SNSマーケティングとは？代表的な手法や成功事例を解説
「SNSマーケティングってなに？」
「どんな手法があるのか知りたい」
「SNSマーケティングの成功事例はある？」
企業の経営者やマーケティング担当者の中にはこのような疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
SNSマーケティングとは、SNSを活用して自社の商品・サービスのブランディングや販売促進を行うマーケティング活動のことです。
スマートフォンやSNSの普及により、SNSマーケティングは昨今の企業に欠かせないマーケティング手法の1つとなっています。
SNSマーケティングには主に5つの手法があり、媒体ごとにターゲット層や得られる効果が異なるため、自社に最適な媒体を選択する必要があります。
この記事では、SNSマーケティングの概要から代表的な手法やSNS媒体の選び方、成功事例まで網羅的に解説します。
効果的にSNSマーケティングを行うためのポイントも解説しますので、自社のSNSマーケティング施策の検討・企画にお役立てください。
１．SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは、SNSを用いて、自社の商品・サービスの販売促進の仕組みを作るデジタルマーケティング手法です。
具体的には、XやFacebookのほか、InstagramやYouTube、TikTokといった人気SNSを通じて顧客とコミュニケーションを行い、認知度の拡大やブランディング、ファンの獲得などを目的としています。
SNSマーケティングの代表的な手法としては、下記の5つがあります。
- SNSアカウント運用
- SNS広告
- インフルエンサーマーケティング
- SNSキャンペーン
- ソーシャルリスニング
それぞれの概要や特徴については後述します。
SNSマーケティングは、企業と顧客が双方向でコミュニケーションできることが大きな強みです。
また、ユーザーが作り出す口コミやレビューなどのUGC（User Generated Contents）生成・拡散ができることもメリットです。
自社の施策に合わせ、幅広い活用ができるでしょう。
２．SNSマーケティングが注目されている理由
消費者のSNS利用率が高まっていることから、企業がSNSマーケティングに取り組むことに注目が集まっています。
総務省が発表した「令和5年通信利用動向調査」の結果によると、令和5年のSNS利用率は全体で77.2%に達しており、13～19歳と30～39歳を除くすべての年齢層で利用率が増加しています。
また、日本国内のSNS利用者数は近年急速に増加しています。
下の図は、2019年からの日本のソーシャルメディアの利用者数の推移を表したもので、2028年での推移予測までを示しています。
2023年にはすでに1億580万人がSNSを利用しており、2028年には1億1,360万人に増加すると予測されています。
このように、SNSは広大なプラットフォームへと成長しており、企業にとって集客やブランドの露出を図る場として非常に大きなものとなっていることがわかります。
３．SNSマーケティングの５つの手法
代表的なSNSマーケティングの手法を5つ紹介します。
- SNSアカウント運用
- SNS広告
- インフルエンサーマーケティング
- SNSキャンペーン
- ソーシャルリスニング
それぞれの特徴について見ていきましょう。
（１）SNSアカウント運用
SNSマーケティングの中でも取り組みやすく、広く行われている手法がSNSアカウント運用です。
XやInstagram、Facebookなどに自社の公式アカウントを開設し、商品・サービスのリリース情報やイベント情報、社内の雰囲気が伝わる投稿などを行うことで、ユーザーとの接点を創出し、関係性を築くことができます。
また、SNSは企業とユーザーが双方向のコミュニケーションを取れるのが強みです。
コメントやメッセージを通じてユーザーの声を直接聞くことができるため、ブランドへの信頼感を高めたり、ニーズに即した情報発信を行ったりすることが可能です。
SNS運用について詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
（２）SNS広告
SNS広告とは、SNSのプラットフォーム上に広告を配信する手法です。
SNSを見ている人に対し、画像や動画による訴求力の高い広告を見せることができます。
他のデジタル広告よりもターゲティング精度が高く、年齢や性別のほかにも、地域や仕事、趣味など興味関心に合わせた広告を配信できるため、ユーザーに嫌な印象を持たれにくいというメリットがあります。
また、対象ユーザーを限定して配信するターゲティング広告も可能で、「1度でも投稿にアクションをしたことがある人」のように対象を絞り込むこともできます。
予算や配信期間を柔軟に設定することができ、管理画面から簡単に広告出稿から効果測定まで行えるため、スピーディーな広告配信が可能です。
（３）インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングとは、人気や影響力のある「インフルエンサー」を起用するマーケティング手法です。
インフルエンサーに依頼して、商品・サービスに関する投稿をしてもらったり自社の投稿を拡散してもらったりすることで、認知を広めつつ、訴求力の高いアピールをすることができます。
企業からの情報発信ではなく、インフルエンサーからフォロワーに対しての情報発信となるため、PR感が薄まり、抵抗感なく受け入れられやすいというメリットがあります。
もっとも、インフルエンサーマーケティングを行う際は、広告であることを明示して投稿を行う必要がある点に注意しましょう。
広告であることを隠して商品を宣伝してしまうと、ステルスマーケティング（ステマ）と受け取られてしまい、信用を失うリスクがあります。
そのため、広告主を表示することはもちろん、「タイアップ」や「PR」などのタグを用いて関係性を明示するようにしましょう。
（４）SNSキャンペーン
SNSキャンペーンとは、SNS上で行うユーザー参加型のイベントです。
例えば、ユーザー参加型のプロモーション企画を展開し、商品・サービスの認知拡大や自社アカウントのフォロワー数増加などを狙います。
また、アカウントを開設したばかりであったとしても、SNSキャンペーンが「バズる」状態となれば、一気に認知度を高めることが可能です。
UGCが増えることで、SNSで情報検索をしているユーザーに興味・関心やポジティブなイメージを持ってもらいやすくなるでしょう。
（５）ソーシャルリスニング
ソーシャルリスニングとは、SNS上に投稿されたユーザーの声を収集・分析し、マーケティングや商品開発、ブランド戦略などに活かす手法です。
企業が従来行ってきたアンケートやヒアリング調査と異なり、SNS上で自然に発信される率直な「ユーザーの生の声」を把握できるため、よりリアルな市場のニーズやトレンドをつかむことが可能です。
また、企業にとってはブランド評価の向上や市場のトレンド把握だけでなく、競合分析やカスタマーサポートの強化、炎上対策など、様々なメリットがあります。
４．効果的なSNSマーケティングを行うポイント
上記のように、SNSマーケティングの手法には様々なものがあり、それぞれに特徴や強みがあります。
そのため、SNSマーケティングに取り組み、効果を上げるためには、いくつかのポイントがあります。
具体的には、以下のようなポイントです。
- 目的・ターゲットを明確にする
- ITリテラシー・コミュニケーションの質を高める
- PDCAサイクルを細かく回す
順に見ていきましょう。
（１）目的・ターゲットを明確にする
SNS運用を成功させるためには、まず「目的」と「ターゲット」を明確にすることが重要です。
目的が明確でないと、どのようなコンテンツを発信すべきかが曖昧になり、効果的な運用ができません。
また、ターゲットによって利用するSNSの種類や発信する内容も変わるため、適切な媒体選びが必要です。
各媒体のターゲット層や特徴などは、以下の通りです。
| SNS | ユーザー層 | 特徴 | 向いている業種・目的 |
| X | 10～40代 | 拡散力が高く、リアルタイム性が強い | トレンドを活用したマーケティング、情報発信、カスタマーサポート |
| 20～40代 | 画像・動画を活用したビジュアル訴求が得意 | アパレル・美容・飲食・旅行などのライフスタイル系商材 | |
| 30～50代 | 実名制でビジネス利用が多い、コミュニティ運営が可能 | BtoBマーケティング、企業のブランディング | |
| YouTube | 10～50代 | 動画による詳細な説明やストーリー訴求が可能 | 商品レビュー、HowTo動画、教育コンテンツ |
| Tiktok | 10～30代 | 短尺動画でエンタメ性が強く、拡散力が高い | Z世代向けのブランド認知、エンタメ・ファッション・飲食業 |
このように、すべてのSNSが同じ効果をもたらすわけではなく、それぞれ特性が異なります。
ターゲットの年齢層や興味関心、求める情報の種類に合わせて適切なSNSを選ぶことが大切です。
以下の記事では、Instagramでのマーケティングについて解説していますので、あわせてご覧ください。
（２）ITリテラシー・コミュニケーションの質を高める
SNSマーケティングを成功させるには、ITリテラシーやSNSリテラシーの向上が必要不可欠です。
特に企業アカウントの運用では、炎上リスクを避けつつ、ユーザーと適切なコミュニケーションを取ることが求められます。
SNSの拡散力の高さは大きなメリットですが、その一方で1つの投稿が炎上につながるリスクもあります。
そのため、運用チームのリテラシー向上や適切な管理体制の整備が必要です。
また、適切なコミュニケーションを重ねることでブランドの信頼性を高めることができます。
ITリテラシーを向上させ、炎上リスクを抑えながら、長期的に信頼を築く運用を目指しましょう。
（３）PDCAサイクルを細かく回す
SNSマーケティングは、他のマーケティング施策と同様にPDCAサイクルを回しながら、長期的に運用することが大切です。
SNS広告やSNSキャンペーン、インフルエンサーマーケティングなどは、施策の実施期間が短いことが多く、比較的早く効果や成果を測定・評価しやすい施策です。
一方で、SNSアカウント運用は長期的な取り組みが必要となり、継続的にコンテンツを発信しながらフォロワーとの関係を築いていくことが求められます。
そのため、適切なKPIやKGIを設定し、定期的に評価と改善を行うことが不可欠です。
継続的にデータを分析し、効果的な運用方法を模索しながら施策を最適化していきましょう。
５．SNSマーケティング支援を行っている会社３選
SNSマーケティングを実施するには、リソースや時間の確保が不可欠です。
社内での運用体制を整えることが難しい場合、外部委託を検討することも1つの方法です。
外部の専門企業に依頼することで、専門的なマーケティング戦略を実行できるため、効果的にSNS運用を進めることができます。
ここでは、SNSマーケティング支援を行っている企業をいくつかご紹介します。
- TMS Partners株式会社
- 株式会社ホットリンク
- 株式会社ガイアックス
それぞれ見ていきましょう。
なお、以下の記事でも、SNSマーケティング支援を行っている会社を紹介していますので、あわせてご覧ください。
（１）TMS Partners株式会社
TMS Partners株式会社は、SNSマーケティングをはじめ、様々な支援を行っているWebコンサルティング会社です。
同社は、ブランドの認知拡大やファン獲得に向けて、コンテンツ制作や広告運用、エンゲージメント促進などを通じてSNS運用を一貫して支援しています。
特にターゲットに合わせた効果的なSNS広告施策で、多くの企業に成果をもたらしてきました。
InstagramやFacebook、XなどのSNSプラットフォームを駆使して、最短でターゲット層にリーチする手法を提案しています。
SNSマーケティングで理想的な成果を目指したい方におすすめです。
（２）株式会社ホットリンク
株式会社ホットリンクは、東京都千代田区でSNSマーケティングを支援する会社です。
特にXを活用したマーケティングに強みを持ち、データ収集から企画立案、効果検証まで幅広いサービスを提供しています。
発信するコンテンツ作りも支援しており、発注者の課題に合わせて動画や漫画などを活用してコンテンツを作成し、利益拡大やブランディングを支援しています。
（３）株式会社ガイアックス
株式会社ガイアックスは1,000社以上のSNSマーケティングの実績を保有する会社です。
SNSマーケティングから広告運用代行、炎上対策まで幅広いSNSマーケティングサービスを提供しています。
また、各SNSで自社アカウントも運用しており、それらの運用実績を通じて得たノウハウを活かした支援にも定評があります。
６．SNSマーケティングの成功事例３選
SNSマーケティングの成功事例を紹介します。
- ドミノ・ピザ
- KENZO
- 株式会社ブルボン
実際に企業が取り組んだSNSマーケティング施策の事例は、自社が取り組む際の参考となることも多いです。
順に見ていきましょう。
（１）ドミノ・ピザ
ドミノ・ピザは、Facebookをはじめとする複数のSNSを活用したマーケティングで成功を収めている企業の1つです。
Facebookでは、焼きたてのピザの写真や食欲をそそる動画を投稿し、視覚的にその美味しさをアピールしています。
また、ドミノ・ピザは投稿のタイミングにも工夫を凝らしています。
例えば、夕食を準備する時間帯を狙ってお持ち帰りピザを訴求する投稿を行うなど、ユーザーの「今日は料理したくない」という気持ちに共感を呼び起こすことで、購買行動の促進に成功しています。
（２）KENZO
ファッションブランドKENZOは、Instagramで独自の世界感を発信し、自社ECサイトへの流入を促進しています。
上述したように、Instagramは視覚的なコンテンツに特化した媒体であるため、ファッション関連の情報発信に適しています。
また、Instagramにはショッピング機能があり、投稿にタグ付けされた商品に対して、購入ページへのリンクを設定できます。
この機能により、ユーザーが商品を見た瞬間に購入意欲が高まるとともに、スムーズに購入サイトに移動できるため、即時の購買促進が可能となっています。
（３）株式会社ブルボン
大手菓子メーカーである株式会社ブルボンは、SNS運用においてXを活用し、ユーザーの積極的なアクションを促す投稿を行っています。
例えば、アンケートやクイズを実施することで、ユーザーに参加してもらい、エンゲージメントを高めています。
また、同社の投稿は単なる企業からの一方的な情報発信に留まらず、「食べたいと思ったらリツイートしてね」というように、ユーザーのアクションを引き出す内容が特徴です。
このようなツイートにより、リツイート数が増加し、新商品の認知拡大にも繋がっています。
企業の情報がユーザー間で拡散され、より多くの人々に商品やブランドを認知させるという効果的なSNS運用事例となっています。
まとめ
SNSマーケティングは、商品・サービスの認知度向上や販売促進、エンゲージメント向上に効果的なマーケティング手法です。
成功させるためには、実施目的やターゲットに合う手法・SNSを選んで実施することが重要になります。
本記事で解説したポイントや事例を参考に、効果的なSNSマーケティングを実行してみてください。
また、SNSマーケティングについて相談したい方は、TMS Partners株式会社へ問い合わせください。
TMS Partners株式会社は、SNSマーケティングをはじめ、サイト制作や広告運用など、幅広い支援を行っています。
問い合わせは無料なので、まずは以下の問い合わせフォームより気になることや質問をお寄せください。
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