コラム

【6つの成功事例から学ぶ】コンテンツマーケティングを成功させるコツ

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TMS編集部

ユーザーに価値ある情報を提供し、共感を呼んだりニーズに応えることで見込み客の信頼獲得をめざす「コンテンツマーケティング」。

モノやサービスのあふれる昨今、自社の価値を長期的に支持し続けてくれる顧客を増やすために有効なマーケティング手法の1つとして注目を浴びています。

しかしコンテンツとひと口に言ってもブログ記事や動画、SNS配信などアプローチ方法はさまざまで、誰でもこの通りにやればよいという「型」は存在しません。

今回は、顧客のニーズや自社の特徴を理解し独自のコンテンツマーケティングを行って成功を収めている企業をBtoC、BtoBに分けて6つご紹介します

何から手を付けてよいかわからないという方は、ぜひ彼らのアイデアを参考にして自社に合ったマーケティング方法の検討に役立ててください。

消費者向け(BtoC)コンテンツマーケティングの成功事例

まずは消費者向け(BtoC)のコンテンツマーケティングにおける成功事例を以下のとおり3つご紹介します。

BtoCのコンテンツマーケティング成功事例

  • トヨタ自動車株式会社:オウンドメディア「トヨタイムズ」
  • 株式会社クラシコム:ECサイト「北欧、暮らしの道具店」
  • 株式会社 FiNC Technologies:オウンドメディア「FiNC U」

それでは、1つずつ詳しく解説していきます。

トヨタ自動車株式会社:オウンドメディア「トヨタイムズ」

日本トップの売上高を誇るトヨタ自動車は、俳優の香川照之さん出演のテレビCMでおなじみの「トヨタイムズ」というオウンドメディアを2019年に立ち上げました。

メディアのコンセプトは「今まで公開されることのなかった、トヨタのありのままの姿をお見せするメディア」です。

製品の宣伝などは行わず、トヨタ自動車の経営トップが何を思い実現しようとしているのかを社外へ伝えることで、会社のビジョンに対するユーザーの共感をさそう内容になっています。

当メディアはテレビCMだけでなくYouTubeやTwitterなど複数メディアで展開されており、2022年5月現在、YouTubeのチャンネル登録者数は約22万人、Twitterのフォロワーは約16万人に達しています。

このように、自社のビジョンや社内の取り組みなどを積極的に発信することで自社のファンを増やす取り組みは、どんな業界・会社でも活用できるでしょう。

マーケティング手法 オウンドメディアの運営
コンテンツの種類 コラム記事、インタビュー記事、動画、SNS配信など
特徴 会社のビジョンやアイデアについて社長自ら動画やメッセージで発信し、共感したユーザーによる「トヨタの応援団」を作り上げている
実績 ※2022年5月現在 YouTubeチャンネル登録者数:約22万人
Twitterフォロワー数:約16万人

株式会社クラシコム:ECサイト「北欧、暮らしの道具店」

株式会社クラシコムは、2007年に北欧食器専門ECサイト「北欧、暮らしの道具店」を立ち上げました。

当ECサイト上では、商品の単なるPRではなく「商品一つひとつが持つ背景やストーリー」を共有することで多くのファン獲得に成功しています。

具体的には、コラム記事やWebドラマの制作を通して北欧のライフスタイルを紹介し、そのライフスタイルに合った家具や雑貨をユーザーに紹介する形で販売に繋げています。

また、運営スタッフのうち約9割がファンコミュニティの中からの採用であり、価値観をともにする仲間を集めることでロイヤリティの高い顧客を確保する好循環を生み出しているのです。

ファンが期待するコンテンツを発信し続け、ECサイトは2020年時点で月間1,600万PVを誇るメディアに成長しています。

商品やサービス以前に「価値観」に共感してもらうことで、多くのファン獲得と利益の拡大につなげている成功例と言えるでしょう。

マーケティング手法 ECサイトの運営
コンテンツの種類 コラム記事、Webドラマ配信など
特徴 商品にまつわるストーリーを表現した記事やWebドラマなど独自性あふれるコンテンツでユーザーを魅了し購買意欲を促している
実績 ※2020年時点 月間1,600万PV

株式会社 FiNC Technologies:オウンドメディア「FiNC U」

ヘルステックベンチャーの株式会社FiNC Technologiesは、「Design your wellness」というヴィジョンのもとスマートフォン用のヘルスケアアプリの開発・運営などを手掛けています。

さらにマーケティング戦略の一環として、2019年に健康やダイエットに関するオウンドメディア「FiNC U」を立ち上げました。

このオウンドメディアは、自社の製品に興味を持ちそうな「健康に悩みを感じているユーザー」を惹きつける入口としての役割を果たしています

具体的には、検索したユーザーの問題を解決するSEO記事やインフルエンサーを活用した番組制作を行い、健康に不安や悩みを持つ潜在顧客を呼び寄せています。

ユーザーにとって有益な情報を提供したうえで、さらなるソリューションとして自社アプリのダウンロードを促し、アプリを通してユーザーと長期的な関係を築く仕組みです。

徹底してユーザーの役に立つコンテンツを展開したことでオウンドメディアのアクセス数は従来の約14倍に増加し、ターゲット顧客の掘り起こしに成功している例と言えます。

マーケティング手法 オウンドメディアの運営
コンテンツの種類 SEOコラム記事、インフルエンサーのインタビュー記事、SNS配信など
特徴 自社のターゲットになりうるユーザーが集まる導線を整え、顧客との長期的な関係を構築
実績 アクセス数:約14倍に増加

企業向け(BtoB)コンテンツマーケティングの成功事例

ここまでは、消費者向け(BtoC)のコンテンツマーケティングの成功事例について解説してきました。

次に企業向け(BtoB)の成功事例を以下3つご紹介していきます。

BtoBのコンテンツマーケティング成功事例

  • freee株式会社:オウンドメディア「経営ハッカー」
  • 株式会社ベイクルーズ:メールマーケティング
  • ユニヴィスグループ:ランディングページ、SEOコラムライティング

それでは、1つずつ詳しく解説していきます。

freee株式会社:WEBメディア「経営ハッカー」

会計ソフトなどを展開するfreee株式会社が運営しているのは、経営者や個人事業主に役立つさまざまな情報を配信するオウンドメディア「経営ハッカー」です。

会計士や税理士などのスペシャリスト監修のもと、多忙な事業経営者が正確かつ効率的に情報を得られるコンテンツをまとめあげ、さらなるソリューションとして自社の会計サービスの利用を促進する内容となっています。

一番の特徴は、利用者のインタビュー記事など「実際の声」を取り入れた内容が多く、ユーザーが購入に至るまでの障壁を意図的に小さくしていることでしょう。

事業会社のオウンドメディアでありながら、月間100万PV以上を誇る人気メディアへと成長しています。

マーケティング手法 オウンドメディアの運営
コンテンツの種類 コラム記事、インタビュー記事など
特徴 ユーザーの生の声を取り入れることで自社サービスへの誘導をスムーズに行っている
実績 月間100万PV以上

株式会社ベイクルーズ:メールマーケティング

アパレルブランドを複数展開する株式会社ベイクルーズは、レディース・メンズのトータルファッションの企画・製造・販売などを手がける会社です。

ベイクルーズは、自社製品を販売するECサイト運営に加えてメールマーケティング施策を取り入れることで、見込み顧客の獲得に成功しています。

その内容は、顧客を「①優良顧客②通常顧客③新規顧客④見込み客⑤休眠顧客」の5つのタイプに分け、考えられるシナリオを約50パターンずつ作成したうえで、一人ひとりの購買意欲を刺激する内容のメールを配信する仕組みを取り入れるというものです。

顧客との継続的な関係を維持するためのデータドブリンマーケティングを活用し、それぞれの顧客の特性にあう方法でアプローチをかけ、利益を最大化しています。

このメールマーケティング施策効果もあり、ECサイトの売り上げは約50%アップ

顧客の層や製品・サービスの性質をよく観察し、どんな方法でアプローチするのが最も効果があるかを見極めて成功をおさめた例と言えるでしょう。

マーケティング手法 メールマーケティング
コンテンツの種類 メールマガジンの発行など
特徴 顧客のパターンを細かく分類し、それぞれの顧客の性質に合った内容でのアプローチを実施
実績 ECサイトの売上が約50%アップ

ユニヴィスグループ:ランディングページ作成、SEOコラムライティング

経営支援や会計コンサルティングなどを行うユニヴィスグループは、自社サービスに関するランディングページの作成やSEOライティングを活用したマーケティングに成功しています。

具体的には、ユーザーの悩みや疑問に応えるコラム記事を作成して潜在顧客を集め、ワンランク上のソリューションとして自社のコンサルティングサービスの利用を促す仕組みです。

潜在顧客の検索しそうなキーワードにて専門性・信頼性が高いコンテンツを積み上げることで、特定の分野で安定して検索上位を獲得しています。

自社コンテンツがターゲットとなりうるユーザーの目に留まる機会が増えたことで、売上高も施策開始時の430%に達しています。

質のよいコンテンツが多くの潜在顧客を引き寄せ、見込み客の獲得を増やした成功例といえるでしょう。

マーケティング手法 WEBメディアの運営
コンテンツの種類 SEOライティングなど
特徴 専門分野でユーザーのニーズに沿った質の高いコンテンツを積み上げ、潜在顧客を見込み顧客へと転換させている
実績 売上高:開始時の430%までアップ

コンテンツマーケティングを成功させる4つのポイント

ここまでコンテンツマーケティングの成功事例を見てきましたが、成功させるために必要な基本のポイントについても紹介します。

コンテンツマーケティング成功のポイント

  • 中長期的な目線で見る
  • 見込み顧客リストを取得する
  • 競合の調査を行ってから対策する
  • ユーザーに次の行動を促す

順に詳しく説明していきます。

中長期的な目線で見る

コンテンツマーケティングは、じっくりと良質なコンテンツを積み上げていくことで成果を得られる手法です。

そのため長期的な目線をもって計画を立て、一つひとつ着実に実行していくことが重要になります。

コンテンツマーケティングを進める中で、一生懸命記事を書いてもなかなかアクセスを得られなかったり、ページを閲覧されても製品の購入に繋がらなかったりと予測外のこともたびたび起こり得るでしょう。

都度原因を分析し、PDCAを回しながらコツコツと成果を積み上げる姿勢が必要です

見込み顧客リストを取得する

コンテンツマーケティングのゴールは潜在顧客を見込み顧客に転換することであり、ただコンテンツへのアクセスを増やすことではありません。

さらに事業を発展させて利益を拡大していくためには、長期的な関係を築ける「見込み顧客」を増やすことが不可欠です。

そのためには、見込み顧客リストを作成するなどアクセスや問い合わせを顧客に転換できるようなオペレーションを組み込むことが重要となります。

現在どれだけの見込み顧客がいるかを常に把握しつつ、1人でも多くの潜在顧客を見込み顧客に転換させるための仕組みを整えておきましょう。

競合の調査を行ってから対策する

最終的に自社の利益拡大を目指すにあたって、ターゲットユーザーの重なる競合の調査は不可欠です。

特に業績を伸ばしている企業の手法を調査することで、顧客を獲得しやすい方法を学べるでしょう。

これをやれば絶対に成功するという方程式はありませんが、ユーザーが惹かれるポイントや競合の工夫などを部分的に自社のマーケティングに取り入れることは可能です。

まずは競合他社の手法を分析したうえで、自社はどんなマーケティング手法をとるべきなのかを検討しましょう。

ユーザーに次の行動を促す

見込み顧客を増やすためには、コンテンツにアクセスしたあとの次の行動を促進する必要があります

ユーザーは少しでも楽に最適な方法を見つけたいと考えています。

そのためただ情報を提示するだけではなく、どのように行動を起こせばよいかまでを丁寧に示さなければ、自社の最終的な利益には繋がりません。

WEBサイトのデザインを工夫するなど、ユーザーが次のステップに進みたくなるような導線をしっかりと引くことが大切です。

自社に合ったコンテンツマーケティングを実践してみよう!

会社の規模や事業内容に関わらず、顧客のニーズや自社の特徴をしっかりと理解している企業がコンテンツマーケティングを成功させています。

ただやみくもに成功事例を当てはめればよいというわけではありませんが、さまざまな手法を学びよいと思う部分を自社に取り入れることは大切です。

ユーザーにとって価値あるコンテンツを一つひとつ積み上げることで、長期的な関係を築ける顧客が増え、事業の成長にもつながっていくでしょう。

ぜひ自社にも通じる箇所があったり応用できそうな事例を見つけて、自社のコンテンツマーケティング施策の立案に役立ててください。

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京都のWebコンサルティング・制作会社TMS Partners株式会社のコラム編集部です。中小企業/個人事業主が取り組みやすいWebマーケティングや、SEO、Web広告、マーケティングオートメーションのknow-howをお届けします。