CRM戦略とは?戦略の立て方7ステップや実施メリット・具体的な事例を紹介
「CRM戦略を立てて実践する具体的なメリットとは?」
「CRM戦略の意味はわかるが、具体的なステップがわからない」
CRMを活用して顧客と良好な関係を維持し、売上を安定させる戦略がCRM戦略です。
重要性についてはよく聞くものの、具体的な施策案や内容や立て方がわからず困っている方もいるでしょう。
この記事では、CRM戦略の概要や重要視されている背景、CRM戦略のメリットや立て方のステップ、具体的なCRM戦略の事例を紹介します。
最後まで読めばCRM戦略の概要を理解したうえで、優良顧客を育成する戦略の立て方のイメージがつくでしょう!
1.CRM戦略とは?具体的に解説
CRM戦略とは、顧客と良好な関係を築くことで売り上げを安定・拡大させるための戦略です。
具体的には、以下2つを目的とした戦略を実施します。
- マーケティングの最適化
- 良好な顧客関係を維持してリピーターを創出
CRM戦略とは何かを理解してから、実際にCRMを使った顧客維持の手法を検討しましょう。
(1)マーケティングの最適化
CRM戦略の1つ目の目的は、マーケティングの最適化です。
これまでのマーケティングは新規顧客を創出し、商品やサービスを販売することで利益を伸ばす方向へ特化していました。
しかし、少子高齢化により市場規模が縮小し、新規顧客の獲得が難しくなった今、企業としてはマーケティングをよりパーソナライズさせ既存顧客を維持する戦略が必要です。
年齢層の高い商材であればDM(ダイレクトメール)や電話営業、若者向けの商材であればSNSの活用など、属性や顧客それぞれのニーズに合わせた最適なマーケティングを考えるためにもCRM戦略が重要となります。
(2)良好な顧客関係を維持してリピーターを創出
もう1つの目的は、既存顧客との良好な関係を維持してリピーターを創出することです。
前述したように今までのような新規顧客の獲得に特化したマーケティングのみでは、自社の利益拡大は難しい時代となりました。
インターネットで競合の情報にも容易に触れられる今、顧客の購買ルートが多様化しているためです。
自社の利益を安定させるには、一度でも自社と取引のある顧客との絆を作り、長くにわたって自社商品を愛用してもらわなければなりません。
CRM戦略によって顧客と良好なコミュニケーションを作り、自社のファンになってもらうことで、自社商品を定期的に購入する層を増やすのが重要です。
2.CRM戦略が重要視される背景
CRM戦略が重要視されているのは、以下3つの背景からです。
- 顧客の消費行動や意思決定ルートの変化
- 商品ニーズや意識の多様化
- 競合との差別化の困難さ
自社でCRM戦略に取り組む前に、重要性や時代背景を理解しておきましょう。
(1)顧客の消費行動や意思決定ルートの変化
CRM戦略が重要視される背景には、顧客の消費行動や意思決定ルートの変化があります。
BtoCであれば顧客は店舗へ訪れ、商品を手にとって購入を決めていました。
しかし今は、商品購入経路は店舗だけでなくオンラインショッピングも選択できます。
また、意思決定も店舗で店員のセールストークを聞いて決断するという流れから、自身で口コミを検索して他社商品を比べてから購入を決断するという流れに変化しています。
顧客の消費行動や意思決定ルートに変化が生じた今、企業側も従来のマーケティングを続けていては、自社商品の競争力を上げられません。
そこでCRMを活用して顧客へパーソナライズしたマーケティングを実施し、顧客に自社商品を選んでもらう必要があります。
(2)商品ニーズや意識の多様化
CRM戦略が重要視される背景には、商品ニーズや意識の多様化があります。
インターネットの発達により海外の商品や考えが広く浸透したことから、顧客ニーズは従来のように、経験則により推測することが困難になりました。
たとえば、非常に質の良い化粧品であってもSNSでの評判が少ないと手に取らない、反対にインフルエンサーが宣伝している化粧品は買いたくないというこだわりを持つ顧客もいるでしょう。
このように、顧客の商品を購入する基準自体に変容が起きています。
顧客のニーズの多様化に対応するためにも、企業側はCRMを活用して顧客のニーズや意識を調査し、マーケティングを最適化しなければなりません。
(3)競合との差別化の困難さ
CRM戦略が重要視される背景には、競合との差別化の難しさがあります。
インターネットの発達により、顧客は自社商品と類似した競合の商品を容易に選択できます。
価格競争によりどの企業も安価に質の良い商品を提供している中で、競合と差をつけるための方法が少なくなってきました。
そこでCRM戦略によって顧客ロイヤリティを向上させ、顧客に「この会社の商品だから買いたい」と思ってもらう必要があります。
3.CRM戦略を立てるメリット
CRM戦略を立てる5つのメリットを紹介します。
- パーソナライズされた商品やサービスの提供
- 顧客満足度を上げられる
- データ先行の営業活動ができる
- LTVを最大化できる
- サブスク型のビジネスモデルを取り入れやすい
CRM戦略の実施により企業が得られるメリットを理解すれば、戦略を継続的に実行するモチベーションにつながります。
(1)パーソナライズされた商品やサービスの提供
CRM戦略を立てることで、パーソナライズされた商品やサービスの提供が可能です。
顧客の購買履歴や行動履歴の分析を通じて、顧客の行動を可視化すれば潜在的なニーズを割り出せます。
分析結果から得た潜在的なニーズを商品開発に活かせば、顧客が「こんな商品が欲しかった」と思える商品を提供できるでしょう。
たとえば、コスメ会社の顧客がSNSでフォローしているコスメブランドを調査すれば、自社商品の改善点や顧客が求めているコスメの種類、価格帯がわかります。
CRM戦略によって顧客のニーズを理解し、開発に役立てられます。
(2)顧客満足度を上げられる
CRM戦略により顧客満足度を上げられます。
顧客満足度が上がることで、自社への好感度も増しリピーターを創出できます。
たとえば、先述したパーソナライズされた商品開発によりニーズに沿った商品を販売できれば、ニーズに沿った商品を提供してくれる企業への満足度は上がるでしょう。
CRM戦略を通じて顧客満足度が上がることで、顧客の維持や利益拡大につながります。
(3)データ先行の営業活動ができる
CRM戦略により、データドリブンの営業活動が可能となります。
従来の営業活動は営業担当の経験やスキルによるところが大きく、新人では成果を出しづらく、担当によって精度にばらつきがあることが問題でした。
成果を出す営業は成功率の高い顧客の見極めやアプローチ方法を熟知しているものの、その感覚的な営業方法を他の人へ伝えるのが難しかったためです。
しかし、CRMを活用すればデータを活用して商談成功率の高い顧客を見極めて、適切な営業方法をAIがサジェストしてくれます。
蓄積した顧客情報をもとにした精度の高い分析をもとにした営業で、平均的に成果の出やすい営業活動が可能です。
(4)LTVを最大化できる
CRM戦略の実施により、LTVを最大化できます。
LTVとは(Life Time Value)のことで、顧客と取引開始から終了までに得られる利益のことです。
CRM戦略により顧客に最適化したマーケティングができれば取引期間が長く続き、定期的に自社商品を利用してもらえるためLTVが上がります。
LTVを上げる要素は、主に以下の4つです。
- 商品・サービスの質
- 価格
- 流入媒体
- コミュニケーション
上記4つの要素はCRMで収集した顧客情報の分析結果を参考に改善できます。
特にコミュニケーション分野はCRMの得意分野であるため、蓄積した情報から顧客に適したコミュニケーションの方法を見つけられるでしょう。
(5)サブスク型のビジネスモデルを取り入れやすい
CRM戦略により、サブスクリプション型のビジネスモデルを取り入れやすくなります。
サブスクリプション型ビジネスは契約中は安定収入を得られるため利益が安定しやすく、またユーザーにとっても「使い放題」というメリットがあるwin-winのビジネスモデルです。
反面、サブスクリプション型のビジネスは長期の契約であるためユーザーを繋ぎ止めるためのサービスの拡充が必須となります。
たとえば、Netflixのようなオンデマンドサービスではユーザーの視聴履歴からパーソナライズされたおすすめコンテンツを表示させるなど、CRMを活用した仕組みを活用しています。
CRM戦略を立てることでユーザーに長期的に愛用してもらえるサービスの分析、取り組みができるためサブスクリプション型のビジネスの成功率が上がるでしょう。
4.CRM戦略の立て方から実施までのステップ
CRM戦略の立て方から実施までのステップを解説します。
- 目的とKPIの設定
- ロイヤルカスタマーのペルソナの分析
- カスタマージャーニーマップの作成
- 初回購入による顧客との接点創出
- 関係構築
- パーソナライズされたコミュニケーションによる育成
- 顧客ニーズの分析による顧客維持
CRM戦略では新規顧客を獲得し、ロイヤルカスタマーに育成するまでの戦略を考えなければなりません。
具体的なステップを踏まえて、顧客のLTVを向上させるCRM戦略を考案しましょう。
(1)目的とKPIの設定
CRM戦略を立てる最初のステップは、目的とKPIの設定です。
目的とはCRM戦略の実施によって至る最終ゴールのことで、KPIはその途中で戦略を評価するための指標となります。
たとえば、最終目的がLTVの20%アップであれば、その過程として新規顧客獲得数の増加とリピート率の向上など、細かなKPIを設定しましょう。
(2)ロイヤルカスタマーのペルソナの分析
次に自社が想定するロイヤルマスタマーのペルソナを分析します。
既存顧客でロイヤルカスタマーと呼べる顧客の属性を分析し、年齢や性別、居住地や流入経路などでセグメント分けしましょう。
ロイヤルカスタマーのペルソナを具体化するほど、新規顧客になり得る見込み客のペルソナも具体的にイメージできます。
新規事業でまだロイヤルカスタマーと呼べる層がいない場合は、競合のロイヤルカスタマーのデータなどを活用してペルソナ設計しましょう。
(3)カスタマージャーニーマップの作成
ロイヤルカスタマーのペルソナ分析が完了したら、カスタマージャーニーマップを作成します。
カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品を利用するまでの道のりです。
例として、カップル向けの観光ホテルを運営している企業が作るカスタマージャーニーは以下のようになります。
ペルソナ | ・初めての旅行をするカップル ・インスタグラムアカウントを運営、頻繁に活用している20代男女 ・情報感度が高くトレンドに敏感… ・二人とも免許を持っていないetc |
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フェーズ | 旅行先の選定 | ホテルの選定 | ホテルの利用 |
ユーザーの行動 | ・インスタグラムで旅系インフルエンサーが紹介している観光地をチェックする ・カップルで楽しめるレジャーを検索 |
・ホテルのSNSで部屋の綺麗さをチェック ・ホテルの外観や周辺状況をチェック ・食事をチェック |
・電車で最寄り駅まで移動してからホテルへ到着 ・徒歩の場合はスマホの地図を見ながら移動 |
行動に伴う思考 | ・インスタ映えするスポットで写真を撮りたい ・縁結びの神社やカップル由来のスポットがあったら行ってみたい |
・部屋での写真も撮りたいので、部屋が綺麗なところが良いなあ ・バスなどで観光しやすい立地のホテルが良いなあ |
・初めての場所で迷ったら嫌だから、送迎があると良いな ・サイトからGoogleマップに簡単にアクセスできると良いな(できないと不便だな) |
施策 | ・自社サイトで周辺観光情報を掲載 ・カップル向けの観光地特集を掲載 ・SNSでインスタ映えする周辺スポットを紹介 |
・自社サイトやSNSの部屋、食事などの写真がインスタ映えするかチェック ・周辺の観光地情報へのアクセスをサイト上にまとめる |
・送迎バスがある旨を予約情報にわかりやすく記載 ・Googleマップへのリンクをわかりやすいところへ掲載 ・インスタグラムの地図機能を利用… |
ペルソナを設定して、ユーザーが自社を利用に至るまでの過程を想像することで、自社マーケティングに必要な施策が見えてきます。
(4)初回購入による顧客との接点創出
顧客が自社の商品やサービスを初めて利用した際に、顧客との接点を創出しましょう。
オンラインの場合はLINE友達追加によるクーポンの配布、ポイントが貯まる会員サイトの案内などで顧客情報を収集できます。
実店舗の場合も、メルマガやLINE登録で500円引きなどの特典を提示すれば、顧客情報を提供してもらえる可能性が高いです。
(5)関係構築
初回利用によって創出した顧客のメールアドレスなどを活用し、関係を構築します。
まずは利用に関するお礼メッセージの送信など、定型文を送信しましょう。
まだ顧客との関係は育っていない段階のため、定期的にメッセージなどを送信して自社を定期的に思い出せる状態を作りましょう。
また、回答によるクーポンがもらえる初回利用の満足度調査アンケートなども、顧客満足度の収集と顧客の関心度をスコアリングするのに役立ちます。
関係構築フェーズでは、自社への理解を深めて関心を持ってもらう必要があります。
メールマガジンを送るならタイトルを工夫する、LINEでメッセージを送るなら動画を添えて情報を短く伝えるなど、まだ関係の浅い顧客にも発信した情報を見てもらえる施策を考えましょう。
(6)パーソナライズされたコミュニケーションによる育成
顧客との関係が構築できれば、次はパーソナライズされたコミュニケーションで優良顧客へ育成します。
たとえば、サイトの訪問回数が多いユーザーは自社の商品に高い関心を示しているため、テレマーケティングやメールによるおすすめ商品のサジェストを送ると良いでしょう。
すでにリピートして商品を購入した顧客に対しては、満足度アンケートやお困りごとがないか確認するようなメールを送り、より親密なコミュニケーションをとり自社へのロイヤリティを高めます。
(7)顧客ニーズの分析による顧客維持
育成フェーズでリピーターになった顧客を維持することで、長期的に取引できるロイヤルカスタマーへ育成します。
たとえばスキンケア商品を販売しているなら、顧客の肌悩みのアンケートをとり、ニーズの高い製品をサジェストするなどの試みが有効です。
また、ロイヤルカスタマーへの育成には企業イメージの向上も欠かせません。
自社の取り組みなどを顧客に知ってもらうためにSNSでの情報発信などを実施し、企業自体のファンになってもらいましょう。
5.CRM戦略を成功に導くコツ
CRM戦略を成功させる5つのコツを紹介します。
- 既存顧客から戦略を実施する
- 社員へCRM戦略について浸透させる
- データベースを適正な状態に保つ
- PDCAを回し続ける
- 適切なCRMツールの選定
顧客獲得からロイヤルカスタマーへの育成戦略を成功させ、自社と長期的に取引できる顧客を維持しましょう。
(1)既存顧客から戦略を実施する
CRM戦略を成功に導くコツは、既存顧客から戦略を実施することです。
新規顧客の獲得には広告戦略など費用がかかるものが多く、失敗した際にリスクが大きくなります。
そのため、まずは自社の既存顧客に対してCRMの育成戦略を実施し、反響があるか試してみましょう。
既存顧客の反応が良ければペルソナ設計やカスタマージャーニーマップにズレがないと判断できます。
反対に、既存顧客の反応が薄い場合は戦略にミスがある可能性が高いので、再度戦略を立て直しましょう。
(2)社員へCRM戦略について浸透させる
CRM戦略を成功させるには、社員に今から実施する戦略について浸透させることです。
CRM戦略の目的はユーザーとのコミュニケーションにより、優良な顧客を育成することです。
上層部だけでCRM戦略を立てても、社員が戦略の目的や内容を理解していなければ、ただ業務が増えただけと認識されてしまいます。
事前にCRM戦略についての説明会を開催し、今後どのような顧客をターゲットに顧客を育成したいかを説明しましょう。
目的を理解したうえで業務に当たってもらえば、社員が日々の業務を意識を持って実施するため、顧客対応の質や満足度も向上するはずです。
(3)データベースを適正な状態に保つ
CRM戦略を成功させるには、顧客データベースを適正な状態に保つ必要があります。
顧客データベースに重複やミスがあると、正しく顧客情報の分析ができません。
特に顧客の情報収集ルートを複数設けている場合、情報統合のためのフローが必要です。
たとえば、会員サイトの情報とLINEアカウントが紐づいていないと、正確なメッセージ配信ができません。
LINEの連携機能を使って会員サイトとの紐付けを会員自身で行う仕組みを活用するなど、データベースの情報が集約される仕組みを作りましょう。
(4)PDCAを回し続ける
CRM戦略を成功させるには、実践と改善の繰り返しが必要です。
最初から完璧なペルソナ設計や戦略立てができる企業はほぼなく、効果測定により常に改善を図ることで優良な顧客を育成しています。
たとえば、顧客に対しておすすめの商品情報Cを送信しても反響がない場合は、おすすめの商品自体がズレている可能性があります。
その場合はCRMのセグメント分け設定を見直し、属性ごとの購入履歴から再度おすすめ商品を選定しなおすような改善策を取りましょう。
(5)適切なCRMツールの選定
CRM戦略の成功には、適切なCRMツールの選定が欠かせません。
自社の業務フローに適合したCRMツールを選ぶことで、効率的な情報管理や効果的なマーケティング施策の実施が可能となります。
たとえば、LINEをメインに顧客情報を収集している企業はLINEと連携できるCRMの方が使い勝手が良いでしょう。
反対にBtoBで営業はテレマーケティングがメインとなっている企業の場合は、オートコールシステムと連携しやすいCRMがおすすめです。
自社の業務フローにあったCRMツールの選定により、CRM戦略を効率化して自社利益を拡大できます。
おすすめのCRMツールは、以下の記事で紹介しています。
6.参考になるCRM戦略の事例
CRM戦略の具体的な事例を3つ紹介します。
- ナノ・ユニバース
- オノフ
- ソウルドアウト株式会社
成功したCRM戦略の事例を参考に、自社戦略を立てていきましょう。
(1)ナノ・ユニバース
ナノ・ユニバースは洗練されたデザインと品質の良さで人気を集めるアパレルブランドです。
ナノ・ユニバースはO2O戦略・オムニチャネル実現のためにCRM戦略を取り入れました。
O2O施策とは…Online to Offline(オンラインから実店舗への誘導)
オムニチャンネル…顧客に購入経路を意識させずオンライン・オフライン問わずアプローチする戦略
ナノ・ユニバースはさまざまなブランドラインがあり、ポイントシステムがライン別に分かれており、顧客情報を統合管理できていませんでした。
そこでまずはCRMを導入し、ナノ・ユニバースの会員情報と各ラインのポイント情報を統合管理するように体制を変更しました。
ポイントシステムが統合されたことで、ユーザーの利便性が向上し、顧客のリピート購入率も高まっています。
(2)オノフ
株式会社オノフは女性目線でのマーケティングを提案するWebビジネス事業を展開しています。
運営する「お天気リピータン」というLINEメッセージ配信サービスでは、顧客の居住エリアの気象情報に基づいたスキンケア・ヘルスケア情報を提供する仕組みを構築しています。
気象情報というユーザーの身近にある情報を元にしたメッセージ配信で、顧客との良好なコミュニケーションやリピーター率の向上に成功しました。
実際にオノフが提供する「お天気リピータン」は健康食品メーカーに利用されており、多くのユーザーから高い反響を得ています。
(3)ソウルドアウト株式会社
ソウルドアウト株式会社は、中小企業に対するマーケティング支援を展開する会社です。
プッシュ型の営業を主体としていたため営業負荷が高いことが課題となり、新規顧客の獲得効率が悪いことが課題でした。
ソウルドアウト株式会社はこの課題を解決するために、インバウンド型マーケティングへの切り替えを目的としたCRM戦略を実施しました。
CRMに問い合わせフォームやSNS、LPなどを連携させることで営業負荷を軽減し、サイトやSNSを訪問して問い合わせをする顧客に注力して営業をスタートさせました。
結果的に新規獲得時の顧客単価が2倍になり、営業獲得効率も上がっています。
まとめ
CRM戦略は新規顧客を獲得して、長期的に取引できるロイヤルカスタマーへ育成するまでの戦略です。
自社既存顧客のデータを活用してペルソナを分析し、新規顧客とのコミュニケーションを取って、パーソナライズされたマーケティングを実施します。
記事で紹介したCRM戦略のステップやほかの企業の事例を参考に、オリジナルのCRM戦略をたてましょう。