【Web広告初心者必見】Web広告の出稿方法から効果測定まで解説
今回はWeb広告を始めたいけれど、何をどう進めていくべきかわからない方に向けて、Webマーケティング会社の視点からWeb広告の計画、出稿、効果測定、改善方法について説明します。
本記事を読むと、Web広告の特徴や他のWebマーケティング施策との違い、利益を創出するために、どのような項目を繰り返し、改善する必要があるのかを理解できます。
今回の記事を参考に、ぜひWeb広告を取り入れ、より事業を拡大させていただければと思います。それでは、早速説明いたします。
Web広告とは
まず、Web広告とは何か、についてです。
Web広告とは、Web上で出せる広告です。
例えば、GoogleやYahoo!等の検索エンジンの検索結果に表示することができます。
これはリスティング広告と呼ばれるもので、検索したキーワードの検索結果画面に表示されます。
例えば、ユーザーが白いTシャツと検索したときに、検索結果画面にあなたの会社の広告を表示することができます。
また、SNS広告もあります。
具体的には、InstagramやFacebook、TwitterなどのSNSに広告を出すことが可能です。
ユーザーは、Instagramであれば投稿やフィード、ストーリーの閲覧を行っている際に、投稿と投稿の間に挟まる広告を目にします。
このユーザーが閲覧している間に挟まる広告を、あなたの企業が出すことができる仕組みです。
Web広告は、従来の広告媒体と比べていくつかの違いがあります。
少額から始められる
まず、一つにWeb広告は少額から始めやすいです。
従来の広告、例えばマスメディアに出稿するようなTVCMやラジオ、新聞といった広告媒体は、出稿にある程度の予算を必要とします。
まとまった金額で50万円、100万円、キー局のTVCMであれば、最低金額が200万からという話もあります。
このようにまとまった予算を必要とするため、事業を始めたての頃や、新規事業で少額の予算でテストしたい時には、こういった広告に手を出すことは難しいです。
一方、Web広告は少額から始められるため、月々の予算を3万円、5万円など、従来のウェブ広告と比べて非常に低予算で出稿することができます。
予算が少ない広告主にとってハードルが低い広告媒体です。
企業の規模感や事業内容に関わらず誰でも出稿できる
2つ目に、Web広告は誰にでも出稿できます。
前述のとおり、従来の広告はその予算を出せる企業に限られていました。
Web広告の場合は出稿費用が安く済むだけでなく、Web上のそれぞれの媒体が提供する管理画面から1時間もあれば広告を出稿することが可能です。
従来の広告であれば、出稿規定や出稿基準があったため、企業の規模感や事業の内容が審査の対象になりました。
しかし、Web広告であれば、審査はありつつも比較的誰でも広告を出稿できるという特徴があります。
出稿から最短即日で開始できる
3つ目に、Web広告は出稿までのスピードが速いです。
最短で当日に始めることが可能です。
出稿作業を行い、数時間以内に審査が行われば、出稿しようと思った当日にWeb広告を始めることができます。
これは速いスピードで事業を検証するために非常に相性がいい手法です。
Web広告の最大の特徴と言っても過言ではありません。
従来のマスメディアであれば、広告を出稿するために準備期間が必要で、当日に開始できることはあり得ません。
非常に早く広告を出稿できる点はWeb広告の大きな特徴の一つと言えるでしょう。
Web広告と他のマーケティング手法の違い
次に、他のWebマーケティング手法との比較です。
他のWebマーケティング手法、例えば、SEO対策やInstagramなどSNSのオーガニック施策、YouTubeの動画投稿と比べてどのような特徴があるのでしょうか。
顧客にリーチするまでの期間が短い
まず、見込み顧客に対して新たな事業のPRを行うためにかかる期間が非常に短く済むという特徴があります。
前述したように、Web広告は当日からでも出すことができます。
一方で、SEO対策やYouTubeの動画投稿など他のオーガニック施策の場合、動画を投稿してコンテンツを作ってから、顧客にリーチするまでに早くても6ヶ月から9ヶ月は時間を要します。
この6ヶ月から9ヶ月という期間と、当日からという期間の差を比べると一目瞭然です。非常に速く見込み顧客にアプローチできることが特徴の一つです。
費用に対するアクセスが比例関係にある
2つ目に、広告は見込み顧客にPRするためにお金がかかります。
もちろんSEO対策やYouTube動画の制作もお金がかかりますが、お金のかかり方が異なります。
SEO対策やYouTube動画は、1本あたりの制作に必要な費用がかかるのに対し、Web広告の場合は、ユーザーのクリックやインプレッション表示によって費用が発生するという特徴があります。
SEO対策やYouTube動画の場合は、かけた費用に対して得られるアクセスのリターンを考えると、費用よりもリターンが上回ってくる状態が一定程度考えられます。
比例関係ではなく、2次関数的な曲線を描いていくため、期間が経てば経つほどコンテンツが積み上がり、結果として掛けた費用に対して大きなリターンを得られるという特徴があります。
一方で、Web広告の場合は、かけた費用と得られるアクセスには比例関係があります。
10万円かけた時と20万円かけた時の得られるアクセス数は、厳密に言えば2倍と単純計算はできませんが、ほぼ2倍に落ち着く特徴があります。
したがって、Web広告と他のWebマーケティング手法では、見込み顧客にPRするためにかかる時間と、かけた費用に対して得られるアクセスのリターンの関係性に違いがあります。
Web広告は、見込み顧客に商品やサービスを提供した反応をなるべく早く得たい場合や、月々コンスタントに問い合わせを得たい場合に向いています。
一方で、大きなアクセスを得ようとすると大きな費用がかかる点は広告のデメリットでもあります。
中長期的にかけた費用に対し、費用よりも大きなアクセスのリターンを稼ぎたい場合は、SEO対策やYouTube動画の作成やInstagramのフォロワー施策が向いている場合もあります。
しかし、Webマーケティングのそれぞれの手段は、あくまで売上や利益を上げるための手段に過ぎません。
最終的な目標売上や利益に対して、Web広告とSEO対策やYouTubeの動画作成等のオーガニック施策をミックスさせ、どのような手段で行うか全体のポートフォリオで考えるとよいでしょう。
ポートフォリオの設計は、Web施策に慣れていないとなかなか試算しづらいので、このような点はWebマーケティングの支援会社にご相談されることをおすすめします。
Web広告を出稿するために必要な設定
続いて、Web広告を出稿するためにどのような設定が必要になるかを説明します。
Web広告を出稿する時に必要となる設定は大きく分けて3つです。
1つ目が広告のコピー文です。
コピー文とは、広告が表示されたときにテキストで事業を説明する文章で、この文章はどの広告媒体でも必要です。
リスティング広告でもInstagram広告でもFacebook広告でも、それぞれの広告においてあなたの事業やサービスを紹介する文章は必要です。
2つ目がクリエイティブです。
クリエイティブとは、広告を表示させるにあたっての画像のことです。
リスティング広告の場合は、文章のみの広告のため画像は不要です。
Instagram広告やFacebook広告、ディスプレイ広告を利用する場合に必要となるのがクリエイティブな画像です。
3つ目に広告をクリックした時に表示させるページです。
多くの場合、ランディングページが使われることが多いです。
一方で、サービスの紹介であればコーポレートサイトやサービスサイトに着地させるケースも想定されます。
このように広告をクリックした時に、ユーザーが辿り着くページが必要です。
Google広告への具体的な出稿手順
上記3点を準備できた方に向けて、具体的な出稿手順を説明します。
今回はGoogle広告について説明します。
まず、Google広告の広告画面にアクセスします。
Googleアカウントがあれば、誰でも広告画面にログイン可能です。
広告アカウントを作成すると、初期的に広告を作成する画面が表示されるので、そちらから広告を作成してもOKです。
コピー文やキーワードの設定
前述したコピー文を見出しやタイトル説明文に埋めていきます。
広告がユーザーにどのように表示されるかは、パソコンで確認できるので、確認しながら設定を進めることをおすすめします。
そして、この広告作成画面にユーザーが広告にアクセスした際に到達するウェブサイトのURLも入力します。
これでコピー文の設定ができました。
あわせて、出稿するキーワードを設定します。
これはユーザーがどんなキーワードで検索したときに、その広告を表示するのか設定する画面です。
部分一致や完全一致、フレーズ一致というキー言葉がありますが、この詳細については別の記事で解説します。
キーワードを検索するにあたって、そのキーワードと近しい言葉で検索した時、どの範囲まで広告を表示するかを設定するのが、部分一致、完全一致、フレーズ一致です。
キーワードの組み合わせを選択すると、そのキーワードと広告が紐づきます。
ターゲティングの設定
ターゲティングの設定とは、広告を出稿した時に表示される年齢層や性別といった情報や地域を設定したり、出稿する時間帯を設定することです。
例えば、月曜日の朝9時から夕方6時まで、東京都の25歳から44歳の女性にのみ広告を出稿するという設定を行います。
あなたの会社の営業時間外にユーザーが広告にアクセスした場合、問い合わせを受けることが難しいことが想定されるため営業時間内に設定するのがよいでしょう。
また、顧客のデータが既に取れているのであれば、見込み顧客が最も反応しやすい時間帯やエリア、年齢層に絞って広告を出稿することをおすすめします。
初めての出稿で何もデータがない場合、広告を出稿することで、どのような年代層、エリアの人たちが最も反応してくれるかがデータとしてわかります。
まずはターゲティングを広めに設定して開始することをおすすめします。
キャンペーンタイプの設定
次に、キャンペーンタイプを設定します。
キャンペーンタイプでは、広告をどのような目的、戦術で運用するかを決めます。
いろいろな項目がありますが、コンバージョン数の最大化、目標コンバージョン単価など、さまざまな戦術があるので、自社に合った戦術を選ぶことをおすすめします。
ユーザーが目標としているアクションを起こしてくれた状態のことです。
例えば、BtoB企業の問い合わせであれば、問い合わせボタンをクリックした、問い合わせ完了ページに訪れた、ECサイトを提供している事業者であれば、決済が完了した等です。
イベントスニペットを完了画面に貼り付ける形や、Googleタグマネージャーをタグとして埋め込んでいる場合、タグマネージャー上でコンバージョンの設定を行うことで、コンバージョンの設定とGoogleの広告画面を紐づけることが可能です。
Googleでのタグマネージャーの設定やイベントスニペットの貼り付け設定については、別の記事で詳細を解説しますので、併せてご参照ください。
よく我々が使うのは、コンバージョン数の最大化や目標コンバージョン単価です。
最終的な事業の売上や利益を考えた時に、広告費が売上原価として乗ります。
商品の売上から諸経費を引き、広告費用を差し引く前の利益と広告費用を比べた時に、広告費用が上回っていれば、結果的に広告を出せば出すほど赤字になります。
したがって、広告費用を差し引く前の利益よりも広告費用が下回る状態を目指していくことが大事です。
そうすることで、広告を出せば利益が出る構図を作ることが可能です。
広告費用を差し引く前の利益よりも広告費が下回る状態を目指していくために、目標とするコンバージョン単価、つまり、1件の購入、1件の問い合わせの単価を目標として設定するのです。
このような形でキャンペーンタイプを設定します。
予算の設定
最後に、忘れてはいけない予算の設定です。
どのくらいの予算をかけるのかを設定しましょう。
検証を始める段階では、月あたり5万円から10万円の定額予算から始めることをおすすめします。
定額の予算から始めて目標の数字が達成できた、つまり、問い合わせ数や販売数が目標通りに達成できた場合は、徐々に広告予算を上げていきましょう。
想定した利益をクリアできる状態を積み重ねていくことをおすすめします。
これが予算の設定です。
設定後の審査
これらの設定を全て終えるとGoogle側で審査が始まります。
出稿対象のページやキーワード、コピー文について、Googleの広告ポリシーに違反していないかを審査されます。
審査は早くて数時間、遅くても12営業日以内には完了します。
審査が完了すると、晴れて広告が出稿されます。
万が一、審査に落ちてしまった場合も、Google側がどのようにすれば審査に通るのかガイドラインを示してくれるため、ガイドラインに従って再審査請求をかけるという繰り返しになります。
ここまでが具体的に広告が出稿されるまでの手順です。
Web広告の効果計測と改善
実際に広告を出稿すると、結果が表れてきます。
例えば、ユーザーのクリック率や1クリックあたりの平均単価、コンバージョン単価などの数字がわかります。
また、キーワードごとに、どのキーワードでコンバージョンしたのかという内訳も表示されます。
コンバージョンの取れるキーワードはどんなキーワードなのか、内訳を確認することをおすすめします。
想定するキーワードで出稿をしたときに、コンバージョンが取れるだろうと思っていたキーワードと実際にコンバージョンが取れたキーワードでは、乖離が生じることがほとんどです。
コンバージョンが取れるだろうと想定していたキーワードと実際にコンバージョンが取れたキーワードの比較を行いましょう。
コンバージョンに寄与しないキーワードは、広告を出稿してもなかなか効果が現れないため、出稿対象から外しても構いません。
このような形で広告が出稿されるキーワードをチューニングすることが求められます。
目標とするコンバージョン単価を達成できているか
また、目標としているコンバージョン単価を達成できたかどうかを確認する必要があります。
目標コンバージョン単価というキャンペーンタイプを使っている場合は、それに基づいて目標を達成しているか確認します。
達成できていないのであれば、目標コンバージョン単価をさらに引き下げた上でもう一度広告を試すことが必要です。
目標コンバージョン数の最大化という戦略を取っている場合は、コンバージョン単価が目標コンバージョン単価に比べて少し高騰する傾向があります。
コンバージョン数の最大化で1コンバージョンあたりの単価を測定できたのであれば、それを元に目標コンバージョン単価のキャンペーンに切り替えましょう。
より費用対効果がよい、つまり、より利益が獲得できるキャンペーンに設計することが求められます。
最後に、品質スコアという指標があります。
ユーザーが求めている情報に合っているウェブサイトなのかということを3つの観点で評価する指標です。
この指標の中で、平均より低いと出た項目に関しては、改善を繰り返していくことが大事です。
これらの効果計測を繰り返して、最終的に売上目標や利益が達成できているかどうかを確認します。
達成できていないのであれば、各指標を改善し、達成に近づけていきましょう。
Web広告は即効性があるマーケティング手法
Web広告をまだ始めたことがない方へ向けて、どう進めていけばいいか、どんなことを考えていけばいいかご説明しました。
Web広告は、使いこなせば明日から事業を見込み顧客にPRすることができ、売り上げを立てることも可能です。
スピード感を持って取り組める施策なので、Web広告をうまく事業の成長に使っていきましょう。
弊社では広告を始めたいというお客様に向けて、どのように進めていくべきか無料でご相談を承っております。
Web広告を始めてみたいけれど、何をどう進めていけばいいかわからないという方は、お気軽にご相談ください。