LDはJavaScriptのオブジェクト記法に基づいているため、厳密な構文ルールがあります。
文字列を囲むダブルクォートの不備、配列やオブジェクトの終端のカンマ抜け、括弧の対応ミスなどが代表的です。
このミスを防ぐにはリッチリザルトテストで構文エラーを即時チェックし、実装前に修正をしておきましょう。
(3)Googleのガイドラインに準拠していないマークアップ
Googleのガイドラインに準拠していないマークアップとは、意図的な評価操作や不正確な情報とみなされた際に発生するエラーです。
Googleの「構造化データのガイドライン」に目を通し、信頼できる情報のみをマークアップしましょう。
特にレビューやFAQは「実際にページに表示されていること」が条件になるので、注意が必要です。
この条件を見落とすと構造化データが無効になってしまうため、必ず確認しましょう。
(4)JavaScriptによる読み込み遅延
JavaScriptによる読み込み遅延とは、構造化データが読み込まれるタイミングの問題で検出されないケースです。
動的に生成される構造化データや、ページ読み込み後にJavaScriptで挿入される構造化データは、検索エンジンに認識されない場合があります。
JSON-LDは静的にHTML内へ直接書くことで認識精度が上がるため、可能な限り、サーバーサイドで構造化データを生成し、HTMLに直接埋め込みをしましょう。
9.構造化データについてのよくある質問
構造化データの実装や運用に関してよく寄せられる質問と、その回答をまとめました。
- 構造化データは必須ですか?
- 複数の構造化データを同じページへ記述しても良いですか?
- 構造化データを記述したのにリッチリザルトが表示されないときはどうすれば良いですか?
- JSON-LD以外を使うとSEO的に不利になりますか?
(1)構造化データは必須ですか?
構造化データの設定は必須ではありませんが、検索結果での表示改善やSEO効果が期待できるため、実装するのがおすすめです。
特に商品ページや記事ページ、FAQページなど、リッチリザルトの恩恵を受けやすいコンテンツでは積極的に活用すべきでしょう。
ただし、構造化データの設定には時間と労力がかかるため、サイトの規模や目的に応じて優先順位を決めて着手することが大切と言えます。
(2)複数の構造化データを同じページへ記述しても良いですか?
同じページに複数の構造化データを記述することは可能です。
例えば、商品レビュー記事であれば、ArticleとReviewの両方を設定することができます。
ただし、同じ種類の構造化データを重複して設定しないようにしましょう。
(3)構造化データを記述したのにリッチリザルトが表示されないときはどうすれば良いですか?
リッチリザルトが表示されない場合、以下の点を確認してください。
まず、構造化データが正しく記述されているかリッチリザルトテストで確認しましょう。
次に、ページの内容と構造化データの内容が一致しているか確認してください。
なお、リッチリザルトの表示はGoogleが自動的に判断するため、正しく設定していても必ず表示されるとは限らない点にも注意が必要です。
(4)JSON-LD以外を使うとSEO的に不利になりますか?
JSON-LD以外の記述方式(microdataやRDFa)を使用しても、SEO的に不利になることはありません。
Googleはすべての記述方式をサポートしており、正しく実装されていれば同様に認識されます。
そのため、既存のサイトでmicrodataを使用している場合は、無理に変更する必要はありません。
ただし、JSON-LDの方が実装しやすく、保守性も高いため、特別な理由がない限りJSON-LDを選択するのがおすすめです。
まとめ
構造化データは、検索エンジンにWebページの内容をより正確に伝え、リッチリザルトによる表示改善とクリック率向上を実現する重要な施策です。
商品や記事、FAQ、ローカルビジネスなど、様々なコンテンツタイプに対応した構造化データを適切に設定することで、検索結果で競合よりも高いクリックを得られる可能性があります。
実装にはHTMLとJSON-LDの基礎知識が必要ですが、GoogleのツールやWordPressプラグインを活用することで比較的簡単に実装ができるため、ぜひ取り組んでみましょう。
しかし、ツールを用いてもうまく構造化データが機能しないなどの問題を抱えてしまう方もいるはずです。
そのような場合は、TMS Partners株式会社へご相談ください。
TMS Partners株式会社では構造化データの実装はもちろん、内部・外部SEO対策を包括的にサポート可能です。
