Webサイト改善の進め方|成果を出す手順と課題別の施策を解説
「アクセス数はそれなりにあるのに、問い合わせにつながらない」
「リニューアルしたのに、検索順位も売上も変わらなかった」
「改善したいけれど、どこから手をつけるべきかわからない」
Webサイトの改善に課題を感じている企業は少なくありません。中小企業庁の「中小企業白書」によると、ホームページを開設している企業のうち約半数が「効果を実感できていない」と回答しています。
その原因の多くは、見た目だけを変える「リニューアル」と、データに基づいて成果を伸ばす「改善」を混同していることにあります。
この記事では、Webサイト改善を成果につなげるための6つのステップを中心に、見るべき指標、課題別の具体的な施策、よくある失敗パターンまで体系的に解説します。
TMS Partnersは、Web制作から広告運用・SEOまで一気通貫で支援するGoogle Partner認定企業として、多くの企業のWebサイト改善を支援してきました。その実務経験をもとに、現場で本当に使える改善の進め方をお伝えします。
Webサイト改善とは?成果につながる基本の考え方
Webサイト改善とは、アクセス解析や顧客データに基づいてサイトの課題を特定し、集客力・回遊性・コンバージョン率を向上させる一連の取り組みを指します。
単にデザインを新しくするリニューアルとは異なり、「数値で現状を把握し、仮説を立てて施策を実行し、効果を検証する」というデータドリブンなプロセスが特徴です。
Webサイト改善の定義と目的
Webサイト改善の目的は、サイトが持つ「ビジネス上のゴール」を達成することです。
たとえば、問い合わせ数の増加、ECサイトの売上向上、資料請求の獲得などがゴールにあたります。
重要なのは、改善のゴールを「アクセス数を増やす」ではなく、「月間問い合わせ数を10件から20件に増やす」のように具体的な数値で設定することです。
ゴールが曖昧なまま改善に取り組むと、何をもって「改善できた」と判断するかが不明確になり、施策の効果検証ができなくなります。
「見た目のリニューアル」と「成果改善」の違い
多くの企業がWebサイトの改善を「リニューアル」と同じ意味で捉えています。
しかし、両者は本質的に異なる取り組みです。
リニューアルはデザインやシステムの刷新を主目的とし、一度の大規模な作業で完結するケースが多いのに対して、成果改善はデータ分析に基づく小さな改善を継続的に積み重ねるアプローチです。
Webサイト改善は「一回やって終わり」ではなく、PDCAを回し続ける継続的なプロセスです。
| 項目 | リニューアル | 成果改善 |
|---|---|---|
| 目的 | デザイン・システムの刷新 | KPIの向上(CV数、売上等) |
| 期間 | 一度きり(数ヶ月単位) | 継続的(毎月のPDCA) |
| 判断基準 | 見た目の印象 | データ(数値指標) |
| 費用感 | 大規模投資 | 小規模な継続投資 |
| リスク | 改善しないリスクが高い | 検証しながら進めるため低い |
改善の成果を左右する3つの要素
Webサイト改善で成果を出すためには、以下の3つの要素を押さえる必要があります。
1. 集客(サイトへの流入を増やす)
SEO対策やリスティング広告、SNS活用などにより、ターゲットとなるユーザーをサイトに呼び込みます。
2. 回遊(サイト内を見てもらう)
ユーザーがサイト内を回遊し、必要な情報にたどり着ける導線設計やコンテンツの充実を図ります。
3. コンバージョン(問い合わせや購入につなげる)
CTA(行動喚起)の配置やフォームの最適化により、ユーザーを具体的なアクションへ導きます。
この3つのうち、どこにボトルネックがあるかを正確に把握することが、改善の第一歩です。
Webサイト改善について体系的に学びたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
▶ Web集客の方法8選|何から始める?優先順位と費用相場を解説
Webサイト改善で見るべき5つの指標
Webサイト改善を成功させるうえで最も重要なのは、正しい指標を正しく読み解くことです。
改善すべきポイントは、データが教えてくれます。ここでは、改善の方向性を決めるために必ず確認すべき5つの指標を解説します。
アクセス数(セッション数・PV数)
アクセス数とは、Webサイトへの訪問回数(セッション数)やページの閲覧回数(PV数)を示す指標です。
サイト全体のアクセス数が少ない場合は、そもそも集客施策に課題があります。
確認すべきポイントは以下のとおりです。
- 月間セッション数の推移(増加傾向か減少傾向か)
- 流入元の内訳(検索・広告・SNS・ダイレクト)
- ページ別のPV数(どのページが見られているか)
特に中小企業のサイトでは、月間セッション数が1,000未満のケースも珍しくありません。
その場合は改善よりも先に、SEOやリスティング広告で集客の土台を作ることが優先です。
直帰率・離脱率
直帰率とは、サイトに訪問したユーザーが最初のページだけを見て離脱した割合を指します。
離脱率は、特定のページからユーザーがサイトを去った割合です。
一般的に、直帰率が70%を超えている場合は「ユーザーが求める情報とページの内容にギャップがある」と判断できます。
直帰率が高いページは以下を疑ってください。
- ページの表示速度が遅い
- ファーストビュー(最初に目に入る画面)の訴求力が弱い
- 検索キーワードとページ内容のミスマッチ
コンバージョン率(CVR)
コンバージョン率(CVR)とは、サイト訪問者のうち、問い合わせ・資料請求・購入などの目標アクションを完了した割合を指します。
BtoBサイトのCVRの平均値は1〜3%程度とされています。
CVRが1%を下回っている場合は、CTAの配置やフォームの設計に改善余地がある可能性が高いです。
CVR改善のチェックポイントは以下のとおりです。
- CTAボタンの視認性と配置位置
- フォームの入力項目数(多すぎないか)
- フォーム到達率(CTAクリック率)
- ページの信頼性要素(実績・お客様の声など)
ページ表示速度と検索順位
ページ表示速度とは、ユーザーがURLをクリックしてからページが表示されるまでの時間を指します。
Googleの調査(Think with Google)によると、モバイルサイトの表示に3秒以上かかると訪問者の53%が離脱します。
さらに、表示速度が1秒から5秒に遅くなると、離脱率は90%も上昇するというデータもあります。
表示速度の改善は、SEO評価の向上とユーザー体験の改善を同時に実現できる費用対効果の高い施策です。
Googleが提供する「PageSpeed Insights」を使えば、自社サイトの表示速度を無料で計測できます。
一方、検索順位とは、特定のキーワードでGoogle検索したときに自社サイトが何位に表示されるかを示す指標です。
流入キーワードは、ユーザーがどのような検索語句で自社サイトにたどり着いたかを表します。
Google Search Consoleを使えば、検索クエリごとの表示回数・クリック数・平均掲載順位を無料で確認できます。
流入キーワードを分析することで、ユーザーが本当に求めている情報がわかり、コンテンツ改善の方向性を決められます。
Webサイト改善の進め方を6ステップで解説
Webサイト改善は、正しい手順で進めることで成果が大きく変わります。
ここでは、データに基づいた改善を実現するための6つのステップを解説します。
目的の明確化と現状把握
ステップ1:改善の目的とKGI・KPIを設定する
まず、Webサイト改善のゴールを明確にします。
「問い合わせを増やしたい」という漠然とした目標ではなく、「月間問い合わせ数を現在の5件から15件に増やす」のように、数値で定義することが重要です。
KGI(最終目標)を設定したら、それを達成するための中間指標(KPI)を逆算して設計します。
たとえば「問い合わせ月15件」をKGIとする場合、以下のように分解できます。
- CVR 2%の場合 → 月間750セッションが必要
- 現状のセッション数が500なら → セッション数を50%増やす施策が必要
- 現状のCVRが1%なら → CVRを2%に改善する施策が必要
ステップ2:アクセス解析で現状を正確に把握する
Google Analytics 4(GA4)やGoogle Search Consoleを使い、サイトの現状データを取得します。
最低でも直近3ヶ月分のデータを確認し、以下のポイントを整理しましょう。
- セッション数・PV数の推移
- 流入経路別の内訳
- コンバージョン率とコンバージョン数
- 直帰率の高いページ
- 表示速度(Core Web Vitals)
課題の優先順位づけと施策の立案
ステップ3:データから課題を洗い出す
現状把握で得たデータをもとに、サイトのボトルネックを特定します。
課題は「集客」「回遊」「コンバージョン」の3軸で整理すると抜け漏れがなくなります。
| 課題の軸 | 判断基準の例 | 具体的な課題例 |
|---|---|---|
| 集客 | セッション数が少ない・減少傾向 | SEO対策不足、広告未活用 |
| 回遊 | 直帰率が高い・PV/セッションが低い | 導線設計の問題、コンテンツ不足 |
| CV | CVRが低い・フォーム離脱率が高い | CTA設計の問題、信頼性不足 |
ステップ4:改善施策を立案し、優先順位をつける
洗い出した課題に対して、具体的な改善施策を立案します。
施策の優先順位は「インパクト(改善効果)× 実行のしやすさ」で決めるのが実務上のセオリーです。
改善効果が大きく、かつ少ない工数で実行できる施策から着手することが、最短で成果を出すコツです。
効果測定とPDCAの継続
ステップ5:施策の効果を測定・検証する
施策を実行したら、一定期間(最低2〜4週間)後に効果を測定します。
測定時に注意すべきポイントは以下のとおりです。
- 施策実行前と後のKPI比較(before/after)
- 外部要因(季節変動・広告出稿の有無)を考慮した評価
- 統計的に有意な変化かどうかの判断
ステップ6:PDCAサイクルを継続的に回す
効果測定の結果をもとに、次の改善サイクルを計画します。
Webサイト改善は一度で完了するものではなく、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(検証)→ Act(改善)を繰り返すことで、着実に成果が積み上がっていきます。
月に1回は改善ミーティングを設け、データを振り返る習慣をつけることをおすすめします。
課題別に実践するWebサイト改善施策
Webサイト改善の施策は、サイトが抱える課題によって大きく異なります。
ここでは「集客」「回遊」「コンバージョン」の3つの課題軸ごとに、具体的な改善施策を紹介します。
集客が足りない場合の改善施策
集客が足りないとは、そもそもサイトへのアクセス数が不足している状態です。
コンバージョン率がどれだけ高くても、訪問者が少なければ成果にはつながりません。
SEO対策の強化
検索流入を増やすために、ターゲットキーワードに対応した良質なコンテンツを作成します。
検索意図に合った記事を継続的に公開することで、3〜6ヶ月後に検索順位の上昇が見込めます。
リスティング広告の活用
SEO効果が出るまでの期間を補完するために、Google広告やYahoo!広告で即効性のある集客を行います。
費用対効果を高めるには、CVに近いキーワードから優先的に出稿することが重要です。
SNSの活用
X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSを活用し、コンテンツの拡散やブランド認知の向上を図ります。
特にBtoB企業の場合は、LinkedInや業界特化型のメディアへの寄稿も有効な手段です。
SEO対策による集客改善については、以下の記事でも詳しく解説しています。
▶ ホームページ集客方法9選|中小企業が成果を出すコツと優先順位を解説
ページの回遊率が低い場合の改善施策
回遊率が低い場合は、ユーザーがサイト内で次のページに進まず離脱している状態です。
ナビゲーションの見直し
グローバルナビゲーション(ヘッダーメニュー)は、ユーザーが直感的に理解できる構成にします。
メニュー項目は7個以内を目安にし、最も重要なページへの導線を優先的に配置します。
内部リンクの最適化
記事コンテンツ内に関連ページへの内部リンクを自然な形で設置し、ユーザーの回遊を促します。
ただし、リンクの設置は文脈に沿った自然な形が原則です。無関係なリンクを大量に貼るのは逆効果になります。
ファーストビューの改善
ページを開いた瞬間に目に入るエリア(ファーストビュー)は、ユーザーが「読み進めるかどうか」を判断する最重要ポイントです。
ファーストビューでは「このページには自分が求める情報がある」と瞬時に伝える見出しやビジュアルを配置しましょう。
コンバージョンが取れない場合の改善施策
アクセスはあるのにコンバージョンにつながらない場合は、CVR改善のための施策が必要です。
CTAの最適化
CTA(Call to Action)ボタンの文言・色・配置を見直します。
「お問い合わせ」よりも「無料で相談する」のように、ユーザーのハードルを下げる文言のほうがクリック率が高まる傾向があります。
CTAは記事の末尾だけでなく、ファーストビュー付近や記事中盤にも設置するのが効果的です。
フォームの最適化(EFO)
問い合わせフォームの入力項目が多すぎると、ユーザーは途中で離脱します。
フォームの入力項目を必要最小限に絞ることで、フォーム完了率を大幅に改善できるケースは多いです。
入力項目を3分の1に削減しただけでCVRが2倍になった事例もあります。
信頼性要素の追加
ユーザーが問い合わせを躊躇する理由の多くは「この会社は信頼できるか」という不安です。
以下の要素をサイト内に配置することで、信頼性を高められます。
- 導入実績・お客様の声
- 会社概要・代表者の顔写真
- メディア掲載実績
- 認定資格(Google Partnerなど)
Webサイト改善の成果事例パターン7選|業種別×改善施策のリアル数値
Webサイト改善で実際にどのような成果が出るのか、業種別の改善事例パターンを実数値とともに整理しました。自社の状況に近い事例から、現実的な改善目標を設定する参考にしてください。
事例1:BtoB SaaS|FV刷新でCVR 1.5%→3.2%(2.1倍)
- 改善前の課題:FVが機能説明中心で「自分の課題が解決できる」と伝わらない
- 実施した改善:FVを「課題提起→解決提示→数値実績」の3パートに刷新、CTAボタン色を青→橙に
- 結果:CVR 1.5%→3.2%(資料DL数 月150件→320件)
- 所要期間:1か月
事例2:BtoC EC(コスメ)|商品ページ動画追加で購入率 2.0%→3.5%
- 改善前の課題:商品写真のみで使用イメージが伝わらない
- 実施した改善:商品ページに15秒の使用シーン動画を追加、レビューを上位配置
- 結果:購入率 2.0%→3.5%(月間売上 +75%)
- 所要期間:2か月
事例3:士業(弁護士)|事例紹介ページ拡充で問い合わせ 月10件→月35件
- 改善前の課題:「相談前の不安解消」コンテンツがない
- 実施した改善:解決事例ページを30件追加、料金体系を明示、無料相談導線を全ページに設置
- 結果:問い合わせ件数 月10件→月35件(3.5倍)
- 所要期間:3か月
事例4:BtoB製造業|サイト構造再設計で資料DL 月20件→月80件
- 改善前の課題:製品情報が深い階層に埋もれ、検索流入が活かせていない
- 実施した改善:サイト構造を製品カテゴリ別に再設計、各製品ページにホワイトペーパーDL導線を追加
- 結果:資料DL 月20件→月80件(4倍)、SEO流入も+60%
- 所要期間:4か月
事例5:地域密着型整骨院|予約フォーム改善で予約数 月50→月90件
- 改善前の課題:予約フォーム項目が10個と多く、離脱が多い
- 実施した改善:予約フォームを「氏名・電話・希望日」の3項目に削減、Google口コミを掲載
- 結果:予約完了率 38%→68%、予約数 月50件→月90件
- 所要期間:2週間
事例6:教育・スクール|資料請求LP改修で資料請求数 +120%
- 改善前の課題:「無料体験」訴求が弱く、CTAクリック率が低い
- 実施した改善:FVに「初回無料体験」を大きく表示、生徒の声動画を追加
- 結果:資料請求 月40件→月88件(120%増)
- 所要期間:1か月
事例7:不動産(注文住宅)|物件詳細ページ拡充で資料請求率 0.5%→1.5%
- 改善前の課題:物件情報が画像中心で詳細スペックが薄い
- 実施した改善:物件ごとに動画ツアー追加、建設費用シミュレーター実装、ローン相談導線
- 結果:資料請求率 0.5%→1.5%(3倍)、商談化率も+40%
- 所要期間:3か月
これら事例の共通点は「ユーザーの不安・疑問を解消するコンテンツを追加した」こと。デザイン変更や色変更のみでは大幅な改善は難しく、「ユーザーが意思決定するために必要な情報を補完する」改善が成果につながります。
Webサイト改善でよくある5つの失敗パターン
Webサイト改善に取り組んでいるのに成果が出ない場合、よくある失敗パターンに陥っている可能性があります。
ここでは、TMS Partnersが数多くの企業のWebサイトを分析してきた経験から、特に多い5つの失敗パターンを紹介します。
データを見ずに感覚で改善してしまう
最も多い失敗は、アクセス解析データを確認せずに「なんとなく」改善を進めてしまうことです。
「トップページのデザインが古い気がする」「同業他社がリニューアルしたからうちも」という理由で改修に着手しても、本質的な課題が解決される保証はありません。
改善の起点は常にデータであるべきです。
GA4やSearch Consoleのデータを確認し、数値で裏づけられた課題に対して施策を打つことが成果への最短ルートです。
トップページだけリニューアルして終わる
トップページだけを大幅にリニューアルし、下層ページや問い合わせフォームには手をつけないケースも非常に多い失敗パターンです。
実際には、ユーザーの多くは検索経由でトップページではなく下層ページに直接流入しています。
改善すべきは「ユーザーが最も多く訪れているページ」であり、それはトップページとは限りません。
GA4で「ランディングページ」レポートを確認し、実際の流入先を把握したうえで改善対象を決めましょう。
改善施策を一度に詰め込みすぎる
「デザイン変更」「コンテンツ追加」「フォーム改修」「表示速度改善」を同時に実施すると、どの施策が効果を出したのか判別できなくなります。
改善は一度に1〜2施策に絞り、効果測定を行ったうえで次の施策に進むのが鉄則です。
複数の施策を同時に実行して成果が出たとしても、どれが効いたかわからなければ次の改善に活かせません。
モバイル対応と効果検証の軽視
総務省の「令和5年版 情報通信白書」によると、インターネット利用の約7割がスマートフォン経由です。
にもかかわらず、PC版のデザインだけを確認して改善を進めている企業は少なくありません。
また、改善施策を実行した後に効果検証をしないまま次の施策に移ってしまうケースも失敗の典型です。
施策を実行したら、最低2週間はデータの変化を観察し、効果があったかどうかを判定してから次のアクションを決めましょう。
Webサイト改善に限らず、マーケティング施策全般で失敗を避けるためのポイントは以下の記事でも解説しています。
▶ Webマーケティングの失敗パターン7選|原因と回避策を実務視点で解説
Webサイト改善に役立つツール6選
Webサイト改善を効率的に進めるためには、適切なツールの活用が不可欠です。
ここでは、無料で使えるものを中心に、実務で特に役立つ6つのツールを紹介します。
アクセス解析ツール(GA4・Search Console)
Google Analytics 4(GA4)
GA4は、Googleが無料で提供するアクセス解析ツールです。
セッション数、PV数、CVR、ユーザーの行動フローなど、Webサイト改善に必要なほぼすべてのデータを取得できます。
2023年7月に旧バージョン(UA)からGA4への移行が完了しており、現在はGA4が標準です。
Google Search Console
Search Consoleは、Google検索における自社サイトのパフォーマンスを分析するツールです。
検索クエリごとの表示回数・クリック数・平均掲載順位を確認でき、SEO改善の方向性を決めるうえで欠かせません。
インデックスの状態やCore Web Vitalsのスコアも確認できるため、技術面の改善にも活用できます。
表示速度・UX改善ツール(PageSpeed Insights・Clarity)
PageSpeed Insights
Googleが提供する表示速度の計測ツールです。
URLを入力するだけで、モバイル・PCそれぞれの表示速度スコアと具体的な改善提案を確認できます。
Core Web Vitals(LCP・INP・CLS)のスコアも表示されるため、SEOに影響する速度指標を一括でチェックできます。
Microsoft Clarity
Clarityは、Microsoftが無料で提供するヒートマップツールです。
ユーザーがページ上のどの部分をクリックし、どこまでスクロールしたかを視覚的に確認できます。
セッション録画機能もあり、実際のユーザー行動を動画で再生して課題を発見できる点が大きな強みです。
その他の改善支援ツール
Googleオプティマイズ(またはABテストツール)
Webサイトの特定要素(見出し、ボタン色、画像など)を複数パターンでテストし、最もCVRが高いバージョンを特定するABテストツールです。
Googleオプティマイズのサービス終了後は、VWOやOptimizelyなどのサードパーティ製ABテストツールが選択肢になります。
Screaming Frog SEO Spider
サイト全体のURL構造、メタ情報、リンク切れなどをクローリングして一括診断できるSEO監査ツールです。
500URLまでは無料版で利用でき、中小企業のサイト規模であれば十分にカバーできます。
Webサイト改善を外注すべきか?判断基準と選び方
Webサイト改善を自社で行うか、外部のパートナーに依頼するかは、多くの企業が悩むポイントです。
ここでは、判断基準と外注先の選び方を解説します。
自社対応と外注の使い分け基準
以下のような状況に該当する場合は、外注を検討することをおすすめします。
- Web担当者がいない、または兼任で時間が取れない
- GA4やSearch Consoleのデータを分析できる人材がいない
- 半年以上改善に取り組んでいるが成果が出ていない
- 複数の外注先(制作会社・広告代理店・SEO会社)に別々に発注しており、全体戦略が統一されていない
逆に、Web担当者がいてデータ分析のスキルもある場合は、まず自社で改善を試み、専門的な施策が必要になった段階で外注するのが効率的です。
中小企業基盤整備機構の調査(2024年)では、DXの成果が出ている企業は81.6%に上り、外部パートナーを活用している企業ほど成果実感が高い傾向が報告されています。
自社の状況を冷静に見極め、「何を自社でやり、何を外部に任せるか」の線引きを明確にすることが、改善を効率よく進めるための第一歩です。
重要なのは「丸投げ」ではなく、自社の事業理解をもとにパートナーと協力して改善を進める体制を作ることです。
Web担当者が不在の場合の対処法については、以下の記事も参考になります。
▶ Web担当者がいない中小企業はどうすべき?現実的な解決策を解説
外注先を選ぶときのチェックポイント
Webサイト改善を依頼する外注先を選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。
1. 改善の実行まで一貫して対応できるか
分析レポートだけ出して終わりではなく、施策の実行・効果検証まで一貫して対応してくれるパートナーを選びましょう。
2. データに基づいた提案をしてくれるか
「とりあえずリニューアルしましょう」ではなく、GA4やSearch Consoleのデータをもとに課題を特定し、根拠のある提案をしてくれるかどうかを確認します。
3. 複数のチャネルを横断的に支援できるか
SEO、広告、Web制作など、複数の施策を横断的に支援できる体制があると、全体最適な改善が実現しやすくなります。
まとめ:Webサイト改善は「現状把握」から始めよう
この記事では、Webサイト改善の進め方を6つのステップで解説しました。
改めて要点を整理します。
- Webサイト改善は「見た目のリニューアル」ではなく、データに基づいて成果を伸ばす継続的なプロセス
- 見るべき指標は「アクセス数」「直帰率」「CVR」「表示速度」「検索順位」の5つ
- 課題は「集客」「回遊」「コンバージョン」の3軸で整理し、優先順位をつけて改善する
- よくある失敗は「データを見ない」「トップページだけ改修」「効果検証をしない」の3つ
- GA4・Search Console・PageSpeed Insightsなどの無料ツールで十分な分析が可能
Webサイト改善の第一歩は、現状を正しく把握することです。
まずはGA4とSearch Consoleでデータを確認し、自社サイトのボトルネックがどこにあるかを明らかにしてみてください。
TMS Partnersでは、Webサイト改善の課題分析から施策の立案・実行・効果検証まで一気通貫で支援しています。複数の外注先に分散していた施策をまとめて管理したい企業や、Web担当者不在の中小企業のWebサイト改善を数多くお手伝いしてきました。「何から改善すべきかわからない」という段階でも、現状分析から一緒に進められます。
よくある質問
Webサイト改善にはどのくらいの期間がかかりますか?
Webサイト改善の効果が出るまでの期間は、施策の種類によって異なります。CTAの配置変更やフォームの最適化といったCVR改善施策は2〜4週間で効果が現れることが多いです。一方、SEOによる検索順位の改善は3〜6ヶ月程度が目安です。重要なのは一度で完了させるのではなく、PDCAサイクルを継続的に回すことです。
Webサイト改善の費用はどのくらいかかりますか?
自社でGA4やSearch Consoleを使って分析・改善を行う場合は、ツール費用はかかりません。外注する場合の費用は、改善の範囲や施策の内容によって大きく異なります。まずは現状の課題を整理したうえで、改善に必要な施策を見極めてから見積もりを取ることをおすすめします。TMS Partnersでは無料相談にて課題の整理からお手伝いしています。
小規模なサイトでもWebサイト改善は必要ですか?
はい、必要です。ページ数が少ないサイトでも、1ページあたりの改善効果はむしろ大きくなります。たとえば5ページしかないコーポレートサイトでも、サービスページのCTAを改善するだけでCVRが2倍になるケースもあります。サイトの規模に関係なく、データに基づいた改善は成果につながります。
Webサイト改善とリニューアルはどちらを選ぶべきですか?
サイトのシステムが古く、スマートフォンに非対応、CMSが使えないなどの根本的な問題がある場合はリニューアルが適しています。一方、システム面に問題がなく「成果が出ていない」だけであれば、まずはデータ分析に基づく改善から始めるのが費用対効果の面でおすすめです。リニューアルには数十万〜数百万円の費用がかかるのに対し、改善は小さなコストで始められます。
Webサイト改善を依頼する場合、何を準備すればいいですか?
最低限、GA4とGoogle Search Consoleのアクセス権があると相談がスムーズです。それ以外に、現在のサイトで課題に感じている点や、改善で達成したい目標(問い合わせ月何件など)を整理しておくと、より具体的な提案を受けられます。データがまだ整備されていなくても、計測環境の構築からサポートしてくれる会社を選ぶとよいでしょう。