コラム

【初心者向け】TikTok広告とは?種類・費用・始め方まで完全ガイド

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TMS編集部

「TikTok広告の種類や仕組みは?」
「TikTok広告の出し方がわからない」
「実際にどの業種がTikTok広告で成功しているの?」

企業の経営者やマーケティング担当者の中にはこのような疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。

TikTokとは、短い動画を気軽にシェアできるスマートフォン向けのSNSで、若年層を中心に爆発的な人気を集めています。

楽曲に合わせて歌ったり踊ったりする動画はもちろん、メイクのやり方を紹介する動画やおすすめ商品をレビューする動画など、エンタメ要素の強いコンテンツが多く投稿されています。

しかし、TikTokは単なるエンタメツールにとどまらず、今やマーケティングにも活用できる有力な広告媒体の1つです。

本記事では、TikTok広告の基本的な特徴や種類、費用相場、そして配信方法までをわかりやすく解説します。

初めてTikTok広告の導入を検討している方はもちろん、すでに運用しているけれど「もっと効果的に活用したい」と考えている方も、ぜひ参考にしてみてください。

1.Tiktok広告とは

TikTok広告とは、ショート動画プラットフォーム「TikTok」上で配信できる広告のことです。

TikTokは若年層を中心に人気を集めており、そのユーザーの多くが毎日アプリを利用しています。

また、広告はユーザーが自然に視聴する動画の間に表示されるため、高いエンゲージメントを期待できます。

広告の形式も多様で、ブランド認知を高めるものから商品購入を促すものまで、目的に応じたアプローチが可能です。

短尺でインパクトのある動画が中心なので、他のSNS広告と比べても「伝わるスピード」が早いのがTiktok広告の特徴の1つとなっています。

2.TikTok広告はすべての企業にとって有効な施策

近年、スマートフォンユーザーの間で縦型ショート動画の需要が急速に高まっています。

中でもTiktokは特に注目を集めているプラットフォームの1つであり、日常的に利用されるSNSとして幅広い層に浸透しています。

多くのユーザーは移動中や休憩中など、何かを“しながら”視聴する傾向にあり、場所や時間に縛られずに視聴できる短尺動画のニーズが高まっていることも、縦型ショート動画が流行っている要因です。

また、TikTokユーザーの平均年齢は34歳とされており、若年層に限らず、幅広い年齢層に支持されていることも大きな特徴です。

このような背景から、TikTok広告は業種や企業規模を問わず、あらゆるビジネスにとって有効なマーケティング施策といえるでしょう。

若年層を中心とした幅広いユーザーに対して、ブランドの魅力を短時間で印象づけることができるため、商品認知の拡大や購買行動の促進にもつながります。

「動画広告は大手企業だけのもの」と考えがちですが、TikTokでは中小企業や個人事業主でも手軽に広告を出稿できる仕組みが整っており、誰でも活用しやすい集客ツールとして注目を集めています。

3.Tiktok広告の種類と費用相場

TikTokでは、広告出稿のための専用プラットフォーム「TikTok Ads」が提供されており、主に3つの広告フォーマットを利用することができます。

それぞれの広告は目的やターゲットによって使い分けることができ、効果的なマーケティング施策を実現します。

ここでは、各広告フォーマットの特徴や適したターゲット、費用相場について詳しく解説します。

Tiktok広告の種類と費用相場

  1. 起動画面広告
  2. インフィード広告
  3. ハッシュタグ広告

なお、Tiktok広告を配信する際は、既定のフォーマットに合わせるように注意しましょう。

より詳細な費用情報は、以下の記事で詳しく解説しています。

2025.04.28

TikTok広告の費用目安はどれくらい?最低出稿額やROIを最大化する方法

(1)起動画面広告

起動画面広告は、ユーザーがTikTokアプリを起動した際に最初に表示される、全画面型の広告です。

静止画や動画(最大3〜5秒)で構成され、スキップ不可のため、非常に高い視認性とインパクトを誇ります。

特にブランディングや新商品の告知に効果的で、短時間で多くのユーザーに印象を残したい場合に有効です。

大手企業がキャンペーン時に活用することも多く、マス広告に近い役割を果たします。

また、広告内にはWebサイトへのリンクも設置できるため、自社商材のお問い合わせページに繋がげることも可能です。

費用相場は1日あたり約500〜1,000万円前後が目安とされており、配信エリアや期間によって変動します。

(2)インフィード広告

インフィード広告は、TikTokユーザーが動画をスワイプして視聴する「おすすめフィード(For You)」の中に、通常の投稿と同じ形式で自然に表示される広告です。

一般投稿と同様に、いいね・コメント・シェア・保存などのアクションが可能で、ユーザーとのエンゲージメントを高めやすいのが特徴です。

広告であることを意識させず、スムーズにコンテンツとして受け入れてもらえる点が大きなメリットです。

さらに、広告動画内にWebサイトやアプリへのリンクを設置することができ、購入や資料請求、アプリのダウンロードといったコンバージョンを目的としたプロモーションにも適しています。

一方で、TikTokはスワイプ操作で次々と動画が流れる仕様であるため、ユーザーの興味を引けないとすぐにスキップされてしまうリスクもあります。

そのため、最初の1〜2秒で注意を引きつける動画構成や、共感・驚き・面白さなど感情を動かすクリエイティブが求められます

インフィード広告の費用は最低出稿金額が約42万円からとされており、他の広告フォーマットと比べて比較的低予算で始められるのも魅力です。

また、ユーザーの反応次第では、広告が“バズ”を生み、費用以上の認知拡大や自然な拡散効果をもたらす可能性もあるため、費用対効果の高い広告施策として多くの企業に活用されています。

(3)ハッシュタグチャレンジ広告

ハッシュタグチャレンジ広告は、ユーザーに特定のハッシュタグを使った動画投稿を促す、参加型のプロモーション形式です。

「#〇〇チャレンジ」のような形でキャンペーンを展開し、ユーザーが自ら動画を作成・投稿してくれることで、自然な形でブランドメッセージが拡散されていきます。

ハッシュタグ広告は、Z世代などの若年層にアプローチしたい企業や、ユーザーとの一体感を重視するプロモーションに最適です。

また、多くのユーザーがコンテンツを自発的に投稿することで、UGC(ユーザー生成コンテンツ)の蓄積にもつながり、キャンペーン終了後も継続的な効果が期待できます

費用の目安は1キャンペーンあたり約1,000万円前後〜とされており、ブランド専用のチャレンジページやキャンペーン設計なども含めた総合的なプランとなります。

4.Tiktok広告の配信方法

TikTok広告は、アカウントの開設から広告配信まで、数ステップで始めることができます。

基本的な流れを押さえておけば、広告運用が初めての方でもスムーズに始められます。

ここでは、Tiktok広告の配信までの具体的なステップを順を追って解説します。

Tiktok広告の配信方法

  1. 広告アカウントの開設
  2. ビジネス情報の入力と広告主審査
  3. タグの設定
  4. イベントの設定
  5. オーディエンスの設定
  6. キャンペーン・広告セットの作成
  7. 予算の設定
  8. 配信開始

さらに詳しいTiktok広告の配信方法を知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

2025.04.28

TikTok広告の出し方を1から解説!出稿方法からクリエイティブの制作方法まで公開

(1)広告アカウントの開設

まずはTikTok広告の配信用プラットフォームTikTok Ads Managerにアクセスし、広告アカウントを作成します。

ビジネス用メールアドレスや電話番号を使用して登録が可能で、利用規約に同意すればアカウントの作成が完了します。

(2)ビジネス情報の入力と広告主審査

アカウント作成後は、企業名や業種、所在地、WebサイトURLなどのビジネス情報を入力します。

これらの情報をもとに、TikTok側で広告主の審査が実施されます。

審査が承認されると、広告配信の準備が整い、各種設定やクリエイティブの入稿が可能になります。

なお、審査には通常1~3営業日ほどかかるため、広告配信を急ぐ場合は余裕を持って申請するようにしましょう

(3)タグの設定

広告効果を最大化するためには、Webサイトと広告を連携させる「TikTokピクセル(タグ)」の設置が必要です。

ピクセルを設定することで、サイト上でのユーザーの行動(閲覧、クリック、購入など)を追跡できるようになり、コンバージョンの可視化や広告の最適化が可能になります。

また、ピクセルを設定する際には、次のステップで行うイベント設定と一緒に設定することが重要です。

イベント設定を適切に行うことで、ユーザー行動に基づいた精度の高いターゲティングや最適化が可能となりますので、合わせて設定を忘れずに行いましょう。

(4)イベントの設定

TikTok広告では、イベント設定が必須となります。

「購入」「申し込み」「カート追加」など、広告主がトラッキングしたい成果地点を設定することで、ユーザーの行動を追跡できます。

例えば、特定のページを訪れた後に商品を購入したユーザーをターゲティングしたり、特定のアクション(例えばカートに追加)を行ったユーザーを対象に広告を配信することが可能です。

成果に直結するアクションを細かく設定することで、最適化された広告配信が実現できます。

(5)オーディエンスの設定

広告を表示させたいターゲットユーザーを絞り込むオーディエンス設定を行います。

以下のような条件でターゲティングが可能です。

主なターゲティング項目

  • 年齢・性別・地域
  • 興味・関心
  • 仕様デバイスやOS
  • 類似ユーザーやカスタムオーディエンスの設定

適切なターゲティングを行うことで、広告効果を高めることができます。

(6)キャンペーン・広告セットの作成

次に行うのが、キャンペーンと広告セット(Ad Group)の作成です。

まずは、キャンペーンを作成します。

ここでは「認知拡大」「Webサイト誘導」「コンバージョン獲得」など、広告の目的(ゴール)を明確に設定することが大切です。

目的に応じて、最適な配信設定や入札方式が変わってきます。

キャンペーンを作成したら、次は広告セット(Ad Group)の作成に移ります。

広告セットでは、以下のような内容を細かく設定します。

広告セットの設定項目

  1. 配信フォーマットの選定
  2. ターゲット(年齢・性別・地域など)
  3. スケジュールや入札戦略

配信先のメディアによってユーザー層が異なるため、訴求したいターゲットに合わせた設定を行うことが、広告効果を最大化するポイントです。

(7)予算の設定

次に、TikTok広告に使用する予算を設定します。

予算は「1日あたりの金額」を入力する形式となっているため、月額の予算と混同しないよう注意が必要です。

また、広告セット単位での最小予算額が定められているため、配信ボリュームや目標に応じて柔軟に調整しましょう。

(8)配信開始

最後に、広告クリエイティブ(動画やテキスト)を入稿し、配信の準備を整えます。

すべての設定が完了したら、TikTokによる広告審査が行われます。

基本的には24時間以内に審査が完了し、問題がなければ指定した日時に広告が配信開始されます。

なお、審査基準はTikTokのポリシーに基づいて厳密にチェックされるため、事前に禁止表現や不適切なコンテンツが含まれていないかも確認しておきましょう

5.Tiktok広告で費用対効果を高めるポイント

TikTok広告は少額から始められる一方で、「広告を出しただけ」では期待した効果を得ることは難しい場合もあります。

費用対効果を最大化するには、戦略的な運用と継続的な改善が欠かせません。

ここでは、TikTok広告のパフォーマンスを高めるために押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。

Tiktok広告で費用対効果を高めるポイント

  1. 複数パターンのクリエイティブを用意する
  2. 最初の数秒で視聴者を引き込む
  3. 継続的なPDCAサイクルの実施

(1)複数パターンのクリエイティブを用意する

TikTokユーザーは、スワイプ操作で次々と動画を視聴していきます。

Tiktok広告で成果を得るためには、表示される動画が瞬時にユーザーの興味を引くかどうかが大きなカギを握ります。

そのためには、1つの広告動画だけでなく、異なる構成やトーンのクリエイティブを複数用意することが重要です。

具体的には、以下のようなバリエーションを持たせると良いでしょう。

広告動画のバリエーション例

  • 動画の冒頭部分の違い
  • ナレーションやテロップの有無
  • 使用する音楽やテンポ感
  • ユーザーに語りかけるか、演出重視にするか

複数パターンを用意しておくことで、TikTok Adsマネージャーの機能を活用したA/Bテスト(クリエイティブテスト)が可能になり、実際に効果が出やすい動画を見極めることができます。

効果が高かったパターンは、その後の配信に活用し、パフォーマンスを安定させることができます。

(2)最初の数秒で視聴者を引き込む

TikTokでは、ユーザーが動画をスワイプして次へ次へと移動する動きが主流のため、冒頭の1~3秒間でどれだけ注意を引きつけられるかが非常に重要です。

以下のような工夫を取り入れることで、視聴者の注目を集めやすくなります。

冒頭で惹きつけるためのポイント

  • ユーザーの悩みに共感するテロップを入れる
  • 驚きや意外性のある演出で一気に引き込む
  • トレンドの音楽やBGMを活用いて、テンポよく展開

これらの工夫によって視聴者の興味をつかみ、最後まで動画を見てもらえる設計=視聴完了率(VTR)の向上につなげることができます。

特に、冒頭のインパクトはクリック率(CTR)にも直結する重要な要素です。

せっかく作った広告も、最初の数秒でスキップされてしまえば意味がありません。

クリエイティブを作成する際は、視聴者の「最後まで見たくなる動画」を意識しましょう。

(3)継続的なPDCAサイクルの実施

TikTok広告の運用で最も重要なのは、「配信して終わり」ではなく、配信後にしっかりと効果を測定し、改善を繰り返すことです。

この改善のサイクル、いわゆる「PDCA(Plan・Do・Check・Act)」が広告の費用対効果を高める上で欠かせません。

特に注目したいのは、CV(コンバージョン)だけでなく中間指標もあわせて確認することです。

具体的には、以下のような指標が重要です。

中間指標 意味
VTR(視聴完了率) 動画が最後まで再生された割合
CTR(クリック率) 広告がクリックされた割合
CVR(コンバージョン率) クリック後に成果に至った割合

例えば、CTRは高いのにCVRが低い場合は、広告内容は魅力的でも遷移先のページに課題がある可能性があります。

また、VTRが低ければ、動画の構成自体を見直す必要があるかもしれません。

これらのデータを活用しながら、どこに改善の余地があるのかを見極め、ターゲティングやクリエイティブ、ランディングページなどを調整していくことが、費用対効果を最大化するためのカギとなります。

6.Tiktok広告の成功事例

TikTok広告は、若年層を中心に幅広いユーザーへのアプローチが可能なことから、業種を問わず多くの企業が導入しています。

ここでは、代表的な成功事例として「ユニクロ」と「ANA(全日本空輸)」の事例をご紹介します。

Tiktok広告の成功事例

  1. ユニクロ
  2. ANA

それぞれの広告フォーマットや工夫点、成果について詳しく見ていきましょう。

(1)ユニクロ

ユニクロは、TikTok特有の機能であるハッシュタグチャレンジ広告を活用して話題を集めた代表的な事例です。

ユニクロが展開した「#UTPlayYourWorld」キャンペーンでは、自社のTシャツブランド「UT」を着用したユーザーが、自分らしさを表現する動画を投稿するチャレンジ形式を採用。

このキャンペーンは、日本だけでなくアメリカ・フランス・中国など複数の国で同時展開され、世界中の若者から多くの投稿が寄せられました

ブランドを「語る」のではなく「共に楽しむ」スタイルで成功した好例と言えるでしょう。

(2)ANA

ANAは、TikTokのインフィード広告を活用して、航空券の利用促進とブランド認知の向上を図りました。

広告ではTikTokで人気のクリエイターを起用し、「旅の楽しさ」や「ANAのサービスの魅力」をテンポよく紹介。

ユーザーが自然にスワイプしながら視聴するTikTokの特性を活かし、日常に溶け込むようなコンテンツ設計で、広告感を抑えつつも高い訴求力を実現しています。

さらに、CA(客室乗務員)はもちろん、整備士や機内食のシェフなど、普段はなかなか接する機会のないANAの裏方の社員たちも登場。

企業の裏側にある人やストーリーを打ち出すことで、ブランドへの親近感や信頼感を高める効果を発揮しました。

TikTokならではの映像表現と親近感のあるストーリーテリングをうまく融合させたことで、若年層を中心に多くの共感や注目を集めた好事例です。

まとめ

本記事では、TikTok広告の基本的な特徴から、広告の種類・費用相場・配信の流れ、そして費用対効果を高めるためのポイントまでを詳しく解説しました。

TikTok広告は、若年層を中心に幅広いユーザーへリーチできる強力なマーケティング手段であり、業種や規模を問わず多くの企業にとって有効な選択肢となり得ます。

しかし、実際に効果的な広告配信を行うためには、適切な戦略設計・魅力的なクリエイティブ制作・継続的なデータ分析と改善が不可欠です。

もし社内に十分なリソースやノウハウがない場合は、実績ある広告運用会社に依頼するのも1つの有効な手段です。

特にTiktok広告の運用に精通したパートナー企業を選ぶことで、広告費を無駄にせず、より高い費用対効果が期待できます。

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TMS編集部
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京都のWebコンサルティング・制作会社TMS Partners株式会社のコラム編集部です。中小企業/個人事業主が取り組みやすいWebマーケティングや、SEO、Web広告、マーケティングオートメーションのknow-howをお届けします。