コンテンツマーケティングの成功事例19選!実践しやすい実例を紹介
「成功したコンテンツマーケティングの事例を参考にしたい」
「コンテンツマーケティングのアイデアが思い浮かばない」
コンテンツマーケティングを始めたくても、何をすれば良いかアイデア出しの時点で行き詰まってしまう方もいるでしょう。
適当にコンテンツマーケティングを始めても成功率は低くなるため、事前にしっかり戦略を練らなければなりません。
この記事では、コンテンツマーケティングの成功事例を19社ご紹介しています。
最後まで読めば、自社で実施すべきコンテンツマーケティングのアイデアが浮かぶはずです。
1.オウンドメディアでのコンテンツマーケティング成功事例
オウンドメディア運用で成功を収めている事例を3つ紹介します。
- サイボウズ株式会社「サイボウズ式」
- 富士通「フジトラニュース」
- カゴメ「VEGEDAYS」
(1)サイボウズ株式会社「サイボウズ式」
サイボウズ式とは、サイボウズ株式会社が運営するオウンドメディアです。
DXや働き方改革、効率化についてのコンテンツを提供しています。
サイボウズ式は直接的に商品のPRをせず、ユーザーに対して有益な情報を提供することを第一に考えられているのが特徴です。
商品のPRはコラム内にさりげなく登場させるだけで、直接的なCTAなどは用いていません。
当該メディアから働き方改革やDXに興味を持つユーザーを取り込むだけでなく、DXや働き方改革に専門性の高い会社であるというブランディングにも成功しています。
サイボウズ式はコンテンツマーケティングの本質である、ユーザーへ価値ある情報を提供するというテーマを実現している事例といえるでしょう。
(2)富士通「フジトラニュース」
富士通が運営する「フジトラニュース」は、富士通のDX企業への変革プロセスを発信しているメディアです。
自社の変革プロセスを通じてユーザーに、課題解決の糸口を提供する意図で運営されています。
例えば「フジトラ(Fujitsu Transformation)」では、自社全体のDX化の進捗を報告し、DXを担う先進企業というブランディングを確立しています。
また、経営陣へのインタビュー記事や技術、組織変革についての情報も提供することで、富士通を認知している人だけでなく同じような悩みを抱えるユーザーへ共感を与えているのが特徴です。
(3)カゴメ「VEGEDAYS」
カゴメが運営する「VEGEDAYS」は、野菜をもっと楽しんでもらうことがコンセプトのオウンドメディアです。
ユーザーの健康に役立つ情報の提供がテーマで、野菜の調理方法やレシピ、栄養に関するコンテンツを発信しています。
さらに、コラム内に自然な形で自社商品を登場させ、購買に繋げる導線の設置もしています。
このオウンドメディアによりカゴメは、健康を支える企業であるというブランディング、野菜を摂りたいユーザーの獲得に成功しているといえるでしょう。
2.SNSを活用したコンテンツマーケティング事例
SNSを活用したコンテンツマーケティング事例を3つ紹介します。
- ローソン「からあげくん」
- 資生堂のメイクチュートリアルコンテンツ
- ユニクロのLINEマーケティング
(1)ローソン「からあげくん」
ローソンは人気ホットスナック「からあげくん」の宣伝にSNSマーケティングを取り入れています。
2019年にローソンはからあげくんのキャラクターをVtuberデビューさせました。
VTuberデビューが話題を呼ぶだけでなく、YouTubeを見た視聴者がXなど拡散性の高いSNSへ「からあげくん食べたい」などと投稿し、さらに多くのユーザーが商品購入をするという戦略です。
最新技術を取り入れ、話題性を呼ぶという戦略が見事に成功した事例といえるでしょう。
(2)資生堂のメイクチュートリアルコンテンツ
化粧品メーカー「資生堂」は、メイクチュートリアルコンテンツの配信で、多くのユーザー獲得に成功しています。
YouTubeやInstagramなどのSNSでもメイクについてのコンテンツを配信し、ブランド認知を向上させています。
さらに、無料でオンラインで受けられるWebカウンセリングも展開しており、資生堂のカウンターに来られない方でも気軽にメイクを学べるようなコンテンツを展開中です。
(3)ユニクロのLINEマーケティング
ユニクロはLINEを運用して、マーケティングを実施しています。
ユニクロの最新商品の情報を入手できること、さらに会員バーコードとの連携も可能で使い勝手がよく、ユーザービリティを高めています。
リッチメッセージ形式でビジュアル主体のメッセージを配信することで、ユーザーが一目で欲しい服を見つけられるよう工夫されているのが特徴です。
さらにユニクロのLINE公式アカウントではチラシを見られるようにリッチメニューを整えたり、値下げ情報が簡単に表示されるなど「買い物したい」という気持ちを喚起させる仕組みが満載です。
3.自社アプリを活用したコンテンツマーケティング事例
次に、自社アプリを活用したコンテンツマーケティング事例を3つ紹介します。
- ZOZOTOWNのファッションコーディネートアプリ
- スターバックスのモバイルオーダーアプリ
- 楽天モバイル「楽天シニア」
(1)ZOZOTOWNのファッションコーディネートアプリ
ZOZOTOWNのファッションコーディネートアプリ「WEAR」の優秀な点は、ユーザー参加型のコミュニティ形成に役立っている点です。
ユーザーが自分のコーデを投稿し、他のユーザーとコメントし合うなど交流の場として活用されています。
これにより、ZOZOTOWNのファンコミュニティが形成され、自然とロイヤリティが高まる仕組みです。
さらに、影響力の高いインフルエンサーを登場させるなど、ユーザーがアプリを利用する付加価値も高めています。
また、AI技術の活用により、ユーザーの買い物傾向からレコメンドを発信するなど、購買に繋げる仕組みも搭載されています。
(2)スターバックスのモバイルオーダーアプリ
スターバックスジャパン公式モバイルアプリは、ユーザーの利便性を高めるために開発されたアプリです。
長蛇の列に並ぶことなく事前注文することで、ユーザーは商品ができたタイミングでドリンクやフードをピックアップできます。
さらに、スターバックス独自のポイントプログラムの連携でポイントが貯まるなど、ロイヤリティを高める仕組みも構築されています。
消費者がスターバックスへ行くハードルを下げ、手軽に注文できる導線を作った点が優秀な事例といえるでしょう。
(3)楽天モバイル「楽天シニア」
楽天モバイルは「楽天シニア」という健康アプリを使用し、高齢者向けのコンテンツマーケティングを展開しています。
楽天シニア自体は健康管理アプリであり、日々の体調などを記録できるアプリです。
さらに、楽天シニアでは健康に役立つコラムやイベント、キャンペーン参加のお知らせが配信されています。
アプリの利用者がプッシュ通知を見て楽天モバイルの利用を検討したり、楽天市場でお買い物ができるように設計されています。
楽天市場や楽天モバイルへの流入経路として自社アプリを活用している事例です。
4.本を活用したコンテンツ出版マーケティングの成功事例
本を活用したコンテンツ出版マーケティングの成功事例を紹介します。
- 野村総合研究所
- クックパッド
(1)野村総合研究所
野村総合研究所は、日本を代表するシンクタンクの1つで情報サービス企業です。
自社のリサーチを活かした書籍出版を実施し、書籍を購入した人に対して専門性をアピールするというマーケティングを行っています
同時にオンラインで読める刊行物なども自社サイトで販売し、オフライン・オンライン双方で出版マーケティングを実施しています。
(2)クックパッド
クックパッドは、日本でも最大級のレシピサイトです。
クックパッドは自社の認知をさらに拡大するために、レシピ本を出版しています。
ファンがレシピ本を購入して利用するという目的だけでなく、あまりインターネットを利用しない層に対して、クックパッドの認知度を広げる狙いです。
レシピ本にはクックパッドアプリやサイトの案内が盛り込まれ、オフラインからクックパッドサイトへ集客できる仕組みとなっています。
5.メールマガジンを活用したコンテンツマーケティングの成功事例
メールマガジンを活用したコンテンツマーケティングの成功事例を3つ紹介します。
- ANA
- ハウスオブローゼ
- オイシックス
(1)ANA
ANAはメールマガジンを活用して、自社顧客との関係維持を成功させています。
飛行機の利用頻度が低い人にも自社の情報を知ってもらうために、メールマガジンを活用しているそうです。
マイルのお知らせやおすすめの旅行先や航空券情報、マイルを使って交換できるおすすめ商品をレコメンドしています。
メールマガジンには写真を多く使用し、ユーザーに「旅行へ行きたいな」という気持ちを起こさせる導線設計が優秀な事例です。
(2)ハウスオブローゼ
ハウスオブローゼは、女性向けのコスメを販売している企業です。
メールマガジンで会員限定のキャンペーンの配信、新商品の案内などを実施して来店を促進しています。
毎月クーポンを配信するなど、メールマガジン登録の付加価値をつけるようにしたことで、顧客からの評判もよく高い開封率を維持できています。
(3)オイシックス
オイシックスでは、メールマガジンを利用して顧客の再訪を促しています。
メールマガジン登録者には限定価格での商品案内、お得な情報が提供されています。
さらに、新サービスの内容を提供までに開示するなど、オイシックスのファンが関心の高い内容を配信しているのが特徴です。
6.動画によるコンテンツマーケティングの成功事例
動画によるコンテンツマーケティングの成功事例を2つ紹介します。
- 日清のWebCM
- ダスキンの介護サービス紹介動画
(1)日清のWebCM
日清食品が近年力を入れているのが、動画コンテンツを使ったマーケティング施策です。
CMのクリエイティブにもかなり拘っており、耳に残る音楽やイラストを使ったインパクトのあるCMを放映しています。
メディアはもちろんオンラインでも動画を配信し、多くの人がCMをきっかけに自社商品へ関心を持つ施策を提供しています。
(2)ダスキンの介護サービス紹介動画
ダスキンは「ダスキンライフケア(旧ダスキン ホームインステッド)」という介護サービスを提供しています。
サービスのPRのためにアニメーションを使った動画を活用し、認知度を拡大しました。
実写ではあまりにリアリティが高すぎる介護の現実をアニメ化し、多くの人の共感を呼んだそうです。
動画をきっかけにサービスを知った人も多く、コンテンツの公開が集客につながった良い事例だといえるでしょう。
7.海外で参考になるコンテンツマーケティングの成功事例
海外で参考になるコンテンツマーケティングの成功事例を3つ紹介します。
- Wii It Blend?
- Red Bull
- HubSpot
(1)Wii It Blend?
「Wii It Blend?」は、家庭用ミキサーを販売している会社です。
面白いCM動画をコンテンツとして配信し、動画の面白さに興味を持ったユーザーを集客しています。
自社製品でスマートフォンを破壊するなど、かなり攻めた動画がウケてバズを生み出しています。
さらに、動画に興味を持っただけの層を取り込む設計を作り込んでいるのも特徴です。
製品のパフォーマンスやミキサーを使ったコンテンツも同時に公開することで、商品購入へ繋げています。
(2)Red Bull
Red Bullは自社オウンドメディアを展開していますが、一切商品の宣伝がないという変わった切り口の運用をしています。
オウンドメディアの目的は「情報発信とユーザーのファン化」であり、商品の宣伝は除外しているそうです。
e-sportsの選手のインタビューなど、自社ブランディングにつながるコンテンツを配信することでユーザーに対して自社がどんな企業かを発信し続けています。
(3)HubSpot
HubSpotは、リードに対して学習コンテンツを配信するというマーケティング手法を展開しています。
HubSpotの潜在顧客であるマーケティング学習者に対して、教材を提供することで信頼を獲得するという手法です。
この施策により教材でマーケティングを学んだユーザーが、便利なツールを探す際にHubSpotを検討する可能性を高めています。
ユーザーへ有益な情報を提供して集客へ繋げるという、コンテンツマーケティングのお手本のような事例です。
まとめ
コンテンツマーケティングの事例を19個紹介しました。
多くの企業がコンテンツマーケティングへ取り組んでいますが、共通しているのはユーザーの視点を中心に据えていることです。
ユーザーにとって有益な情報かどうかを最優先にし、自社が伝えたいことは二の次という姿勢こそがコンテンツマーケティングの本質です。
記事で紹介した事例を参考にし、ユーザーを喜ばせるコンテンツマーケティングのアイデアを考えてみましょう!