SEOキーワードの選定方法とツールをわかりやすく紹介
「SEO対策って何から始めたらいいの?」
「SEOキーワードって何?」
「SEOキーワードの選び方が知りたい」
こういったお悩みをもつあなたに、ここではSEOキーワードや選定方法について説明します。
SEO対策で一番最初に行うことが、SEOキーワードの選定です。
結論からいうと、どんなサイトやコンテンツでも、SEOキーワードが定まらないと制作の土台が決まらず、クオリティの高いサイトやコンテンツができません。
ここではあなたがSEO対策をする上で必要な、SEOキーワードを選定する理由や種類についてを紹介します。
この記事を読んで、今後あなたがSEO対策を通じ、自社商品やサービスの売上拡大を目指せるよう、キーワード選定をマスターしましょう。
SEOキーワードを選定する理由
SEOキーワードを選定する理由は2つあります。
- ユーザーのニーズとマッチングしやすくするため。
- Googleがコンテンツを評価をする上で必要な要素であるため。
自社サイトへ多くのユーザーにきていただき、あなたの会社の商品やサービスを選んでいただきたいですよね。
そのためにはまず、「ユーザーはなぜそのサイトやコンテンツを選んだか」というユーザーのニーズを捉えることが重要です。
ユーザーがどんな情報を求めて検索をしたのかという検索意図に応えるのが、サイトやコンテンツです。
ですが、ただサイトやコンテンツを作っただけではユーザーに見てもらうことはできません。
そこでユーザーとあなたのサイトをマッチングさせるために必要なのが、SEOキーワードです。
つまり、SEOキーワードはユーザーとコンテンツをつなげるための架け橋のようなものです。
これがSEOキーワードを選定する1つめの理由です。
2つめの理由について、Googleはユーザーのニーズに応えることができる最適なコンテンツを上位表示できるよう、コンテンツに含まれるSEOキーワードを利用して評価を行います。
Googleはこの評価をすることで、どのサイトやコンテンツが最もユーザーの質問や悩みに解決できるものか、検索順位を決めます。
こちらについては、後ほど説明する、SEOキーワードを選定する際のポイントで詳細がみられます。
さらに、SEOキーワードにはいくつかの種類に分類されています。
SEOキーワードの5つの種類
ここではSEOキーワードを5つの種類に分けて説明します。
- 単一キーワード
- 複合キーワード
- ビッグキーワード
- ミドルキーワード
- スモールキーワード(ロングテールキーワードともいう)
ではそれぞれ説明します。
単一キーワード
単一キーワードとは、1つの単語で構成されたキーワードのことです。
例:SEO、ホームページ
単一キーワードの主な特徴は、後ほど紹介する複合キーワードと比べて、検索ボリューム(ユーザーが検索したアクセス数)が大きいということです。
検索ボリュームが大きいということは、より多くのユーザーの集客をねらうことができますが、逆にいえばより多くの競合が存在するということです。
例えば、京都というキーワードで検索すると、観光や天気、公的機関など、色々な業界のサイトが表示されますね。
これはつまり、さまざまなユーザーのニーズが存在し、それに対してさまざまな競合サイトも対策しているため、大きな土俵で競うことになるということです。
その結果、自分がつくったコンテンツが上位表示されにくくなってしまうことがあります。
そのため、自分のサイトのドメイン評価が低い内は、単一キーワードの対策はおすすめしません。
複合キーワード
複合キーワードとは、2つ以上の単語で構成されたキーワードのことです。
例:SEO対策 キーワード、SEO キーワード 選定
複合キーワードの特徴は、単一キーワードよりユーザーの検索意図(ニーズ)が明確であることです。
例えば、「京都のおすすめの桜スポットを知りたい」というユーザーがいます。
このとき浮かぶキーワードは「京都」「おすすめ」「桜」「スポット」ですね。
ユーザーにはこの4つの複合キーワードをもつサイトやコンテンツが検索表示されるでしょう。
複数のキーワードを選定することで、ターゲットとなるユーザーや競合サイトも絞られ、検索表示の上位にアップされやすくなります。
その結果、ユーザーがあなたのサイトやコンテンツを見つけやすくなり、アクセス数の伸びも期待できますね。
ビッグキーワード
ビッグキーワードとは、一般的に月間検索ボリュームが1万以上ある、検索数が非常に多いキーワードのことをいいます。
検索ボリュームが多く、競合性が高いという特徴で、単一キーワードと混合して捉えがちです。
実は、ビッグキーワードは単一キーワードだけでなく、検索ボリュームが1万以上あれば複合キーワードでもビッグキーワードといえます。
つまり、複合キーワードで選定しても、検索ボリュームが1万以上ある場合、競合サイトと競争する確率が大きいということです。
ミドルキーワード
ミドルキーワードとは、一般的に月間検索ボリュームが1,000〜1万あるキーワードのことをいいます。
ビッグキーワードは競合率の難易度が高いので大手企業が対策してますが、ミドルキーワードの場合、難易度が下がり、比較的検索上位に表示されやすいといわれています。
初心者の方もまずはこのミドルキーワードの対策からはじめてみましょう。
また、ビッグキーワードのサイト内で、ミドルキーワードでのコンテンツを複数以上制作することで、ビッグキーワードのサイトが検索表示の上位に上がるという戦略があります。その一例として、トピッククラスターがあります。
- メインキーワードを母体とし、それにリンクづけるサブキーワードの集合体のこと
- メインキーワードをピラーコンテンツ、サブキーワードをクラスターコンテンツとする
- サイト構造を明確にでき、ユーザーの利便性が向上できる
- 網羅的にさまざまな情報を提供できる
いきなりビッグキーワードで対策をするのではなく、ミドルキーワードで対策を重ね、最終的にサイトとしてのドメインパワーを強化した上で、ビッグキーワードをねらいましょう。
スモールキーワード
スモールキーワードとは、一般的に月間検索ボリュームが1,000以下の、検索数が少ないキーワードのことをいいます。
3つ以上の単語でできたものが多く、ロングテールキーワードもそのひとつです。
検索ボリュームが少なく、競合率の難易度は低いことが多いですが、ターゲットとなるユーザーも少数に絞られ、多くのアクセス数をねらうことが難しくなるでしょう。
SEOキーワードにも種類がある中でも、どのキーワードの対策をはじめるかはサイトのドメインパワーとキーワードごとの競合の強さに応じて選定しましょう。
SEOキーワードの選定するためのステップ
SEOキーワードの選定するためのステップに入る前に、押さえておきたいポイントを説明します。
(1)事前に知っておいてほしいこと
SEOキーワード選定をするためには、事前にいくつか確認しておくべきことが3つあります。
- キーワード選定とコンテンツ制作後までのPDCAサイクルを理解する
- コンテンツ制作後の理想(目標)の姿の設定
- ニーズが重複したキーワード避けること
まず、キーワード選定〜サイト・コンテンツ制作の作業と制作後の流れは循環しています。
キーワード選定はコンテンツの制作まで進めば、それで終了というわけではありません。
あなたのコンテンツがどれだけ長く、検索表示の上位にいられるかも目的の1つです。
そのためにも、常にキーワード選定からPDCAサイクルを行い、競合より優位性があるものを運営し続けることを理解しておきましょう。
次に、コンテンツの制作後の理想の姿(目標)もあらかじめ考えておきましょう。
キーワードを選定する前に、
「あなたのコンテンツはユーザーにとって、どんな存在であってほしいか?」
「コンテンツを訪れたユーザーにどうなってほしいか?」
キーワードの選定の前に目標をしっかり設定しておくことで、選定するキーワードの優先順位を間違えないようにしましょう。
次に、キーワードの重複はNGであるということについてです。
例えば「ダイエット 注意点」というキーワードと、「ダイエット 気をつけること」というキーワードがあります。
単語は違いますが、意味が同じであるということはお気づきですね。
似たキーワードをもつものでは、コンテンツの内容が同じものになってしまうケースがあります。
このようなことにならないようにするため、キーワード選定では類似した単語をかぶらないようにする必要があります。
では、SEOキーワードの選定方法を3つに分けて説明します。
- SEOキーワードの検索ボリュームからSEOキーワードを選定する
- 競合サイトの分析から選定する
- ペルソナやカスタマージャーニーマップを使って選定する
あくまで参考ということで、今後あなたがどの方法でSEOキーワード選定を行い、競合基準より質の高いコンテンツができるか見ていきましょう。
(2)SEOキーワード選定のステップ
SEOキーワードの検索ボリュームからキーワードを選定する
検索ボリュームとは、検索エンジンでどれだけ多くの人がSEOキーワードを検索しているかという数値のことです。
ここではこの検索ボリュームを軸に説明していきましょう。
まず、メインキーワード設定をしましょう。
コンテンツの制作決定と同時に、おおまかなコンセプトや目的を設定します。
そのコンセプトや目的から浮かび上がったキーワードの中で、メインキーワードを決めておきます。
メインのキーワードが設定されたら、下記の検索ボリュームを分析するツールを利用します。
今回はこちらの2つの方法を紹介します。
- Googleキーワードサジェスト
- Google広告 AdWordsキーワードプランナー
まずGoogleキーワードサジェストについて説明します。
Googleの検索エンジンの機能の1つで、検索エンジンにメインキーワードを入れると、ユーザーが求めている情報を予測し、検索候補としてリストアップされる機能をいいます。
例えば、京都と入力すると、「京都 観光」「京都 天気」などが検索エンジンに表示されます。
こちらの方法は手間や時間がかからず最も簡単な方法です。
これらのキーワードからあなたのサイトやコンテンツの競合他社や類似するものは、どんなキーワードで検索表示されるか分析してみましょう。
次にGoogle広告キーワードプランナーについて説明します。
こちらはGoogle広告のアカウントがあれば使用できるツールです。
月間でどれだけ多くのユーザーが各キーワードで情報を求め、検索しているかがわかります。
こちらはサジェストでは見られない、実データで分析ができるので合理性があります。
初心者の方でもGoogle広告のアカウントを作成すれば、こちらのツールは利用できます。
アカウント作成は無料でできます。
Google広告に月200円の広告費を課金すれば、検索ボリュームなどの正確な数値や情報の入手ができます。
SEO対策が初めてという方にはぜひこちらのツールからスタートしていただきたいです。
競合サイトの分析から選定する
自社サイトより上位にある競合サイトの分析をすることで、SEOキーワードの選定や改善をするという手法を利用する企業も多いでしょう。
他社との差別化を図ることも自社の魅力を引き出すマーケティングで重要なことですね。
あなたのサイトやコンテンツがピックアップされていないキーワードを発見するには、以下のようなツールの使用が必要になります。
- Ahrefs(エイチレフス)
- SEARCH WRITE(サーチライト)
まず、Ahrefs(エイチレフス)というツールについて説明します。
こちらは海外で開発されたツールです。
競合サイトの上位表示コンテンツの分析のほか、SNSで話題になっているコンテンツなどトレンドの分析まで利用できます。
ただし、このツールは初心者の方には使用難易度が高めということもありますので、SEO対策に慣れた頃に導入すると良いでしょう。
次にSEARCH WRITE(サーチライト)というツールについて説明します。
こちらは競合サイトやコンテンツの検索ボリュームなどの分析から、あなたに最適なキーワード選定の提案だけでなく、コンテンツの制作ツールやタスク管理、制作後の成果分析ツールまで、SEO対策で便利なツールが豊富です。
公式サイトによると、大手から中小企業まで全国多数の企業がこちらのツールを利用しています。
信頼性も高く、初心者のあなたでも利用しやすいツールと考えられます。
どちらのツールも有料ですが、無料のツールより幅広いデータの分析や便利な機能がついていますので、より付加価値の高い作業を行うことができます。
ここまでのツールやそれ以外のものについて、より詳細を知りたいという方にはこちらをご参考ください。
ペルソナやカスタマージャーニーマップを使って選定する
あなたのコンテンツの目的が明らかな場合、ユーザーのニーズや人間像のキーワードをピックアップする方法が最も有効的と考えられます。
カスタマージャーニーマップとは、ユーザーが商品やサービスを見つけ、購入するまでに至る行動や思考、感情を踏まえたプロセスを表示する地図のことです。
こちらでサイトやコンテンツの軸を作り、コンセプト(土台)を決めることもキーワード選定に有効な手段です。
カスタマージャーニーマップのように、図表化することで浮かび上がったキーワードをピックアップしていきましょう。
SEOキーワードの選定する際のポイント
この記事では、あなたが将来SEO対策のスペシャリストに成長できるよう、今回SEOキーワード選定をする際、意識してほしいポイントも説明します。
- 検索ボリューム
- 検索意図
- 上位表示されているサイトやコンテンツの分析
- CV(コンバージョン)までの近さ
- 成果が出るまでの時間
- 記事作成にかかるリソース(人、費用、時間)の削減
- ドメインの強さ
では、ここから各ポイントについて吸収していきましょう。
検索ボリューム
この検索ボリュームこそ、SEOキーワード選定で第一に見るべきポイントなんです。
検索ボリュームは大きくても、小さくても、ユーザーの集客数をねらうことは困難になることがあります。
検索ボリュームの分析を慎重に行いましょう。
上記のキーワードの種類で紹介した、ミドルキーワードのような1,000〜1万ほどのボリュームがあるものが良いでしょう。
検索意図
次に意識するポイントはユーザーの検索意図です。
検索意図を詳細に説明すると、以下の4つのクエリに分類されます。
クエリとは、ユーザーが実際に検索するワード(語句)のことをいい、IT用語では処理要求(問い合わせ)という意味です。
種類 | 意味 | キーワード例 |
Knowクエリ | 検索したキーワードについて知りたい | カスカラ |
Goクエリ | 検索したキーワードの場所に行きたい | カフェ |
Doクエリ | 検索したキーワードのコツを知り、実際にやりたい | 挽き方 |
Buyクエリ | 検索したキーワードの商品を購入したい | コーヒー豆 |
Googleはこの4つのクエリとキーワードを紐づけて上位表示するサイトやコンテンツを決めます。
例えば、コーヒー豆と検索した際、一番上から表示されるのは、コーヒー豆を販売する通販サイトやネットショッピングが表示されますね。
これは、ユーザーが「コーヒー豆を買いたいというBuyクエリ」をもっているとGoogleが判断し、表示するサイトの順位を決めています。
キーワード選定をする際は、Googleがどのクエリに分類し、上位表示順位をしているかも予測しておきましょう。
上位表示されているコンテンツの調査
すでに決まっているキーワードがあれば、必ずそのキーワードで検索表示されたコンテンツを調べておきましょう。
上位表示されているさまざまなコンテンツの内容を見て、ユーザーの検索意図が何か、またそれに対し、どんなコンテンツを制作しているかを分析してみましょう。
上位表示されているものを分析することで、自身のコンテンツ制作で使えるキーワードの選定に活かしましょう。
CV(コンバージョン)の達成
CV(コンバージョン)とは、あなたのコンテンツでユーザーに起こしてほしいアクションが発生した状態のことをいいます。
例えば、コーヒー豆の通販サイトを訪れたユーザーがそこで買い物をしてくれたということが、CVを獲得したということになります。
ユーザーが「新規登録」や「申し込み」、「注文を確定する」などの行動を起こさせるようなコンテンツづくりも意識しておくことです。
最適なキーワードをピックアップし、ユーザーがCVに達するようにSEO対策をしましょう。
成果がでるまでの時間
キーワードを選定〜コンテンツ制作までの流れを終えると、Googleからの評価がはじまります。
検索意図で説明したように、Googleは4つのクエリとキーワードを紐づけ、上位表示するコンテンツをどれにするか判断します。
注目するべきことは、評価が安定するまでにかかる時間は3か月〜6か月ほどかかるということです。
もしあなたが選定したキーワードに、季節に関連するものが含まれていれば、評価が安定するまでにかかる時間を考慮してSEO対策のスケジュールを設定する必要があります。
例えば、旅行サイトが「スキー旅行」のコンテンツを制作し、今年の12月〜来年の3月に評価の安定をねらうためには、最低でも今年の6月〜9月の間にSEO対策をはじめなければいけません。
冬にかき氷を売って繁盛しようとするお店は普通ありませんよね。
このような状況は、CVの達成がしにくく、上位表示されにくいコンテンツになってしまうということを覚えておきましょう。
記事作成にかかるリソース(人、費用、時間)の確保
選定したキーワードによって記事の作成の難易度が人によって異なることが生じます。
例えば、ノーベル化学賞を受賞した研究者が開発した新薬の記事をあなたは書くことができますか?
いかにも専門性の高いイメージがあって、読者にわかりやすく伝わるような記事をすぐに書くことは困難に感じますね。
キーワード選定と同時に、その記事は誰が書くのか、専門知識をもつライターに外注する場合、いくら費用がかかるか、記事作成に必要な時間はどれだけかなど、記事を完成させるためのリソースを確保する必要があります。
ドメインの強さ
ドメインとは、インターネット上の住所のことをいいます。
例:https://www.●●●.com/、https://www.▲▲▲.jp/
つまり、ドメインパワーの強い競合のサイトやコンテンツをみることにより、SEOキーワードの選定で難易度が把握できます。
キーワードの難易度を知ることで、あなたのサイトやコンテンツが競合より上位に表示するための戦略やリソースの設定などが行えます。
まとめ
ここでは、初心者の方をはじめ、今後SEO対策でスキルアップしたいというあなたに、SEOキーワードの選定についてを説明しました。
SEO対策のプロを目指すあなたに、最後に知っておいてほしいことをお伝えします。
①ミドルキーワードをはじめ、ユーザーのニーズに最適なSEOキーワードを選ぶこと
②GoogleツールやSERCH WRITEのツールを利用してキーワード選定をすること
今後あなたがSEO対策を通じて自社商品やサービスの売上拡大などを目指すならば、まずはキーワード選定のスキルを磨きましょう。
将来あなたが会社に貢献できる人材になれるよう、この記事をぜひ活かしてください。