LINE公式アカウントを運用するメリットとは?効果を最大化する11個のコツ
「LINE公式アカウントを運用するメリットとは?」
「LINE公式アカウントのメリットはわかるが、そのメリットを実現するためにすべきことがわからない」
LINE公式アカウントを通じたマーケティングは、今やほぼ全ての企業が取り組んでいる施策といっても過言ではありません。
しかし、これから取り組むにあたり「何をどう設定し、配信したら良いか」と悩む事業者も多いはずです。
この記事では、LINE公式アカウントのメリットとデメリット、運用メリットを最大化するコツを紹介しています。
最後まで読めば、LINE公式アカウントのメリットを売り上げアップという結果で実感できるでしょう。
1.LINE公式アカウントは企業・個人ともにメリットが多い
LINE公式アカウントの運用は、企業・個人事業主ともにメリットの多いマーケティング方法です。
今や私たちの日常に欠かせないツールであるLINEを通じて顧客へアプローチすることで、気軽に自社の情報を顧客に届けることができます。
また、LINEではクーポン配信やショップカードなど、リピート施策を実施することも可能です。
事業規模に関係なく顧客との接点の創出ができるので、ぜひ活用すべきでしょう。
2.LINE公式アカウントを作るメリットは?
LINE公式アカウントを作るメリットはなんと10個もあります。
- ユーザー数が多く年齢層を問わずリーチしやすい
- メールよりも開封率が高い
- テキスト以外に画像や動画で訴求できる
- リッチメニューの活用でWebサイト代わりにできる
- 気軽に登録してもらえる
- クーポンやショップカード、予約機能が使える
- 個別チャットができる
- 自社ECサイトなどとの連携ができる
- 気軽に自社アプリ代わりに利用できる
- 200通までなら無料で利用できる
順にご説明します。
(1)ユーザー数が多く年齢層を問わずリーチしやすい
LINEキャンパスによると、LINE公式アカウントのユーザー数は2023年6月末時点で9,500万人を超えています。
また、年齢は10代〜60歳以上まで幅広く分布しており、職業も会社員や主婦、パートや学生など多様です。
利用人数が多く、属性も多様に分布しているLINEを活用することで、より多くのユーザーとの接点を創出できます。
(2)メールよりも開封率が高い
LINEはメールよりも開封率が高く、多くのユーザーに自社の配信を届けることができます。
メールは現代ではビジネスに活用する人が多いですが、LINEほど頻繁にメールをチェックする人は少ないでしょう。
一方でLINEは1日に何度も開いて内容を確認するため、自社の配信に気づいて内容を確認してもらえる可能性が高いです。
(3)テキスト以外に画像や動画で訴求できる
LINE公式アカウントは、情報発信の手段がテキスト・画像・動画と幅広いのもメリットです。
人は長文テキストよりも、画像や動画など視覚的に内容を捉えられるものを好みます。
一説では動画はテキスト媒体よりも情報伝達力が5,000倍も高いともいわれています。
訴求力の高い画像や動画を使って訴求できるのも、LINE公式アカウントのメリットです。
(4)リッチメニューの活用でWebサイト代わりにできる
LINE公式アカウントのリッチメニューを活用すれば、アカウント自体をWebサイトのように使うことが可能です。
たとえば、サロンのLINE公式アカウントではヘアカタログや予約メニューをリッチメニューに集約しています。
ユーザーはサロンのホームページへアクセスせずとも、好きなヘアスタイルを選んで予約できる仕組みとなります。
以上のように、伝えたい情報を集約させる使い方ができるのも、LINE公式アカウントの強みと言えるでしょう。
(5)気軽に登録してもらえる
LINE公式アカウントは、気軽に登録してもらえるのが強みです。
LINE公式アカウントに追加しても、運営者側に開示されるのはユーザー名とIDのみであり、個人情報は開示されません。
個人情報が開示されず、不要になればブロックすれば良いという性質上、ユーザーが登録時に感じる心理的ハードルは低いです。
メールマガジンや郵送のDMのように個人情報の開示が必要なく、気軽に登録してもらえるのもLINE公式アカウントのメリットです。
(6)クーポンやショップカード、予約機能が使える
LINE公式アカウントでは、クーポン配信やショップカード、予約機能を利用できます。
クーポンを配信してお得に買い物ができる仕組みを構築すれば、ユーザーの購買アクションを誘発できます。
また、ショップカードを使って特典を用意すれば、リピーター育成に役立つでしょう。
予約機能は飲食店限定の機能ではありますが、無料でユーザーから予約を受け付け、管理できるため便利です。
以上のように、店舗やECサイトの運営において役立つ機能が使えるのもLINE公式アカウントのメリットです。
(7)個別チャットができる
LINE公式アカウントは公式からの情報発信だけでなく、ユーザーとのコミュニケーションにも使えます。
一般的に企業にクレームや意見を伝える際は、HPの問い合わせフォームから自分の個人情報を添えてメッセージを送らなければなりません。
ユーザーにとっては面倒な手順が多く、問い合わせや意見があっても発言せず黙って離れていく人が多いです。
一方で、LINEであればチャットで気軽に企業に意見や問い合わせができます。
ユーザーの声を直接聞く機会は、企業にとって非常に貴重です。
また、仮にクレームであっても企業の対応次第では好感を持ってもらえるチャンスとなります。
以上のように、ユーザーと個別に話す場を作り、意見を収集できることもLINE公式アカウント運用のメリットです。
(8)自社ECサイトなどとの連携ができる
LINE公式アカウントは、自社ECサイトなどと連携できます。
先ほど紹介したリッチメニューにECサイトへのリンクを貼ったり、定期的にメッセージでECサイトへ誘導するのも良いでしょう。
LINE公式アカウント自体に決済機能を持たせ、ECサイト代わりに利用することも可能です(※決済機能には別のツールが必要です)。
LINE公式アカウントに決済機能を持たせる方法や具体的なツールについては、以下の記事で紹介しています。
(9)気軽に自社アプリ代わりに利用できる
LINE公式アカウントを自社アプリとして利用できます。
自社アプリの開発にはまとまった費用が必要であり、また保守運用の手間もかかります。
しかし、LINE公式アカウントを活用すれば自社アプリを開発せずに顧客の囲い込みが可能です。
LINE公式アカウントを会員サイトの代わりに運用し、ショップカードを発行すればロイヤリティプログラムを再現できます。
また、アンケート機能を使えば顧客の個人情報を収集し、顧客リストを作ることができます。
以上のように自社アプリを作らなくても、類似したマーケティングができるのはLINE公式アカウントの強みです。
(10)200通までなら無料で利用できる
LINE公式アカウントは、月間配信数が200通以下であれば無料で使えます。
コミュニケーションプランは200通までの配信数なら無料で、ここまで紹介した基本的な機能(リッチメニュー等)も利用できます。
まだ友だち数が少ない段階では無料で運用し、友だち数が増えたらアップグレードするように、スモールスタートでの運用が可能です。
参考までにLINE公式アカウントの料金表を載せておくので参考にしてみてください。
プラン名 | 費用 |
---|---|
コミュニケーションプラン | 0円 |
ライトプラン | 5,000円(税別) |
スタンダードプラン | 15,000円(税別) |
LINE公式アカウントの料金プランや詳細な内容は、以下の記事でまとめています。
3.LINE公式アカウントを作るデメリットは?
LINE公式アカウントは運用メリットが非常に多いマーケティング手法ですが、デメリットももちろんあります。
- ブロックされやすい
- スマホユーザーにしか訴求できない
- 友だち追加後にアクションしてもらう必要がある
- 簡易的なデータ分析しか使えない
- 友だちが増えないとマーケティング効果が薄い
- 公式アカウントが削除されると顧客リストも消える
- 禁止行為や業種がある
1つずつ見ていきましょう。
(1)ブロックされやすい
LINE公式アカウントはユーザーが気軽に追加しやすいと説明しましたが、同様にブロックされやすいところがデメリットとして挙げられます。
一時的にクーポンに釣られてLINE公式アカウントを友だち追加し、その後内容を見ずにブロックされるようなケースは非常に多いです。
また、情報配信の頻度が高すぎたり、低すぎたりしてもブロックされてしまいます。
LINEは追加もブロックも気軽であると理解し、ブロックされにくい運用施策が必要です。
(2)スマホユーザーにしか訴求できない
LINE公式アカウントは、基本的にスマホユーザー向けのマーケティング施策です。
そのため、ガラケーユーザーやスマホが苦手な人に対しての訴求効果は高くありません。
もしも自社顧客の属性がガラケー世代、スマートフォンが苦手な人が多いなら、LINEマーケティングは向いていないでしょう。
(3)友だち追加後にアクションしてもらう必要がある
LINE公式アカウントは、友だち追加してもらっただけでは、こちらで追加を認識できません。
ユーザーがスタンプを送信するなど、何らかのアクションを取る必要があります。
ユーザーが友だち追加をしたものの、何らのアクションもしないで放置された場合には、せっかくの顧客情報を取得できません。
友だち追加後にスタンプを送ってもらうよう促したり、アンケートに回答してもらうなど工夫するようにしましょう。
(4)簡易的なデータ分析しか使えない
LINE公式アカウントでもデータ分析は可能ですが、クロス分析などの詳細な分析ができません。
そのため、顧客への訴求効果をより詳しく分析したい場合は、CRMなどのツールが必要です。
顧客の行動履歴の分析をしたり、自社会員サイトでの購買履歴を掛け合わせて分析したい方にとっては、やや物足りない分析機能かもしれません。
LINE公式アカウントとCRMを連携させるメリットや方法などについては以下の記事も参考になります。
(5)友だちが増えないとマーケティング効果が薄い
LINE公式アカウントは、友だちが増えないとマーケティング効果は薄いです。
そもそもLINE公式アカウントは、友だちに対してしか情報を発信できません。
そのため、友だち数を増やす施策を同時に実施しなければ、LINE公式アカウントの運用効果を実感できないでしょう。
(6)公式アカウントが削除されると顧客リストも消える
LINE公式アカウントが万が一削除された場合、顧客リストも消えてしまいます。
LINE公式アカウントの友だち情報は、原則LINEアプリ上で管理することを前提として作られているからです。
そのため、LINEアカウントが削除されると全ての友達情報が消えてしまい、顧客リストを失うことになります。
対策として友だちの個人情報をアンケートなどで収集し、LINE IDと紐付けておくなど別で顧客リストを作っておきましょう。
(7)禁止行為や業種がある
LINE公式アカウントは規約が厳しく、禁止行為やアカウントを開設できる業種が定められています。
不快/迷惑行為…過度な暴力表現、不快な画像や動画、いじめや差別表現などの投稿
スパム行為…ツールなどを用いて短期間に大量のスタンプやコメントを連投してサービスの利用を妨害する投稿や、アダルトサイトや出会い系アプリへの登録を促す投稿
利用不可業種…情報商材の販売、MLM・マルチ商法・ネットワークビジネスへの勧誘、性風俗店やアダルトショップ、出会い喫茶ほかのアダルト関連店舗・サービスなど、ご利用いただけない業種・業態、商品・サービス
わいせつ表現…性行為や性器の露出を含む画像・動画、わいせつ行為を目的とした出会いを求める内容、児童ポルノに該当する内容などの投稿
引用:LINE公式アカウントの安心・安全なコミュニケーションを守る取り組み紹介と、アカウントオーナー様へのお願い|LINEヤフー for Business
万が一規約違反とみなされるとアカウントの削除などのペナルティがあるため、運用時には注意が必要です。
さらに、そもそも以下のような業種はLINE公式アカウントの作成が禁止されています。
- 国内未承認の医薬品販売
- 医薬品の個人輸入代行
- 出会い喫茶やバー
- 性風俗店
- 情報商材
- ネットワークビジネス
- ギャンブル
- 海賊版の発売など
自社が上記に当てはまる業種でないか確認したうえで、LINE公式アカウントの運用を始めましょう。
万が一LINE公式アカウントを作ることができない、または規約違反に該当した場合はメールマガジンや会員サイトの運営、自社アプリの開発など他の方法でユーザーとの関係を構築する必要があります。
4.LINE公式アカウントを作る3つの目的
LINE公式アカウントを作る目的は、主に以下の3つです。
- 集客や販促のため
- 顧客とコミュニケーションをとるため
- ロイヤリティ向上のため
自社がLINE公式アカウントを運用する目的を明確にすることで、メリットを最大化できます。
(1)集客や販促のため
LINE公式アカウントを作る目的は、集客や販促です。
LINE公式アカウントで友だちを増やして見込み客を増やし、配信によってユーザーの欲求を引き出して自社サイトやサービスへ誘導します。
たとえば、不動産会社がLINE公式アカウントを開設し、見込み客に対してイベントの開催を通知したとしましょう。
友だち全員が不動産購入を目的にLINE追加していなくても、イベントに興味を持って参加し、その結果契約に至るかもしれません。
上記のようにLINE公式アカウントは、見込み客を集めてイベントや店舗、自社サイトへ集客・販促するために活用されています。
(2)顧客とコミュニケーションをとるため
LINE公式アカウントの運用目的は、顧客とのコミュニケーションです。
LINEは公式からの情報発信だけでなく、1:1での個別チャットも利用できます。
チャット上で商品の口コミを集めたり、クレームを聞いたり、不安を解消することもできます。
顧客も企業担当と1:1で気軽に話せる場は貴重なので、日頃聞けないような意見を寄せてくれるはずです。
貴重な顧客とのコミュニケーションのために、LINE公式アカウントを活用している企業は非常に多いです。
(3)ロイヤリティ向上のため
LINE公式アカウントの運用により、顧客ロイヤリティの向上が見込めます。
顧客に最適な情報を定期的に発信し、顧客の意見を聞き取る場を作ることで、顧客が企業へ親近感を持ちやすいためです。
また、企業からクーポンやショップカードなどの特典付きの情報の配信で、顧客が企業にもたらす価値を向上させることができます。
顧客を囲い込み、自社のファン化する目的でもLINE公式アカウントは運用されています。
5.LINE公式アカウントの運用失敗例を紹介
LINE公式アカウントはメリットも多いですが、運用に失敗するとそのメリットを享受できません。
代表的な失敗例を紹介するので、反面教師としてLINE公式アカウントの運用に役立てましょう。
- 友だちが増えない
- 運用目的を決めていないので配信がネタ切れしてしまう
- すぐにブロックされてしまう
- 規約を知らずにアカウントが凍結される
- 機能を使いこなせない
(1)友だちが増えない
LINE公式アカウントを開設したものの、友だちが増えないという失敗事例はよくあります。
友だちを増やすための施策が不足しているためです。
LINE公式アカウントの友だち数を増やすのに、実店舗だけで不足している場合は、SNSも活用しましょう。
SNSで友だち追加URLを拡散したり、クーポン付きQRコードを公開して友だちを増やす施策を実施してみましょう。
(2)運用目的を決めていないので配信がネタ切れしてしまう
LINE公式アカウントの運用目的が明確でなく、配信がネタ切れするパターンも多いです。
目的が曖昧なので、何を顧客に対して配信すれば良いかわからなくなるのです。
たとえば、ECサイトの販促が目的であればおすすめ商品やセール情報、クーポンなど配信する内容はある程度決まってきます。
顧客の囲い込みが目的であれば、長期顧客向けの特別コンテンツやクーポンの配信が効果的です。
LINE公式アカウントを開設する前に、運用目的を明確に決めておきましょう。
(3)すぐにブロックされてしまう
LINE公式アカウントがすぐにブロックされてしまうのも、典型的な失敗事例です。
ブロックされる原因としては、宣伝感が強すぎることや配信頻度が極端に多い、または少ないことが挙げられます。
商品のPRを毎日のように配信されるとユーザーはうんざりし、公式アカウントをブロックするでしょう。
反対に、半年に一度程度しか配信がないアカウントは忘れられ、たまに配信された際にブロックされる可能性が高いです。
LINE公式アカウントを運用する際は、ブロックされないちょうど良い頻度や配信内容を検討することが重要です。
(4)規約を知らずにアカウントが凍結される
規約を知らずにLINE公式アカウントを開設し、アカウントが凍結される事例もあります。
LINEは利用規約が厳しく、LINE公式アカウント上での情報商材の販売やアダルトコンテンツの取り扱いに対してはかなり厳しいです。
LINE開設前にしっかり規約を読み、アカウントが凍結されるリスクがないか検討しましょう。
(5)機能を使いこなせない
LINE公式アカウントは多機能ですが、使いこなせず運用に失敗するケースも多いです。
テキストメッセージの配信だけに頼ってユーザーの反応率が低かったり、顧客分析を活用しないため、適切な配信内容や頻度を検討できないことなどがあります。
LINE公式アカウントでできることは非常に多いので、まずは機能を勉強してから運用を始めましょう。
LINE公式アカウントでできることは、以下の記事でまとめています。
6.LINE公式アカウントのメリットを最大化するコツ
LINE公式アカウントのメリットを最大化するコツを11個紹介します。
- LINE公式アカウントの運用目的を定める
- SNSや実店舗で友だち追加を促す
- カルーセルやリッチメニューをカスタマイズして使う
- 成功事例を真似してみる
- LINE VOOMの動画を活用する
- ユーザーの利便性を優先してメニューを作り込む
- ブロック対策をしておく
- 会員サイトへ誘導して顧客情報を確保しておく
- ユーザーの行動分析からPDCAを回す
- LINEと連携できる運用ツールを活用する
- 自社で運用しきれないならコンサルや運用代行を依頼する
(1)LINE公式アカウントの運用目的を定める
LINE公式アカウントの運用は目的を決めてから、アカウントを作りましょう。
目的が明確でないと、配信のネタ切れを起こしたり、配信の意図がユーザーに伝わらないからです。
販促を目的としたLINE公式アカウントなら、クーポンの配信や商品の紹介をメインに配信します。
また、ユーザーの導線を考えてリッチメニューを設計するなど、販促に役立つ機能をLINEに集約すべきです。
以上のようにLINE公式アカウントの運用目的がはっきりしていれば、配信内容やLINE公式アカウントの設計ですべきことがわかり、スムーズにLINE公式アカウントを構築できます。
(2)SNSや実店舗で友だち追加を促す
LINE公式アカウントを開設したら、友だち追加数の拡大にも力を入れましょう。
店舗を運営している場合は店舗内にポスターやPOPを掲示し、さらにレジで声掛けをして友だちを増やします。
ショップカードをLINE上で作り、ショップカード利用時に友だち追加してもらう方法もおすすめです。
また、SNSでは友だち追加用のURLやQRコードを載せ、友だち追加の特典をメリットとして追加を促しましょう。
(3)カルーセルやリッチメニューをカスタマイズして使う
LINE公式アカウントは、カルーセル配信やリッチメニューなど色々なカスタマイズができます。
カルーセル配信とは画像とテキストを組み合わせたカードタイプのメッセージです。
リッチメニューは、LINEのトーク画面の下に表示させるメニューで、公式サイトへの誘導や予約機能の呼び出しができます。
LINEはカスタマイズできる部分が多いので、ユーザーの利便性があがる導線を考えて運用しましょう。
(4)成功事例を真似してみる
LINE公式アカウントの運用を成功させるには、成功事例を真似してみましょう。
運用を開始したばかりのときは、どんな施策を取れば良いか分からないはずです。
そんなときは、競合他社のLINE公式アカウントに登録し、リッチメニューの構成や配信内容についての情報収集をしてみましょう。
すでに成功している事例を真似ることで、一定の効果が出せるはずです。
最初は真似でも、だんだんLINE運用のコツを掴んでからオリジナルの施策を考えていくことができます。
(5)LINE VOOMの動画を活用する
LINE公式アカウントの配信だけでなく、LINE VOOMも活用しましょう。
LINE VOOMとはLINEアプリ上のタイムラインで、ショート動画や画像、テキストを投稿できる機能です。
友だち追加しているユーザーには投稿時に通知が飛ぶので、LINEのチャット画面への配信と同じように閲覧してもらえます。
また、LINE VOOMを使えば配信数を消費することなく、ユーザーに情報を配信できるのもメリットです。
(6)ユーザーの利便性を優先してメニューを作り込む
LINE公式アカウントを設計する際は、ユーザーの使い勝手を考えてメニューを作りましょう。
LINE公式アカウントの運用において最も重要なのは、ユーザーがLINE公式アカウントから必要な情報を得られるかです。
自社がアピールしたいことをリッチメニューに詰め込んでも、利便性が低ければユーザーは離脱します。
たとえば、物販系の事業者なら購入リンクをわかりやすい場所へ配置したり、使い方動画へのリンクを貼るのも良いでしょう。
(7)ブロック対策をしておく
LINE公式アカウントはブロックされやすいので、ブロック対策は必須です。
ブロック対策とは、具体的には「ユーザーへのミュート設定の推奨」や「配信頻度や内容の熟慮」が挙げられます。
通知がたまって煩わしく思われないために、あらかじめ「ミュート設定の方法」を案内しておきましょう。
また、配信頻度は多過ぎても少なすぎてもブロックの要因となるため、ユーザーの開封率を見ながら適切な配信頻度や内容を考えて配信することが重要です。
(8)会員サイトへ誘導して顧客情報を確保しておく
LINE公式アカウントの友だち情報は、アカウントが消えてしまうと同時に削除されます。
そのため、顧客情報の確保のために別で会員サイトを作るかリストを作成しておきましょう。
会員サイトを作るのが面倒であれば、LINEのフォーム機能を使ってアンケートを配布し、その結果をスプレッドシートへまとめるなどの方法が考えられます。
仮に何らかの理由でLINE公式アカウントが消える事態に備えて、顧客情報を自社で保管する方法を考えましょう。
(9)ユーザーの行動分析からPDCAを回す
LINE公式アカウントは顧客分析機能を搭載しているので、その結果を活用しましょう。
たとえば、テキスト主体の配信で反応がなければ画像をつけてみたり、クーポンを配信してみるなどの施策を考えます。
また、ユーザーの属性から生活リズムを予測して配信時間を変更するのも良いでしょう。
LINE公式アカウントを始めたら結果測定を必ず実施し、改善を欠かさないようにすることが大切です。
(10) LINEと連携できる運用ツールを活用する
LINE公式アカウントは基本的な管理機能は搭載していますが、自動化は遅れています。
そこでおすすめしたいのが、LINEと連携できる運用ツールです。
LINEと連携できる運用ツールはLINE公式アカウントのデフォルト機能をより効率化することに長けています。
たとえば、リッチメニューをより詳細にカスタマイズできたり、詳細な属性データを用いたセグメント配信が可能です。
(11)自社で運用しきれないならコンサルや運用代行を依頼する
LINE公式アカウントの運用にかけるリソースが不足している場合は、コンサルタントや運用代行を利用するのも良いでしょう。
LINE公式アカウントの戦略を考えてアドバイスをくれたり、運用自体を代行してくれたりします。
LINE公式アカウントは開設当初はステップメールのシナリオ作りや設計に時間を要するため、不慣れな場合には手が回らずに効果的な運用ができないリスクもあります。
いち早くLINEマーケティングを始めたいなら、コンサルや運用代行を頼り、初期の設計だけでも代行させるのがおすすめです。
7.LINE公式アカウントの運用ツールを利用するメリット
LINE公式アカウントの運用にツールを導入するメリットを紹介します。
- LINE公式アカウントにはないカスタマイズや自動化機能を利用できる
- 顧客情報を自社で保管できる
- LINE公式アカウントの顧客行動を分析できる
- シナリオ配信が可能になる
- より詳細なセグメント配信ができる
(1)LINE公式アカウントにはないカスタマイズや自動化機能を利用できる
LINE公式アカウントの運用ツールは、LINE公式アカウントのデフォルト機能の利便性を向上させるものです。
具体的には、LINE公式アカウントではできないカスタマイズ、自動化機能を利用できます。
たとえば、LINE公式アカウントのリッチメニューはAPIを使わない限り、タブの切り替えができません。
しかし、LINEの運用ツールを使えばリッチメニューが顧客の属性別に切り替わるなどの細かい設定ができます。
さらに、LINE公式アカウントのタグ(ラベル)は手動で付与する必要があります。
一方でツールを介すれば、顧客の流入経路や購買履歴に合わせて、自動的にタグを付与することが可能です。
以上のようにLINE公式アカウントを自動化し、運用を効率化できるのがツールを導入するメリットです。
(2)顧客情報を自社で保管できる
LINE公式アカウントの顧客情報は、ツールを介して自社に蓄積できます。
ツール上にLINEの友だち情報を蓄積し、さらに自社の会員サイトの個人情報との紐付けも可能です。
仮にLINEアカウントが消えても顧客情報は保管できるので、別の方法で顧客にアプローチできます。
(3)LINE公式アカウントの顧客行動を分析できる
LINE公式アカウントの運用ツールを使用すれば、顧客行動をより詳細に分析できます。
流入経路や開封率はもちろん、LINE上での行動や自社サイトへの訪問履歴を掛け合わせた分析も可能です。
たとえば、LINEメッセージの開封率の高さと自社での購買履歴を組み合わせたクロス分析で、開封率と購買率の因果関係を導き出せます。
また、その他購買率が高いのはどのような属性の人かを導き出し、同じ属性の人に向けてマーケティングプランを考えることも可能です。
(4)シナリオ配信が可能になる
運用ツールの導入によりLINE公式アカウントのシナリオ配信を、よりユーザーに寄り添ったものにできます。
LINE公式アカウントは属性分けが「性別・年代・地域・OS」の4つであり、ユーザー別に配信内容を変えるのが難しいのがデメリットです。
しかし、運用ツールの導入によりさらに細かい属性分けができます。
そのため、シナリオの途中で属性の変更に合わせて配信内容を変えるなど、よりユーザーに最適なシナリオでメッセージを配信できます。
(5)より詳細なセグメント配信ができる
LINEの運用ツールは、詳細なセグメント分けに長けています。
性別や年代などの属性のほかに、血液型や服のサイズ、購買履歴の有無などで属性を分け、配信内容やリッチメニューの切り替えが可能です。
同じ性別でも購買履歴がある人と、ない人では自社への関心度が違います。
運用ツールでは、細かなセグメントを駆使して、まるで1:1でチャットしているかのようなセグメント配信ができるのが強みです。
8.LINE公式アカウントと連携できる運用ツール
LINE公式アカウントと連携して使える運用ツールを5つ紹介します。
- Lステップ
- Liny
- L Message
- Kit-Curu
- MicoCloud
(1)Lステップ
Lステップは、LINEのデフォルト機能の利便性を高めたツールです。
LINEの詳細なセグメント分けや自動化を可能にする以下のような機能を搭載しています。
- より詳細な顧客分析
- 細かなセグメント分け
- セグメントやタグの自動付与
- ステップ配信タイミングの自動化
- リッチメニューのカスタマイズ
さらに導入後は定期的なコンサルティング(月に1回)を受けられるなど、導入後のサポートも充実しています。
項目 | スタートプラン | スタンダードプラン | プロプラン |
---|---|---|---|
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
初月料金(新規登録者限定) | 0円 | 0円 | 0円 |
月額料金(税込) | 5,000円 | 21,780円 | 32,780円 |
月間メッセージ配信数 | 5,000通まで | 30,000通まで | 50,000通まで |
機能 | チャット 個別トーク シナリオ配信 一斉配信 セグメント配信 自動応答 テンプレートの利用 回答フォーム リマインダ配信 タグ管理 カスタム検索 アクション管理 データ移行 通知 オペレーター機能 |
スタートプランの機能 リッチメニュー URLクリック測定 コンバージョン サイトスクリプト Lメニュープラス |
スタートプランの機能 リッチメニュー URLクリック測定 コンバージョン サイトスクリプト Lメニュープラス アクション管理 クロス分析 流入経路分析 スタッフ権限設定 ファネル分析 |
サポート体制 | 無制限のチャットサポート 活用セミナー スポットコンサル初回無料 契約後90日以内は毎月1回コンサル無料 |
無制限のチャットサポート 活用セミナー スポットコンサル(毎月1回無料) |
Lステップの利用メリットや料金、機能についてはこちらの記事をご覧ください。
(2)Liny
Linyは、LINEと連携して効率的なマーケティングを叶えるためのツールです。
Linyの特徴は自動的に顧客リストを作ることができるほか、顧客データを活用した詳細な分析機能や配信ができる点にあります。
- 顧客情報の自動収集
- 顧客リストの自動作成
- セグメント分け
- セグメント配信
- ステップメッセージの配信
集めた顧客情報を分析してより効果的なマーケティング施策を管理することにも長けています。
(3)L Message
L Messageは、LINEと連携してLINE公式アカウントの運用を自動化するためのツールです。
基本機能は無料で利用できるなど、コストを抑えて導入できるのも特徴です。
- 商品販売と決済
- カレンダー予約
- フォーム作成
- 顧客情報の収集
- セグメント配信
- ステップ配信
L Messageの強みは決済機能をLINE公式アカウントに持たせる機能です。
導入すればLINE公式アカウントをECサイトとして運用できます。
フリープランでも月間1,000通までのメッセージ配信に対応しており、決済機能も利用できるのも強みの1つです。
項目 | フリープラン | スタンダードプラン | プロプラン |
---|---|---|---|
初期費用 | 0円 | ||
月額料金(税込) | 0円 | 10,780円 | 33,000円 |
月間メッセージ配信数 | 1,000通まで | 無制限 | |
友だち総数 | 5万人まで | 10万人まで | |
機能 | メールアドレスの自動取得 1:1チャット チャット管理 自動応答 リッチメニュー2つ メッセージ配信 ステップ配信 テンプレートの利用 友だち追加時設定 CSV出力(1つまで) ポップアップ カレンダー予約 決済機能 商品販売 URL分析 クロス分析(2つまで) コンバージョン分析(2つまで) |
メールアドレスの自動取得 1:1チャット チャット管理 自動応答 リッチメニュー2つ メッセージ配信 ステップ配信 フォーム作成 テンプレートの利用 友だち追加時設定 CSV出力(無制限) ポップアップ(無制限) カレンダー予約 決済機能 商品販売 データ分析(制限なし) コンバージョン分析 |
メールアドレスの自動取得 1:1チャット チャット管理 自動応答 リッチメニュー2つ メッセージ配信 ステップ配信 フォーム作成 テンプレートの利用 友だち追加時設定 CSV出力(無制限) ポップアップ(無制限) カレンダー予約 決済機能 商品販売(無制限) ASP管理 データ分析(制限なし) コンバージョン分析 |
(4)Kit-Curu
Kit-Curuは、店舗集客に特化したミニアプリです。
店舗集客に特化した以下のような機能を利用できます。
- スタンプ
- クーポン配信
- 友だち招待
- 会員管理
- 来店者の分析
店舗の運営を念頭に置いて考え抜かれたミニアプリで、オリジナルのショップカードを作ってスタンプを付与するなど、ロイヤリティを高める施策を管理できます。
また、リピーターを増やすための来店者限定クーポン、リマインド機能も搭載し、一度来店した顧客をロイヤルカスタマーへ育成することが可能です。
(5)MicoCloud
MicoCloudは、LINEを含めたSNSを統合管理できるツールです。
LINEの友だちの顧客情報を集約管理し、行動分析からコンバージョン率の高い施策を考案します。
- 顧客情報の分析
- 流入経路分析
- 友だち登録者数拡大施策
- セグメント配信
- ステップ配信
LINEに特化した機能は以上の5つで、顧客がどこから流入し、アプリ上でどんな行動をとったかを分析することが可能です。
また、分析結果をもとにしたセグメント分けで、ステップ配信やセグメント配信の精度を高めます。
さらに、友だちを増やすためのキャンペーンや広告の管理もできるので、LINEマーケティングに本格的に取り組みたい企業におすすめです。
まとめ
LINE公式アカウントの運用メリットは、ユーザーとの接触機会の創出やコミュニケーションによる関係の構築です。
結果として顧客のロイヤリティが上がり、長らく自社製品を愛用するロイヤルカスタマーを作り出すことができます。
この記事で紹介したLINE公式アカウントのメリットを享受するには、顧客の利便性を考え抜いた運用のコツの実践が必要です。
LINE公式アカウントの運用メリットを最大化し、自社の売上向上を目指しましょう。