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CRMの導入事例10選|具体的な施策例や導入成功の7つのポイント

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TMS編集部

「CRMの導入事例や成功のポイントが知りたい」
「CRMを導入したいが、実際にどんな施策を打てば良いかイメージできない」

CRMを導入したいと考えている企業は非常に多いですが、運用後のイメージがつかないと導入に踏み切れないこともあるでしょう。

そんな時は、すでにCRMを導入している自社と似た業態の成功例や失敗例が参考になります。

この記事では、CRMの概要や成功事例と失敗事例、CRM施策の具体例とCRM運用を成功させるポイントを紹介します。

最後まで読めば、CRM導入の事例から自社での運用方法まで具体的にイメージできるようになるでしょう!

1.CRMとは

CRMとは『Customer Relationship Management』で、日本語では顧客関係管理と呼ばれます。

顧客との関係を適切に管理することで絆を深め、自社を継続して利用して長く取引してもらうためのマーケティング手法です。

また日本では、CRMを実施するためのツールをCRMと呼ぶこともあります。

インターネットの発達により顧客がオンラインショッピングを選択したり、購入前にレビューを参照するなど購買プロセスが変容したことにより、企業は顧客維持のためにより顧客に寄り添った対応が求められるようになりました。

本記事ではCRMツールをCRMと呼称し、導入事例について解説します。

2.CRM導入に成功した企業の事例

CRM導入に成功した企業の事例を紹介します。

CRM導入に成功した企業の事例

  1. 株式会社Z会ソリューションズ
  2. 株式会社CARTA COMMUNICATIONS
  3. 株式会社J-オイルミルズ
  4. 株式会社はなまる
  5. 株式会社オウケイウェイヴ
  6. 日産自動車株式会社
  7. 株式会社プロントコーポレーション

以上7つの企業ではCRMを導入後、顧客満足度が向上しただけでなく自社利益の向上に成功しています。

具体的な成功のポイントを説明するので、CRM導入の参考にしてください。

(1)株式会社Z会ソリューションズ

株式会社Z会ソリューションズは、有名な学習塾や教材を発売する株式会社Z会の子会社です。

抱えていた課題はジョブローテーションを目的とした部門間異動にて、営業情報を共有できる仕組みがなく情報が連携されないことでした。

この課題を解決するために株式会社Z会ソリューションズでは、営業情報を一元管理するためにCRMを取り入れました。

今まで売り上げ計算ソフトと訪問管理表の2種類のツールを使っていたために発生していた二重入力の手間や、情報共有漏れをなくすためです。

結果としてCRMに蓄積した情報をもとに営業の活動量の分析が可能となり、また商談案件の進捗をCRMに一元管理することでジョブローテーションが起きても情報の引き継ぎ漏れが生じなくなり、スムーズに業務を遂行できるようになりました。

(2)株式会社CARTA COMMUNICATIONS

株式会社CARTA COMMUNICATIONSは、インターネット広告事業を展開するメディアレップ事業を展開している会社です。

コロナウィルスの流行により企業へのオフラインでの営業活動が困難になったことから、オンラインでの集客が可能なCRMを使ったオンラインセミナーを展開することにしました。

CRMを導入してオンラインセミナーを開催後、受講者に対してアンケートを実施して自社関心度を測るなどの施策を実施し、CRMで顧客のセグメント分けを実行しました。

セグメント分けの結果からテレマーケティング・メールマーケティングを使い分けて、リードナーチャリングを実施したところ、シナリオメールの開封率が51.9%、URLリンクやセミナーアーカイブ動画のクリック率も32.7%以上と顧客の反応が良くなりました。

(3)株式会社J-オイルミルズ

株式会社J-オイルミルズは、食用油を販売する大手食品メーカーです。

ECサイト展開を実施しており、その売り上げをより改善するためにCRMを導入しました。

CRM導入前は保持していた顧客データを活用できないという課題がありましたが、注文履歴やアンケートによるデータの活用により、自社ECサイトの送料に課題があることを発見しました。

この結果をもとに株式会社J-オイルミルズはECサイトにおける送料を改善し、結果としてCPO(Cost Per Order:1品注文してもらうためにかかった経費)を33%改善させました。

同時にCRMを用いて購買頻度をより上げるための改善策を考案し、定期的にサイト対策に取り組んでいます。

(4)株式会社はなまる

株式会社はなまるは、全国展開するはなまるうどんを展開する企業です。

株式会社はなまるで課題となっていたのは、従来のメールマガジンでの顧客へのアプローチが行き詰まってきたことです。

顧客との良好なコミュニケーションのためにCRMを導入し、メルマガではなくファンサイトを設立するという方針転換を実施しました。

結果としてファンサイトには年間で2万人の顧客が登録し、巨大な顧客ネットワークを構築することに成功しました。

顧客ネットワークができたことで顧客数も安定し、また顧客ニーズや嗜好についてのデータも集めやすくなり、日々の商品開発やマーケティングにも活用しています。

(5)株式会社オウケイウェイヴ

株式会社オウケイウェイヴは、年間7,000万名以上が利用する日本最大級のQ&Aサイトを展開するなど、Web事業を展開する企業です。

CRM導入前に抱えていた課題は、自社で管理できている対象が既存顧客の契約内容のみであり、それ以外の情報が紐づいていなかったことです。

この問題を解決するため株式会社オウケイウェイブではCRMツールを導入し、CRMに既存顧客の情報だけでなくリードや商談の進捗状況も統一して管理することにしました。

連携する情報を徐々に増やしていき、社内の情報を一元管理してより効率的な業務ができるように取り組みを進めています。

(6)日産自動車株式会社

日産自動車株式会社は、日本でも有名な自動車メーカーです。

日産自動車株式会社の課題は販売店での顧客情報の管理、そして長年の付き合いがない顧客に対してそれぞれの価値観やライフスタイルに合わせた提案が難しいことでした。

そこで日産自動車株式会社は販売店にCRMを導入し、顧客に年齢や属性、購入目的や車の好みを入力してもらい、その結果をもとに車の提案をするようにしました。

CRMの導入により付き合いのまだ浅い顧客とのコミュニケーションも濃厚になり、顧客ニーズに沿った満足度の高い提案が可能になります。

さらに、各店舗で集積した情報を本社で集約して商品開発の参考にするなど、CRMを活用して顧客満足度の高い製品開発にも取り組んでいます。

(7)株式会社プロントコーポレーション

株式会社プロントコーポレーションは、PRONTOをはじめとした飲食チェーンを展開する会社です。

CRM導入前に抱えていた課題は、全国に展開する支店を視察するスーパーバイザーの業務負荷が高いこと、また店舗数の多さから月次データの集計にもかなりの時間を要することでした。

株式会社プロントコーポレーションでは、この課題を解決するためにCRMを導入、同時にスーパーバイザーに対してタブレットを配布しました。

タブレットがあることで、移動中や外出先でもCRMに蓄積された店舗情報を確認・編集できるようにするためです。

CRMとタブレットを同時に導入することで、スーパーバイザーの業務負荷は減りデータ集計にかかる時間も大幅に短縮できるようになりました。

2.CRM導入の失敗例

CRMをせっかく導入しても失敗する事例を5つ紹介します。

CRM導入の失敗例

  1. ツールが社内に浸透しない
  2. 自社フローとツールが合わない
  3. 目的が曖昧で導入が成功したか計測できない
  4. 顧客情報が重複してしまう
  5. 顧客データを活用できない

失敗してしまった要因を紹介するので、自社で同じ事態が起きないように対策を講じて導入しましょう。

1つずつCRM導入の失敗例と原因を説明します。

(1)ツールが社内に浸透しない

CRMツール導入の失敗例として多いのが、ツールが社内に浸透しないケースです。

原因は主に2つあります。

CRMツールが社内に浸透しない理由

  • 社員のCRMへの理解が薄い
  • CRMツールの操作性が悪い

社員がCRMの重要性を理解しないうちにツールを導入しても、「フローが変わって面倒だ」とネガティブに捉えられる可能性があります。

既存フローの変更に抵抗を示す社員が多い場合はツールが浸透せず、結局従来のフローを継続してCRMを使わずに終わるケースもあるでしょう。

また、CRMツール自体の操作性が悪く失敗する企業も多いです。

今まで使っていたソフトウェアと操作感がまったく違い効率が悪くなったり、基幹システムとの連携ができず現実的に活用が難しくなったりします。

上記のようにツールが浸透しないという失敗を回避するには、事前に社員にCRMの理解を促す研修を実施し、操作性が良いツールを厳選するのが重要です。

社員へのCRM研修の重要性と開催方法についてまとめた記事も、併せて参考にしてください。

CRM(顧客関係管理)研修とは?メリットやデメリット・依頼できるサービス

(2)自社フローとツールが合わない

CRM導入が失敗する事例として、自社フローとツールが合わないケースもあります。

自社の業務フローをCRMツールに合わせて変更しなければならない場合は、現場に混乱が生じてミスが多くなります。

たとえば、CRMツールの導入により今までになかった作業が発生する場合は、工数が増えて業務効率が下がるかもしれません。

業務効率が下がれば現場の混乱やミス、残業時間の増大などのデメリットが多くなるため、結果的にCRMツールの使用を中断することとなります。

CRMツールを選ぶときは、自社のフローに合う運用が可能なのか無料トライアルやデモバージョンを使って検証するのがおすすめです。

CRMツールの機能や詳細については、以下の記事でまとめています。

CRMツールとは?基本機能や導入メリット|おすすめCRMツール10選も紹介

(3)目的が曖昧で導入が成功したか計測できない

CRMツールの失敗例として、目的が曖昧で導入結果を正しく計測できないというケースです。

CRMツールの導入目的やKPIを設定していないため、顧客管理の結果が出ているかどうか検証ができず、費用対効果があったか確認できません。

たとえば、他社が導入しているからなんとなくCRMを導入しているような場合は、導入の結果が良かったか悪かったか検証できず、顧客情報をただ蓄積するだけに終わる可能性もあります。

CRMツールを導入する際は、自社で抱えている課題を洗い出し、その課題を解決できるツールを選ぶようにしましょう。

また、CRMツールの導入効果を計測できるよう導入目的を見据えたKPIの設定も重要です。

(4)顧客情報が重複してしまう

CRMツール導入の失敗例として、顧客情報が重複してしまうというものがあります。

顧客情報が直複していると正しく顧客情報の分析ができないため、マーケティングに活かすデータに間違いが生じ、結果が出ないでしょう。

たとえば、氏名が同じでもメールアドレスが違うだけで別データとして扱われているデータが複数存在すると、それだけで属性や購入履歴に重複が生じます。

顧客情報の重複は、複数部署で個別に情報管理をしていた企業に起こりやすいミスです。

CRM導入前に情報の名寄せや生年月日データの照合を実施し、顧客情報を統合してからCRMに取り込むようにしましょう。

(5)顧客データを活用できない

CRMツール導入の失敗事例として、集めた顧客情報を活用できないというケースがあります。

CRMツールに顧客データを蓄積したは良いものの、分析の指標が明確になっていない場合は結局データを活用できません。

そのため、集めた顧客データをセグメント分けし、それぞれのセグメントに適したマーケティングや営業を実施する必要があります。

CRMを導入する前にCRM施策についても学び、集めた情報をどう活用すべきか考えておきましょう。

具体的なCRM施策は以下の記事でも紹介しているので、参考にしてください。

CRM施策とは?実施するメリットや成功した具体的なCRM事例10選

3.CRMの具体的な施策一覧

CRMで実施できる具体的な施策一覧を紹介します。

CRMツールを活用した施策の具体例

  1. 最適なタイミングでのメール配信
  2. ステップメールの自動送信
  3. メルマガの運用
  4. DMの送信
  5. 問い合わせフォームの運用
  6. 流入経路分析
  7. 同梱サンプリング
  8. LINE公式アカウントの運用
  9. SNSアカウントの運用
  10. 広告の最適化
  11. ポイントカードを使った運用

CRM導入後に自社でどんな施策を実施するかイメージしておきましょう。

1つずつ内容を説明します。

(1)最適なタイミングでのメール配信

CRM施策の1つとして、最適なタイミングでのメール配信があります。

CRMを使えば蓄積したデータから分析したスコアリングに沿って、設定した最適なタイミングでメールを自動送信できます。

たとえば、通販サイトで購入直後に届くお礼メール、その後の発送通知メールなども設定したトリガー通りに送信されたものです。

CRMを使って自社が指定したタイミングで自動的に対象顧客に対してメールを送信し、自社への関心度の向上や購買率アップに繋げられます。

(2)ステップメールの自動送信

CRM施策の1つとして、ステップメールの自動送信も有効です。

ステップメールとは、指定したトリガーに沿ってシナリオ通りにメールを送るマーケティング施策の1つです。

顧客のスコアリングによって送信内容を変更できるため、より顧客ごとにパーソナライズされたメールマーケティングが可能となります。

CRMによりメール開封率の分析なども自動化できるため、効率的にメールマーケティングが可能です。

(3)メルマガの運用

CRM施策としてメルマガの運用も有効です。

メルマガとはメールマガジンの略称で、顧客との関係を維持するために使用されます。

ここまで説明したステップメールが購買率アップを目的としているのに対し、メールマガジンは顧客とのコミュニケーションの意味合いが強いです。

自社の取り組みや日々役立つ情報を発信することで、顧客と自社の絆を作ります。

メールマガジンの内容を事前にCRMに取り込んでおけば、メールマガジン送付を許可した顧客に対して自動的に送信が可能です。

また開封率の分析などもCRMツールで可能なため、開封率を反映させてメルマガのタイトルや内容を工夫するなどの改善施策も考案できます。

(4)DMの送信

CRM施策としてDM(ダイレクトメール)の送信も有効です。

DMとは個人や法人に対してチラシやパンフレットを送付するマーケティング手法です。

顧客情報をCRMで統一管理しておけば、郵送が必要な対象リストの抽出も容易にできます。

CRMで管理している顧客情報から、自社への関心度が高い顧客にはパンフレットを、見込み客にはチラシを送るなどスコアリングの結果をもとに送付物を決められます。

(5)問い合わせフォームの運用

CRM施策として問い合わせフォームを運用する方法もあります。

CRMには問い合わせフォームを作成、運用する機能がついている製品があります。

問い合わせフォームの設置は、顧客がコールセンターの営業時間を問わずいつでも企業とコンタクトを取れるようになる点がメリットです。

また、問い合わせフォームで受注や注文内容の変更、キャンセルなど定型フローの処理を自動化できます。

(6)流入経路分析

CRM施策として流入経路分析もよく活用されます。

自社商品やサービスの利用に至った流入経路を分析することで、効果的なマーケティングを割り出す分析方法です。

CRMを使えばオンライン・オフラインを問わず、顧客に対してアンケートなどを配信して、流入経路を割り出せます。

たとえば、実店舗への流入経路がSNSに集中している場合はSNS広告を検討するなど、施策の選択肢を増やせます。

割り出した流入経路を集計した結果をもとに、より効果の高いマーケティング施策がわかるでしょう。

(7)同梱サンプリング

ECサイトでよく使われるCRM施策として、同梱サンプリングがあります。

同梱サンプリングとは、顧客が注文した商品に関心の高そうな商品を同梱する手法です。

CRMの過去の購入履歴や属性が似た人が購入した品の傾向がわかるため、その結果を活かしたサンプリングが可能となります。

属性の近いユーザーが好む品を同梱できるため、購買率が上がる可能性が高いCRM施策です。

(8)LINE公式アカウントの運用

CRM施策として、LINE公式アカウントの運用も多くの企業に取り入れられています。

LINE公式アカウントの運用により顧客情報の効率的な収集、コミュニケーションが可能です。

たとえばLINE公式アカウントから新商品のPRを送ったり、顧客の声を集めるなどUGC活用にも役立てられます。

またLINEには簡単なCRM機能も搭載されているため、小規模小売店や個人事業主の中にはLINEをCRMとして活用しているケースもあります。

CRMを通じてLINE公式アカウントを運用すれば、スコアリングに該当する顧客だけにLINE送信をするなどパーソナライズされた情報送信も可能です。

LINEを使った顧客関係管理の方法については、以下の記事を参考にしてください。

LINEをCRM(顧客関係管理)に活かすためには?標準のCRM機能や連携できるツールを紹介

(9)SNSアカウントの運用

CRM施策の1つとしてSNSアカウントの運用も有効です。

CRMに蓄積した情報から自社顧客が多く利用するSNSを割り出して発信すれば、顧客と良質なコミュニケーションが取れるでしょう。

またSNSは今や情報源の1つであり、見込み客をSNS経由で取り込めます。

ハッシュタグを活用して自社商品をトレンドに乗せれば、より多くの人が自社商品を認知する可能性もあるでしょう。

CRMをSNSと連携して自動的に情報を配信するなど、SNS運用の自動化も可能です。

(10)広告の最適化

CRMを使って広告を最適化する施策もあります。

CRM広告の具体例

  1. アドレサブル広告
  2. DMPとの連携

代表的な施策を2つ紹介するので参考にしてください。

#1:アドレサブル広告

アドレサブル広告とは、宛先を指定して配信する広告です。

CRMで収集した顧客情報をもとにした広告配信手法で、顧客のメールアドレスや電話番号を活用して広告を配信します。

たとえば、Googleカスタマーマッチ広告では顧客のメールアドレスや電話番号、住所が一致した人にのみ広告を配信できます。

自社の顧客に的確に広告を配信し、リピートを促せるCRM施策です。

#2:DMPとの連携

DMP(Data Management Platform)とは、インターネットを介したさまざまな情報を管理するプラットフォームです。

顧客情報を収集する点ではCRMと類似しますが、DMPはインターネットの問い合わせフォームの活用履歴やサイト内での行動履歴などインターネット上での活動を全て記録できます。

CRMとDMPを連携させれば、相互に情報を補完でき、オフライン・オンラインでのマーケティング施策の検討が可能となります。

(11)ポイントカードを使った運用

小売店でのCRM施策として、ポイントカードを使った運用方法があります。

ポイントカードに登録してもらった際に集めた顧客情報をCRMに取り込み、蓄積していきます。

CRMに顧客情報が集まれば、顧客属性や買い物の傾向から商品の仕入れや陳列の工夫などのマーケティング施策が可能です。

4.成功事例から見るCRM導入成功のための6つのコツ

CRM導入の成功事例から、自社での運用のコツを6つ紹介します。

CRMツールの導入を成功させるためのコツ

  1. CRM導入目的の明確化
  2. 現場社員によるツール選定への参加
  3. 既存顧客データの整理
  4. 適切なKPI設定
  5. CRM運用チームの整備
  6. 社内運用ルールの策定
  7. 定期的なフィードバックによる評価

CRMを導入して顧客の維持や履歴拡大につなげるために、先行者の成功例を取り入れましょう。

1つずつ内容を説明します。

(1)CRM導入目的の明確化

CRM導入を成功させるにはまず、CRMツールを導入する目的を明確にしましょう。

目的なくCRMを取り入れても、解決すべき課題がないためどんな施策をすれば良いか明確になりません。

冒頭で紹介したCRM導入の成功事例でも、自社の課題からCRM導入の必要性や目的を明確にして運用していることがわかるはずです。

まずは自社で抱える課題が何か、思いつく限りリストにしましょう。

リストのなかから優先度の高い課題を発見し、その課題をCRMで解決できるか検討してください。

たとえば、顧客データの分析を担当者の勘や経験に頼っており精度にばらつきがあることが課題なら、目的は精度の高い分析やその分析結果をもとにしたマーケテイング施策の実施です。

以上のように何のためにCRMを導入するか、まずは目的を明らかにしましょう。

(2)現場社員によるツール選定への参加

CRM導入成功のコツは、現場社員をツール選定に参加させることです。

失敗例でも紹介したようにツールの操作性が悪いと、社内にツールが浸透しません。

CRM導入に失敗した企業では、実際に現場で業務に携わっていない担当者や上層部のみが選定作業に参加していることが多いです。

CRMを操作して業務を行う担当者にデモを試してもらい、業務に支障が出ないかチェックしてもらわなければ意味がありません。

現場の社員にCRM選定に参加してもらうことで、ツールが浸透しないリスクやフローにそぐわないシステムを選んでしまう失敗を防げます。

(3)既存顧客データの整理

CRM導入を成功させるコツは、既存顧客データを整理することです。

データの重複があると正しい分析結果が出ず、せっかくのマーケティング施策も十分な効果を上げられずに終わるリスクがあります。

たとえば、顧客の読み仮名が1文字違っていても別データになってしまい、蓄積された情報が2つに分かれて管理されているような事例もあります。

CRMを導入する前にデータを精査し、生年月日やメールアドレスなど、可能な限りのフラグを立てて重複がないかチェックしましょう。

(4)適切なKPI設定

CRM導入を成功させるには、適切なKPI設定が重要です。

KPIとはCRM導入の最終目的に対しての短期目標で、施策の方向性が正しいか評価するために設定します。

KPIを設定していないとCRM導入の効果が測定できません。

また、KPIの設定が甘すぎたり、反対に厳しすぎる場合も効果測定の結果にずれが生じます。

売り上げやリピート率、顧客数などさまざまな指標でのKPIを設定しておき、CRM導入の効果を確認しながら運用しましょう。

(5)CRM運用チームの整備

CRM導入を成功させるには、CRM運用チームの整備が必要です。

CRMの導入後も適宜スコアリングの指標や各種マーケティングの効果測定をしながら、PDCAを回さなければなりません。

マーケティング部門や営業部門でCRMの運用をしながら、既存業務をこなすのは難しいでしょう。

そのため、CRMの分析や効果測定を実施するチーム体制は構築しておきましょう。

(6)社内運用ルールの策定

CRM導入成功のコツは、社内運用ルールの策定です。

運用ルールを徹底しておかないと、個々の入力方法の違いにより同一顧客が別データとして認識されるようなミスが起こりえます。

顧客情報をどのルートで収集し、重複がないかチェックしてから登録するフローなど考えて、常に無駄のないデータ蓄積ができるようにしておきましょう。

正しいデータ分析のためにも、CRM導入にあたって社内運用ルールを決め、周知を徹底してください。

(7)定期的なフィードバックによる評価

CRM導入成功のコツは、定期的なフィードバックによる評価です。

KPIに照らし合わせた評価だけでなく、CRMを利用する現場社員から定期的に運用やツールについてのフィードバックをもらいましょう。

現場からのフィードバックで改善施策が見えたり、運用上の問題点が発見できる可能性があります。

たとえば、マーケティング部門から営業部門へ引き継ぐに値すると判断した顧客のスコアリングが誤っており、商談成功率が低いようなケースです。

この場合は、見込み客のスコアリング設定を見直して引き継ぎタイミングを変えるなどの施策が必要となります。

CRMの導入後も運用について定期的に見直し、評価体制を構築しておきましょう。

まとめ

CRMを導入する前に、自社と似たような業態の成功事例を参考にして自社の戦略をイメージしておきましょう。

ツールを導入して顧客関係管理をしても、正しい施策ができていなければ顧客の維持や履歴の拡大はできません。

CRM導入の成功事例の共通点は目的が明確であり、ツール導入後も継続してPDCAサイクルを回し続けたことにあります。

記事で紹介したCRM導入の成功例・失敗例の双方を参考にして、適切なツール選びや運用方法の参考にしてください。

この記事の投稿者
TMS編集部
TMS編集部
京都のWebコンサルティング・制作会社TMS Partners株式会社のコラム編集部です。中小企業/個人事業主が取り組みやすいWebマーケティングや、SEO、Web広告、マーケティングオートメーションのknow-howをお届けします。