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Oracle CRMの特徴や機能は?導入メリットや活用の注意点を解説

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TMS編集部

「Oracle CRMにはどんな特徴がある?」
「利用できる機能や導入メリットが知りたい」
「CRMツールを効果的に活用するために注意すべきことは?」

企業の経営者やマーケティング・販促部門の担当者の中には、このようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

CRMは顧客関係管理あるいは単に顧客管理とも呼ばれる概念で、顧客情報を管理・分析するツールやシステムを指すこともあります。

Oracle CRMはそのようなツールのうちの1つですが、ほかのツール・システムとの違いや基本機能が知りたいという方もいるのではないでしょうか。

本記事では、Oracle CRMの特徴や基本的な機能などについて解説します。

また、Oracle CRMの導入メリットや導入する際の注意点などについても合わせて取り上げていますので、導入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

1.Oracle CRMの特徴

Oracle CRMとは、アメリカに本社を置くソフトウェア開発会社・オラクル社が開発したCRMツールです。

CRMとは、顧客関係管理とも呼ばれる概念で、既存顧客との良好な関係性を維持して顧客満足度を高め、自社商品・サービスのリピートを促進して売り上げを拡大することを目的としています。

顧客満足度を高めるためには、顧客一人一人のニーズや特性を正確に把握し、一人一人に合わせた最適なアプローチやフォローを行うことが必要不可欠です。

そのため、CRMツールには、顧客情報を起点とする様々な管理・分析機能が実装されています。

CRMツールは、新規顧客の開拓や獲得が困難になってきた近年の情勢に鑑みて、その重要性が数多くの業界・企業に認識されるようになりました。

それに伴い、様々なベンダー企業や開発会社がCRMツール・システムの開発・提供を行っています。

以下では、そのうちの1つであるOracle CRMの特徴について解説します。

具体的には、以下の3つが挙げられます。

Oracle CRMの主な特徴

  1. クラウド型とオンプレミス型の2つの提供形態がある
  2. カスタマー・エクスペリエンス(CX)の向上に強みがある
  3. 無料のデモが用意されている

順にご説明します。

(1)クラウド型とオンプレミス型の2つの提供形態がある

Oracle CRMの大きな特徴として、クラウド型とオンプレミス型の2つの形態でサービスを展開していることが挙げられます。

クラウド型とはSaaS型とも呼ばれ、ベンダーが提供するサービスにインターネット上で接続することで利用する方法です。

インターネット環境さえ整っていればどこからでも接続して利用できるため、外出時やテレワークの際にも利用できることが大きなメリットと言えます。

また、初期費用が低額であることに加えて、サービスの保守管理はベンダーが行うためメンテナンスのコストが削減できるなどのメリットもありますが、月額利用料などのランニングコストが発生します。

オンプレミス型は、自社サーバーに製品をインストールすることで利用する方法です。

自社サーバー内でシステムを構築するため、高いセキュリティを誇ることが大きな特徴です。

さらに、自社の業務フローや導入目的に合わせて機能を拡張したり追加したりできるなど、カスタマイズ性に優れていることも特徴の1つと言えます。

もっとも、製品の購入が前提となるため、初期費用がかかるほか、自社サーバー内での運用となるため定期的な保守管理のコストがかかります。

このように、クラウド型とオンプレミス型には双方ともにメリット・デメリットがあり、どちらか一方のみの形態で製品・サービスを提供している場合がほとんどです。

Oracle CRMは、クラウド型とオンプレミス型の双方の形態で提供を行っているため、目的に応じて選ぶことができるのが大きな特徴です。

例えば、自社の業務フローに合わせて機能をカスタマイズしたい場合には、オンプレミス型の導入が適しており、外出の多い営業社員の利用を前提とする場合にはクラウド型が適しているでしょう。

このように、導入目的や自社での運用方法に合わせて選択ができるのがOracle CRMの特徴と言えます。

なお、クラウド型とオンプレミス型のサービスの違いや費用相場については、以下の記事で詳しく比較・解説していますので、合わせてご参照ください。

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(2)カスタマー・エクスペリエンス(CX)の向上に強みがある

カスタマー・エクスペリエンス(CX)の向上を意識した設計がなされていることもOracle CRMの特徴と言えます。

カスタマー・エクスペリエンス(CX)は顧客体験とも呼ばれ、顧客が商品・サービスの購入・利用に際して得る商品・サービス以外の価値も含めた体験です。

具体的には、商品・サービスの購入後のアフターフォローや利用の快適性などがこれにあたります。

顧客が商品・サービスを介して、商品・サービス以外にも価値を感じることができれば、その企業に対する信頼度や満足度が高まります。

顧客の満足度を高めることができれば、商品・サービスのリピートによって、収益や売り上げを拡大することにつながります。

そのため、カスタマー・エクスペリエンス(CX)を向上させることは、CRMを進める上で重要な要素であると言えるでしょう。

Oracle CRMには、顧客情報をデータとして収集・管理するだけでなく、扱いやすい状態で確認できるための機能が豊富にあります。

分析や把握などの業務を効率化し、顧客情報をすぐに利用できる状態にすることで、顧客対応の質の向上が期待でき、カスタマー・エクスペリエンス(CX)の向上を支援する仕組みが用意されているのが大きな特徴です。

(3)無料のデモが用意されている

Oracle CRMでは、導入にあたって無料のデモが提供されていることも特徴の1つです。

多くの場合、CRMツール・システムには数週間から1か月程度の無料トライアルが用意されていますが、Oracle CRMには無料トライアルがありません。

そのため、無料デモを通じて操作性や機能の確認をする必要があります。

無料デモを受ける際には、活用することを想定している部署や部門の担当者を同席させることがおすすめです。

導入後に実際に利用する従業員からデモを通じて運用についての疑問点などを洗い出し、実際に導入する前に解消すべき課題の有無や対応について検討することが重要です。

2.Oracle CRMの機能

Oracle CRMは、クラウド型とオンプレミス型の2つの提供形態があり、それぞれで利用できる機能に違いがあります。

以下では、クラウド型とオンプレミス型に分けて、主な機能をご紹介します。

(1)クラウド型(Oracle Sales Cloud)

クラウド型のサービスには、Oracle Sales Cloudをはじめとして、3つのサービスが提供されています。

具体的には、以下の通りです。

クラウド型のOracle CRMの提供サービス

  • Oracle Sales Cloud
  • Oracle Service Cloud
  • Oracle CPQ Cloud

今回は、営業活動や商談の進捗管理、販売実績のレポーティングなどに活用されるSFA機能を有するOracle Sales Cloudを取り上げます。

Oracle Sales Cloudが有する主な機能には、以下のものが挙げられます。

Oracle Sales Cloudの主な機能

  1. 顧客管理機能
  2. 商談管理機能
  3. 社内チャット機能
  4. ダッシュボード機能
  5. データ分析・予測機能

順にご紹介します。

また、CRMとSFAの違いなどについては、以下の記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。

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#1:顧客管理機能

顧客情報の管理を行う機能です。

詳細な顧客情報の登録や収集・管理が可能であり、以下のような情報を管理できます。

管理できる顧客情報の一例

  • 顧客の氏名
  • 性別
  • 年齢
  • 企業名・部署名
  • 役職名
  • 連絡先(電話番号、メールアドレスなど)

属性を詳細に登録・収集することで、セグメント分けが容易になり、詳細な顧客ニーズや行動特性を分析・把握することができます。

また、営業・商談履歴や内容の情報を紐づけることが可能です。

これによって、営業担当者が不在の場合でもスムーズに顧客対応を行えるほか、同じ顧客に対して別の担当者が営業を行うなどの二重対応を防ぐことができます。

#2:商談管理機能

営業活動や商談の進捗を管理する機能です。

営業担当者それぞれの業務進捗や商談の進捗が部署・部門で一元管理できるため、営業全体の業務の可視化に有益です。

また、外部からの入力・更新も容易であるため、外出中であっても移動時間などを利用してすぐに商談内容を反映することができます。

そのため、リアルタイムでの情報把握が可能となり、営業全体の業務効率化が期待できます。

また、商談内容や履歴を確認することで、成約件数の多い営業社員の手法やノウハウを容易に閲覧することができるため、営業力の底上げも図ることができます。

#3:社内チャット機能

社内でのコミュニケーションツールとして利用できる機能も実装されています。

別のチャットツールを立ち上げることなく、Oracle Sales Cloud内で完結させることができるため、利便性が高く、緊急を要するコミュニケーションも迅速に行うことが可能です。

また、テキストでのやりとりだけでなく、資料の添付なども行うことができます。

資料や文書をアップロードするためのストレージも用意されているため、営業資料の共有・管理も手間なく行うことができ、誰でも閲覧することが可能です。

#4:ダッシュボード機能

様々なデータや分析結果をグラフや表などの視認性の高い状態に抽出するダッシュボード機能も備えています。

顧客ごとのデータ分析はもちろん、営業全体の売り上げ予測や数値管理、部署・部門を横断する施策や戦略の達成率など、様々なデータをグラフィカルに把握することができます。

これにより、営業活動の方針策定や目標達成に向けた行動など、具体的な対応策を講じることに有益です。

#5:データ分析・予測機能

Oracle Sales Cloud内に集積されているデータを分析し、様々な予測を立てられる機能です。

例えば、営業活動目標と顧客情報を関連付けることで、精度の高い売り上げ予測を行うことができます。

売り上げの予測には、様々な角度からデータを分析し、要因などを考慮に入れながら進める必要があるため、時間的コストがかかる傾向にあります。

Oracle Sales Cloudでは、顧客情報をはじめ、商品・サービスに関する情報や商談履歴などのあらゆるデータが一元的に管理されているため、データの収集や分析を1つのツールで完結させることができます。

また、過去の商談履歴から成約確度の高い顧客をスコアリングすることもでき、スコアの高い顧客については経験の豊富な担当者が対応することで、成約率を上げるなどの活用も可能です。

さらに、リード(見込み顧客)の管理・育成を行うこともできるため、商談化の前から顧客との接点創出を行うなどの対応を行うこともできるでしょう。

このように、データに基づく効率的な営業活動を支援する機能も豊富に実装されており、営業活動の効率化・最適化を目指すことが可能です。

(2)オンプレミス型(Oracle Siebel CRM)

オンプレミス型の製品としてはOracle Siebel CRMがあり、マーケティングから営業活動支援、カスタマーサポートまで幅広く対応するための機能が実装されています。

具体的には、以下の機能です。

Oracle Siebel CRMの主な機能

  1. マーケティング機能
  2. 顧客管理機能
  3. 商談管理機能
  4. 問い合わせ管理機能
  5. メール配信機能
  6. データ分析・予測機能

それぞれの特徴について見ていきましょう。

#1:マーケティング機能

マーケティング活動に関するデータの管理や分析を行える機能です。

具体的には、顧客属性やニーズ、過去の自社商品・サービスの購入・利用履歴から、成約確度の高さに応じて顧客を段階的にスコアリングすることができます。

そのため、アプローチのタイミングを逃すことなく、顧客との接点を創出することが可能になります。

また、顧客情報に基づいてニーズや行動特性を分析・把握することで、効果的なマーケティング施策の立案・実行を行うこともできます。

#2:顧客管理機能

顧客情報を属性ごとに詳細に収集・管理できる機能です。

年齢や購買履歴などの詳細な情報に基づいてセグメント分けを行うことで、顧客のニーズを把握することができます。

顧客ニーズを適切に分析・把握することで、商品・サービスの改善や商品開発などに活かすことが可能となります。

このように、顧客情報から、ニーズにマッチした最適な商品・サービスを提供することが可能になるため、顧客満足度の向上が期待できるでしょう。

#3:商談管理機能

営業活動や商談の進捗を管理できる機能です。

商談の内容や進捗を確認することで、マーケティング施策に基づく営業活動がどの程度の進捗であるかを正確に把握することができます。

また、営業担当者が入力・更新した内容がリアルタイムに反映されるため、常に最新の情報を参照しながらマーケティング施策の改善・立案に活かすこともできます。

このように、営業とマーケティングの部門を越えた情報共有や分析ができるため、全社規模で業務の効率化やコミュニケーションの活発化を推進することが可能です。

#4:問い合わせ管理機能

顧客からの電話やメールによる問い合わせ内容や履歴を集積・管理する機能です。

顧客からの問い合わせには、商品・サービスへの要望など、自社商品・サービスの改善や開発に有益な情報が数多く含まれています。

これらの情報をもとにして、商品・サービスの性能などを改善したり商品開発を進めたりすることが可能です。

また、顧客情報や商談管理機能との連携により、成約直後の問い合わせについては優先的に対応を行うなどの柔軟な設計ができます。

これによって、顧客の属性や状態に合わせた適切なカスタマーサポートが可能となり、顧客満足度を飛躍的に高める効果が期待できます。

#5:メール配信機能

顧客のニーズや属性に応じてメールを配信する機能です。

メールの配信を自動的に行える機能が備わっているため、配信の手間を軽減することはもちろん、同じ顧客に同じ内容のメールを配信したり配信漏れが生じたりするリスクを減らすことが可能です。

また、商談履歴を参照して、顧客の状態に合わせてフォローメールやステップメールを適切なタイミングで配信することもできます。

これにより、顧客一人一人に合わせた情報発信が可能となり、必要なときに必要な情報提供を行うことを通じて、顧客の自社に対する信頼度や満足度を高めることにつながります。

また、問い合わせが発生したものの、具体的なアクションにつながらないリード(見込み顧客)に情報提供を通じて定期的な接点創出を図り、購買意欲の醸成や成約率の向上を目指すことも可能です。

メールを活用したマーケティングのメリットや方法については、以下の記事で詳細に解説していますので、合わせてご確認ください。

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CRMによるメール配信とは?メリットや配信方法を解説

#6:データ分析・予測機能

オンプレミス型のOracle Siebel CRMにもデータ分析・予測機能が実装されています。

例えば、顧客ごとの購買履歴から購買行動のパターンを予測し、導き出すことが可能です。

また、データの分析結果や予測は全社で共有することができるため、チームで必要な情報を共有しながら活動を行うこともできます。

データに基づく正確な予測を立てられれば、顧客対応や営業活動を迅速に進めて成約確度の高い顧客に適切なタイミングでアプローチを図ることもできます。

3.Oracle CRMを導入するメリット

Oracle CRMには、クラウド型とオンプレミス型で様々な機能が備わっています。

これらの機能を活用することで、以下のようなメリットが期待できます。

Oracle CRMを導入する主なメリット

  1. 業務の効率化ができる
  2. 明確な顧客イメージの確立ができる
  3. 機会損失を防止し適切なタイミングでアプローチできる
  4. データをもとにした戦略設計ができる

それぞれについてご説明します。

(1)業務の効率化ができる

CRMツール上で顧客や商談などあらゆる情報を一元管理できるため、業務効率の向上が期待できます。

部署・部門ごとに異なったツールやシステムを導入して情報の管理を行っていると、同じ情報が複数のツールに登録されていたり、情報の更新に差が生じたりと問題も発生します。

Oracle CRMでは顧客情報や商談履歴など、情報を入力すれば自動的に更新・反映が行われるため、常にリアルタイムの情報を把握することができます。

最新の情報やデータを用いた戦略や施策の立案が可能であるため、スピーディに業務を進めて効率化を図ることができます。

(2)明確な顧客イメージの確立ができる

顧客情報を詳細に収集・管理することができるため、様々な角度から顧客属性やニーズの分析が可能です。

そのため、自社商品・サービスを購入・利用する顧客の具体的かつ明確なイメージをつかむことができます。

Oracle CRMには顧客属性や行動特性に着目した精度の高い分析機能が実装されているため、顧客情報の詳細な分析を通じて、ニーズなどの把握が正確かつ容易にできます。

(3)機会損失を防止し適切なタイミングでアプローチできる

Oracle CRMには顧客の情報や現在進行している商談の進捗に関する情報だけでなく、問い合わせが発生したリード(見込み顧客)の情報を管理する機能があります。

リード(見込み顧客)の情報を管理し、成約確度の高さによってスコアリングをすることで、優先して対応すべき顧客の自動選別が可能です。

また、商談の進捗状況に応じて対応の内容やタイミングを調整することができるため、顧客の状況に応じた適切なタイミングでアプローチを行うことができ、顧客の休眠化を防ぐことができます。

(4)データをもとにした戦略設計ができる

Oracle CRMは、様々なデータを横断的に分析・把握することに長けています。

そのため、データに基づいた客観的なマーケティング・営業戦略の立案・実行が可能です。

また、顧客のニーズや購買行動を分析・予測できるため、効率的かつ効果を最大化できる施策の立案もできます。

4.Oracle CRMを導入する際の注意点

Oracle CRMには様々な機能が備わっていますが、導入する際には以下の点について注意が必要です。

Oracle CRMを導入する際の注意点

  1. 提供形態ごとに機能を確認する
  2. 自社の規模感とのマッチングを確認する

具体的に解説します。

(1)提供形態ごとに機能を確認する

Oracle CRMはクラウド型とオンプレミス型で利用できる機能に違いがあります。

クラウド型のサービスでも、営業支援に強みがあるパッケージのほか、カスタマーサポートに注力しているものなど、様々なプランがあります。

そのため、自社の導入目的や課題を正確に把握した上で、最適な機能を備えた提供形態のサービスを導入することが重要です。

例えば、リード(見込み顧客)の獲得および育成に課題を感じている場合には、マーケティング支援にも強みを持つオンプレミス型のOracle Siebel CRMが適しています。

このように、自社が解決したい課題に対して、必要な機能を備えているかどうかを確認して導入を進める必要があることに注意が必要です。

(2)自社の規模感とのマッチングを確認する

Oracle CRMには優れた顧客情報分析機能が実装されています。

また、豊富な顧客情報や商談履歴に基づく精度の高い予測機能など、ほかのCRMツール・システムとは一線を画する機能が充実しています。

もっとも、このような分析・予測機能を十分に活用するためには、膨大な顧客情報を収集・管理する必要がある規模感の企業が適しています。

そのため、事業規模がそれほど大きくない企業にとっては、これらの機能を十分に活用できない可能性があり、想定していた効果が期待できない場合があります。

自社の規模感と照らし合わせて、機能をうまく活用できるかどうかに着目することで、導入後の費用対効果を高めることが可能です。

5.CRMツールを効果的に活用するためのポイント

Oracle CRMをはじめとするCRMツール・システムは、導入すればすぐに効果が期待できるわけではありません。

効果的な運用を中長期的に行う必要があることに注意が必要です。

CRMツール・システムを導入して、効果的な活用を行うためには以下の点を押さえましょう。

CRMツールを効果的に活用するためのポイント

  1. 導入目的や解決したい自社の課題を明確化する
  2. 自社内にツールを活用するための人員を確保する
  3. 運用ルールを作成・共有する

順に見ていきましょう。

(1)導入目的や解決したい自社の課題を明確化する

CRMツール・システムを導入するためには、それによって解決したい自社の課題を明確にすることが何よりも重要です。

導入の目的を定めなければ、導入後の運用方針や効果測定を適切に行うことができません。

また、目的や解決したい課題が定まっていなければ、必要な機能を備えたツールを導入することはできません。

CRMツールの導入目的や解決したい課題を明確化することは、自社に最適なツール・システムを選び、運用を定着させて費用対効果を高める上で重要です。

(2)自社内にツールを活用するための人員を確保する

自社内にCRMツールを活用できる人員を確保しておくことも、導入後の運用を定着させる上で重要です。

ITツールに不慣れな人員が多ければ、従前の業務フローによる業務遂行を行い、ツールを導入した意味が損なわれてしまいかねません。

そのためにも、自社内にツールの操作や利用に精通した人員を配置することが求められます。

また、CRMツールの中には、直感的な操作ができるようなユーザーインターフェース(UI)を持つものや操作性に優れたものもあります。

運用を自社内に定着させ、費用対効果を高めるためには、操作性の優れたツールを選ぶこともおすすめです。

(3)運用ルールを作成・共有する

CRMツール・システムを効果的に運用するためには、正確な情報の入力・収集が必要不可欠です。

そのため、CRMツール・システムに集積される情報やデータに誤りがないように、入力などの運用ルールを作成し、事前に社内に共有することも重要です。

まとめ

本記事では、Oracle CRMの特徴や基本機能、導入の注意点などについて解説しました。

Oracle CRMには高度なデータ分析・予測機能が備わっていますが、詳細かつ膨大な顧客情報を収集・管理する必要がある規模感の企業が活用することが想定されています。

また、提供形態によって利用できる機能には差があるため、自社の課題解決や導入目的に応じて適切なものを選ぶ必要があります。

本記事でご紹介した導入のポイントも参考にしながら、自社の課題に合ったツール・システムの導入を進めましょう。

この記事の投稿者
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京都のWebコンサルティング・制作会社TMS Partners株式会社のコラム編集部です。中小企業/個人事業主が取り組みやすいWebマーケティングや、SEO、Web広告、マーケティングオートメーションのknow-howをお届けします。