X広告(旧Twitter広告)運用代行の費用と代理店の選び方
X広告(旧Twitter広告)を代理店に任せたいものの、どこまで依頼できて、いくらかかり、何を基準に選べばよいのか分からない。この記事は、そうした事業者の方に向けて書いています。
結論から言うと、X広告の運用代行は「キーワードとアカウントの設計」と「返信・引用への対応」をどこまで任せられるかで選ぶのが近道です。X広告そのものに最低出稿額はなく、代行費用は一般的に広告費の20%前後が目安です。
以下では、依頼できる業務、費用と見積もりの見方、代理店への確認点、自社運用との比較、依頼の流れを順に整理します。
TMS Partnersは、京都市下京区のWebコンサルティング会社です。Web広告運用を行っており、発注先を比較している段階でも無料でご相談いただけます。
X広告(旧Twitter広告)の運用代行で依頼できる業務
X広告は、以前はTwitter広告と呼ばれていた、X上に配信する広告です。運用代行では、広告アカウントの設計から配信後の改善までを代理店に任せられます。依頼前に、次の4つの業務がどこまで契約に含まれるかを確認しておくと、見積もりを比べやすくなります。
キャンペーン設計とターゲティング
X広告の設計で他の媒体と大きく違うのは、ターゲティングの切り口です。Xの公式ヘルプによると、キーワードターゲティングでは、利用者の検索クエリ、最近のポスト、最近反応を示したポストに含まれる語句をもとに広告を表示できます。つまり「いま、その話題に触れている人」に届けられます。
もう1つが、フォロワーが似ているアカウントのターゲティングです。指定したアカウントのフォロワーとよく似た興味関心を持つ人に配信する方法で、競合や業界メディアのアカウントを起点にできます。
| ターゲティング | 配信される相手 | 代理店に確認したいこと |
|---|---|---|
| キーワード | 指定した語句を検索した人、その語句を含むポストをした人や反応した人 | どの語句を狙い、どの語句を除外するか。その理由 |
| フォロワーが似ているアカウント | 指定したアカウントのフォロワーと似た興味関心を持つ人 | 競合・業界メディアなど、どのアカウントを起点にするか |
| 興味関心 | 25種類のカテゴリーと350種類のサブトピックから選んだ関心を持つ人 | 広すぎる配信にならないよう、どこまで絞るか |
どの語句とアカウントを選ぶかは、商材と顧客をよく知らないと決められません。設計を代理店に任せきりにせず、根拠を説明してもらえるかが分かれ目になります。
BtoBの商材でも、業界用語をキーワードに指定したり、業界メディアや競合のアカウントを起点にしたりすれば設計できます。ただし、対象が狭いと配信量が出にくくなります。資料請求などの目標に対して十分な人数に届くかを、提案の段階で確認してください。
ポスト(クリエイティブ)の制作
X広告には、テキスト広告、画像広告、動画広告、カルーセル広告などのフォーマットがあります。Xのクリエイティブ仕様では、本文は全角で140文字以内、動画は15秒以内が推奨とされています。なお、管理画面から自分で申し込んで出稿する方式(セルフサービス方式)の広告主は、すべてのフォーマットを使えるわけではないと明記されています。使いたい形式がある場合は、事前に代理店へ確認してください。
Xの広告は、広告であることの表示が付く以外は、通常のポストとほぼ同じ形でタイムラインに流れます。バナー広告のような作り込みよりも、短い文章で何を言うかが成果を左右します。文面の案出しまで代行範囲に入っているかを確かめましょう。
入札・予算の調整
X広告はオークションで配信されます。入札タイプは自動入札、上限入札単価、目標入札単価の3つです。公式の説明では、落札は入札額だけでなく広告の品質も合わせて決まり、ポストへの反応、内容の関連性、話題の新しさが評価されるとされています。同じポストを長く回し続けるより、反応を見ながら文面を入れ替えていく運用が向いています。
返信・引用の確認と報告
Xの広告は、通常のポストと同じようにリポスト、返信、いいねができます。広告に好意的な反応が付くこともあれば、批判的な返信や引用が付くこともあります。配信中の返信・引用を誰が、どの頻度で確認するのかは、X広告で必ず決めておきたい役割分担です。数値のレポートだけでなく、付いた反応の中身まで報告に含めてもらえると判断がしやすくなります。
X広告の運用代行にかかる費用の考え方
費用は「Xに支払う広告費」と「代理店に支払う代行費用」に分かれます。この2つを分けて見積もりを読むことが出発点です。
広告費:最低出稿額はなく、目的ごとに課金対象が決まる
X広告の料金に関する公式ヘルプには、X広告には最小金額が設定されていないと書かれています。課金されるのは、キャンペーンの目的ごとに決まっている「請求可能なアクション」が起きたときだけです。たとえばウェブサイト訪問数を目的にすると、リンクがクリックされた場合に課金されます。
1回あたりの価格は固定ではありません。狙う相手の規模や、同じ相手を狙う他の広告主の数によって変わります。そのため「X広告のクリック単価はいくら」と一律には言えず、少額で配信してみて自社の単価を確かめるのが現実的です。予算の組み方は広告予算の決め方でも整理しています。
代行費用:広告費の20%前後が一般的な目安
代行費用の決め方は、大きく3種類あります。広告費に一定の率を掛ける手数料型、広告費にかかわらず月額が決まっている固定費型、成果件数に応じて支払う成果報酬型です。
もっとも多いのは手数料型で、一般的には広告費の20%前後が目安とされています。ただし広告費が少ない場合は、率ではなく最低手数料が適用される契約もあります。
たとえば月の広告費が30万円で手数料率が20%なら、代行費用は6万円、支払いの合計は36万円です。最低手数料が決まっている契約では、広告費が少ないほど実質の率が上がります。仮に最低手数料が5万円の契約で広告費が10万円なら、実質の率は50%です。いずれも仕組みを示すための計算例で、相場ではありません。
見積もりで並べて比べる項目
同じ手数料率でも、含まれる作業と契約条件は会社ごとに違います。複数社の見積もりを比べるときは、次の5項目を横に並べてください。
- 手数料率と、最低手数料の有無。月の広告費に下限を設けているか
- 初期設定費の有無
- ポスト文面・画像・動画の制作費が含まれるか。含まれる場合は月あたりの作成本数
- 配信中の返信・引用の確認が含まれるか
- 最低契約期間と、途中で解約するときの条件
とくに、ポスト文面の作成本数と、返信・引用の確認の有無は差が出やすい項目です。手数料の仕組みは広告代理店の手数料・費用相場で詳しく説明しています。
X広告の代理店を見極める5つの確認点
提案を受ける場で、次の5点を質問してみてください。答えの具体性で、X広告をどの程度扱い慣れているかが見えてきます。
1. キーワードとアカウントの選定理由を説明できるか
「どの語句を狙い、どのアカウントのフォロワーに似た層へ配信するのか」を、提案の時点で具体的に示してもらいましょう。商材名や業界用語を並べただけの案なら、顧客がXで実際に使う言葉まで調べていない可能性があります。公式ヘルプは、十分な人数に届けるために、キャンペーンごとに約30件のユーザー名を指定することを目安として挙げています。起点のアカウントが数件しかない提案なら、候補をどう広げるかを聞いてみてください。
あわせて、除外する語句の案があるかも確認します。公式ヘルプでも、除外しすぎると配信対象が狭くなると注意されています。狙いと除外のバランスをどう考えているかが見どころです。
自社の顧客がXでその話題を検索したりポストしたりしているかを、提案の前に一緒に確かめてくれる代理店なら、Xが合わない場合もその時点で分かります。
2. 返信・引用への対応方針を持っているか
広告に付いた返信へ返すのか、静観するのか。判断に迷う反応が出たとき、誰に、どの手段で連絡が来るのか。「対応はお客様側でお願いします」という回答でも構いませんが、線引きが曖昧なまま始めるのは避けてください。夜間や休日の確認体制も聞いておくと安心です。
3. 配信を止める基準と手順を決めているか
X広告のキャンペーンは、管理画面からいつでも一時停止でき、再開もできます。操作自体は簡単です。なお公式ヘルプによると、停止前に表示された広告に対して利用者がクリックなどの課金対象のアクションを行った場合、停止後にも少額の料金が発生することがあります。
難しいのは「止めるかどうか」の判断です。批判が広がり始めたとき、代理店の判断で止めてよいのか、広告主の承認が必要なのか。事前に決めておかないと、連絡がつかない間も配信が続きます。
社会的に大きな出来事が起きた日に、予定どおり配信してよいかという判断も同じです。どんな場合に配信を見合わせるかを、契約前に話し合っておきましょう。
4. 広告の表示場所と周辺コンテンツの設定を理解しているか
X広告には、広告の前後に表示されるコンテンツの種類を調整するセンシティビティ設定があります。3段階から選ぶ仕組みで、初期設定は「標準」です。設定は広告アカウント単位で適用されます。この設定が働くのは、タイムラインのおすすめタブで広告の上下に並ぶポストです。Xは効果を100%保証するものではないと説明しているため、過信は禁物です。
表示場所は、ホームタイムライン、プロフィールとポストの詳細ページ、検索結果の3つです。ホームタイムライン以外は配信先から外せます。
ブランドイメージを重視する商材なら、この設定や、どの表示場所を外すか、除外するキーワード・アカウントをどう扱うかを質問してください。すぐに答えが返ってくるかどうかが、扱い慣れているかの目安になります。
5. 管理画面を共有し、数値を自社でも見られるか
広告アカウントの名義がどちらにあるか、管理画面を広告主も閲覧できるかを確認します。閲覧できない契約では、代理店のレポートが唯一の情報源になります。X広告ではキーワード別や、指定したアカウント(ユーザー名)別の内訳を管理画面で確認できます。どの語句やアカウントで成果が出たかを、自分の目で見られる状態が望ましいです。
媒体を問わない選び方や、今の代理店からの切り替えを考えている場合は、広告代理店の選び方と乗り換え判断も参考にしてください。
X広告は自社運用と運用代行のどちらが向いているか
X広告は、自動入札を選べば入札額を自分で決めなくても配信を始められます。少額で試すだけなら、自社運用でも十分に可能です。
自社運用が向いているのは、社内に日常的にXを使っている担当者がいて、ポストの文面を自分たちで書け、配信中の反応を毎日確認できる場合です。
代行が向いているのは、次のような場合です。
- 担当者が他の業務と兼任で、返信・引用の確認まで手が回らない
- キーワードやアカウントの選定に確信が持てない
- Google広告やMeta広告も並行しており、媒体ごとの予算配分まで見てほしい
代行には、手数料がかかることと、運用の知見が社内に残りにくいことという弱点もあります。管理画面の共有と、施策の理由まで書かれた報告を条件にすると、知見を社内に残しやすくなります。
迷う場合は、「配信中の反応を毎日見られる人が社内にいるか」を基準にしてください。設定よりも、配信後に目を離さないことのほうが負担になりやすいためです。
X広告の運用代行を依頼する流れ
依頼から配信開始までは、おおむね次の順で進みます。
- ヒアリング:商材、顧客像、目標とする獲得単価、広告以外のX活用状況を共有します。
- 設計と提案:キャンペーンの目的、キーワードとアカウントの案、ポスト文面の案、見積もりが提示されます。配信開始までにかかる期間も、この時点で確認します。
- 準備:広告アカウントの開設や権限設定、ウェブサイト側の計測設定、ポストの入稿を行います。返信対応と停止判断のルールもこの段階で決めます。
- 配信と改善:反応を見ながら、語句・アカウント・文面を入れ替えていきます。
提案を受ける段階では、上の5つの確認点をそのまま質問として使えます。複数社に同じ質問をすると、違いが分かりやすくなります。
TMS Partnersに相談できること
TMS Partnersは、2019年設立の京都市下京区にあるWebコンサルティング会社です。Web広告運用を行っており、Google Partner認定を取得しています。戦略立案(KPI設計)から制作・運用までを一気通貫で対応しており、Webデザインから動画制作まで社内で対応できるため、クリエイティブの制作と運用を一体で進められます。
X広告については、「そもそも自社の商材にXが合うのか」「検索広告や他のSNS広告とどう予算を分けるか」といった媒体選定の段階から相談できます。この記事で挙げた5つの確認点は、TMS Partnersへのご相談でもそのまま質問してください。費用は内容に応じた見積もりとなり、相談は無料です。サービスの概要は広告運用のページをご覧ください。
まとめ
X広告(旧Twitter広告)の運用代行では、設計、ポスト制作、入札調整に加えて、返信・引用の確認までを誰が担うかが要点になります。代行費用は広告費の20%前後が一般的な目安で、最低手数料や契約期間などの条件は見積もりを並べて確認します。代理店を選ぶときは、キーワードとアカウントの選定理由、返信への対応方針、配信を止める基準の3つを必ず質問してください。自社で反応を毎日確認できる体制があれば、少額の自社運用から始める選択肢もあります。
よくある質問
Q. X広告(Twitter広告)の費用はいくらから始められますか?
Xの公式ヘルプでは、X広告には最小金額が設定されていないと説明されており、予算は広告主が決められます。代理店に依頼する場合は、これとは別に代行費用がかかります。月の広告費に下限を設けている会社や、最低手数料を設けている会社では、その金額が実質的な下限になります。少額で始めたい場合は、問い合わせの時点で予定の広告費を伝えて確認してください。
Q. X広告は認定代理店でないと依頼できませんか?
認定代理店でなくても依頼できます。Xの代理店制度の説明によると、代理店には、Xと契約を結んだ認定代理店と、契約を結ばずに広告主から広告アカウントの権限を付与されて運用する一般代理店があります。同じページには認定代理店のメリットとして専用の広告商品を販売できることが挙げられているため、使いたい広告メニューが決まっている場合は、その代理店で扱えるかを先に確認してください。それ以外の場合、認定の有無だけでは運用の質は分からないため、本文の5つの確認点への答えがどれだけ具体的かで判断してください。
Q. X広告のCPAやCVRの平均はどのくらいですか?
X広告はオークション方式で、1回あたりの価格は狙う相手や競合の広告主の数によって変わります。CVR(広告をクリックした人のうち申し込みなどに至った割合)も、商材や遷移先のページ、キャンペーンの目的で大きく変わります。そのため、どの業種にも当てはまる平均値はありません。まず自社で許容できるCPA(獲得単価)を決め、少額の配信で実際の数値を確かめる進め方をおすすめします。
Q. X広告の成果が出ないとき、どこから見直せばよいですか?
まず管理画面でキーワード別・アカウント別の内訳を見て、費用がかかっているのに成果のない語句やアカウントを外します。次に見るのはポストの文面で、Xのオークションは入札額に加えて、ポストへの反応、内容の関連性、話題の新しさで広告を評価します。反応が落ちてきた文面は、いまの話題に合わせて入れ替えてください。代理店に依頼している場合は、この2点を月次の報告でどう扱っているかを確認してください。