Web集客コンサルと集客代行の違いと依頼先の選び方
Web集客のコンサルティング会社や集客代行を探している事業者の方に向けた記事です。
結論から言うと、Web集客コンサルは「何をどの順番でやるか」を決める役割、集客代行は決まった施策を実行する役割です。どちらに頼んでも、目標の決定、商品情報の提供、原稿や広告の確認、問い合わせへの対応は自社に残ります。費用は頼む施策と作業量で変わるため、他社の金額と比べるより先に、問い合わせ1件に払える上限額を自社の粗利(売上から原価を引いた額)から出して判断します。依頼先は会社の規模や知名度ではなく、成果の定義、業務の範囲、アカウントとデータの名義、担当者と報告、契約期間と解約条件の5つの確認点で選びます。
TMS Partnersは京都のWebコンサルティング会社です。戦略立案から制作、運用までを一気通貫で担当します。どこに何を頼めばよいか分からない段階のご相談も無料でお受けしています。
Web集客コンサルとは:集客代行との違い
違いは、決める仕事を頼むのか、実行する仕事を頼むのかにあります。Web集客コンサル(集客コンサルタント)は、現状を分析し、目標と施策の優先順位を決め、結果を見て方針を直します。集客代行は、決まった施策を自社の代わりに実行します。
| 依頼先の呼び方 | 主に担うこと | 向いているケース |
|---|---|---|
| Web集客コンサル(集客コンサルタント) | 現状の分析、目標と指標の設計、施策の選定と優先順位づけ、実行後の評価と見直し | 何から手をつけるべきか決まっていない。複数の施策や発注先を整理したい |
| 集客代行(運用代行) | 決まった施策の実行。広告の設定と調整、記事の制作、SNSの投稿、報告書の作成など | やる施策は決まっていて、手を動かす人が足りない |
| 広告代理店 | 広告媒体の選定と出稿、運用。広告費に応じた手数料で動くのが一般的 | 広告で集客すると決めていて、媒体の運用を任せたい |
| 戦略から実行まで一括で受ける会社 | 上の設計と実行の両方。制作まで社内で行う会社もある | 社内にWeb担当者がおらず、窓口を1つにまとめたい |
ただし、これらの呼び方に業界で統一された定義はありません。「コンサルティング」を名乗っていても実際は広告運用だけを行う会社もあれば、「集客代行」「集客支援サービス」という名前で戦略の設計から入る会社もあります。名称ではなく、見積書に書かれた作業の一覧で比べてください。
依頼できる主な施策
Web集客で外注の対象になる施策は、主に次のとおりです。
- SEO対策(検索結果で自社サイトを上位に表示させる取り組み)と記事の制作
- Web広告の運用(検索結果に出すリスティング広告、SNS広告、動画広告など)
- SNSアカウントの運用
- Webサイトやランディングページ(広告や検索から来た人が最初に見るページ。LPとも呼ぶ)の制作と改善
- Googleビジネスプロフィール(Google検索やGoogleマップに表示される店舗・会社情報)の整備
- アクセス解析と改善提案
コンサルはこの中から自社に合うものを選び、順番を決めます。代行は選ばれた施策を動かします。選ぶ段階を飛ばして代行だけを頼むと、施策そのものが自社に合っていなかったという失敗が起こります。たとえば、検索する人が少ない商材でSEOの記事だけを増やしても、問い合わせにはつながりにくくなります。
個人の集客コンサルタントと会社の違い
集客コンサルタントには、個人で活動する人と、会社として受ける組織があります。個人は相談相手と実務の担当者が同じで、話が早い点が利点です。その反面、広告、SEO、制作のすべてを1人で高い水準でこなすのは難しく、実行は別の外注先に回ることがあります。会社は分野ごとの担当者をそろえやすい一方で、営業の担当者と契約後の担当者が別になる場合があります。どちらを選ぶ場合も、実際に手を動かす人が誰かを契約前に確かめます。
Web集客は丸投げできるか:任せられる範囲と自社に残る作業
作業の大半は任せられます。ただし、判断と情報提供まで手放す「完全な丸投げ」は成り立ちません。外注先は、自社の商品、利益、顧客のことを自社ほどには知らないためです。
任せられる作業
施策の設計、広告アカウントの開設と日々の調整、記事やバナー、ランディングページの制作、SNSの投稿、アクセス解析、報告書の作成は任せられます。戦略から制作、運用まで一括で受ける会社であれば、発注先を1社にまとめることもできます。
自社に残る作業
- 目標を決めること:月に何件の問い合わせが必要で、1件にいくらまで払えるか
- 商品と顧客の情報を渡すこと:強み、価格、よくある質問、過去に受注した顧客の傾向
- 原稿、広告文、ページの内容を確認すること:事実と違う記述がないか、自社として言ってよい表現か
- 問い合わせに対応すること:返信の早さと商談の質は、外注先には代われない
- 問い合わせの結果を伝えること:どの問い合わせが受注につながったか
最後の「結果を伝える」は抜けやすい作業です。外注先が見られるのは、通常は問い合わせの件数までです。受注につながったかどうかを伝えなければ、外注先は件数を基準に調整するしかなくなります。
医療、金融、士業など、広告の表現に法令やガイドラインの制約がある業種では、表現の最終確認はとくに自社に残ります。
丸投げでうまくいかない場合
うまくいかないのは、社内に窓口の担当者がいない、目標が決まっていない、報告を誰も読んでいない、といった場合です。窓口の担当者を1人決め、月1回の定例で数字と次の打ち手を確認する。これが任せる側の最低限の関与です。担当者はWebの専門家である必要はありません。自社の商品と数字について答えられる人であれば務まります。
Web担当者がいない会社が何から決めればよいかは、中小企業のマーケティングの始め方で順を追って説明しています。
Web集客コンサル・集客代行の費用と料金体系
費用は、頼む施策の数、作業量、制作物の有無で大きく変わります。金額を1つの相場で示すことはできないため、ここでは料金体系の種類と、見積もりが妥当かを判断する方法を説明します。
主な料金体系
料金の決め方は、主に4種類です。
- 月額固定型:毎月一定額を支払う。コンサルティング、SEO、SNS運用で一般的に使われる
- プロジェクト型:現状分析や戦略の設計、サイト制作など、範囲と期間を区切って一式で支払う
- 手数料率型:広告運用で使われる。広告費に一定の料率を掛けた額が手数料になり、一般的には広告費の20%前後が目安
- 成果報酬型:問い合わせや購入など、成果の件数や金額に応じて支払う
広告の手数料に何が含まれるかは広告代理店の手数料・費用相場の記事で、SEOを頼む場合の費用の内訳はSEO対策の費用相場の記事で説明しています。
成果報酬型と固定報酬型の違いと注意点
固定報酬型は、成果にかかわらず毎月の支払いが発生します。支払額が読みやすく、外注先も作業量を確保しやすい方式です。その代わり、成果が出ない期間の費用は発注側が負います。
成果報酬型は、成果が出た分だけ支払うため、始めるときの負担が小さく見えます。ただし注意点が4つあります。
- 成果の定義:問い合わせの件数なのか、見込みのある問い合わせなのか、受注なのか。営業電話や重複した問い合わせを数えるかどうかも決める
- 計測の方法:どのツールで、誰が数えるか。外注先だけが数字を持つ形にしない
- 1件あたりの単価と上限:件数が想定より増えたときの支払額を事前に計算しておく
- 契約を終えた後の扱い:成果報酬型では、広告アカウントやページを外注先が所有する契約もある。解約と同時に集客の経路がなくなることがある
成果報酬型では、外注先は件数を増やすほど報酬が増えます。成果の定義が件数だけだと、受注につながりにくい問い合わせが増えるおそれがあります。また、受注までの期間が長い商材や、検索する人が少ない商材は、外注先にとって採算が読みにくく、成果報酬型では引き受けてもらえない場合があります。
「成果保証」をうたう会社にも同じ確認が必要です。何を保証するのか、届かなかったときに返金なのか期間の延長なのかを、書面で確かめます。保証の対象が検索順位や表示回数であれば、それは問い合わせや受注の保証ではありません。
費用が妥当かを判断する計算
見積もりが高いか安いかは、他社の金額との比較だけでは判断できません。自社の数字から、問い合わせ1件に払える上限を先に出します。
問い合わせ1件に払える上限額 = 1件の受注で得られる粗利 × 問い合わせが受注に至る割合
継続して取引が続く商材なら、粗利は取引が続く期間の合計で考えます。受注に至る割合は、過去半年から1年の問い合わせ件数と、そのうち受注した件数を数えれば出せます。記録がなければ、まず問い合わせの件数と結果を記録するところから始め、数字がたまってから見積もりと比べます。
仮に問い合わせ10件のうち1件が受注になるなら、上限額は1件の受注の粗利の10分の1です。この額は利益がちょうどゼロになる水準なので、実際の目標はこれより低く置きます。
この上限額と、「外注費と広告費の合計 ÷ 見込める問い合わせ件数」を比べます。上限を下回る見通しを外注先が根拠つきで示せるかどうかが、妥当性の目安です。見込み件数を示せない段階であれば、いつ、どの数字で判断するかを先に決めておきます。
あわせて、見積もりを作業の項目に分けてもらいます。「月額一式」のままでは比べられません。月に何を何本作るのか、打ち合わせは何回か、報告書に何が載るのかまで分けると、会社ごとの差が見えます。
Web集客コンサル・集客代行の選び方:契約前の5つの確認点
コンサルでも代行でも、契約前に確かめる点は共通です。商談でそのまま使えるよう、質問の形にまとめました。
| 確認点 | 相手にそのまま聞く質問 | 注意が必要な答え |
|---|---|---|
| 1. 成果の定義 | 「当社の場合、何を成果として数え、どの数字を毎月追いますか」 | アクセス数や表示回数の話だけで、問い合わせや受注に触れない |
| 2. 業務の範囲 | 「この見積もりに含まれる作業と、別料金になる作業を分けて教えてください」 | 「集客全般をお任せください」とだけ答え、作業の一覧が出てこない |
| 3. アカウントとデータの名義 | 「広告アカウント、解析ツール、サイト、制作物は誰の名義ですか。解約後も当社で使えますか」 | 外注先の名義で作り、解約時には引き渡せないと言われる |
| 4. 担当者と報告 | 「実際に手を動かす担当者は誰ですか。その方は当社と近い業種・規模・商材でどの施策を担当しましたか。報告の頻度と、報告に載る内容を見せてください」 | 契約後の担当者が決まっていない。実績は会社全体の話だけで、今回の担当者が何を担当したかを答えられない。報告書が数字の一覧だけで、変更内容と理由がない |
| 5. 契約期間と解約条件 | 「最低契約期間、自動更新の有無、解約を申し出る期限を教えてください」 | 契約書を見せる前に申し込みを急がせる。途中解約の扱いが書面にない |
成果の定義と業務の範囲は、最初にそろえる
確認点1と2は、提案を受ける段階で確かめます。アクセス数が増えても問い合わせが増えなければ、事業には意味がありません。最終的な目標(受注や売上)と、その手前で毎月追う指標(KPI。問い合わせ件数や問い合わせ1件あたりの費用など)を、初回の提案で分けて示せる会社は、設計の仕事を理解しています。
業務の範囲では、戦略の提案までなのか、実行まで行うのかを確かめます。提案書だけを受け取っても、実行する人が社内にいなければ施策は止まります。制作物(記事、バナー、ページ)が見積もりに含まれるのか、別料金なのかも分けて聞きます。
アカウントとデータの名義は、契約前に書面で確かめる
確認点3は、解約するときに問題になります。広告アカウント、アクセス解析ツール、サイトを管理するシステムの権限、ドメイン(サイトの住所にあたる文字列)、制作した記事やページが誰のものかを確かめてください。自社の名義で作り、外注先には権限を付与する形にしておけば、依頼先を変えてもそれまでの蓄積を引き継げます。
担当者と報告は、実物で確かめる
確認点4は、契約後に実務を行う担当者に商談へ同席してもらい、過去の報告書の見本を見せてもらって確かめます。数字の一覧だけでは、次に何を変えるべきかが分かりません。その月に何を変え、なぜ変えたか、来月に何をするかが書かれているかを見ます。
実績は件数や社名の多さではなく、自社と近い商材・規模で、どの施策を誰が担当したかを聞きます。得意な施策が自社の課題と合っているかは、この答えで判断できます。
契約期間と解約条件
SEOのように成果が出るまで時間がかかる施策では、最低契約期間を設ける会社があります。期間があること自体は不自然ではありません。確かめるのは、最低契約期間の長さとその理由、自動更新かどうか、解約を申し出る期限、途中で解約した場合の費用、解約後に引き渡されるものです。
広告の代理店に絞った選び方と、いまの依頼先を変えるかどうかの判断は、広告代理店の選び方と乗り換え判断にまとめています。
自社で進めるか外注するかの目安と、依頼の流れ
自社で進める場合と外注する場合の目安
次の条件がそろっていれば、自社で進めやすいでしょう。毎週数字を確認する時間を取れる担当者がいる。施策が1つか2つに絞られている。成果を測る設定がすでにできている。
反対に、担当者が兼務で手が回らない、何を優先すべきか決められない、複数の会社に別々に発注していて全体を見る人がいない、という場合は外注が向いています。発注先が複数に分かれていると、施策ごとの報告は届いても、全体でどこに予算を寄せるかを判断する役割が空くことがあります。
コンサルや代行に頼む利点と不利な点
利点は、採用や育成を待たずに専門の担当者を確保できること、社内の思い込みから離れた第三者の目で施策の優先順位を見直せること、広告・SEO・制作をまたいで全体を見る役割を置けることです。
外注には不利な点もあります。費用がかかること、任せきりにすると知見が社内に残りにくいこと、依頼してから反映されるまでに時間差が出ることです。対処として、アカウントを自社名義にする、月次の報告で変更内容と理由を受け取る、定例の場で判断の根拠を聞く、の3つを行います。
少額の予算でも依頼できるか
依頼はできます。ただし、予算が小さいと受けられる作業量が限られ、最低料金を設けている会社もあります。少額の場合は、施策を1つに絞る、設計だけをプロジェクト型で頼み実行は自社で行う、という分け方が現実的です。対応できるかは会社によって異なるため、予算の上限を最初に伝えて相談してください。
依頼から開始までの流れ
- ヒアリング:商材、利益の構造、必要な問い合わせ件数、これまでの施策と結果を共有します。既存の広告アカウントや解析ツールがあれば、閲覧権限を渡します。
- 設計と見積もり:施策の優先順位、指標、作業の範囲、費用が提示されます。5つの確認点はこの段階で質問します。
- 開始:アカウントの整備、計測の設定、制作を経て施策を始めます。
- 改善:月次で数字を確認し、施策の配分を見直します。評価は、開始前に施策ごとに決めた時期と数字に沿って行います。
TMS Partnersに相談できること
TMS Partners株式会社は、京都市下京区(烏丸五条)のWebコンサルティング会社です。KPI設計を含む戦略立案から、Webサイトやランディングページの制作、SEO対策、Web広告の運用までを一気通貫でお受けしています。冒頭の表でいえば、戦略から実行まで一括で受ける会社にあたります。Webデザインから動画制作まで社内で行っているため、施策の設計と制作、運用を1つの窓口で進められます。Google Partner認定も取得しています。
対応内容はWebコンサルティングのサービスページをご覧ください。費用は内容に応じてお見積もりします。何から始めるべきか決まっていない場合も、複数の発注先を整理したい場合も、無料でご相談いただけます。この記事の5つの確認点は、ご相談の場でそのまま当社にお尋ねください。
まとめ
Web集客コンサルは施策を決める役割、集客代行は施策を実行する役割です。呼び方に統一された定義はないため、見積書の作業一覧で比べます。作業の大半は任せられますが、目標の決定、情報の提供、内容の確認、問い合わせへの対応は自社に残ります。費用は、問い合わせ1件に払える上限額を自社で計算してから見積もりと比べてください。契約前に、成果の定義、業務の範囲、アカウントとデータの名義、担当者と報告、契約期間と解約条件の5点を質問してください。
よくある質問
Q. Web担当者がいない中小企業でも、Web集客を丸投げできますか
作業は任せられます。ただし、目標を決める人と、外注先からの質問や確認依頼に答える窓口の担当者は社内に必要です。専任である必要はなく、経営者自身が月1回の定例に出て判断する形でも進められます。
Q. 成果報酬型と固定報酬型は、どちらを選ぶべきですか
成果の定義と計測の方法を双方で明確に決められるなら、成果報酬型も選択肢になります。受注までの期間が長い商材や、戦略の設計から頼みたい場合は、固定報酬型やプロジェクト型のほうが合います。どちらの場合も、アカウントとデータの名義を先に確かめてください。
Q. 依頼してからどれくらいで成果が出ますか
施策によって異なります。Web広告は配信を始めるとすぐに数字が出るため、SEOより早い段階で良し悪しを判断できます。SEOは検索順位に反映されるまで時間がかかるため、短期間での評価には向きません。契約前に、施策ごとにいつ、どの数字で評価するかを外注先と決めておいてください。
Q. AI検索からの集客もコンサル会社に頼めますか
対応をうたう会社はあります。ただし新しい分野で、施策の内容や成果の測り方は会社によって異なります。具体的にどの作業を行うのか、成果を何の数字で確認するのかを質問してください。自社の情報をサイト上に正確に整理するなど、従来のSEO対策と重なる作業も多いため、SEOの提案とあわせて聞くと比べやすくなります。