コラム

WordPressサイトでGoogleアナリティクスを使いこなすには?連携方法を解説

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TMS編集部

「WordPressにGoogleアナリティクスを入れたいけど、どうすればいい?」
「アクセス解析って本当に必要なの?」

WordPressでWebサイトを運営する上で、アクセス解析の導入は必須の施策です。

しかし、設定方法や活用方法がわからず、導入を躊躇している方も多いでしょう。

この記事では、WordPressサイトへのGoogleアナリティクス導入から活用方法まで、体系的に解説します。

最後まで読めば、アクセス解析を活用してサイトの成長を加速させる方法が理解できるはずです。

目次

1.WordPressでGoogleアナリティクスを使う重要性

WordPressサイトを効果的に運営するには、ユーザーの行動を正確に把握することが重要です。

Googleアナリティクスを導入することで、サイトの改善に必要なデータを無料で取得できます。

WordPressでGoogleアナリティクスを使う重要性

  1. Googleアナリティクスのアクセス解析で何がわかるのか
  2. アクセス解析なしでの運用のリスク
  3. サイト改善に活かせるデータとは

(1)Googleアナリティクスのアクセス解析で何がわかるのか

Googleアナリティクスを導入すると、サイトに関する様々なデータを取得できます。

訪問者数やページビュー数といった基本的な指標から、滞在時間や直帰率まで、詳細な行動データを把握できるのです。

特に重要なのは、ユーザーの行動フローやコンバージョンまでの導線を可視化できる点です。

例えば、どのページからの流入が多いのか、どの記事に興味を持っているのか、購入や問い合わせまでの経路など、マーケティングに直結する情報を得られます。

さらに、デバイスやブラウザの種類、地域情報なども確認可能なため、ターゲットに合わせたコンテンツ制作の指針として活用できます。

(2)アクセス解析なしでの運用のリスク

アクセス解析を導入せずにサイトを運営することは、いわば目隠しをして車を運転するようなものです。

予期せぬ問題が発生しても、その原因を特定することが困難になってしまいます。

アクセス解析なしでの運営は、的確な改善策を打てないだけでなく、サイトの致命的な問題を見落とすリスクがあります。

例えば、特定のページで離脱率が急上昇していても、データがなければその事実に気づくことすらできないでしょう。

また、広告運用やSEO対策の効果測定もできず、投資対効果の検証が不可能になります。

結果として、効率の悪い運用を続けることになり、時間と予算の無駄遣いにつながる可能性が高まるのです。

(3)サイト改善に活かせるデータとは

Googleアナリティクスから取得できるデータは、具体的な改善アクションに直結します。

特に重要なのは、ユーザーの行動データをもとにしたコンテンツ改善や導線の最適化です。

サイト内での回遊状況を分析することで、以下のような改善が可能になります。

回遊状況の分析できる改善点

  • 人気コンテンツの特徴を把握し、新規記事作成の方針を決められる
  • 離脱率の高いページを特定し、改善すべき箇所を明確にできる
  • コンバージョンまでの最適な導線を発見し、サイト構造の改善に活用できる

さらに、検索キーワードデータを活用することで、ユーザーのニーズに合ったコンテンツを制作できるようになります。

このようなデータドリブンな改善により、効率的なサイト運営が可能になるのです。

2.WordPressとGoogleアナリティクスの連携方法

WordPressサイトにGoogleアナリティクスを導入する方法は複数存在します。

状況に応じて最適な設置方法を選択することが重要です。

WordPressとGoogleアナリティクスの連携方法

  1. GA4アカウント作成から測定IDの取得まで
  2. WordPressへの設置方法4つ
  3. タグアシスタントでの設定確認
  4. プライバシーポリシーの設定と記載事項

(1)GA4アカウント作成から測定IDの取得まで

GA4のアカウント作成は、Googleアカウントがあれば無料で始められます。

測定IDを取得するまでの手順は複雑に見えますが、画面の指示に従って進めれば問題なく設定できます。

Screenshot

アカウント作成の具体的な手順は以下の通りです。

アカウントの作成手順

  • Googleアナリティクスにアクセスし、「測定を開始」をクリック
  • アカウント名を入力(会社名やサイト名を推奨)
  • データ共有設定でGoogleの他サービスとの連携範囲を選択
  • プロパティ名(サイト名)とタイムゾーン、通貨を設定
  • ビジネスの詳細情報を入力
  • 利用規約に同意して設定を完了

設定完了後、「データストリーム」から「ウェブ」を選択し、サイトのURLを入力します。

この時に表示される「測定ID」(G-から始まる文字列)が、WordPressサイトに設置する際に必要になります。

この測定IDは後で必要になるため、必ずメモしておきましょう。

(2)WordPressへの設置方法4つ

GA4をWordPressに設置する方法は、大きく分けて4つあります。

それぞれに特徴があるため、サイトの規模や運用体制に応じて最適な方法を選択することが重要です。

以下、各設置方法の詳細を見ていきましょう。

#1:プラグインでの設置

最も簡単な設置方法が、専用プラグインを使用する方法です。

例としてMonser Insightsを設置する場合の例を紹介します。

※画面では「有効化」となっていますが、インストールと表示されます。

プラグインを使用する場合の手順は以下の通りです。

設定方法

  • WordPressの管理画面から「プラグイン」→「新規追加」を選択
  • 「MonsterInsights」や「GA Google Analytics」などの解析用プラグインを検索
  • プラグインをインストールして有効化
  • 設定画面でGoogleアカウントと連携
  • 認証手続きを完了して設定を保存

Googleアカウントにログインすれば自動的にサイト選択の画面が開き、Google Analyticsと連携されるので、特別な設定が必要ありません。

初心者の方や、手軽に導入したい場合はプラグインでの設置がおすすめです。

#2:テーマ設定での設置

多くのWordPressテーマには、アナリティクスコードを設置するための専用の設定項目があります。

テーマの設定画面からの設置は、プラグインを増やさずに済むため、サイトの軽量化を意識している場合に適しています。

設定手順は以下の通りです。

設定方法

  • WordPressの管理画面から「外観」→「カスタマイズ」を選択
  • 「その他の設定」や「カスタムコード」などの項目を探す
  • アナリティクスの設定欄に測定IDを入力
  • 変更を保存して設定を完了

テーマによって設定項目の場所や名称が異なるため、詳しい手順はテーマの公式ドキュメントを確認しましょう。

例として「AFFINGER」を使用している場合のアナリティクスコードの連携画面をお見せします。

有料テーマの場合は「Googleアナリティクスコード」の入力欄が図のように設けられていることが多いので、そこにコードを入れれば連携完了です。

#3:テーマファイル編集での設置

開発者向けの高度な設置方法として、テーマファイルを直接編集する方法があります。

この方法は最も自由度が高く、コードの配置場所や読み込みのタイミングを細かく制御できます。

設定手順は以下の通りです。

設定方法

  • WordPressの管理画面から「外観」→「テーマエディター」を選択
  • 右側のファイル一覧から「header.php」を選択
  • head要素内の適切な位置にGTAGコードを貼り付け
  • 更新ボタンをクリックして変更を保存

ただし、この方法はファイルを直接編集するため、誤った編集によってサイトが表示されなくなるリスクがあります。

必ず編集前にバックアップを取得しておきましょう。

#4:Googleタグマネージャー経由での設置

より高度な分析や柔軟なタグ管理が必要な場合は、Googleタグマネージャー(GTM)経由での設置が推奨されます。

GTM経由の設置により、様々なマーケティングタグを一元管理でき、イベント計測なども容易になります。

設定手順は以下の通りです。

設定方法

  • GTMのアカウントとコンテナを作成
  • GA4用の設定タグを作成し、測定IDを入力
  • トリガーを「All Pages」に設定
  • コンテナのコードをWordPressサイトに設置
  • 変更を公開して動作確認を実施

GTM経由の設置は初期設定が少し複雑ですが、長期的な運用を考えると最も効率的な方法といえます。

4.GA4における重要な初期設定

GA4における重要な初期設定項目についても理解しておきましょう。

これらの設定を事前に済ませておくことで、より詳細なデータ分析が可能となります。

GA4における重要な初期設定

  1. 基本的な設定項目の確認
  2. 内部アクセスの除外設定
  3. コンバージョン目標の設定手順
  4. サーチコンソールとの連携方法
  5. ボットトラフィックの除外設定
  6. データの保持期間と精度の設定

(1)基本的な設定項目の確認

GA4における基本的な設定項目は以下のとおりです。

基本的な設定項目

  • データの保持期間の変更
  • Googleシグナルのデータ収集の有効化
  • クロスドメイントラッキングの設定
  • 内部のIPアドレスの除外(次の項目にて解説)

以前のGoogleアナリティクスでは、データの保持期間は50ヶ月でしたが、GA4からはデフォルトが2ヶ月、最長で14ヶ月に変更されています。

デフォルト設定だと2ヶ月になっているので、データの保持期間の変更が必要です。

管理画面の「データの収集と修正」から「データの保持」を開き、下図の画面のように保持期間を14ヶ月にしておきましょう。

また、Googleシグナルのデータ収集も有効化しておきましょう。

有効化によってユーザーがデバイスを変更してアクセスをした場合にも、同一ユーザーとしてカウントされるようになります。

設定方法は「管理」から「データ収集と修正」に入り、「データの収集」を開き、Googleシグナルのデータ収集を「オンにする」だけです。

最後のクロスドメイントラッキングとは、複数Webサイトへ移動した場合に離脱ではなく、遷移としてみなすようにするための設定です。

「データストリーム」から「タグ設定」を開き、「ドメインの設定」から自社の他サイトのドメインを入力しましょう。

(2)内部アクセスの除外設定

内部アクセスの除外設定により、自社社員のアクセスをユーザーとしてカウントしないように設定できます。

除外設定により正しいユーザー数を計測できるようになるので、設定しておきましょう。

管理画面の「データフィルタ」を開き、内部トラフィックの設定を開いて、指定するIPを入力してください。

また、テスト環境などを持っている場合はその場合のアクセスも同様に除外設定をしておくと安心です。

(3)コンバージョン目標の設定手順

Googleアナリティクスでコンバージョン設定しておくことで、WordPressサイト運営における目標達成を計測できます。

なおGA4ではコンバージョンを「イベント」と呼称するので、覚えておきましょう。

設定の方法は以下のとおりです。

設定方法

  • 設定からイベントを開く
  • コンバージョンイベントを選択(または作成)
  • コンバージョンとしてマークを選択
  • タグを設定する

このようにイベントのコンバージョンが表示されていますが、これは自動収集イベントです。

必要な場合は上部の「イベントを作成」をクリックして、自社のコンバージョンを作成する必要があります。

イベントの作成は上記のように行います。

演算子やパラメーターの入力が必要で難易度がやや高いので、初めのうちはデフォルトのイベントから選択をする方が簡単でしょう。

(4)サーチコンソールとの連携方法

Googleサーチコンソールとアナリティクスを連携することで、検索パフォーマンスに関してより深い分析が可能となります。

まずはGoogleサーチコンソールとの連携方法を説明します。

連携方法

  • サーチコンソールへログインする
  • 対象のプロパティを選択
  • GA4のプロパティを開いて「Googleサーチコンソール」を見つける
  • リンクを押してサーチコンソールのプロパティを選択

この連携により、検索クエリ、クリック数、インプレッション、平均順位、クリック率(CTR)などのデータが統合されます。

これらのデータを分析することで、SEO戦略の改善やコンテンツマーケティングの最適化に大きく貢献できます

(5)ボットトラフィックの除外設定

アクセス解析データの精度を高めるためには、ボットやスパムなどの不要なトラフィックを除外することが重要です。GA4では、以下の3つの方法でボットトラフィックを除外できます。

除外設定

  • IAB(Interactive Advertising Bureau)のボットリストの利用
  • カスタムフィルタの設定
  • イベントスパム対策の有効化

まず、GA4は標準でIABのボットリストを使用して、すでに認識しているボットトラフィックを自動的に除外します。

このリストは定期的に更新されるため、新しいボットにも対応できます。

次に、特定のIPアドレスやユーザーエージェント、リファラーなどの条件を指定し、カスタムフィルタを作成することも可能です。

最後に、GA4の管理画面で「イベントスパムの防止」をオンにすることで、イベントスパムを自動的に検知し、除外することができます。

イベントスパムは、アクセス解析データを歪める可能性があるため、この機能は有効にしておきましょう。

(6)データの保持期間と精度の設定

GA4では、データの保持期間と精度を設定することができます。これらの設定は、データ分析の要件や個人情報保護規制への対応などを考慮して決定する必要があります。

データ保持期間については、GA4のデフォルト設定は2ヶ月になっていますが、14ヶ月に変更が可能です。

そのため長期的なデータ分析を行う場合や、法的要件に基づいてデータを保持する必要がある場合は、保持期間を延長することを検討しましょう。

データの保持期間と精度の設定は、分析の目的や法的要件によって異なるため、自社のニーズに合わせて適切な設定を行い、定期的に見直しを行うことが重要です。

また、これらの設定変更が及ぼす影響について関係者間で十分に議論し、合意形成をしておきましょう。

6.UA(ユニバーサルアナリティクス)からの移行対応

GoogleアナリティクスのUA(ユニバーサルアナリティクス)からGA4(Googleアナリティクス4)への移行が求められています。

2023年7月1日以降、UAは新規のヒットを処理しなくなるため、GA4への移行が必須となります。

ここでは、移行の理由や手順、注意点などについて解説します。

UA(ユニバーサルアナリティクス)からの移行対応

  1. GA4への移行が必要な理由
  2. UA・GA4の違いと主な変更点
  3. モバイル計測における変更点
  4. 過去データの保存と移行後の確認

UAとGA4の違いについては、以下の記事をご覧ください。

2025.01.30

Googleアナリティクスの使い方|初期設定から運用まで解説

(1)GA4への移行が必要な理由

UA からGA4への移行が必要な主な理由を説明します。

2023年7月1日以降、UAは新規ヒットの処理を停止するため、アクセス解析ができなくなります。

そのため、継続的にデータを収集して分析し続けるにはGA4への移行が不可欠です。

また、GA4はcookieに依存しない計測手法を採用しており、ユーザーのプライバシー保護に適しているという特徴があります。

今後のデータプライバシーに対する規制を考えると、早期にGA4へ移行しておいた方が良いでしょう。

何より、GA4はUAと比べて高度なイベントベースの計測などユーザーをベースに置いたデータ測定と分析が可能なツールです。

また、機械学習を用いた予測機能なども搭載されているので、今までもよりも深いデータの分析が可能となるはずです。

(2)UA・GA4の違いと主な変更点

UA とGA4の主な違いと変更点は、以下のとおりです。

UA・GA4の違いと主な変更点

  • 測定モデルの変更
  • インターフェイスの変更
  • 新しい指標の導入
  • データ保持期間の変更

UAは基本的にセッションをベースとして測定を実施していましたが、GA4はイベントベースの測定モデルを導入しています。

つまりユーザーごとの詳細な分析が可能となり、一人一人のユーザーの行動分析などに適したツールに生まれ変わりました。

次にインターフェイスも大きく変更されており、従来のUAよりもシンプルかつ直感的な操作が可能になった点も大きな違いです。

レポートの構成や用語もわかりやすく変更されているので、前よりも使いやすくなったと感じる方も多いでしょう。

さらに、GA4では「エンゲージメント率」「収益予測」などの新しい指標が導入されており、ユーザーのエンゲージメントや収益率などをツール1つで予測できます。

最後のデータ保持期間については、50ヶ月から最長14ヶ月に変更されており、長期的なデータ分析ができなくなっている点に注意してください。

(3)モバイル計測における変更点

GA4ではモバイルアプリの計測に「Firebase SDK」が使用されており、Webとアプリをシームレスに統合して計測できます。

そのためモバイルアプリを提供している企業にとっては、GA4への移行でより正確なユーザーの動向を把握できるようになりました。

GA4で双方のチャネルからのデータを管理して、ユーザーにより良いコンテンツを提供できるようになっています。

(4)過去データの保存と移行後の確認

UA からGA4への移行後は、過去のUA データへのアクセスが制限されます。そのため、移行前に以下の対応が必要です。

まずは過去のデータをエクスポートして保存しておき、その後UAで作成していたレポートやダッシュボードはダウンロードするなどして保管しておきましょう。

UAとGA4はインターフェイスが違うため、レポートなどを共有できないからです。

また移行後はデータが正しく収集されているかどうかを確認し、UA からGA4への移行が適切に完了したことを関係者全員で共有しましょう。

移行完了後も、定期的にデータの収集状況を確認し、必要な修正を行っていくことが重要です。

7.アクセス解析の実務運用とトラブル対応

アクセス解析を実務で運用する際には、データの取得や変化への対応、プラグインの問題など、様々な課題に直面することがあります。

ここでは、実務運用におけるトラブルシューティングの方法とデータ活用のためのヒントを紹介します。

アクセス解析の実務運用とトラブル対応

  1. データが取得できない場合の対処法
  2. 数値の急激な変化への対応
  3. プラグインの競合と解決方法
  4. チーム内での共有・権限設定
  5. 計測精度を上げるためのヒント

(1)データが取得できない場合の対処法

WordPressサイトのデータがうまく取得できない場合は、トラッキングコードが間違っていないか確認します。

コードが誤っていたり、貼り付ける場所が間違っていると、データを取得できません。

また、フィルタや除外設定でユーザーを弾いている可能性があるので、設定を今一度見直しましょう。

最後にプラグインやタグが競合し、うまくデータを取得できていない事例もあります。

どうしてもデータ取得ができない場合は、一時的にプラグインを止めて原因を探るなどして、原因を解明してください。

(2)数値の急激な変化への対応

WordPressのアクセス数やコンバージョン率などの数値が急激に変化した場合、以下のような対応が必要です。

まずはアクセスの変化が生じた日時を特定して、サイト更新や広告キャンペーンの実施などの外部要因がないか確認しましょう。

次に、データの取得方法や計算式自体に問題が生じていないかなどを確認します。

最後に、原因が特定できたらサイトの修正やキャンペーンの調整などを実施して、適切な数値になるように調整してください。

(3)プラグインの競合と解決方法

WordPressを使用している場合、プラグインの競合はよくある問題です。

競合が発生すると、アクセス解析が正常に機能しなくなる可能性があります。

競合を解決するには、以下の手順を試してみましょう。

まずは競合が疑われるプラグインを一時的に無効化して、問題が解消されるか確認しましょう。

なお、一度にすべてのプラグインを無効化しても意味がないので、1つずつ無効化するのを忘れないようにしてください。

原因のプラグインが見つかったら停止させ、同じような機能が使える代替プラグインへの切り替えも検討します。

定期的にプラグインを更新し、不要なプラグインを削除するなど、適切な管理を心がけましょう。

(4)チーム内での共有・権限設定

WordPressサイトを複数で管理している場合は、アクセス権限や解析データの共有が必要です。

まずデータの共有については、レポートやダッシュボードを定期的に作成して、チーム内で共有します。

Googleアナリティクスのデータをスプレッドシートへ出力するなど、誰でも簡単にデータが見られる環境を整備します。

また、チームメンバーの役割に応じた権限設定なども活用して、効率的にWordPressを管理しましょう。

(5)計測精度を上げるためのヒント

アクセス解析データの精度を高めるためには、以下のような施策を実施しましょう。

まずユーザーIDを設定して追跡すれば、同一ユーザーによる複数デバイスでのアクセスを追跡し、コンバージョン率を正確に計測できます。

また、イベントトラッキングを実装すればページビューやクリック、スクロールなどユーザーエンゲージメントを詳細に分析できます。

必要ならGoogleタグマネージャーなどを利用して計測の精度を高めましょう。

アクセス解析データの精度は、意思決定の質に直結します。

ユーザーID やイベントトラッキングの設定、適切なタグ管理、そしてフィルタとセグメントの活用など、様々な工夫を取り入れることで、より信頼性の高いデータを得ることができます。

8.GoogleアナリティクスとWordPressのさらなる活用法

GoogleアナリティクスとWordPressの連携により、さらに高度なアクセス解析が可能になります。

ここでは、データのビジュアル化や他のツールとの併用、カスタム設定の活用など、より深いレベルでのデータ活用方法について紹介します。

GoogleアナリティクスとWordPressのさらなる活用法

  1. LookerStudioでのビジュアル化
  2. Googleタグマネージャーとの併用
  3. カスタムディメンション・指標の活用
  4. APIを使ったデータ活用

(1)LookerStudioでのビジュアル化

GoogleアナリティクスのデータをLookerStudio(旧GoogleデータポータルとLooker Studioが統合)でビジュアル化することで、データの理解や共有がより容易になります。

LookerStudioはカスタマイズ性の高いダッシュボードで、データを最もわかりやすい形で共有できます。

さらに、アナリティクス以外にもスプレッドシートやその他のデータベースの情報を利用できるため、アクセス解析と購買データなどの組み合わせも簡単に作成可能です。

LookerStudio を活用することで、Googleアナリティクスのデータをよりインパクトのある形で提示して効率よく管理できるでしょう。

(2)Googleタグマネージャーとの併用

GoogleアナリティクスとGoogleタグマネージャーを併用することで、タグの管理とデータ収集の効率化が図れます。

タグの一元管理ができるのでタグの設置や更新が楽になり、ミスも起こりづらくなるでしょう。

また、イベントトラッキングも簡単に指定できるようになるので、任意のユーザーのアクションを計測できるようになります。

Googleタグマネージャーは、GoogleアナリティクスとWordPressの連携をさらに強化するツールです。

タグの設置や更新を効率化し、より高度なトラッキングを実現することで、アクセス解析の精度と範囲を広げることができます。

(3)カスタムディメンション・指標の活用

Googleアナリティクスのカスタムディメンションとカスタム指標を活用することで、サイト固有の情報を収集・分析できます。

記事のカテゴリや会員ステータスなど、サイト特有の情報の測定が可能となるため、より深くユーザーの行動とその属性を組み合わせた分析が可能です。

さらに、セグメントとの組み合わせもできるので、指定したユーザー層のWeb上での行動を分析して、施策を最適化するのに役立ちます。

(4)APIを使ったデータ活用

GoogleアナリティクスのAPIを利用することで、データの自動取得や外部ツールとの連携が可能になります。

データの自動取得が可能となるため、エクスポート作業の手間を省き、効率的にデータを管理できます。

さらに、APIを使って外部ツールと連携すれば既存のCRMなどとの連携も可能です。

APIを活用することで、より効率的かつ戦略的なデータ活用が可能になります。

自社のニーズに合わせたAPIの活用方法を検討し、データ活用の可能性を広げていきましょう。

まとめ

GoogleアナリティクスとWordPressの連携は、Webサイトの運営に欠かせない要素です。

基本的な設定から、UA からGA4への移行、そして実務でのトラブルシューティングまで、様々な段階でアクセス解析の知識と技術が求められます。

データを適切に分析し、具体的な施策に落とし込むことが、サイトの成長を加速させるために重要です。

アクセス解析で得られた知見を活用し、ユーザー体験の向上やコンテンツの最適化、マーケティング施策の改善など、様々な領域でサイトの改善を進めていきましょう。

GoogleアナリティクスとWordPressは、Webサイトの運営に欠かせないツールですが、設定が複雑だと感じている方も多いでしょう。

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この記事の投稿者
TMS編集部
TMS編集部
京都のWebコンサルティング・制作会社TMS Partners株式会社のコラム編集部です。中小企業/個人事業主が取り組みやすいWebマーケティングや、SEO、Web広告、マーケティングオートメーションのknow-howをお届けします。