コラム

YouTube広告の運用代行・代理店の費用と契約前の確認点5つ

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TMS編集部

YouTube広告の運用代行や代理店を探している事業者の方に向けて、任せられる範囲、費用、依頼先の見極め方をまとめます。

任せられるのは配信の設計、動画素材の企画と制作、計測の設定、日々の運用とレポートの4つです。費用はGoogleに支払う広告費、代理店への運用手数料、動画の制作費の3つに分かれ、手数料は一般的に広告費の20%前後が目安です。YouTube広告は動画そのものが広告になるため、代理店選びでは動画を誰が作り、どの頻度で差し替えるのかを最初に確かめてください。これを含む5つの確認点を後半で説明します。

TMS Partnersは京都のWebコンサルティング会社で、Google Partner認定を取得しています。動画制作も社内で行っており、YouTube広告をこれから始めたい方、いまの代理店の運用内容を確かめたい方のご相談を無料でお受けしています。

YouTube広告の運用代行・代理店に依頼できる業務

YouTube広告は、Google広告の管理画面から配信する動画広告です。運用代行は、その設計から日々の調整、報告までを代理店が担うサービスで、依頼できる業務は大きく4つに分かれます。

配信の設計(目的とフォーマットの選定)

最初に、広告の目的を決めます。認知を広げたいのか、問い合わせや購入を増やしたいのかで、使うキャンペーン(目的ごとに作る広告配信の単位)とフォーマット(広告の形式)が変わります。Google広告の動画キャンペーンには、「コンバージョンの促進」「動画リーチ キャンペーン」「視聴回数を増やす」「広告シーケンス」などの種類があります(Google 広告ヘルプ「適切なキャンペーン タイプを選択する」)。コンバージョンは、問い合わせや購入など広告で得たい成果のことです。

主なフォーマットは次のとおりです。右端の列は、視聴者が広告の大部分または全部を見た回数を示す指標「TrueView 視聴回数」に数えられるかどうかです(Google 広告ヘルプ「動画広告フォーマットの概要」)。

フォーマット 表示される場所と特徴 TrueView 視聴回数
スキップ可能なインストリーム広告 他の動画の前後や途中に再生される。再生開始から5秒が経過するとスキップできる カウントされる
スキップ不可のインストリーム広告 他の動画の前後や途中に再生され、スキップできない。メッセージを最後まで伝えたいときに使う カウントされない
バンパー広告 5〜6秒のスキップできない短い広告。幅広い人に短いメッセージを届ける カウントされない
インフィード動画広告 YouTubeの検索結果、「次のおすすめ」、ホームフィードなどにサムネイル画像とテキストで表示され、クリックすると再生される カウントされる
YouTube ショートの広告 ショート フィードでショート動画の合間に表示される。スワイプですぐにスキップできる カウントされる

TrueView 視聴回数は、以前は「視聴回数」という名称でした。Googleのヘルプでは、2025年10月から名称を「TrueView 視聴回数」に更新すると案内されています。このほか、YouTubeのホームフィードの上部に表示するマストヘッド広告もありますが、Googleの営業担当者を通じた予約でのみ利用できる形式です。

どのフォーマットを組み合わせ、どの順番で広げるかを決めるのが設計の仕事です。YouTube広告を含む動画広告全般の依頼先の考え方は、動画広告の運用代行の記事にまとめています。

動画素材の企画と制作

検索広告と違い、YouTube広告は動画がなければ配信を始められません。構成の企画、撮影または既存素材の編集、フォーマットに合わせた長さや縦横比の調整、配信後の差し替えまでが制作の仕事です。運用だけを請け負い、動画は広告主が用意する前提の会社もあります。見積もりの段階で、制作が範囲に含まれるかを確認してください。

計測の設定

問い合わせフォームの送信や購入をコンバージョンとして計測する設定です。あわせて、YouTubeチャンネルとGoogle広告アカウントのリンクも行います。Googleは、動画キャンペーン用の動画をYouTubeでホスト(YouTube上にアップロードして公開)し、チャンネルを広告アカウントにリンクすることを勧めています(Google 広告ヘルプ「YouTube 広告と視聴に関する指標について」)。リンクすると、チャンネルでのユーザーの行動に基づくデータ セグメント(旧称「リマーケティング リスト」。過去に接点のあった人の一覧)を作成できます(Google 広告ヘルプ「YouTube チャンネルまたは YouTube 動画と Google 広告アカウントをリンクする」)。

日々の運用とレポート

入札(広告の表示1回や視聴1回にいくらまで支払うかの設定)と予算配分の調整、配信対象の見直し、成果の出ている動画と出ていない動画の入れ替えを続けます。月次の報告では、数値の一覧だけでなく「何を変えたか、次に何を変えるか」まで示されるのが本来の姿です。

YouTube広告の運用代行にかかる費用と相場の考え方

支払いは、Googleに支払う広告費、代理店に支払う運用手数料、動画の制作費の3つに分かれます。初期設定の費用が別にかかる会社もあります。

広告費の課金の仕組み

広告費の発生条件は、フォーマットと入札の方法で変わります。スキップ可能なインストリーム広告を広告視聴単価制(視聴1回ごとに料金が発生する方式)で配信する場合、料金が発生するのは、視聴者が動画を30秒間(30秒未満の広告は最後まで)視聴したとき、または30秒経つ前に動画を操作したときです。目標コンバージョン単価(成果1件あたりの目標額を決め、入札を自動で調整する方式)などの入札戦略を使う場合は、インプレッション(広告の表示)の回数に基づいて料金が発生します。バンパー広告とスキップ不可のインストリーム広告は、表示回数に基づいて課金されます(Google 広告ヘルプ「動画広告フォーマットの概要」)。

何に対して支払うのかは設定によって違うため、見積もりや報告では、どの方式で配信するのかを先に確認してください。

運用手数料の料金体系

運用手数料の決め方は主に3種類です。広告費に一定の料率を掛ける手数料率型、広告費にかかわらず月額が一定の固定額型、成果の件数や金額に応じて支払う成果報酬型です。手数料率型では、一般的に広告費の20%前後が目安とされています。たとえば月の広告費が50万円で手数料率が20%なら、運用手数料は10万円、広告費との合計は月60万円(税別)です。動画の制作費はこれとは別にかかることがあります。

料率の相場や、手数料に含まれる作業の違いは広告代理店の手数料・費用相場の記事で詳しく説明しています。

動画の制作費と、費用が妥当かの判断方法

動画の制作費は、撮影の有無、尺、本数、アニメーションの量で大きく変わるため、一律の相場では判断できません。見積もりでは次の点を並べて比べます。

  • 制作費は運用手数料に含まれるか、別料金か
  • 初回に何本作るか。差し替え用の追加制作は1本いくらか
  • 横型と縦型(ショート用)の両方を作るか
  • 計測設定、レポート、打ち合わせは手数料に含まれるか

料率の低さだけで選ぶと、動画の差し替えが別料金で、結果として総額が高くなることがあります。広告費、手数料、制作費を合わせた総額と、その中に含まれる作業で比べるのが実際的です。

YouTube広告の効果測定で見る指標

YouTube広告は、視聴された回数と、問い合わせや購入につながった件数を分けて見る必要があります。視聴回数が多くても、それだけでは成果とは言えないためです。Googleも、キャンペーンの目標に合った指標を優先して確認するよう案内しています(Google 広告ヘルプ「YouTube 広告と視聴に関する指標について」)。

視聴の質を見る指標には、次のものがあります。

  • TrueView 視聴率:視聴回数をインプレッションで割った値です。Googleは、この値が低い場合はクリエイティブ(広告の動画素材)の最初の部分の訴求力が十分でない可能性がある、と説明しています。
  • 動画再生時間の割合:動画を25%、50%、75%、100%まで再生した人の割合です。どの時点で離脱が増えるかを大まかに確認できます。

TrueView 視聴率について、Googleのヘルプには「インストリーム フォーマットでは、約10〜15%がすべての業界での平均と考えられていますが、大きな差が生じる場合もあります」という記述があります。自社の合否を決める基準ではなく、動画同士を比べるときの参考として扱ってください。

成果を見る指標は、コンバージョン数と獲得単価(成果1件あたりの広告費)です。動画広告は、見た人がその場でクリックせず、後から検索して問い合わせることがあります。Google広告には、スキップ可能な広告をクリックせずに10秒以上視聴し、計測期間内にコンバージョンに至った場合に数える「エンゲージ ビュー コンバージョン」という指標があります。クリック経由の成果と視聴経由の成果を分けて報告してもらうと、動画の貢献を過大にも過小にも見ずに済みます。

認知が目的の場合は、表示回数、ユニークリーチ(広告が届いた人数)、平均表示頻度が主な指標になります。認知への影響を調べるブランド効果測定という機能もありますが、利用するにはGoogleの営業担当者にアカウントを許可リストへ登録してもらう必要があります。

YouTube広告の代理店を見極める5つの確認点

提案を受ける場で、次の5つを質問してください。

確認点 相手にそのまま聞く質問 注意が必要な答え
1. 動画素材の制作体制 「動画は誰が作りますか。最初に何本用意し、どの頻度で差し替えますか」 「素材はご用意ください」だけで、構成や冒頭の作り方への助言がない
2. フォーマットの選び方 「当社の目的なら、どのフォーマットをなぜ使いますか」 商材や目的を聞く前から、どの広告主にも同じ構成を勧める
3. 成果の数え方 「何を成果として数え、月次ではどの指標を報告しますか」 視聴回数だけを成果として示し、問い合わせや購入との関係に触れない
4. アカウントとチャンネルの名義 「広告アカウントとYouTubeチャンネルは誰の名義ですか。管理画面を見られますか。解約後も使えますか」 代理店側のアカウントやチャンネルで配信し、加工したレポートしか渡さない
5. 配信先の確認 「広告がどこに表示されたかを、どう確認して報告しますか」 配信先の確認方法を説明できない、報告に含めない

1. 動画素材を誰が作り、どの頻度で差し替えるか

YouTube広告の改善は、入札や配信対象の調整だけでは進みません。冒頭の見せ方、訴求の切り口、尺を変えた動画を複数用意し、数字を見て入れ替えていく作業が中心になります。運用担当と制作担当が別の会社だと、数字を見てから新しい動画が出るまでに時間がかかりがちです。制作を社内で行うのか、外部に出すのか、差し替えの依頼から納品までの目安はどのくらいかを聞いてください。

2. フォーマットの選び方を理由つきで説明できるか

スキップ可能な広告とバンパー広告では、長さも、課金の条件も、数えられる指標も違います。ショートの広告は、スワイプですぐに飛ばされる前提で作る必要があります。「なぜそのフォーマットなのか」を、自社の商材と目的に即して説明できるかを確かめてください。

3. 何を成果として数え、どう報告するか

前の章で挙げた指標のうち、どれを目標にし、どれを参考値とするのかを、開始前に決めておきます。視聴回数や視聴単価だけを報告する会社の場合、問い合わせや購入との関係が見えません。計測の話が出ないまま、動画の内容と予算の話だけが進む提案には注意が必要です。

4. 広告アカウントとYouTubeチャンネルは誰の名義か

Googleは広告主向けのガイドで、代理店は広告主に個別のGoogle広告アカウントを設定する必要があること、広告主には少なくともクリック数、表示回数、費用を知る権利があることを示しています(Google 広告ポリシー ヘルプ「広告主様向けガイド」)。YouTube広告では、これに加えて動画を置くチャンネルの扱いも確認します。代理店のチャンネルに動画をアップロードして配信していた場合、契約を終えたときに、動画やチャンネルにひもづくデータを引き継げないことがあります。自社専用の広告アカウントと自社のチャンネルで運用するか、管理画面を閲覧できるかを契約前に聞いてください。

5. 広告がどこに表示されたかを確認しているか

動画広告は、フォーマットと設定によって、YouTubeだけでなくGoogle 動画パートナーのウェブサイトやアプリにも表示されます(Google 広告ヘルプ「動画広告フォーマットの概要」)。自社の広告がどのような場所に出ているかを、誰がどの頻度で確認し、報告に含めるのかを聞いてください。

契約期間と解約条件、動画の権利も確認する

契約期間と解約条件も契約書で確認します。見るのは、最低契約期間の有無、契約が自動更新かどうか、解約を申し出る期限、解約後もアカウントとチャンネルをそのまま使えるかです。YouTube広告の場合は、制作した動画の権利と編集前の元データを、解約後も自社で使えるかも必ず確認してください。

YouTube広告以外のキャンペーンも含めて任せる場合の観点は、Google広告の運用代行の記事で説明しています。

自社運用と運用代行の判断の目安と、依頼の流れ

運用代行のメリット・デメリットと自社運用との判断の目安

YouTube広告は管理画面から誰でも始められます。配信に使える動画がすでにあり、毎週数字を確認して動画を差し替えられる担当者がいるなら、自社運用でも進められます。

反対に、動画を作る体制がない、視聴回数は出ているが成果とのつながりが分からない、検索広告など他の広告とあわせて設計したい、といった場合は代行のほうが向いています。代行を使うメリットは、制作と運用の手間を任せられることと、フォーマットや計測の設計を最初から整えられることです。

代行にはデメリットもあります。手数料と制作費がかかること、任せきりにすると運用の知見が社内に残りにくいこと、動画の修正を依頼してから反映されるまでに時間差が出る場合があることです。対処としては、自社のアカウントとチャンネルで運用して管理画面を見られるようにし、月次の報告で変更した内容と理由を受け取り、差し替えにかかる日数の目安を契約前に聞いておきます。

依頼から配信開始までの流れ

  1. ヒアリング:商材、利益構造、目的(認知か、問い合わせや購入か)、使える動画や写真の有無、これまでの配信状況を共有します。
  2. 設計と見積もり:キャンペーンとフォーマットの構成、計測の設計、動画の本数と内容、広告費・手数料・制作費の見積もりが提示されます。5つの確認点はこの段階で質問します。
  3. 制作と設定:動画を制作し、YouTubeチャンネルにアップロードします。チャンネルと広告アカウントのリンク、計測タグ(成果を記録するためにサイトへ埋め込むコード)の設置、入稿を経て配信を始めます。リンクの設定にはGoogle広告アカウントの管理者権限が必要です。配信開始までの日数は動画制作の有無で大きく変わるため、見積もりの段階で開始予定日を確認してください。
  4. 改善:動画ごとの視聴の指標と成果を見て、動画の差し替え、配信対象と入札の見直しを続けます。開始直後は配信データが少なく、数字が安定しません。配信を続けるかどうかを、いつ、どの指標で判断するのかは、開始前に代理店と決めておきます。最低契約期間がその判断の時期より長い場合は、契約を途中で見直せる条件を確認してください。

TMS Partnersに相談できること

TMS Partners株式会社は、京都市下京区(烏丸五条)のWebコンサルティング会社です。Google Partner認定を取得しており、KPI設計(目標とする数値の設計)などの戦略立案から、ターゲティング、クリエイティブ制作、運用後の費用対効果の改善、A/Bテスト(複数の案を同時に配信して比べる検証)まで一気通貫で対応しています。写真撮影と動画制作を事業として行っており、Webデザインから動画制作まで社内で対応できるため、YouTube広告の動画づくりと運用を一体で進められます。

対応内容は広告運用サービスのページをご覧ください。費用は内容に応じてお見積もりします。動画がまだない段階でも、いまの運用内容を第三者の目で確かめたい場合でも、無料でご相談いただけます。この記事で挙げた5つの確認点は、無料相談の場でそのまま当社にお尋ねください。

まとめ

YouTube広告の運用代行では、配信の設計、動画素材の企画と制作、計測の設定、日々の運用とレポートを任せられます。費用は広告費、運用手数料、動画の制作費の3つで、手数料は広告費の20%前後が一般的な目安です。代理店を選ぶときは、動画の制作体制、フォーマットの選び方、成果の数え方、アカウントとチャンネルの名義、配信先の確認の5点を質問してください。その答え方で、任せられる相手かどうかが見えてきます。

よくある質問

Q. YouTube広告の運用代行の費用相場はどのくらいですか?

Googleに支払う広告費とは別に、代理店への運用手数料がかかります。手数料は広告費の20%前後とする会社が一般的ですが、固定額や成果報酬の会社もあります。動画の制作費は内容によって幅が大きく、手数料とは別になることがあります。総額と作業範囲をあわせて見積もりを取ってください。

Q. 動画がまだなくても依頼できますか?

動画の企画と制作から請け負う会社であれば依頼できます。運用だけを請け負う会社の場合は、動画を自社で用意するか、別の制作会社に依頼する必要があります。問い合わせの段階で、制作が範囲に含まれるかを確認してください。

Q. 広告費が少額でも代理店に依頼できますか?

依頼できる会社はありますが、最低手数料や最低出稿額を設けている会社もあります。少額の場合は、フォーマットと配信対象を絞り、動画の本数も抑えて始めるのが現実的です。考え方は少額予算の広告運用の記事を参考にしてください。

Q. 近くにYouTube広告の代理店がありません。遠方の会社にも依頼できますか?

配信の設定と運用は管理画面上で行うため、代理店の所在地は必須条件ではありません。ただし、店舗や商品の撮影を伴う場合は、現地まで撮影に来られるか、出張費がかかるかを確認してください。手元の写真や動画素材を編集して広告にできるかも、あわせて聞いてください。

この記事の投稿者
TMS編集部
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京都のWebコンサルティング・制作会社TMS Partners株式会社のコラム編集部です。中小企業/個人事業主が取り組みやすいWebマーケティングや、SEO、Web広告、マーケティングオートメーションのknow-howをお届けします。