コラム

BtoBリード獲得の施策11選|成果につながるKPI設計と実践手順を解説

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TMS編集部

「リード獲得の施策を増やしているのに、商談につながるリードが少ない」
「展示会やウェビナーで名刺は集まるが、その後のフォローが回っていない」
「施策ごとに費用対効果を比較したいが、KPIの設計方法がわからない」

BtoBマーケティングの現場では、リード獲得の「量」と「質」の両立が最大の課題です。BtoBマーケター504名を対象としたムジン株式会社の調査(2026年3月)では、2025年の最大課題として「リードの質が悪い」(29.0%)と「リードの数が不足」(27.2%)が上位を占めました(出典:ムジン株式会社プレスリリース)。

本記事では、BtoBリード獲得の基礎知識からオンライン・オフライン施策11選、自社に最適な施策の選び方、KPI設計の具体的な方法、そしてリード獲得後に成果へつなげるステップまでを体系的に解説します。

TMS Partnersでは、Web広告・SEO・サイト制作を横断したリード獲得の戦略設計から実行まで一貫してサポートしています。リード獲得の成果に課題を感じている方は、まずはお気軽にご相談ください。

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目次

BtoBリード獲得とは

BtoBリード獲得とは、企業間取引において見込み顧客の情報(社名・氏名・連絡先など)を収集し、商談の候補となる企業リストを構築するマーケティング活動を指します。英語では「リードジェネレーション(Lead Generation)」と呼ばれ、BtoBマーケティングの起点となるプロセスです。

BtoBリード獲得の成否は、量を追うことではなく、自社の商材に合った見込み顧客を効率的に集める仕組みの構築で決まります。

リード獲得(リードジェネレーション)の定義

リードとは、自社の商品やサービスに対して何らかの関心を示した企業担当者のことです。具体的には、Webサイトからの問い合わせ、資料ダウンロード、ウェビナー参加、展示会での名刺交換などを通じて獲得します。

リード獲得は、マーケティングファネルの最上部に位置します。獲得したリードをナーチャリング(育成)し、スコアリング(優先順位付け)を経て、営業部門へ引き渡すまでの一連の流れがBtoBマーケティングの基本構造です。

BtoBとBtoCのリード獲得の違い

BtoBのリード獲得は、BtoCとは根本的に異なる特徴があります。

BtoBでは、購買に至るまでの検討期間が数週間から数か月と長期にわたります。意思決定には複数のステークホルダーが関与するため、1人の担当者をリードとして獲得しただけでは受注には至りません。

また、BtoBの顧客は「投資対効果」「業務課題の解決」といった論理的な基準で購買判断を行います。そのため、リード獲得のコンテンツにも、具体的なデータや事例に基づく説得力が求められます。

比較項目 BtoB BtoC
検討期間 数週間〜数か月 数分〜数日
意思決定者 複数人(平均6.8人) 1人
判断基準 ROI・課題解決・論理性 感情・好み・価格
リード獲得後のプロセス ナーチャリング→商談→受注 即購買が多い
1件あたりの単価 高額(数十万〜数千万円) 比較的低額

リード獲得が重要視される背景

BtoBの購買行動は、ここ数年で大きく変化しています。従来は営業担当者からの提案が購買の起点でしたが、現在は顧客がWebやSNS、比較サイトを通じて事前に情報収集を済ませてから問い合わせるケースが主流になっています。

ムジン株式会社の調査では、2026年のリード獲得投資方針として「量の拡大を重視」する企業が42.1%に上り、「質の向上を重視」(21.4%)を大きく上回りました(出典:ムジン株式会社プレスリリース)。まずはリードの母数を確保し、その中から商談化できる見込み顧客を選別する戦略を採る企業が増えています。

 

BtoBリード獲得のオンライン施策7選

BtoBリード獲得のオンライン施策とは、Webを活用して見込み顧客の情報を収集するデジタルマーケティング手法の総称です。オフライン施策と比較して、少額から開始でき、効果測定がしやすい点が大きな特徴です。

以下の7つの施策は、BtoB企業が取り組むべき代表的なオンライン手法です。自社のリソースやターゲット特性に応じて、優先順位をつけて取り組むことが重要です。

コンテンツマーケティング(SEO記事・オウンドメディア)

コンテンツマーケティングとは、ターゲット顧客にとって有益な情報をWebサイト上で継続的に発信し、検索エンジン経由の自然流入を獲得する施策です。

BtoBでは、見込み顧客が課題を認識した段階で検索行動を起こします。「BtoB リード獲得」「マーケティング 何から始める」といったキーワードで検索するユーザーに対し、質の高い記事コンテンツを提供することで、自社の専門性を訴求しながらリードを獲得できます。

効果が出るまでに3〜6か月の期間を要しますが、一度上位表示された記事は継続的にリードを生み出す資産になります。BtoB企業がコンテンツマーケティングに取り組む場合、月4〜8本のペースで記事を公開し、半年で30本以上のストックを目指すのが一般的な目安です。

マーケティングの基礎から施策の進め方を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

▶ マーケティングは何から始める?中小企業向け5ステップで解説

ホワイトペーパー・資料ダウンロード

ホワイトペーパーとは、自社のノウハウや調査結果、業界レポートなどをまとめたPDF資料のことです。ダウンロードフォームに社名・氏名・メールアドレスの入力を求めることで、リード情報を取得します。

BtoBにおけるホワイトペーパーの強みは、「情報の対価としてリード情報を得る」というバリュー交換が成立しやすい点です。特に、業界調査レポート、導入事例集、チェックリスト形式の資料は、ダウンロード率が高い傾向にあります。

ホワイトペーパー1本あたりのリード獲得単価(CPL)は、コンテンツの質やプロモーション方法によって大きく変わりますが、1,000〜5,000円程度が一般的な目安です。

ウェビナー・オンラインセミナー

ウェビナーとは、Webとセミナーを組み合わせたオンライン上のセミナーです。場所を問わず参加できるため、オフラインのセミナーよりも広範囲のターゲットにリーチできます。

BtoB企業のウェビナーでは、自社の専門領域に関するテーマを設定し、参加申し込み時にリード情報を取得します。参加者は「自発的にテーマに興味を持って申し込んだ人」であるため、リードの質が高い傾向にあります。

ウェビナー後のフォロー体制が成果を左右します。参加者への架電は48時間以内が効果的とされており、スピード感のある営業連携が求められます。

リスティング広告(検索連動型広告)

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!の検索結果ページに表示される広告です。ユーザーが特定のキーワードで検索したタイミングで広告を表示できるため、課題が顕在化した見込み顧客にピンポイントでアプローチできます。

リスティング広告はBtoBリード獲得において、最も短期間で成果が出やすい施策の一つです。

BtoBの場合、「〇〇 導入」「〇〇 比較」「〇〇 費用」など購買意欲の高いキーワードを狙うことで、質の高いリードを効率的に獲得できます。月額10万円程度の少額予算からでも開始でき、即日で広告配信を始められる即効性も魅力です。

リスティング広告の運用を外部に依頼する場合の費用感や選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。

▶ リスティング広告の運用代行とは?費用相場と失敗しない選び方を解説

SNSマーケティング(LinkedIn・X)

SNSマーケティングとは、LinkedIn・X(旧Twitter)・Facebookなどのプラットフォームを活用して、自社の専門性や実績を発信し、見込み顧客との接点を作る施策です。

BtoBではLinkedInの活用が世界的に拡大しています。日本国内でも、経営者やマーケティング担当者が情報収集にLinkedInを活用するケースが増えてきました。業界知見やノウハウを投稿し続けることで、企業としての信頼性を築き、問い合わせにつなげることができます。

SNSマーケティングは即座にリードを獲得する施策ではありませんが、ブランド認知の構築とナーチャリングの補助として中長期的な効果を発揮します。

メールマーケティング

メールマーケティングとは、メールを通じて見込み顧客に情報提供や提案を行い、関係性を構築する施策です。リード獲得の文脈では、既存のハウスリスト(過去に名刺交換した企業など)に対するメルマガ配信や、セグメント別のステップメールが該当します。

BtoBのメールマーケティングでは、開封率15〜25%、クリック率2〜5%が一般的な水準です。件名のパーソナライズや配信タイミングの最適化で、これらの数値を改善できます。

既存リストへの再アプローチは、新規リード獲得よりもコストが低いため、まずはハウスリストの棚卸しから始めるのが効率的です。

比較サイト・マッチングプラットフォーム

比較サイトとは、特定のサービスカテゴリにおいて複数の提供企業を比較・紹介するWebサイトです。BtoB向けの比較サイトに掲載することで、すでに購買意欲の高い見込み顧客からのリードを獲得できます。

比較サイト経由のリードは、他社と比較検討している段階の見込み顧客であるため、商談化率が高い傾向にあります。ただし、競合との価格・サービス比較が前提となるため、自社の差別化ポイントを明確にしておく必要があります。

掲載費用は月額数万円〜数十万円と幅がありますが、成果報酬型のプラットフォームも存在するため、リスクを抑えて始めることも可能です。

 

BtoBリード獲得のオフライン施策4選

BtoBリード獲得のオフライン施策とは、対面や物理的なコミュニケーションを通じて見込み顧客の情報を収集する手法を指します。デジタル施策と比較してリーチ範囲は限られますが、関係構築の深さや信頼性の面で独自の強みを持っています。

BtoBリード獲得で安定した成果を出すには、オンライン施策とオフライン施策を組み合わせた複合的なアプローチが不可欠です。

展示会・業界イベント

展示会は、特定の業界やテーマに関心を持つ企業担当者が集まる場です。ブース出展を通じて、短期間で大量のリードを獲得できます。

大規模な展示会では、3日間で200〜500枚の名刺を獲得することも珍しくありません。ただし、名刺の枚数がそのまま商談につながるわけではないため、展示会後のフォロー体制の構築が成果を左右します。

出展費用は50万〜300万円程度が相場であり、事前の目標設定とリード管理の仕組みがなければ、投資対効果を正しく評価できません。

セミナー・勉強会

自社主催のセミナーや勉強会は、自社の専門性を直接的に示しながらリードを獲得できる施策です。参加者は「テーマに対して具体的な課題を持っている人」であるため、リードの質が高いのが特徴です。

オフラインセミナーの強みは、講演後の名刺交換や個別相談を通じて、参加者と直接対話できる点です。この対面コミュニケーションが、商談化率を押し上げます。

セミナーのテーマ設定は、自社のサービスに近い課題を扱うことがポイントです。営業色が強すぎると参加者が敬遠するため、あくまで「課題解決のための情報提供」というスタンスを保つことが重要です。

テレアポ(アウトバウンドコール)

テレアポとは、ターゲット企業のリストに対して電話でアプローチし、アポイントメントを獲得する施策です。プッシュ型の施策であるため、他の手法と比較して能動的にリードを生み出せます。

BtoBのテレアポでは、アポイント獲得率は一般的に1〜3%程度です。100件架電して1〜3件のアポイントが取れる計算になります。効率を高めるには、架電リストの質を上げることと、トークスクリプトの継続的な改善が欠かせません。

テレアポは単独で行うよりも、コンテンツマーケティングやWeb広告で獲得したリードへのフォローアップとして活用すると、接触時の話題が生まれ、アポイント獲得率が向上します。

DM(ダイレクトメール)・手紙営業

DMとは、ターゲット企業の担当者に対して、紙媒体の資料や手紙を直接送付する施策です。メールが大量に届く現代において、物理的な郵便物は開封率の面で優位性を持つケースがあります。

BtoBのDM開封率は、メールの15〜25%に対して、紙DMは60〜80%とされています。特に経営者や役員層へのアプローチでは、手書きの手紙が効果を発揮する場合があります。

コストは1通あたり200〜1,000円程度かかるため、ターゲットの絞り込みが重要です。「すでにWebサイトに訪問した企業」や「過去に接点があった企業」など、確度の高いリストに限定して送付するのが効率的です。

 

自社に最適なリード獲得施策の選び方

自社に最適なリード獲得施策の選び方とは、予算・リソース・ターゲット特性を総合的に判断し、限られた資源で最大のリターンを得るための意思決定プロセスです。

すべての施策を同時に実行できる企業はほとんどありません。自社の状況に合った施策を見極め、優先順位をつけて段階的に展開することが、リード獲得を成功させる鍵です。

予算・リソースから逆算して選ぶフレームワーク

まずは月間で投下できる予算と、マーケティングに割ける人員を明確にします。

月間予算 推奨施策 期待効果
10万円以下 コンテンツマーケティング、SNS、メールマーケティング 中長期的なリード獲得基盤の構築
10〜50万円 リスティング広告+コンテンツマーケティング 短期+中長期のハイブリッド型
50〜100万円 リスティング広告+ウェビナー+ホワイトペーパー 複数チャネルでの安定的なリード獲得
100万円以上 展示会+広告+コンテンツ+ナーチャリング フルファネルでのリード獲得・育成

施策選定の原則は「まず1つの施策で成果を出してから、次の施策に展開する」ことです。

複数の施策を少額ずつ並行して進めると、どの施策が効いているのか判断できなくなります。まずは最も成果が出やすい施策に集中し、成功パターンが見えてから横展開するのが、リソースが限られた企業の定石です。

ターゲットの購買フェーズ別に施策を配置する

見込み顧客の購買フェーズに応じて、適切な施策を配置します。

課題認識フェーズ(まだ具体的な解決策を探していない段階)では、コンテンツマーケティングやSNSが有効です。見込み顧客が抱える潜在的な課題に対して、気づきを与えるコンテンツを提供します。

情報収集フェーズ(解決策を比較検討し始めた段階)では、ホワイトペーパーやウェビナーが効果を発揮します。より深い情報を提供することで、リード情報と引き換えに専門知識を届けます。

比較検討フェーズ(具体的なサービスを選定している段階)では、リスティング広告や比較サイトが直接的なリード獲得につながります。購買意欲が高い見込み顧客に対して、自社の強みを訴求します。

短期施策と中長期施策のバランス設計

リード獲得の施策は、成果が出るまでの期間によって大きく2つに分類できます。

短期施策(1〜3か月で成果が出る)には、リスティング広告、テレアポ、比較サイトが該当します。即効性がある一方で、予算を止めるとリード獲得も止まるという特徴があります。

中長期施策(3〜12か月で成果が出る)には、コンテンツマーケティング、SNS、ウェビナーが該当します。成果が出るまでに時間がかかりますが、一度仕組みが構築されると継続的にリードを生み出す資産になります。

TMS Partnersでは、リスティング広告で短期的にリードを確保しながら、並行してSEO記事やコンテンツマーケティングで中長期の基盤を構築する「ハイブリッド型」の戦略設計を推奨しています。この組み合わせにより、広告費への依存度を段階的に下げながら、安定的なリード獲得体制を実現できます。

 

BtoBリード獲得のKPI設計と目標の立て方

BtoBリード獲得のKPI設計とは、受注目標から逆算してリード獲得の数値目標を定め、施策ごとの成果を定量的に管理するための仕組みです。KPIが曖昧なままでは、どの施策に注力すべきか判断できず、リソースの無駄遣いにつながります。

受注目標から逆算するリード獲得数の計算方法

KPI設計は、最終ゴールである受注目標から逆算します。以下の計算式を使って、必要なリード獲得数を算出してください。

計算式:

必要リード数 = 受注目標件数 ÷ 受注率 ÷ 商談化率

具体例:

月間受注目標が2件、受注率が30%、商談化率が10%の場合

  • 必要な商談数 = 2件 ÷ 0.3 = 約7件
  • 必要なリード数 = 7件 ÷ 0.1 = 70件

つまり、月70件のリードを獲得する体制を構築する必要があるという目標が明確になります。

KPI設計で最も重要なのは、リード獲得数だけでなく、商談化率と受注率も含めたファネル全体を数値で管理することです。

施策別のKPI指標と計測方法

施策ごとに追うべきKPI指標は異なります。主要な施策と対応するKPIを整理します。

施策 主要KPI 計測ツール
コンテンツマーケティング 検索順位、PV数、CV数、CVR Google Search Console、GA4
リスティング広告 CPA、CVR、ROAS Google広告管理画面、GA4
ウェビナー 申込数、参加率、商談化率 ウェビナーツール、CRM
ホワイトペーパー DL数、DL後の商談化率 MA、CRM
展示会 名刺獲得数、後日アポ率 CRM
テレアポ 架電数、アポ率、商談化率 SFA、CRM

広告の効果測定の具体的な方法については、以下の記事でより詳しく解説しています。

▶ 広告効果測定の方法とは?主要指標と実践5ステップを解説

PDCAサイクルの回し方と改善の判断基準

KPIを設定したら、月次でPDCAサイクルを回します。改善の判断基準は以下の通りです。

継続すべき施策の基準:

  • CPAが目標値以内で推移している
  • 商談化率が平均以上を維持している
  • 月ごとにリード獲得数が安定または増加している

改善が必要な施策の基準:

  • CPAが目標値を30%以上超過している
  • リード獲得数は多いが商談化率が著しく低い(5%未満)
  • 3か月以上運用しても目標リード数に達しない

撤退を検討すべき基準:

  • 6か月運用してもリードが月10件未満にとどまる
  • 獲得リードから1件も商談が生まれていない
  • CPAが業界平均の2倍以上で改善の見込みがない

PDCAは月次レビューを基本とし、四半期ごとに施策の入れ替え判断を行うのが現実的なサイクルです。

 

リード獲得後に成果へつなげる3つのステップ

リード獲得後のフォロー体制とは、獲得したリードを放置せず、商談・受注へと導くためのプロセス設計です。ムジン株式会社の調査では、リード獲得直後に全件架電できている企業はわずか25.6%にとどまっており、多くの企業がせっかく獲得したリードを活用しきれていません(出典:ムジン株式会社プレスリリース)。

リード獲得の本当の価値は、獲得した後のフォロー体制で決まります。

リードの優先順位付け(スコアリング)

リードスコアリングとは、獲得したリードに対して「今すぐ商談すべきか」「まだ育成が必要か」を数値で判定する仕組みです。

スコアリングの基準は大きく2つあります。

属性スコア(フィットスコア): 企業規模、業種、役職、所在地など、自社のターゲットにどれだけ合致しているかを評価します。

行動スコア(エンゲージメントスコア): 資料ダウンロード回数、Webサイト閲覧ページ数、ウェビナー参加回数など、見込み顧客の行動量で関心度を測定します。

属性スコアと行動スコアの合算が一定の閾値を超えたリードを「MQL(Marketing Qualified Lead)」として営業部門に引き渡します。

リードナーチャリング(育成)の基本設計

リードナーチャリングとは、まだ購買意欲が高まっていないリードに対して、継続的に情報提供を行い、商談化の段階まで引き上げるプロセスです。

BtoBでは検討期間が長いため、獲得直後のリードがすぐに商談化することは稀です。ナーチャリングの代表的な手法は以下の3つです。

ステップメール: リード獲得のきっかけ(資料DL、ウェビナー参加など)に応じて、段階的に情報を提供するメールシリーズを設計します。

リターゲティング広告: 一度自社サイトを訪問したリードに対して、Web広告で再度アプローチします。

個別フォロー: スコアリングで一定以上の関心を示したリードには、営業担当者から個別に連絡を取ります。

マーケティングと営業の連携体制の構築

リード獲得の成果を最大化するには、マーケティング部門と営業部門の連携が不可欠です。連携が不十分だと、マーケティングが獲得したリードを営業がフォローしない、あるいは営業が求める質のリードをマーケティングが供給できないという問題が起こります。

連携を強化するための具体的なアクションは以下の3つです。

MQLの定義を共有する: マーケティングが「このリードは商談化の見込みがある」と判断する基準を、営業部門と事前に合意しておきます。

引き渡しルールを明文化する: MQLを営業に渡すタイミング、渡し方(CRMへの登録方法など)、フォロー期限(例:48時間以内に初回接触)を具体的に決めます。

定例会議でフィードバックを共有する: 週次または月次で、リードの質に関するフィードバックをマーケティングに返す仕組みを設けます。「商談化したリードの特徴」「商談化しなかったリードの共通点」を分析し、リード獲得施策の改善に活かします。

 

BtoBリード獲得の成功事例

BtoBリード獲得の成功事例とは、実際の企業が施策を実行し、リード数や商談化率の改善を実現した実践例です。事例を参考にすることで、自社に応用できるヒントが見えてきます。

コンテンツマーケティングで年間リード数を10倍にした事例

あるBtoB SaaS企業では、オウンドメディアの立ち上げから3年で、年間リード獲得数を10倍以上に成長させました。

成功の要因は3つあります。

ターゲットキーワードの選定精度: 購買意欲の高い「比較」「費用」「導入事例」系のキーワードを優先的に対策し、コンバージョンに近いリードを効率的に獲得しました。

コンテンツの質の担保: 自社の導入事例や独自調査データを積極的に記事に盛り込み、他社のメディアでは得られない情報を提供しました。E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の観点で、独自性の高いコンテンツが検索上位を獲得しやすくなっています。

CTA設計の最適化: 記事の内容に合わせてCTAの種類を変え、「無料相談」「資料ダウンロード」「ウェビナー申込」を使い分けることで、CVRを平均1.5%から3.2%に向上させました。

Web広告の最適化でCPA50%削減を実現した事例

ある中小のBtoBコンサルティング企業では、リスティング広告のCPA(リード獲得単価)を50%削減することに成功しました。

改善前の状況として、月間広告費50万円に対してリード獲得数が10件、CPAは5万円でした。これは業界平均と比較しても割高な水準です。

改善施策として、以下の3つを実行しました。

キーワードの絞り込み: 幅広いキーワードに分散していた予算を、過去の商談化データを分析し、実際に受注につながったキーワードに集中させました。

LPの改善: ファーストビューで訴求するメッセージを「サービスの特徴」から「ターゲットの課題解決」に変更し、フォーム到達率を改善しました。

除外キーワードの徹底: 「無料」「求人」「とは」など、商談につながりにくいキーワードを除外設定し、無駄なクリックを削減しました。

結果として、月間広告費を40万円に抑えながらリード獲得数は16件に増加し、CPAは2.5万円まで改善しました。

指標 改善前 改善後
月間広告費 50万円 40万円
リード獲得数 10件 16件
CPA(リード獲得単価) 5万円 2.5万円
CPA削減率 50%削減

この事例が示すように、広告費を増やすことなく、キーワード戦略とLP改善によってリード獲得の効率を大幅に改善することが可能です。自社の広告運用データを分析し、商談化実績のあるキーワードに集中投資する判断が成果を左右します。

BtoB向けのWebマーケティング戦略の全体像を把握したい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

▶ BtoB Webマーケティングとは?成果を出す7つの手法と戦略設計の進め方

まとめ

BtoBリード獲得は、施策の数を増やすことよりも、自社の状況に合った施策を選び、KPIを設計し、獲得後のフォロー体制まで一貫して構築することが成果への近道です。

本記事のポイントを振り返ります。

  • BtoBリード獲得は、BtoCと異なり検討期間が長く、複数の意思決定者が関与するため、中長期的な視点での設計が必要
  • オンライン施策7選とオフライン施策4選から、予算・リソース・ターゲット特性に応じて優先順位をつけて選定する
  • KPI設計は受注目標から逆算し、リード獲得数だけでなく商談化率・受注率のファネル全体を管理する
  • リード獲得後のスコアリング・ナーチャリング・営業連携が、獲得したリードを商談・受注に変える鍵

リード獲得の施策は多岐にわたりますが、最初から全てに取り組む必要はありません。まずは1つの施策で成功パターンを確立し、段階的に施策を拡張していくアプローチが現実的です。

TMS Partnersは、Web広告・SEO・サイト制作を横断したBtoBリード獲得の戦略設計から実行までを一貫してサポートしています。Google Partner認定を受けた運用体制で、リスティング広告の最適化からコンテンツマーケティングの立ち上げまで、お客様の課題に合わせた施策をご提案します。

リード獲得の成果に課題を感じている方、施策の優先順位付けにお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。

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よくある質問

Q. BtoBのリード獲得で最も費用対効果が高い施策は何ですか?

自社の商材や予算によって最適な施策は異なりますが、短期的にはリスティング広告、中長期的にはコンテンツマーケティング(SEO)が費用対効果の高い施策として挙げられます。リスティング広告は月額10万円程度から開始でき、即日でリード獲得を始められます。コンテンツマーケティングは成果が出るまでに3〜6か月かかりますが、一度上位表示された記事は継続的にリードを生み出す資産となります。

Q. BtoBリード獲得のCPA(獲得単価)の相場はどのくらいですか?

BtoBのリード獲得単価は、施策や業界によって大きく異なります。リスティング広告のCPAは1〜5万円程度、ホワイトペーパーのダウンロードは1,000〜5,000円程度、展示会は名刺1枚あたり5,000〜1万円程度が目安です。ただし、CPAの低さだけでなく、その後の商談化率も含めて費用対効果を判断することが重要です。

Q. リード獲得後のフォローはどのくらいのスピードで行うべきですか?

リード獲得後のフォローは、48時間以内に初回接触を行うのが理想です。ムジン株式会社の調査では、リード獲得直後に全件架電できている企業はわずか25.6%にとどまっています。特にウェビナーや資料ダウンロードで獲得したリードは、関心が高いうちにフォローすることで商談化率が大幅に向上します。

Q. 小規模なBtoB企業でもリード獲得に取り組めますか?

取り組めます。月額10万円以下の予算でも、コンテンツマーケティング(SEO記事)、SNSマーケティング、メールマーケティングなど、低コストで始められる施策があります。まずは自社のターゲットが検索しそうなキーワードで質の高い記事を作成し、問い合わせフォームへの導線を設計するところから始めるのが効率的です。TMS Partnersでは、小規模企業の限られたリソースに合わせた戦略設計もご支援しています。

Q. BtoBリード獲得の成果が出るまでにどのくらいかかりますか?

施策によって異なります。リスティング広告やテレアポなどの短期施策であれば、開始から1〜2か月で最初のリードを獲得できます。コンテンツマーケティングやSEOは、検索上位表示までに3〜6か月、安定的なリード獲得体制の構築には6〜12か月が目安です。短期施策と中長期施策を組み合わせることで、即効性と持続性を両立させることが可能です。

この記事の投稿者
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京都のWebコンサルティング・制作会社TMS Partners株式会社のコラム編集部です。中小企業/個人事業主が取り組みやすいWebマーケティングや、SEO、Web広告、マーケティングオートメーションのknow-howをお届けします。