コラム

TikTok広告の運用代行・代理店の選び方と費用の考え方

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TMS編集部

TikTok広告の運用代行や代理店を探している事業者の方に向けて、任せられる範囲、費用、見極め方をまとめます。

結論から言うと、任せられるのは配信の設計と計測、縦型動画の制作と入れ替え、クリエイターの起用(Spark Ads)、広告審査への対応とレポートの4つです。費用はTikTokに支払う広告費に運用手数料が加わり、手数料は一般的に広告費の20%前後が目安です。TikTok広告の場合は、ここに動画の制作費が乗ります。代理店を選ぶときは、会社の知名度よりも、動画を月に何本作って入れ替えるのか、クリエイターを起用するときの表示をどう管理するのか、審査に落ちたときに誰が直すのかを先に確かめてください。この3つを含む5つの確認点を後半で説明します。

TMS Partnersは京都のWebコンサルティング会社です。Web広告の運用と動画制作を社内で一体で進めており、TikTok広告を検討している段階のご相談を無料でお受けしています。

TikTok広告の運用代行・代理店に任せられる業務

運用代行は、広告アカウントの設計から動画の制作、日々の調整、報告までを代理店が担うサービスです。TikTok広告では、検索広告と違って動画そのものが広告になるため、制作が業務の中心に入ります。任せられる業務は大きく4つです。

なお、この記事は、広告マネージャー(TikTokの広告管理画面)で入札して配信する運用型(オークション型)の広告を前提にしています。アプリを開いたときに最初に表示されるTopViewのように、表示回数を予約して買うメニューは別扱いです(TikTok ビジネスヘルプセンター「TopViewについて」)。認知目的で予約型も検討するなら、対応できるかを最初に代理店へ確認してください。

配信の設計と計測の設定

目標とする成果(購入、問い合わせ、アプリのインストール、来店など)を決め、キャンペーンと広告セット(配信先や予算をまとめる単位)を組みます。あわせて、サイト上の行動をTikTokに伝える計測の設定を行います。TikTokは、計測の仕組みとしてTikTokピクセル(サイトに設置する計測用のコード)とイベントAPI(サーバーから直接データを送る仕組み)の両方を設定することを勧めています(TikTok ビジネスヘルプセンター「TikTok Pixelの設定と検証方法」)。この設定が抜けていると、どの動画が成果につながったのかを判断できません。

縦型動画の制作と入れ替え

オークション型のインフィード広告(おすすめフィードに流れる動画広告)では、縦方向の9:16が推奨されています(TikTok ビジネスヘルプセンター「TikTokオークションインフィード広告」)。テレビCMや横型のYouTube動画をそのまま流用しにくいため、縦型で撮り直すか、縦型に編集し直す作業が発生します。

本数も必要です。TikTokは運用型広告向けの推奨として、広告セットごとにクリエイティブ(広告素材)を3〜5点、キャンペーンごとに広告セットを3〜5点としています。また、配信成果に減少傾向が見られる場合などはクリエイティブの更新を勧めています(TikTok ビジネスヘルプセンター「運用型広告向けのクリエイティブベストプラクティス」)。つまり、最初に数本作って終わりではなく、配信しながら作り足す前提で体制を考える必要があります。企画、撮影、編集のどこまでを代理店が担うのかは、会社によって大きく違います。

Spark Adsとクリエイターの起用

Spark Adsは、TikTokの通常の投稿(オーガニック投稿)を広告として配信できる形式です。自社アカウントの投稿のほか、他のクリエイターの投稿も、そのクリエイターの許可を得れば広告に使えます(TikTok ビジネスヘルプセンター「Spark Adsについて」)。クリエイターの選定、条件の交渉、投稿を広告に使うための許可の取得、表示の確認までを代行する会社もあります。この部分は対応できる会社とできない会社が分かれます。

広告審査への対応とレポート

TikTok広告は、入稿(広告の動画や文章を管理画面に登録すること)すると審査が行われます。審査に通らなかった場合の原因の特定と修正、再入稿も運用代行の仕事です。月次の報告では、数値の一覧だけでなく、どの動画が効いたのか、次にどんな動画を作るのかまで示されるのが本来の姿です。

TikTok広告の運用代行にかかる費用と料金体系

支払いは3つに分かれます。TikTokに支払う広告費、代理店に支払う運用手数料、そして動画の制作費です。初期設定の費用が別にかかる会社もあります。

運用手数料の決め方は主に3種類です。

料金体系 仕組み TikTok広告で気をつける点
手数料率型 広告費に一定の料率を掛けた額が運用手数料になる。一般的には広告費の20%前後が目安 動画の制作費が手数料に含まれるか、別料金かで総額が大きく変わる
固定額型 広告費にかかわらず月額が一定 月額に含まれる動画の本数と、差し替えの回数の上限を確認する
成果報酬型 問い合わせや購入など、成果の件数や金額に応じて支払う 成果の定義と計測方法を契約前に書面で決める。対応できる商材が限られることがある

たとえば月の広告費が50万円で手数料率が20%なら、運用手数料は10万円です。ここに動画の制作費が加わります。制作費は、撮影の有無、出演者の有無、本数によって変わるため、相場としての金額は示せません。見積もりでは「月に何本、どの作り方で、いくらか」を分けて書いてもらってください。

TikTok広告の費用が妥当かを判断する方法

料率の高い低いだけでは判断できません。次の計算で、成果1件あたりの総コストを出します。

(広告費+運用手数料+動画制作費)÷成果件数=成果1件あたりの総コスト

仮に広告費50万円、手数料10万円、制作費15万円で成果が50件なら、75万円÷50件=1件あたり1万5,000円です。この金額が、1件の成果から得られる利益の範囲に収まるかどうかで判断します。広告費だけで計算した獲得単価(成果1件を得るのにかかった広告費)では、制作費の重いTikTok広告の採算は分かりません。手数料の計算方法や見積もりの読み方は、広告代理店の手数料・費用相場の記事で説明しています。

広告費の最低額と少額予算での依頼

TikTokのビジネスヘルプセンターでは、日予算の最低額を、キャンペーン単位で50米ドル以上、広告セット単位で20米ドル以上としています(TikTok ビジネスヘルプセンター「TikTok広告マネージャーでの広告予算について」)。ヘルプの表記は米ドルです。円建てのアカウントでの最低額は、管理画面の入力時に確認してください。

これは媒体側の下限です。代理店はこれとは別に、最低出稿額や最低手数料を設けていることがあります。少額で依頼する場合は、広告セットと動画の本数を絞り、1つの訴求で試すところから始めるのが現実的です。考え方は少額予算の広告運用の記事にまとめています。

TikTok広告の代理店を見極める5つの確認点

商談では、次の表の質問をそのまま使ってください。答えが具体的か(本数、担当者、日数が出てくるか)を見てください。

確認点 相手にそのまま聞く質問 注意が必要な答え
1. 動画の本数と更新 「月に何本の動画を、誰が作り、どの基準で入れ替えますか」 本数が決まっていない。素材はすべて広告主が用意する前提なのに、その説明がない
2. クリエイター起用時の表示 「クリエイターの投稿を広告に使うとき、許可と広告である旨の表示は誰が確認しますか」 「クリエイターに任せています」と答え、確認の担当者がいない
3. 広告審査への対応 「審査に通らなかった場合、誰が何日で直しますか。修正は料金内ですか」 審査の日数を見込まない配信日程を出す。修正が毎回別料金になる
4. アカウントと権限 「広告アカウントは当社が保有し、御社に権限を渡す形にできますか」 代理店側のアカウントでしか配信できず、管理画面も見られない
5. 計測と成果の定義 「何を成果として計測し、ピクセルとイベントAPIはどこまで設定しますか」 計測の話がなく、再生数や表示回数だけで成果を報告する

1. 動画を月に何本、誰が作り、どう入れ替えるか

TikTok広告の成果は、動画の出来と本数に左右されます。提案の時点で、月の制作本数、制作の担当(代理店の社内か、外部の制作会社か、広告主が素材を用意するのか)、入れ替えの判断基準を聞いてください。「成果が落ちたら差し替えます」だけでは足りません。どの数値がどうなったら新しい動画を入れるのか、新しい動画は何日で用意できるのかまで答えられる会社は、運用と制作がつながっています。

入れ替えのやり方も聞く価値があります。TikTokは、クリエイティブを更新するときは新しい広告セットを作るのではなく、既存の広告セットに追加することを勧めています(TikTok ビジネスヘルプセンター「運用型広告向けのクリエイティブベストプラクティス」)。こうした媒体の推奨を踏まえて運用しているかどうかは、質問すればすぐに分かります。

2. クリエイターを起用するときの許可と表示

クリエイターの投稿を広告に使うには、本人の許可が必要です。加えてTikTokは、ブランドや商品、サービスを宣伝するコンテンツを投稿するときに、商用コンテンツ開示設定を有効にすることを求めています。適切に開示されていない動画は、おすすめフィードでの配信にふさわしくないとみなされ、通常の投稿としての成果に影響する可能性があるとされています(TikTok ビジネスヘルプセンター「商用コンテンツ開示設定について(クリエイター向け)」)。

法律の面でも確認が必要です。2023年10月1日から、広告であることが一般消費者に分からない表示(ステルスマーケティング)は景品表示法違反になりました。規制の対象は、投稿したクリエイターではなく、商品やサービスを供給する事業者(広告主)です(消費者庁「ステルスマーケティングに関する景品表示法の規制」)。表示の漏れがあったときに責任を問われるのは自社です。代理店が投稿前に表示を確認する手順を持っているか、確認の担当者が誰かを聞いてください。

3. 広告審査に通らなかったときの対応

TikTokの広告審査は、通常24時間以内に完了しますが、一部の広告ではそれより長くかかる場合があるとされています。審査では、動画やテキストだけでなく、リンク先のランディングページ(広告をタップした人が最初に見るページ)や、宣伝する商品が禁止業種に当たらないかも確認されます。また、配信対象の国・地域やクリエイティブを編集するたびに、審査がやり直しになります(TikTok ビジネスヘルプセンター「広告審査に関するよくある質問」)。

つまり、動画を差し替えるたびに審査の時間がかかります。セールやイベントに合わせて配信する場合は、審査の日数を見込んだ日程を組んでいるかを確認してください。通らなかった場合に、誰が原因を調べ、何日で直すのか、修正が料金内かどうかも聞いておきます。

4. 広告アカウントを誰が保有し、誰が見られるか

TikTokは、広告主が自社で広告アカウントを保有し、代理店に管理権限を付与する形を、推奨するやり方として示しています。また、代理店と広告主のどちらからも、パートナーシップはいつでも解消できるとしています(TikTok ビジネスヘルプセンター「TikTokビジネスセンターでのメディア代理店パートナーシップについて」)。

代理店側のアカウントでしか配信できない契約だと、契約を終えたときに配信の履歴や計測の設定を引き継げないことがあります。アカウントを自社で保有できるか、管理画面を閲覧できるか、制作した動画の元データを契約終了後も使えるかを、契約前に確かめてください。動画の権利は見落としやすい点です。出演者やクリエイターとの契約で、使える期間や媒体が限られている場合があります。

5. 何を成果として計測するか

再生数や表示回数は増やしやすい数字です。それだけを報告されても、売上や問い合わせにつながったかは分かりません。「何を成果として数えますか」と聞き、購入、問い合わせ、予約など、自社の事業に直結する行動を計測する設計が出てくるかを見てください。ピクセルとイベントAPIの設定を誰が行うのか、サイト側の作業が必要な場合にどこまで対応できるのかも確認します。

契約期間と解約条件で確認する4点

契約期間と解約条件は契約書で確認します。見るのは、最低契約期間の有無、自動更新かどうか、解約を申し出る期限、解約後に動画とアカウントを使えるかの4点です。TikTok広告に限らない代理店選びの観点は、広告代理店の選び方と乗り換え判断にまとめています。

TikTok広告を自社で運用するか代行に任せるかの目安と、依頼の流れ

自社運用と代行の判断の目安

TikTok広告は、広告マネージャーから自社でも出稿できます。次の条件がそろうなら、自社運用でも進めやすいでしょう。

  • 縦型動画を社内で継続して撮影・編集できる人がいる
  • 毎週、数値を見て動画を入れ替える時間を取れる
  • 計測の設定を自社で行える、またはすでに済んでいる

反対に、動画を作れる人がいない、担当者が他の媒体と兼務で手が回らない、クリエイターの起用まで広げたい、といった場合は代行のほうが向いています。分かれ目は入札の知識よりも、動画を作り続けられるかどうかです。

代行に任せる不利な点と対処

代行には不利な点もあります。手数料と制作費がかかること、動画の企画を任せきりにすると自社の商品理解が反映されにくいこと、修正の依頼から再入稿、審査までに時間差が出ることです。対処としては、アカウントを自社で保有して管理画面を見られるようにし(確認点4)、動画の企画段階で自社の担当者が内容を確認し、修正にかかる日数を契約前に聞いておきます。

依頼から配信開始までの流れ

  1. ヒアリング:商材、利益の構造、目標とする成果の件数と単価、手元にある動画や写真の素材を共有します。
  2. 設計と見積もり:配信の構成、計測の設計、動画の本数と作り方、広告費・手数料・制作費の見積もりが提示されます。5つの確認点はこの段階で質問します。
  3. 制作と設定:動画の企画・撮影・編集、アカウントの準備、計測の設定を進め、入稿して審査を受けます。
  4. 配信と改善:動画ごとの成果を見て、入れ替えと作り足しを続けます。開始直後は配信データが少なく数字が安定しないため、あらかじめ決めた期間で評価します。

TMS Partnersに相談できること

TMS Partners株式会社は、2019年4月設立、京都市下京区(烏丸五条)のWebコンサルティング会社です。Web広告運用では、KPI(目標とする数値)の設計を含む戦略立案から、ターゲティング、クリエイティブ制作、費用対効果の改善、A/Bテスト(複数の案を同時に配信して比べる検証)まで一気通貫で対応しています。Webデザインから動画制作まで社内で行っているため、動画の制作と広告の運用を一体で進められます。

対応内容は広告運用サービスのページをご覧ください。費用は内容に応じてお見積もりします。TikTok広告が自社の商材に合うのか、他の媒体とどう組み合わせるのかを整理する段階から、無料でご相談いただけます。この記事の5つの確認点は、相談の場でそのまま当社にお尋ねください。

まとめ

TikTok広告の運用代行で任せられるのは、配信の設計と計測、縦型動画の制作と入れ替え、クリエイターの起用(Spark Ads)、広告審査への対応とレポートの4つです。費用は広告費、運用手数料(一般的な目安は広告費の20%前後)、動画の制作費の3つで考え、成果1件あたりの総コストで妥当かどうかを判断します。契約前に、動画の本数と更新、クリエイター起用時の表示、審査への対応、アカウントの保有、計測の5点を質問してください。答えが具体的かどうかで、任せられる相手かが見えてきます。

よくある質問

Q. TikTok広告の運用代行の費用はどのくらいですか?

TikTokに支払う広告費とは別に、運用手数料と動画の制作費がかかります。手数料は広告費の20%前後とする会社が一般的ですが、固定額や成果報酬の会社もあります。制作費は本数と作り方で変わるため、見積もりでは広告費、手数料、制作費を分けて出してもらい、合計を成果件数で割って判断してください。

Q. 少額の予算でもTikTok広告の代理店に依頼できますか?

依頼できる会社はありますが、最低出稿額や最低手数料を設けている会社もあります。媒体側にも日予算の最低額があり、ビジネスヘルプセンターではキャンペーン単位で50米ドル以上、広告セット単位で20米ドル以上とされています。少額の場合は、動画の本数と配信の範囲を絞って始め、手数料と制作費を含めた総額で採算を確認してください。

Q. 近くにTikTok広告の代理店がありません。遠方の会社にも依頼できますか?

設定と運用は管理画面上で行うため、代理店の所在地は必須条件ではありません。ただし、店舗や商品の撮影が必要な場合は、撮影に来てもらえるか、出張の費用がかかるか、自社で撮った素材を編集してもらう形にできるかを確認してください。打ち合わせの方法もあわせて聞いておくと安心です。

Q. TikTokの認定を受けた代理店を選ぶべきですか?

TikTokには、厳格な審査を受けたパートナー企業を紹介する「TikTokマーケティングパートナー」という仕組みがあり、代理店の区分も設けられています(TikTok for Business「TikTokマーケティングパートナー」)。認定は判断材料の1つになりますが、自社の予算規模や商材に合うかどうかは別の問題です。認定の有無にかかわらず、この記事の5つの確認点で、実際の運用体制を確かめてください。

この記事の投稿者
TMS編集部
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京都のWebコンサルティング・制作会社TMS Partners株式会社のコラム編集部です。中小企業/個人事業主が取り組みやすいWebマーケティングや、SEO、Web広告、マーケティングオートメーションのknow-howをお届けします。