TikTok広告の出し方を1から解説!出稿方法からクリエイティブの制作方法まで公開


「TikTok広告をやってみたいけど、出し方がわからない」
「TikTok広告の設定やターゲティングの使い方に不安がある」
マーケティング戦略において、TikTok広告の活用は今や避けて通れない選択肢となっています。
しかし、TikTok自体が比較的新しいプラットフォームのため、広告運用に不安を感じているWeb担当者の方も多いでしょう。
本記事では、TikTok広告の基礎から実践的な出稿テクニックまで、成功のためのノウハウを徹底解説します。
少額から始められる手軽さと高いエンゲージメント率が魅力のTikTok広告で、売上促進や認知の向上を目指しましょう。
1.TikTok広告とは?今注目されている理由
TikTok広告は、世界中で16億人以上が利用する人気プラットフォーム上で展開できる広告サービスです。
従来のSNS広告とは一線を画す独自のアルゴリズムと表現方法により、多くのマーケターから注目を集めています。
- TikTok広告とは
- TikTok広告が注目されている理由
(1)TikTok広告とは
TikTok広告とは、ショートムービープラットフォーム「TikTok」上で配信できる広告です。
ユーザーのフィード画面に自然に溶け込む形で表示されるため、広告であることを強く意識させない点が特徴になっています。
縦型・音声付きの短尺動画フォーマットを活かし、若年層を中心とした幅広いターゲットにアプローチできます。
TikTok広告は企業規模を問わず、さまざまなビジネスニーズに対応できる複数の広告形式が用意されているのも魅力です。
Tiktok広告について詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
(2)TikTok広告が注目されている理由
TikTokの月間アクティブユーザー数は16億人を突破し、急速に成長を続けているプラットフォームです。
特に10代から20代のユーザー層が厚く、若年層へのリーチを強化したいブランドにとって理想的な環境といえるでしょう。
TikTok独自のアルゴリズムにより、フォロワー数に関係なくコンテンツが「おすすめページ」に表示される可能性が高いため、爆発的な拡散が期待できます。
なお、傾向としてはエンターテイメント性の高い広告表現が主流で、ユーザーに受け入れられやすいのも特徴です。
さらに、ショート動画の性質上動画制作のハードルが比較的低く、スマートフォン1台でも効果的なクリエイティブを作成できる点も注目の理由となっています。
2.TikTok広告のメリットとは?
TikTok広告のメリットを説明します。
- 爆発的なリーチ力
- 少額でも始めやすい
- エンゲージメント率が高い
- UGC(ユーザー生成コンテンツ)との親和性が高い
(1)爆発的なリーチ力
TikTokは拡散力が高いSNSであり、かつ独自アルゴリズムの影響で少額の配信でも多数のリーチが期待できます。
従来のSNSと異なり、フォロワー数よりもコンテンツの質やユーザー反応によって表示頻度が決まる仕組みとなっているからです。
さらに、適切なハッシュタグやトレンドを活用することで、ターゲット以外のユーザーにも自然に広がっていくことがあります。
1つの投稿が「バズる」可能性が他プラットフォームよりも高く、予想を上回るリーチ数を記録するケースも少なくありません。
広告としての露出だけでなく、ユーザーの自発的なシェアによる2次拡散も期待できる点が強みです。
(2)少額でも始めやすい
TikTok広告は種類によって課金形式が異なりますが、運用型広告なら1日3,000円から配信できます。
広告の種類によっては1日数百万円目安の高価な広告もありますが、オークション形式のものなら比較的安価です。
クリック単価も比較的リーズナブルで、運用初期の段階では30〜100円程度から広告配信が可能です。
また、キャンペーン予算の上限設定も柔軟で、予算オーバーのリスクを抑えながら広告運用を行うことができます。
(3)エンゲージメント率が高い
TikTokでは視聴・リアクション・コメントなど、ユーザーの反応が多く取れます。
ショート動画なのでコンテンツの視聴完了率が高く、ユーザーが広告を最後まで見てくれる可能性が高いからです。
また、TikTokの広告は広告感が薄くユーザーにコンテンツとして認識され、いいねやコメント、シェアなどのアクションが取りやすくなっています。
さらに、広告でもユーザー参加型のフォーマットが充実しているため、オーディエンス参加型のキャンペーンを展開できます。
結果として高いエンゲージメント率は広告のパフォーマンス向上につながり、結果的にコンバージョン率の改善も期待できるでしょう。
(4)UGC(ユーザー生成コンテンツ)との親和性が高い
TikTokでは、広告であっても”自然な投稿風”に見せることで高い効果が期待できます。
ユーザー視点で制作された本物感のあるコンテンツは、広告への抵抗感を減らし、共感を得やすいです。
そのため、プロフェッショナルな映像制作よりも、リアルで親しみやすい表現が好まれます。
インフルエンサーやクリエイターが作成したコンテンツをSpark Ads(実際の投稿動画を広告に活用する)で活用することで、オーガニック投稿のエンゲージメントを維持したまま広告配信することが可能です。
また、UGCとブランドメッセージを融合させることで、自然かつ効果的なプロモーションも実現できます。
3.TikTok広告のデメリットとは?
TikTok広告には多くのメリットがある一方で、活用する際に注意すべきいくつかのデメリットも存在します。
- ブランドイメージの管理が難しい
- 審査・ポリシーが厳格
- ターゲットが若年層に偏りがち
- 一過性になりやすい
(1)ブランドイメージの管理が難しい
TikTokはユーザー投稿と広告の境界が曖昧で、意図しない拡散が起きるリスクがあります。
特にハッシュタグチャレンジ系の広告では、ユーザーに制作部分を委ねることになるため、ブランドの意図とは違う展開の動画ができる可能性もあります。
さらに、TikTokは拡散されやすいので、ネガティブな反応や動画であっても広がりやすいのがデメリットです。
また、TikTokはエンターテイメント性の強いプラットフォームであり、真面目なトーンのメッセージが意図通りに伝わらないこともあります。
(2)審査・ポリシーが厳格
TikTokの広告審査は比較的厳しく、クリエイティブが却下されるケースも多いです。
特に健康・美容系の商材や金融関連の広告は、表現に関する規制が厳しくなっています。
さらに、審査基準が頻繁に更新されるため、最新のポリシーを常に確認する必要があるでしょう。
厳しい基準ゆえに審査に時間がかかるケースもあり、タイムリーなキャンペーン展開が難しいのもデメリットです。
(3)ターゲットが若年層に偏りがち
TikTokは他のSNSよりも若い世代に集中しており、全世代向け商材には向かない場合もあります。
特に40代以上のユーザー層は比較的薄く、シニア向け商材のプロモーションには不向きな側面があるでしょう。
若年層特有の嗜好やトレンドへの理解が必要となるため、ターゲット層との乖離がある場合は効果が限定的になる可能性があります。
ターゲット層の分析を十分に行い、TikTokが最適なチャネルかどうかを見極めてから配信を行いましょう。
(4)一過性になりやすい
TikTokは流行やトレンドに左右されやすく、広告効果が短期的に終わる可能性もあります。
ユーザーの消費スピードが速いため、コンテンツの鮮度が急速に失われてしまうのです。
流行のサイクルが非常に短く、人気コンテンツのスタイルが数週間で変化することも珍しくないため、先週伸びた動画が今週は伸びないという結果も珍しくありません。
そのため、持続的な成果を上げるためには、定期的なクリエイティブの更新とトレンドへの対応が欠かせません。
1度の成功体験に頼らず、継続的なコンテンツ戦略を構築しなければならないので、運用はやや手間がかかります。
4.TikTok広告の配信前に準備すべきこと
TikTok広告を効果的に活用するためには、事前準備が非常に重要です。
事前に準備しておくべきことを説明します。
- TikTokビジネスアカウントを作成する
- TikTok広告マネージャーに登録する
- 広告の目的を明確にする
- ターゲット属性を整理しておく
(1)TikTokビジネスアカウントを作成する
TikTok広告を配信するには、まずTikTokビジネスアカウントを作成する必要があります。
通常のユーザーアカウントとは異なり、ビジネスアカウントでは分析データの閲覧や広告機能の利用が可能です。
既存のTikTokアカウントをお持ちの場合は、設定画面からビジネスアカウントへ切り替えを行う必要があります。
まだアカウントがない場合は、新規登録をしてビジネスアカウントを開設しておきましょう。
(2)TikTok広告マネージャーに登録する
ビジネスアカウントを作成したら、次にTikTok広告マネージャーへの登録を行いましょう。
広告マネージャーでは、キャンペーン作成や予算設定、パフォーマンス分析などの広告運用に必要な機能が利用できます。
画面に沿って、ビジネス関連の情報を入力し、「続行」をクリックしてください。
以上で広告マネージャーへの登録は完了です。
ここまで準備しておけば、あとはキャンペーンの作成や出稿が可能になります。
(3)広告の目的を明確にする
TikTok広告の効果を最大化するためには、広告の目的を明確に定義することが重要です。
認知拡大なのか、サイトトラフィック獲得なのか、コンバージョン促進なのか、目的によって最適な広告形式や設定が変わってきます。
KPI(重要業績評価指標)を事前に設定し、何を成功の基準とするかを明確にしておきましょう。
短期的な目標と長期的な目標を区別し、段階的な施策プランを立てることも効果的です。
TikTokのアルゴリズムは広告目的に合わせた最適化を行うため、目的設定は非常に重要です。
(4)ターゲット属性を整理しておく
効果的な広告配信のためには、ターゲットとなるオーディエンス属性の明確化が重要です。
年齢や性別、地域といった基本的な属性だけでなく、興味関心や行動パターンなどの詳細な情報も整理しておきましょう。
ペルソナ(架空の顧客像)を設定することで、より具体的なターゲットイメージを固めることができます。
「20代の女性でプチプラが好き。趣味は推し活で…」など、細かく設定するのが重要です。
TikTokユーザーの中でも、特にどのようなセグメントにアプローチしたいのかを明確にしておくことが重要です。
ターゲット設定が曖昧だと広告効果も限定的になるため、できるだけ具体的に絞り込むことを心がけましょう。
5.TikTok広告の種類と特徴
TikTok広告には複数の種類があり、それぞれのフォーマットに特徴や向いている目的があります。
- インフィード広告
- TopView広告
- ブランドエフェクト広告
- ハッシュタグチャレンジ広告
- Spark Ads
(1)インフィード広告
インフィード広告は、フィードに表示される標準フォーマットで、ユーザーがスクロールする動画のなかに自然に溶け込む広告です。
運用方オークション方式の課金となっており、課金タイミングはCPC・oCPM・CPVから選択できます。
目安としてクリック単価は平均30〜100円程度で、TikTokでは1番ポピュラーな広告の配信方式です。
なお、インフィード広告では最大60秒の動画が使用できますが、TikTok公式は5〜15秒の短尺動画を推奨しています。
「今すぐ購入」「詳細を見る」などのCTAボタンを設置してユーザーを外部サイトへ誘導できることから、初期テストにも最適です。
(2)TopView広告
TopView広告はアプリ起動直後に全画面で流れる予約型メニューです。
最低配信額はおよそ500万円からで、1日単位で買い切りの形になります。
配信にはかなりの費用がかかりますが、画面を独占して広告を配信できることから圧倒的な視認性を誇り、短期間でも認知向上を目指せるのが特徴です。
なお、動画は最長で60秒、音声はデフォルトで再生されるなどインパクト創出が可能な広告です。
(3)ブランドエフェクト広告
ブランドエフェクト広告は、独自ARフィルターや3Dスタンプを提供し、ユーザーが体験動画を投稿できるタイプの広告です。
例えば、ビューティブランド「YSL」はブランドエフェクト広告を使用して、新作リップをPRしています。
ユーザーにTikTok上で実際にリップを試着してもらい、購入を促すというユーザー体験型のキャンペーンを実施していました。
料金はエフェクト制作を含むパッケージ制で、約130万円〜(6〜12日掲載)が目安です。
ユーザーの能動的な参加を促せるため、ブランドとの関係性構築に効果的で、独自のフィルターやエフェクトを作成できるため、クリエイティブな表現が可能な広告です。
(4)ハッシュタグチャレンジ広告
ハッシュタグチャレンジ広告は、特定のハッシュタグを使ったUGC拡散型の広告フォーマットです。
基本パッケージは6日間で1,000万〜1,700万円が相場で、費用が高額なため大規模キャンペーンに向いています。
ユーザーにハッシュタグでキャンペーンに参加してもらうことで、企業が主導するバズが発生しやすいのが特徴です。
ハッシュタグチャレンジ広告は参加者が増えるほど拡散力が高くなり、リーチの獲得が容易になります。
ブランド認知を獲得したいときや、若年層のユーザーにブランドへの親近感をもってもらいたい場合におすすめです。
(5)Spark Ads
Spark Adsは既存投稿を広告化できる独自のフォーマットです。
課金方式はCPV・CPC・CPM対応と柔軟で、目的に応じた最適な設定が可能となっています。
自社アカウントの投稿はもちろん、クリエイターの投稿も投稿主から「使用承諾ID」を取得することで、いいね!やコメントを引き継いだまま配信できるのが特徴です。
バズ動画の勢いを伸ばしたい場合、またインフルエンサーの投稿を拡散したい場合に便利な広告フォーマットです。
6.TikTok広告のオン/オフ設定とそのメリット・デメリット
TikTok広告アカウントには広告表示のオン/オフ設定があり、この設定によって広告運用に影響が生じます。
まずは設定の内容とメリット・デメリットについて理解しておきましょう。
- 広告をオンにするとはどういうことか?
- オンにするメリット
- オンにするデメリット
- 設定方法と切り替えの注意点
(1)広告をオンにするとはどういうことか?
TikTok広告のオン・オフとは、TikTok広告マネージャでキャンペーンや広告グループ、広告を有効にする(オン)または停止(オフ)にすることです。
オフの状態では広告マネージャーを利用した出稿ができないため、広告運用を行うなら必ずオンにする必要があります。
広告機能をオンにしても、必ずしも広告を出す必要はなく、分析ツールなどの機能だけを利用することも可能です。
なお、広告のオンオフはキャンペーン単位、広告グループ単位、広告単位のいずれの階層でも操作できます。
ただし、上位の階層がオフになっている場合は下位の階層の広告をオンにしても広告配信はされません。
(2)オンにするメリット
TikTok広告をオンにすると、以下のような機能が利用できるようになります。
項目 | 内容 |
---|---|
有料リーチ拡大 | オーガニック投稿と並行して確実にターゲットへ配信できる |
詳細レポート解放 | クリック単価・CV単価・リーチ等、Ads Manager 専用指標が取得可能 |
ターゲティング精度 | 年齢・性別・興味関心・行動データまで細かく絞り込める |
EC連携機能 | 動画内商品リンク・ショッピング機能など、広告専用の販売導線が使える |
ROI検証 | コンバージョン API/ピクセルと併用すれば広告投資の収益性を可視化 |
簡単にまとめると、マーケティング精度を高めるためのデータ分析ツールが利用できるようになるということです。
さらに、詳細なターゲティングデータも閲覧できるようになり、狙ったターゲットに対して広告を配信できます。
加えて、TikTok広告をオンにすればEC連携機能が利用できるので、直接的な販促も可能です。
(3)オンにするデメリット
TikTok広告をオンにすると以下のようなデメリットが生じる点に注意しましょう。
まずTikTok広告をオンにした時点ですべての広告クリエイティブが広告ポリシー審査を受けることになります。
通常は入稿してから24時間以内に承認されますが、健康や金融系は特に厳格な審査が実施されるため、48時間以上かかる事例もあるようです。
また、クリエイティブを頻繁に差し替えるとTikTokのラーニングフェーズがリセットされるので、配信効率が低下する点にも注意してください。
(4)設定方法と切り替えの注意点
広告マネージャー内で広告のオンオフは簡単に切り替え可能ですが、途中変更時は審査が入ることもあります。
アカウント設定画面から「ビジネスツール」セクションで広告機能のオン/オフを切り替えられます。
オンからオフに切り替える場合、進行中の広告キャンペーンがある場合は事前に停止しておきましょう。
なお、頻繁な切り替えはアカウントの評価に影響する可能性があるので、頻繁に切り替えをしないようにしてください。
7.TikTok広告の出し方|手順をステップごとに解説
TikTok広告の出稿は、いくつかの明確なステップに分けて進めることができます。
- 広告アカウントを開設する
- キャンペーンを新規作成する
- 広告セットを設定する
- 広告を作成する
- 広告審査を経て配信開始
- 支払い方法と課金のタイミング
(1)広告アカウントを開設する
ここでは、新規登録する場合の手順を解説します。
まずはTikTok for Businessへアクセスして「始めてみる」から登録を始めましょう。
すでにアカウントを持っている場合はログインを、もっていない場合は新規登録してください。
アカウントの登録はメールアドレスまたは電話でできるので、どちらでも都合の良い方で登録してください。
まずはTikTok広告マネージャーにアクセスし、広告アカウントの開設手続きを行います。
企業情報や担当者情報、業種などの基本情報を入力していきましょう。
ビジネスアカウントを作成したら、次にTikTok広告マネージャーへの登録を行いましょう。
広告マネージャーでは、キャンペーン作成や予算設定、パフォーマンス分析などの広告運用に必要な機能が利用できます。
画面に沿ってアカウントを開設したら、次はトップページへ戻り、支払い情報などの設定をしておきます。
支払い方法はクレジットカードまたはデビットカード、PayPalによる「自動決済(後払い)」と「手動決済(前払い)」が選べるので、どちらか好きな方を選択してください。
(2)キャンペーンを新規作成する
広告マネージャーの「キャンペーン作成」ボタンから新規キャンペーンの設定を開始します。
まずはキャンペーン目的をメニューから選択しましょう。
今回は例として「リーチ」で進めていきます。
次に設定画面が表示されるので、キャンペーン名と予算を設定してください。
デフォルトで名称が入っていますが、キャンペーン名は目的や期間が分かるように変更しておくと管理しやすいです。
また、その次の予算を設定しておけば予想以上の広告費がかからず安心です。
(3)広告セットを設定する
広告セットではプレースメント(配信面)やオーディエンスターゲティングの設定ができます。
まずはプレースメントで、どの配信面に表示させたいかを決めましょう。
フィードはデフォルトで選択されているので、それ以外の部分で不要な箇所は外して構いません。
また、広告にユーザーからのコメントを受け付けるか、動画のシェアを許可するかも設定できます。
オーディエンスターゲティングでは年齢や性別、言語などの基本データに加えて、興味と行動によるターゲティングなども利用できます。
最後に入札のスケジュールと最適化設定をしましょう。
掲載スケジュールは開始時間まで細かく設定ができ、また配信時間も特定の時間帯にのみ絞り込むこともできます。
また、入札の頻度も上限を決められるので、設定を変えておきましょう。
(4)広告を作成する
広告クリエイティブのアップロードやCTAの設定など、広告の詳細内容を決定します。
設定は右のプレビュー画面に即時で反映されるので、実際の画面を見ながら調整が可能です。
広告テキストは簡潔でインパクトのある文言を心がけ、必要に応じてハッシュタグを追加しましょう。
「今すぐ購入」「詳細を見る」などの適切なCTAボタンを選択し、ランディングページのURLを設定して保存すれば広告作成完了です。
(5)広告審査を経て配信開始
設定完了後、広告は自動的に審査プロセスに入ります。
審査には通常24時間以内程度かかりますが、繁忙期や複雑な内容の場合はさらに時間がかかることもあるでしょう。
なお、審査が通過すると自動的に配信が開始されます。
万が一審査に落ちた場合は理由が表示されるので、内容を修正して再申請をおこないましょう。
TikTok広告の初回の審査は特に厳格に行われる傾向があるため、TikTokの広告ポリシーをしっかり確認しておくことが重要です。
(6)支払い方法と課金のタイミング
TikTok広告の支払い方法はクレジットカード・デビットカード・PayPal、銀行振込(前払い)、請求書払い(条件付き)が選択できます。
基本的には前払い方式で、設定した予算に達すると広告配信が停止される仕組みです。
月額上限金額も設定可能で、予期せぬ予算オーバーを防止することができます。
なお、支払いはチャージ制の前払いも選択できるので、予算オーバーを防ぎたい場合は前払いを選ぶと良いでしょう。
8.種類別|TikTok広告のクリエイティブ制作の実践テクニック
TikTok広告の成功は、魅力的なクリエイティブの質に大きく左右されます。
効果的なクリエイティブを制作するためのテクニックを理解し、実践することが重要です。
- スワイプされない!冒頭3秒で惹きつける構成
- 縦型×音付き動画ならではの演出を活かす
- TikTokらしさを演出するエフェクトとテンポ感
- 広告感を抑えて自然な『おすすめ風動画』にする
(1)スワイプされない!冒頭3秒で惹きつける構成
TikTokでは最初の3秒で視聴者の注目を集めることが非常に重要です。
インパクトのある質問や意外性のある映像から始めることで、スワイプされるリスクを軽減できます。
動画の最初はついブランドロゴなどを提示したくなりますが、それではユーザーに動画の意図が伝わりません。
例えば、「あなたは〇〇を知っていますか?」といった問いかけや「実は〜な人は100人に一人!」などの驚きの事実系がトレンドです。
動画を見た瞬間に「面白そう」と直感的に判断できる作りを目指しましょう。
(2)縦型×音付き動画ならではの演出を活かす
TikTokの基本フォーマットである縦型(9:16)比率を最大限に活用した構図を心がけましょう。
画面中央に主要な情報や動きを配置し、視聴者の視線の流れを意識した構成にすることが重要です。
特に音楽やサウンドエフェクトは非常に重要な要素で、トレンド曲の活用が視聴完了率の向上につながることもあります。
また、テキストや字幕は画面下部に配置すると視認性が高まり、メッセージの伝達効果が高まるでしょう。
カメラワークも工夫し、ズームやパン、切り替えなどの動きを取り入れることでTikTokユーザーが飽きないクリエイティブを制作できます。
(3)TikTokらしさを演出するエフェクトとテンポ感
TikTok独自のエフェクトやフィルターを活用することで、プラットフォームに馴染んだ自然な印象の動画を作れます。
例えば早送りやスローモーション、テキストアニメーションなどの効果を適度に取り入れると効果的です。
また、TikTokテンポの良い編集が重要で、カット割りを多めにしてテンポ感のある構成にすることで視聴者の興味を維持するように工夫してください。
人気クリエイターの表現技法を研究し、トレンドを取り入れることでユーザーに試聴してもらえる動画を作れるでしょう。
(4)広告感を抑えて自然な『おすすめ風動画』にする
TikTokでは露骨な広告的表現よりも、自然なコンテンツに溶け込んだプロモーションが効果的です。
「〇〇がすごい!」といった直接的な商品アピールよりも、実際の使用シーンや効果を示す方が共感を得やすいです。
そのため、プロが作り込んだ高品質な映像よりも、スマホで撮影したような動画の方がウケる場合もあります。
例えば、アイリスオーヤマのTikTokアカウントは社員がスマホで撮影した自然な動画を公開し、多くのユーザーから支持を集めています。
テロップなどもスマホの編集ソフトで入れたようなフォントを使用することで、親近感を演出しています。
ユーザー視点での悩みや疑問から始まり、それを解決するソリューションとして商品を紹介する流れを真似してみましょう。
9.TikTok広告のターゲティングと配信設定のコツ
効果的なTikTok広告運用のためには、適切なターゲティングと配信設定が不可欠です。
細かな設定を最適化することで、広告効果を大きく向上させることができます。
- 興味(インタレスト)と行動(ビヘイビア)の違い
- カスタムオーディエンスと類似オーディエンスの活用法
- 曜日・時間帯別の配信最適化
(1)興味(インタレスト)と行動(ビヘイビア)の違い
TikTokのターゲティングでは、「興味」と「行動」という2つの異なるアプローチがあります。
興味とはユーザーが関心を示す分野や趣味に基づいて、配信対象を絞り込む方法です。
例えば「デジタル家電」「アウトドアスポーツ」などのジャンルを選んで、そのジャンルに興味があるユーザーに広告を発信します。
一方で、行動ターゲティングはユーザーがアプリで試聴した動画やクリエイター、ハッシュタグに基づいてターゲットを絞り込みます。
なお、どのターゲティングを選べば良いかわからない場合は自動ターゲティングという機能が便利です。
興味&行動ターゲティングの下におすすめカテゴリーが表示されるので、最初はそれを利用しても良いでしょう。
(2)カスタムオーディエンスと類似オーディエンスの活用法
カスタムオーディエンスは、既存顧客データや自社サイト訪問者など、独自のユーザーリストを活用したターゲティング手法です。
メールアドレスや電話番号リスト、アプリイベントデータなどをアップロードして、既存顧客や見込み客に直接アプローチできます。
Webサイトにピクセルを設置することで、サイト訪問者やサイト内の特定アクションを実行したユーザーをターゲットにすることも可能です。
カスタムオーディエンスを作成するには、TikTok広告マネージャーの「ツール>オーディエンスマネージャー>オーディエンスの作成」を選択します。
カスタムオーディエンスの設定元となるデータファイルをアップすれば、その情報をもとにオーディエンスが作成される仕組みです。
なお、作成したカスタムオーディエンスを活用して、類似オーディエンスを作ることもできます。
類似オーディエンスはカスタムオーディエンスと似たユーザーに対して、自動的に広告を配信する方法です。
同じ画面で作成できるので、自社顧客と似た新しいリードを獲得したい場合に使いましょう。
(3)曜日・時間帯別の配信最適化
TikTokユーザーの活動パターンは曜日や時間帯によって大きく変化するため、配信タイミングの最適化が重要です。
初期段階では幅広い時間帯に配信し、データを収集した上で効果の高い時間帯に絞っていきましょう。
例えば、ファッション領域は22時台に強いとされており、BtoBは平日13時台がおすすめとされています。
しかし、実際は業界や業種によって最適な配信タイミングは違うので、まずは全時間帯で広告を配信し、データを収集してから絞り込みをかけるのが良いでしょう。
10.TikTok広告の出し方に関するよくある質問
TikTok広告を配信する際に多くの方が疑問に感じる点について、詳しく解説します。
これらの疑問点を解消することで、より効果的な広告運用が可能になります。
- 最低予算はいくらから始められますか?
- スマホ撮影の動画でも広告に使用できますか?
- TikTok広告の「使用承諾設定」って何ですか?
- TikTok広告の課金方式は?
- TikTok広告の支払い方法は何が使えますか?
(1)最低予算はいくらから始められますか?
TikTok広告の最低予算は、キャンペーンだと1日$50(約7,500円)、広告グループだと1日$20(約3,000円)から始められます。
少額からでもテスト運用が可能なので、予算に限りがある中小企業や個人事業主でも始めやすいでしょう。
初期は少額から始め、効果を見ながら徐々に予算を増やしていくアプローチが安全といえます。
(2)スマホ撮影の動画でも広告に使用できますか?
はい、TikTok広告は縦型 9:16・音声付き MP4/MOV であればスマホ撮影で問題ありません。
むしろTikTokの特性上、プロフェッショナルな機材で撮影した映像よりも、スマホならではの自然な質感の方が効果的な場合も多いでしょう。
重要なのは映像の技術的な品質よりも、内容の魅力や最初の数秒で視聴者の注目を集められるかどうかです。
アプリ内のカット・テキスト・エフェクトを活用して、広告動画を制作してみてください。
(3)TikTok広告の「使用承諾設定」って何ですか?
「使用承諾設定」とは、Spark Adsで他のクリエイターの投稿を広告に使用する際に必要となる権限設定のことです。
他のクリエイターや影響力のある人の投稿を自社広告として活用するためには、必ず使用承諾を得る必要があります。
クリエイター側がアプリで「広告利用を許可」すると 11ケタのコード が発行され、広告主は Ads Manager でそのコードを貼って配信します。
承諾を得るとその投稿を自社の広告として使用でき、元の投稿のいいねやコメントなどのエンゲージメントをそのまま活かせるのが特徴です。
(4)TikTok広告の課金方式は?
TikTok広告ではCPC(クリック課金)・CPM(インプレッション課金)・CPV(視聴課金)など、複数の課金方式に対応しています。
課金 | 概要 | 典型単価 |
---|---|---|
CPC | クリック課金 | 30〜100 円/Click |
CPM | 1,000インプレッション課金 | 約1,500円〜 |
CPV | 6秒 or 2秒視聴で課金(動画ビュー目的) | 入札上限を自分で設定 |
目的(トラフィック/コンバージョン/動画ビューなど)を選ぶと、推奨課金方式が自動で提案されます。
(5)TikTok広告の支払い方法は何が使えますか?
TikTok広告の支払い方法はクレジットカード・PayPal・銀行振込など複数の選択肢があります。
最も一般的なのはクレジットカード決済で、VISA、Mastercard、JCB、American Expressなどの主要カードが利用可能です。
PayPalも対応しており、クレジットカード登録に抵抗がある場合の代替手段として利用できます。
まとめ
TikTok広告は、爆発的なリーチ力と高いエンゲージメント率を持ち、少額から始められる効果的なマーケティングツールです。
独自のアルゴリズムと若年層を中心としたユーザー層の特性を理解し、適切な広告形式を選択することが成功への鍵となります。
広告感を抑えた自然なコンテンツ作りと、最初の数秒で視聴者の興味を引く工夫が、TikTok広告では特に重要でしょう。
運用開始前の準備と正しい手順を踏むことで、初心者でも効果的な広告展開が可能となります。
トレンドの変化が早いプラットフォームであるため、常に最新情報をチェックし、クリエイティブを更新し続けることが長期的な成功につながるでしょう。
TikTok広告はクリエイティブが制作しやすい点に強みがありますが、費用がほかのSNSより高めのものが多く、運用するのに不安がある方も多いのではないでしょうか。
そのような場合は、広告運用のプロに依頼してTikTok広告運用を代行してもらうのがおすすめです。
TikTok広告の制作や運用部分に不安がある場合は、TMS Partners株式会社へご相談ください。
弊社はTikTok広告の動画撮影代行や制作、編集、運用代行まで幅広いサポートが可能です。
その他、Web広告全般やLPの強化などもご依頼いただけますので、Web集客にお悩みならぜひご相談下さい。
