ホームページ制作の依頼先の選び方と費用の目安
ホームページ制作(作成)の依頼先を探している事業者の方に向けて、選び方、費用、流れをまとめます。
依頼先はWeb制作会社、フリーランス(個人)、自社制作の3種類です。費用の一般的な目安は、制作会社で小〜中規模のサイトなら数十万円〜300万円程度、フリーランスで数万円〜数十万円程度で、ページ数、デザイン、原稿や写真の手配で変わります。問い合わせや採用応募を増やしたいなら、公開後の集客と改善まで同じ窓口で相談できる依頼先が向いています。依頼から公開までは、ヒアリング、提案と見積もり、契約、設計、デザインと原稿、実装とテスト、公開の7工程で進みます。契約前の5つの確認点は、後半の表にまとめました。
TMS Partnersは京都のWebコンサルティング会社で、Webサイト制作を事業として行っています。何を作るべきかが決まっていない段階でも、無料でご相談いただけます。
ホームページ制作の依頼先は3種類ある
依頼先によって、任せられる範囲と、発注する側に求められる作業が変わります。費用の差より先に、この違いを押さえてください。
Web制作会社に依頼する場合
ディレクター(進行と設計の責任者)、デザイナー、エンジニアが分担して制作します。目的の整理やページ構成の提案から任せられるため、「何を載せればよいか分からない」という段階から相談できます。
注意したいのは、会社ごとに得意な領域が違う点です。デザインの表現に強い会社、システム開発に強い会社、検索や広告からの集客に強い会社があります。会社の規模や知名度より、自社の目的に近いサイトを作った経験があるかを見てください。
フリーランス(個人)に依頼する場合の選び方
制作者と直接やり取りでき、費用を抑えやすい依頼先です。一方で、サイトの構成や原稿の方向は発注する側が決める場面が増えます。個人に依頼するときは、次の3点を確かめてください。
- 担当できる範囲:デザインだけか、コーディング(デザインをブラウザで表示できる形に組む作業)や公開の設定まで含むか
- 公開後の対応:修正や不具合の連絡先と、返信までの目安。本人が対応できなくなったときに引き継げるよう、データとログイン情報を受け取れるか
- 契約の形:作業範囲、金額、納期、支払期日を書面やメールで残せるか
3点目は法律上の義務でもあります。従業員を使用しないフリーランスに業務を委託した発注事業者は、直ちに書面または電磁的方法(メールなど)で取引条件を明示しなければなりません。口頭だけの明示は認められていません(公正取引委員会「フリーランス法特設サイト」)。明示する事項には、給付の内容、報酬の額、支払期日などが含まれます。発注する側の備えとしても、条件を文書に残してから始めてください。
自社制作(ホームページ作成ツール)という選択肢
テンプレートを選び、文章と画像を入れて公開する方法です。自社制作は、3つの中で外部に支払う費用を抑えやすい方法です。ただし、構成、原稿、公開後の更新はすべて社内の作業になります。会社概要と連絡先が載っていれば足りる段階には合いますが、検索からの問い合わせを増やしたい段階では、設計の相談相手がいないことが制約になります。
集客できるホームページはどこに依頼すべきか
集客を目的にするなら、依頼先の種類よりも、「誰に、何を見せて、どの行動をしてもらうか」を制作の前に設計できるかで選びます。見た目が整っていても、検索される語句に合うページがなく、問い合わせまでの導線がなければ成果は出ません。
制作だけを請け負う会社に依頼する場合は、SEO(検索結果で見つけてもらうための対策)や広告を誰が担うのかを先に決めておきます。制作と集客を別々の会社に頼むと、公開後に「検索に出ない」と分かっても、どちらに直してもらうかの調整が発注する側の仕事になります。中小企業でWeb担当者がいない場合は、制作と集客を同じ窓口で相談できる会社のほうが進めやすいでしょう。集客の外注先の種類はWeb集客の外注先(コンサル・代行)の選び方で整理しています。
ホームページ制作の費用相場と、金額が変わる要因
ホームページ制作の費用は、公的な統計で相場が定まっているものではありません。下の表は、一般的に目安として挙げられる価格帯です。実際の金額は内容によって大きく変わるため、見積もりで確かめてください。
| 依頼先 | 費用の一般的な目安 | 向いているケース |
|---|---|---|
| Web制作会社 | 10ページ前後の小規模なサイトで数十万円〜100万円前後、取材や撮影、独自の機能を含む中規模のサイトで100万〜300万円程度。大規模なサイトやECサイトはそれ以上 | 目的の整理から任せたい。公開後の集客や更新まで相談したい |
| フリーランス(個人) | 小規模なサイトで数万円〜数十万円程度 | 作りたいサイトの構成と原稿を自社で決められる。費用を抑えたい |
| 自社制作(作成ツール) | ツールの利用料(無料または月額制)と、社内の作業時間 | 名刺代わりの数ページで足りる。更新できる担当者がいる |
費用に差が出る4つの要因
同じ「10ページのコーポレートサイト」でも、会社によって見積もりの金額は大きく変わります。差を生むのは主に次の4つです。
- ページ数と種類:同じ型を使い回せるページか、1ページずつ設計するページか
- デザインの作り方:既存のテンプレートを調整するか、ゼロから作るか
- 原稿と写真:自社で用意するか、取材、ライティング、撮影まで依頼するか
- 機能:CMS(管理画面から自社で文章や画像を更新できる仕組み)、予約、会員登録、決済などを入れるか
見積もりが妥当かどうかは、総額ではなく工程ごとの内訳で比べます。設計、デザイン、コーディング、原稿、撮影、CMSの組み込み、公開作業がそれぞれいくらかを並べると、安い見積もりは「何を含んでいないか」が分かります。1枚で完結するランディングページの場合は考え方が異なるため、LP制作の費用相場の記事を参照してください。
公開後にかかる費用
制作費とは別に、公開後は次の費用が続きます。
- ドメイン(サイトの住所にあたる文字列)とサーバー(サイトのデータを置く場所)の利用料
- 保守費:CMSの更新、バックアップ、不具合への対応
- 更新費:ページの追加や文言の修正を依頼する場合の費用
- 集客の費用:SEOや広告を行う場合の費用
金額は契約内容で変わります。見積もりの段階で「公開後1年間にかかる費用の合計と内訳を出せますか」と聞き、制作費と合わせて比べてください。下の費用対効果の計算でも、この金額を維持費として使います。
初期費用を抑えて月額で支払う契約もあります。この形では、契約期間と途中解約の条件、解約後にサイトのデータとドメインが自社に残るかを必ず確認してください。SEOを外部に依頼するときの費用はSEO対策の費用相場で説明しています。
ホームページの費用対効果を自社の数字で計算する
制作費が高いか安いかは、回収できるかどうかで判断します。次の式に自社の数字を入れてください。
- 総費用 = 制作費 + 使う予定の年数分の維持費
- 回収に必要な受注件数 = 総費用 ÷ 1件あたりの粗利
- 必要な問い合わせ件数 = 回収に必要な受注件数 ÷ 受注率
仮に、制作費150万円、3年分の維持費30万円、1件あたりの粗利30万円、受注率20%で計算します。総費用は180万円、回収に必要な受注は6件、必要な問い合わせは30件です。3年で30件なので、月に1件弱の問い合わせがサイト経由で増えれば回収できます。これは仮定の数字による計算例です。「月に何件の問い合わせが増えれば元が取れるか」を先に出しておくと、見積もりの金額を判断しやすくなります。
ホームページ制作の依頼先を見極める5つの確認点
相見積もり(複数の会社から見積もりを取ること)や初回の打ち合わせで、次の5点を質問してください。答え方で、任せられる相手かどうかが見えてきます。
| 確認点 | 相手にそのまま聞く質問 | 注意が必要な答え |
|---|---|---|
| 1. 目的から提案するか | 「このサイトで何を増やす設計にしますか。その理由は何ですか」 | 目的を聞かずにページ数とデザインの話だけが進む |
| 2. 見積もりの内訳と追加費用 | 「工程ごとの内訳を出せますか。追加費用が発生するのはどんな場合ですか」 | 「一式」の金額だけで、修正回数や原稿・写真の扱いが書かれていない |
| 3. ドメイン・サーバー・著作権の名義 | 「ドメインとサーバーの契約者は誰になりますか。デザインと原稿の著作権はどちらが持ちますか。解約後もサイトのデータを使えますか」 | 制作側の名義で契約し、解約するとサイトを持ち出せない |
| 4. 公開後の更新と保守 | 「公開後の更新は自社でできますか。保守の範囲、契約期間、解約の条件を教えてください」 | 軽い文言修正も毎回有料で、契約期間と解約の期限が説明されない |
| 5. 集客と計測の設計 | 「検索からの流入と問い合わせの計測は、制作の範囲に入っていますか」 | 「公開すれば検索で見つかります」とだけ答え、計測の話が出ない |
1. 目的から提案するか
問い合わせを増やすサイト、採用応募を増やすサイト、既存の取引先に信頼を示すサイトでは、必要なページも原稿も違います。初回の打ち合わせで、事業の内容、顧客、現在の集客の経路を聞かれるかを見てください。デザインを重視したい場合も、その表現で誰に何を伝えるのかを説明できる会社を選びます。
2. 見積もりの内訳と追加費用の条件
制作の途中で費用が増える原因になりやすいのは、修正回数の超過、ページの追加、原稿や写真の手配です。どこまでが見積もりに含まれ、何をすると追加になるのかを、契約前に書面で確認します。
3. ドメイン・サーバー・著作権の名義
ホームページ制作に固有で、後から問題になりやすい点です。ドメインとサーバーを制作側の名義で契約していると、依頼先を変えるときに移管の手続きや交渉が必要になります。ドメインとサーバーは自社名義で契約し、管理画面のログイン情報を自社で持つのが安全です。デザインや原稿の著作権を誰が持つか、公開後に自社や別の会社が手を加えてよいかも、契約書で確認してください。
4. 公開後の更新と保守、契約期間
お知らせや実績の追加を自社でできるか、依頼する場合はいくらかかるかを聞きます。保守契約を結ぶなら、含まれる作業、最低契約期間の有無、自動更新かどうか、解約を申し出る期限を確認します。CMSの本体や拡張機能の更新を誰が行うか、更新で表示が崩れたときの復旧が保守に含まれるかも聞いてください。保守を結ばない場合は、不具合が起きたときの依頼方法と費用のかかり方を確認します。
5. 集客と計測の設計
公開しただけで検索から人が来るわけではありません。どの語句で見つけてもらうかを踏まえたページ構成になっているか、問い合わせの件数を計測する設定(アクセス解析とコンバージョンの計測。コンバージョンは問い合わせや資料請求などの成果のこと)が制作の範囲に入っているかを確かめます。計測がなければ、公開後に何を直すべきかを判断できません。
京都で制作会社を探している方は、京都のWeb制作会社の記事もあわせてご覧ください。
ホームページ制作を依頼する前の準備と、公開までの流れ
ホームページの作成を依頼する前に準備する4つのこと
準備があるほど、見積もりの精度が上がり、会社ごとの提案を比べやすくなります。完璧にそろえる必要はありません。分かる範囲で書き出してください。
- 目的:サイトで増やしたいもの(問い合わせ、採用応募、資料請求など)
- 顧客:誰が、どんなときに、何を知りたくて見に来るのか
- 予算と公開時期:上限の金額と、展示会や採用の開始など動かせない日程
- 素材と体制:使える写真や原稿の有無、社内の窓口と決裁者
参考にしたいサイトがあれば、良いと感じる理由を添えて2〜3件挙げておくと、デザインの認識合わせが早くなります。
依頼から公開までの流れと制作期間の確認方法
- 問い合わせとヒアリング:目的、現状、予算、時期を伝えます。この段階で前章の5つの確認点を質問します。
- 提案と見積もり:サイトの構成案、進め方、費用、スケジュールが提示されます。相見積もりは目安として2〜3社に絞り、同じ条件を伝えて比べます。工程ごとの日程が入っているかも確認します。
- 契約:作業範囲、金額、支払条件、納期、修正回数、著作権、公開後の保守を契約書で確認します。
- 設計:必要なページと各ページの役割を決め、ワイヤーフレーム(ページの骨組みを示す設計図)を作ります。あとの工程で構成を変えると手戻りが大きいため、ここで社内の合意を取っておきます。
- デザインと原稿:トップページのデザインを確認し、下層ページ(トップページ以外のページ)に展開します。原稿と写真はこの時期にそろえます。
- 実装とテスト:コーディングとCMSの組み込みを行い、スマートフォンでの表示、フォームの送信、計測の設定を確認します。
- 公開と引き渡し:ドメインの設定を切り替えて公開します。更新方法の説明と、ログイン情報の引き渡しを受けます。
制作期間は規模と内容で変わります。公開したい日が決まっている場合は、見積もりの依頼時にその日付を伝え、「公開日から逆算した工程表を出せますか。発注する側の原稿提出と確認の締め切りはいつですか」と聞いてください。日程が延びる原因になりやすいのは、発注する側の原稿の準備と確認の遅れです。社内で誰がいつまでに確認するかを、契約時に決めておいてください。
自社で作るか依頼するかの目安と、外注の不利な点
載せる内容が会社概要と連絡先程度で、更新できる担当者がいるなら、自社制作でも足ります。反対に、検索や広告から問い合わせを得たい、採用に使いたい、既存のサイトから成果が出ていない、という場合は依頼を検討する段階です。
外注には不利な点もあります。費用がかかること、修正のたびに依頼と待ち時間が発生すること、任せきりにするとサイトの中身を社内の誰も把握していない状態になることです。対処としては、日常の更新を自社でできるCMSを入れてもらい、公開時に更新方法の説明を受けておきます。
予算が限られる場合は、最初から全ページを作らず、問い合わせに直結するページに絞って公開し、成果を見ながら増やす進め方もあります。
TMS Partnersに相談できること
TMS Partners株式会社は、京都市下京区(烏丸五条)のWebコンサルティング会社です。コーポレートサイト、ランディングページ、メディア、ECサイトなどのWebサイト制作を行っています。KPI(成果を測る指標)の設計などの戦略立案から、制作、公開後のSEOやWeb広告の運用まで一気通貫で対応できます。Webデザインから動画制作まで社内で対応できるため、クリエイティブ制作と運用を一体で進められます。
制作実績ページでは、学校法人SOLA学園のサイトリニューアルや、株式会社ユニキャリアのサービスサイト制作などを公開しています。対応内容はWebサイト制作サービスのページをご覧ください。費用は内容に応じてお見積もりします。新しく作る場合も、いまのサイトを作り直すか迷っている場合も、無料でご相談いただけます。この記事の5つの確認点は、相談の場でそのまま当社にお尋ねください。
まとめ
ホームページ制作の依頼先は、Web制作会社、フリーランス、自社制作の3種類です。費用は依頼先だけでなく、ページ数、デザイン、原稿と写真、機能の4つの要因で変わります。見積もりは総額ではなく工程ごとの内訳で比べ、何件の問い合わせで回収できるかを計算して判断してください。契約前には、目的からの提案、見積もりの内訳、ドメインなどの名義、公開後の保守、集客と計測の5点を質問します。集客が目的なら、公開後の改善まで相談できる相手を選ぶことが近道です。
よくある質問
Q. ホームページ制作の費用はいくらくらいですか?
一般的な目安として、制作会社では小規模なサイトで数十万円〜100万円前後、中規模のサイトで100万〜300万円程度、フリーランスでは数万円〜数十万円程度が挙げられます。金額はページ数、デザイン、原稿と写真の手配、機能で変わります。制作費のほかに、ドメイン、サーバー、保守の費用が公開後に続きます。
Q. 中小企業のホームページ制作はどこに頼むのがよいですか?
社内にWeb担当者がいない場合は、目的の整理から公開後の更新や集客まで相談できる制作会社が進めやすい選択です。構成と原稿を自社で決められ、費用を抑えたい場合はフリーランスも候補になります。どちらの場合も、本文の5つの確認点を契約前に質問してください。
Q. 少ない予算でも制作会社に依頼できますか?
依頼できる会社はありますが、対応できる下限は会社によって違います。予算の上限を最初に伝え、その範囲でどのページを作るのが効果的かを提案してもらってください。問い合わせに直結するページに絞って公開し、後から追加する方法もあります。
Q. 契約書では何を確認すればよいですか?
作業範囲、金額と支払条件、納期、修正回数、追加費用が発生する条件、著作権の扱い、ドメインとサーバーの名義を確認します。保守契約や月額制の契約では、契約期間、自動更新の有無、解約を申し出る期限、解約後にサイトのデータが残るかもあわせて見てください。